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育児の落とし穴 〜育児腱鞘炎〜

自己紹介
私は、働く人の健康をサポートする「産業医」をしています。普段は、産業医活動の「落とし穴」や日々の実践・考えを、noteやX(Twitter)で発信しています。

育休・育児シリーズを始めます
2025年に第一子を授かり、合計4ヵ月ほど育休を取得しています。この経験を通して得た学びを、『落とし穴シリーズ』として発信していきます。特に、これから育休を取ろうと考えている男性に参考になればと考えています。諸先輩方からすれば鼻で笑われるような内容もあろうかと思いますが、こんな人間もいるんだと温かい気持ちでご笑覧いただければ幸いです。

育児では「腱鞘炎」も起きる

前回は育児腰痛をテーマに書きましたが、今回お伝えしたいのは
「パートナーの腱鞘炎に気が付こう」
ということです。

抱え上げたり、抱っこしたり、授乳したり、おむつ交換などなど手首を酷使する場面は想像以上に多いです。そして、腱鞘炎は長引きやすく、繰り返しやすく「育児」に大きな影響を与えます。

私はパートナーの腱鞘炎に関して以下3つの落とし穴に盛大にハマりましたのでみなさんに共有します。

私がやってしまった3つの落とし穴

① 腱鞘炎が起きることを分かっていなかった

育児が大変というぼんやりとしたイメージはありましたが、手首の負担は正直完全にノーマークでした。情報収集が全く足りていませんでした。出産して1ヶ月くらいに私も手首が少し痛くなることはありましたが、まあ慣れるよな、首もすわってくるしな、くらいの感覚でした。

その感覚があるからこそ、妻の「手首がちょっと痛いかも」というセリフを、「だいじょーぶだいじょーぶ、慣れたらよくなるよなー」とか言って受け流してしまったんですよね。こういう対応がよくなかった・・・。

② 腱鞘炎の深刻度を見誤った

その後もたまに「手首がちょっと痛いんだよね」という声はあったのですが、「とりあえず様子見してれば治るんでは?」「安静にするしかないんでない?」と軽く対応してしまいました。

痛みは他人には伝わらないものだと、腰痛持ちの自分はよーく分かっていたはずなのに。つわりや産後の大変さを理解しようと努めていたはずなのに。人の痛みにひどく鈍感な対応をしてしまった自分をぶん殴りたい気持ちです。

痛みの深刻度の共有については、以下のnoteの文章も参考になります。

このままじゃ無理だと、まず最初にやったのが夫への共有でした。
・どこがどれくらい痛いのか
・どんな時に限界が来るのか
・どのタイミングで手伝ってほしいか
「私が限界を迎える前に、動いてくれたら助かる」って、具体的に伝えるようにしました。体力が尽きる前に、気づいた時にすぐ相談。

https://note.com/good_laelia9211/n/nc4daed6b6dfe

私の場合は、その「限界を迎える前に」助けることができませんでした・・・

③ 具体的なサポートが遅れた

腱鞘炎の兆候がある時は、具体的なサポートを行うべきでしたが、それが大幅に遅れました。その結果、腱鞘炎は、良くならないまま、整形外科受診、ステロイド注射、そして手術(腱鞘切開)が検討されるレベルになってしまいました。

サポートしていればそうならなかったかどうかは分かりませんが、悔やまれる結果となり、妻には申し訳ない気持ちでいっぱいです。この場も借りて謝りたいと思います(モウシワケナイ)。

なにができたかといえば、例えばこんなサポートが本当は必要でした:
・手首に負担のかかる部分を代わる
(抱っこやおむつ替え、ベビーカーを押すなど)
・手首サポーターや湿布の準備
(市販の数千円の手首サポーターでも負担軽減につながる)
・ストレッチ方法を調べる
・痛くない持ち方を検討する
・整形外科受診の検討、受診同行
・心理的サポート

また、私はたまたまやっていませんが、痛い時にそれを無視するかのように飲み会に行くといった行為は、本当に危険ですので避けましょう
参考note

産業医として「予防的対応」の大切さを常日頃語っているはずなのにね・・・大失敗でした。。。

補足

事後に調べたことですが、腱鞘炎が発生する背景として、単に手首に負担がかかるから、だけではなく、妊娠・産後に女性ホルモンの影響で起きやすくなります。さらに言えば、女性の方が筋力・体格的にも男性よりも起こしやすいです。赤ちゃんは重たくなるし、でかくなりますしね(なので赤ちゃんが歩き始めると良くなる方が多いようです)。

また、腱鞘炎になりかけているかどうかは、「フィンケルシュタインテスト」という方法で簡単に分かります。方法は、親指を手のひらに入れ、拳を握った状態で手首を小指側に倒したときに親指の付け根に痛みがあるかを確認します。手首の親指側で起こる腱鞘炎のことをドケルバン病(de Quervain病)といいます。インターネットで検索するとたくさんの情報がヒットしますよ。

Finkelstein test (フィンケルシュタインテスト).
写真では両方の手を用いていますが、片手でも確認できます。

なお、私は定期的にゼクシィBabyから育児カレンダーとして、タイムリーな育児情報メールを受け取っているのですが、腱鞘炎の話は載ってなかったんですよね。実は、腱鞘炎はあまりポピュラーではないのかも?(いつも情報には助かっているので、この情報メールを責めたい意図はありません)

おわりに

腱鞘炎は、気づいた時にはすぐに対処した方がいいタイプの育児トラブルだと思います。知っていれば、すぐになんらかの対処をすることで重症化を防ぐことができる可能性があります。これから育児を行う男性諸君には、私と同じ轍を踏まないように、参考にしていただければ幸いです。


育児に伴う腱鞘炎のnoteの数々もぜひ読んでみてください。



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過去の記事
育児の落とし穴〜そばにいる〜
育児の落とし穴〜まずは共感〜
育児の落とし穴〜パートナーのケア〜
育児の落とし穴〜記録に残そう〜  
育児の落とし穴〜育児腰痛〜 
育児の落とし穴〜育児腱鞘炎〜 ←NEW!
育児に落とし穴〜抱っこ紐難しい〜 ←Coming soon

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ちょっと癖のある投稿多めですが笑


また、夫婦でラジオも始めました。
育児トークは少な目ですが、よかったら聴いてください!



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