【サントラ】『夜想のジャズ喫茶』
2025年末にnoteより「あなたの2025年の記録」が届きまして、その中で一番読まれた小説がこの『夜想のジャズ喫茶』でした。
今回はその本編で使用した名曲たちをプレイリストにサントラとしてまとめました。
~『夜想のジャズ喫茶』1話 あらすじ~
2月の金曜日、残業帰りに道に迷った高村蓮(25歳)は、見慣れない路地裏で不思議な店を見つける。月光のような青白い光で「夜想」と浮かび上がる看板。引き寄せられるように入ったそこは、ジャズ喫茶だった。
蓮は1週間前、夢を諦めたばかりでまだ受け入れられずにいた。
物静かな女性マスターは、蓮の心の奥を見透かすように、一枚のレコードを選ぶ。その音楽は、蓮の心に何をもたらすのか。
雨の夜にだけ現れるという都市伝説のような店で、蓮は自分の「聞こえない音楽」と向き合うことになる。
夢の跡は、どんな形で残るのだろうか—。
まだ読んだことがない方は是非このプレイリストをお聞き頂きながら本編も読んでもらえるとこの上なく幸いです☺️
Track 1 「儚き夢の跡」
夢を手放した帰り道、雨の夜だけ現れるという不思議なジャズ喫茶へ。
静かな一曲が、諦めたはずの“聞こえない音”をそっと呼び戻す。
Track 2 「真夜中の孤独、自由な真夜中」
終電後の編集部。やり切ったはずなのに、心だけが置き去りになる夜。
“ひとり”と“孤独”の違いを、深夜の旋律が教えてくれる。
Track 3 「捨てた傘、降る雨」
称賛に包まれたはずの夜、なぜか胸が空っぽのまま。
春雨の匂いと会話のような音が、手放したものの重さを浮かび上がらせる。
Track 4 「青い鳥と蜃気楼」
就活の“正解探し”で擦り減った金曜の夜。
未来を埋め尽くす不安に、いまの自分を取り戻すための一曲が差し出される。
Track 5 「僕を忘れた父へ」
面会時間のリミット、呼び間違えられる名前、言えなかった言葉。
湿った季節の空気の中で、記憶と愛情の輪郭がゆっくりとほどけていく。
Track 6 「天の川に影を映して」
“らしさ”の檻に閉じ込められた音大生が、七夕の夜に迷い込む場所。
美しい旋律に差し込む“影”が、表現の自由を連れ戻す。
Track 7 「息苦しい熱帯夜にアバターと」
仮想空間では完璧なのに、現実はなぜこんなに息苦しいのか。
アバターの笑顔の裏側に、静かなデュオが“本当の体温”を灯す。
Track 8 「恋と秋の夜は時間をかけて」
条件で恋を最適化してきた人ほど、秋の夜は長く感じる。
“余白”のある音楽が、誰かと過ごす時間の味わい方をそっと変えていく。
Track 9 「紅葉に不安と情熱を添えて」
揺れる季節にだけ顔を出す、不安と情熱の同居。
一歩踏み出す勇気が欲しい夜に、音楽が“自分の本音”を照らし出す一話。
Track 10 「またいつか母と…」
長い時間の中で、後悔は消えないまま形を変える。
雪の匂いがする夜、懐かしさと赦しが同じテーブルに座るような物語。
Track 11 「承認欲求という麻薬の向こう側」
数字に追われるほど、心は静かに乾いていく。
“見られる人生”の裏側で、たった一曲が呼吸の仕方を思い出させる。
Track 12 「天使の瞳は巡る」
人を支える仕事ほど、自分の限界を見ないふりをしてしまう。
新しい年の夜、優しい痛みと再出発が、静かな歌と一緒に巡ってくる最終話。
【Bonus Track】
Spotifyになかったので本編に使用しませんでしたが、11話でArt Pepper - Everything Happens to Me (1981)ともう一曲悩んだ曲がありました。
それをボーナストラックとしてお送りします🎹
Everything Happens To Me / Isao Suzuki 1973
こちらです。ベーシスト鈴木勲の日本が世界に誇るジャズレーベルTBM(Three Blind Mice)からリリースされた和ジャズの大名盤からの1曲です。(このレーベルは日本のBlue Noteとも言われています)
Art Pepperの演奏とは違ってアップテンポでスイング感あって生命力に満ち溢れてます。
ピアニストの菅野邦彦氏の演奏もとても響きます。
この曲を使用したらマスターから処方されてレオが感じる気づきもまた違っストーリーになったでしょう。
ただこの話にはArt Pepperの曲の方が、Art Pepper自身のストーリーと合わせて素敵な気づきになったと思います。
この『夜想のジャズ喫茶』は個人的にも思い入れがある作品なのでまた読切でもタイミングみて夜想のジャズ喫茶が必要な人が現れたら書いてみたいお思います。
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人とAIの境界で物語を紡ぐ旅にお付き合いいただきありがとう。私の言葉があなたの心に響いたなら、チップが創作の新たな種となります。共に想像の先へ。