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3歳はじめてのおつかい🌸 子ども時代編

小さな頃の記憶は断片的だけれど、

「どうしてこんなことだけ覚えているんだろう。」

今でも不思議に思う出来事がある

そんな思い出を、少しずつ書いていこうと思う

昭和48年か49年

モモちゃんが3歳くらいになると、
ママちゃんは時々お使いを頼んだ

夕飯に必要だけれど、軽くて壊れにくいもの

そして、小さなモモちゃんでも
持って帰れそうなもの

家でママちゃんと過ごす時間が長かった
モモちゃんは、人見知りが
少し落ち着き始めた頃だった

「モモちゃん、これ買ってこられる?」

まだ商品名だけでは分からない年頃

ママちゃんは紙に商品名を書き、
小さな小銭入れと一緒に胸ポケットへ
入れてくれた

「お店は分かる?」

「大丈夫?行けそう?」

少し心配そうなママちゃん。

モモちゃんは少し不安ながら
ママちゃんの手前、大きく頷いた

頼られたことが少し嬉しかった

砂利道を歩きながら、

「褒めてもらえるかな。」

そんなことを考えていた

幼い足には5分ほどの道も、とても長く感じる
15分くらいの体感だった

人も少ない

なんとなく歌を歌いながら歩いた

ようやく、いつもママちゃんと来ていた
商店が見えてきた

でも少し不安になる

「おじさんだったらどうしよう…。」

モモちゃんは、おじさんが少し苦手だった
おじさんと言うか、男性は父しか
見かけないから怖かった

入口で店の中を覗き込み、

近づいたり離れたりを繰り返す

その様子に気付いた店のおばちゃんが
扉を開けた

「あら、モモちゃん。ママは?」

「お使いかな?何か預かってない?」

その言葉で、胸当て付きのサロペットのポケットから小さな財布を取り出した。

中にはメモが入っている

「ああ、パン粉ね。」

「モモちゃん、お使い偉いね。」

おばちゃんは笑顔でパン粉を用意し、
お金を数えてくれた。

紙袋へ入れたあと、

「このままだと持ちにくいね。」

と、その頃には、おじさんも一緒になって
手提げ袋へ入れ替えてくれた

二人に見送られ、また砂利道を歩く

相変わらず、怪しい歌を歌いながら

家が見えると、ママちゃんが玄関から出てきた

「おかえり。」

少し得意げな気持ちで紙袋を差し出す

その日の夕飯は、フライだったのか、
ハンバーグだったのか

もう覚えていない

でも、無事にお使いを終えたことだけは、
今でもはっきり覚えている

あの頃は父もまだ家にいる日があり、
小さなアパートには若い夫婦と幼い子どもの、
ごく普通の暮らしがあった

今では3歳の子どもを一人で
お使いに行かせることは、ほとんどないだろう。

でも昭和の住宅街には、子どもを見守る
大人がいて、商店のおばちゃんやおじさんも、
家族のように成長を見守ってくれていた

※ ママちゃんについては、これも読まれています


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