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現役編集者が集めるnote|秀逸タイトル編 ③

記事概要

こんにちは、いつきです。
本記事の概要は第一弾からご覧ください。

各回で、それぞれ五つの記事を紹介しています。
今回は、第三弾になります。

noteの投稿を眺めながら、秀逸、独創的、インパクトがあると思ったタイトルをマガジンで集め、タイトルと内容それぞれの感想を書きながら紹介しています。

前回に続き、今回も五つの記事を紹介します!


▼ 記事紹介


アメリカで「不法移民」になってみて

雨のち晴れ晴れ-ハーバード留学記- さん

タイトルの感想

「不法移民」そのものが強力なワードですが、「なってみて」の表現が絶妙だと思いました。一般的に自ら好んで不法移民になる人はいないはずです。ほとんどの場合、たいてい能動的に何かに「なる」のだと思いますが、書き手の場合は意図せず「なってしまった」んですよね。

その原因が国家権力の強制する力であって一人の人間が抵抗しようがないものですから、能動的には何もしていないけど「そうなった」なんですよね。

そして「なってみて」となると、どうなったのか続きが気になります。タイムリーな話題で、渦中の本人の心中が語られるとなると、この記事を読まれる方が多いのもうなずけます。

記事の感想

読み応え抜群の記事でした。留学先の国で政権と大学の対立に巻き込まれ、自分の立場がどうなるのかが「わからない」状態で、母国は海の向こう、気が気ではなかったと思います。

時系列に綴られていて成り行きがわかりやすく、臨場感があります。補足の資料も豊富で、経緯や背景も非常に丁寧に書かれているので、前提知識がなくても読める内容になっています。

その国で違法とされていることであれば、すべて「悪」といえるのか、考えさせられます。国家権力という強すぎる力の前に一個人が立ち向かう術がないのが現実です。極論ですが、一個人の立場が権力者の気まぐれ一つで左右されるなら、安寧はどこにあるのだろうとも思えます。

日本の政治と対照的に感じてしまうからか、トランプ大統領の自国民第一の政治と圧倒的な行動力にあてられ、SNSをはじめとしたメディアでは「日本政府も見習え」の声が上がっていたと思います。しかし、冷静になってみれば「隣の芝生は青い」だけなのかもしれませんね。


車輪を発明するような仕事がしたい

福原たまねぎ さん

タイトルの感想

『車輪』ではなくて『電気』だとか『テレビ』だったら印象が違ったと思います。私は『車輪』の背景や歴史のことは全然知らない素人ですが、あまりに社会になじんでいるアイテムを「発明する」と聞くと「車輪ってもしかしてすごいものなの??」と意外性をつかれました。

記事の感想

英語の言い回しって、知らないとピンときようがないんですけど、意味がわかるとかっこいい!ってなるの多いんですよね。"a piece of cake"(楽勝)とか好きです。

記事内では冒頭に車輪に関する言い回しの紹介があるのですが、これまたかっこいい。言い回しに使われる単語は一つ一つは簡単なものが多いのですが、それがなぜ『車輪』なのかを詳しく説明してくれています。

『車輪』のポテンシャルに触れて、そうだったのか! 連発でした。技術に関わる話なので難しそうな内容に思えるのですが、身近な事例を交えつつ難解な用語がないので、すごくわかりやすかったです。書き手の解説力が高いです。

そこから社会を塗り替えるかもしれない革新的技術の話に発展していくのですが、最後にタイトル回収につながる「かっこいい」締めになっていました。書き手からの勇気づけられるメッセージもあって、素晴らしい内容でした。


車なしで高齢者と箱根を楽しむ旅ハック

ワニスキー さん

タイトルの感想

前半部分で「えっ」ってなり、後半部分で「なんかすげえ」ってなった、語彙力を失わせるパンチ力があるタイトルです。それぞれ関係なさそうな単語を一か所に集めてみたら、なんかすごいものができちゃった感。

私も箱根は何度か旅行で行ったことがあるのですが、まず車なしでどうにかなるようなところだっけ?? となり、固定概念をぶち壊されました。

記事の感想

旅ハックというだけあって、知らなかったサービスが続々と出てきます。旅程のなかでどのような工夫をして負担を軽減するか、具体的に書かれています。スタッフとのやりとりも丁寧に描かれていて、あったかみがあります。

就寝時のこととか、普通なら計画時に抜け落ちてしまいそうなことまで綿密に考えられていて、家族のことを大切にしているのが伝わってきます。

挿し込まれている写真も木のぬくもりと自然が感じられて、「あー、都会で吸い込んだ淀みを浄化しにいきてー」って思っちゃいました。

見出しが教訓感があっていちいち面白いです。書き手の魅力は、語りが軽快でありながら明かされる情報は詳細なところに加えて、つど細やかな心情の描写があるところだと思いました。こういう方にガイドされたら楽しそうです。

【ショートショート】ペンギン、干支に挑む

五十嵐雉虎(イガラシ・キジトラ) さん

タイトルの感想

※ 記事を読む前の私の勝手な妄想です
小さいころに独特のリズム(念仏的な)で干支を順番に覚えさせられる苦行がありましたが、途中まではいいとして急にドラゴン出てくるからおかしくね? って思ってました(辰年の人ごめんなさい)。

それなら辰の代わりに、実在するペンギンを入れるのが筋ですよね。
いや、そうはならんやろ。

記事の感想

「形骸化」された「会議」というお堅い用語が出てくることで、登場人物の真剣さを物語る演出が効いています。なのに、干支の12席を争う議論が動物同士で行われていることを想像するとにやにやしちゃいます。

議論していくなかで説得材料として企業要素まで加わり、妙なリアルさがあります。言っていることはひたすら論理的なのに、発言者がペンギンなのでやっぱり笑えます。

個人的には、最後の「音のしない拍手」がかわいらしくてすごく好きでした。

【補足】
三題噺(さんだいばなし)のお題をもとに書かれた作品とのことです。

三題噺:
三つの言葉を組み合わせて作品をつくる技法。もともとは落語の形態の一つですが、小説やアイデア出しの創作練習にも使われています。新聞社や出版社の採用試験でも使われることがあります。


面倒なペットボトルの分別が、楽しくなってきた話

あやせそら さん

タイトルの感想

現代社会で生きている限り、日々の生活で求められる高度な技術、分別。それは言い過ぎかもしれませんが、私自身はかなり苦手です。タイトル前半のとおり、面倒としか感じていないのですが、楽しいとはいかに。そんな方法があるなら知りたいと思いました。

記事の感想

「テトリスのようにゴミ箱がぎゅうぎゅう」うまい表現だと思いました。いかに隙間なくぎちぎちに敷き詰めてゴミを捨てる頻度を減らすかいつも考えてますから。

ペットボトルが呼吸している人間みたいという比喩表現も上手で、たしかにそうだなと思いました。

ゴミとしか思っていなかったペットボトルが、分別によってパーツにかわいさを見出したり、気づけなかった魅力を見つけて、あやせさんの心に変化が生まれたことが、よく伝わってきました。

ルーティン化しがちな家事まわりですが、偶然といえど、いつもと違うことをしてみると気づきが得られるのかもしれません。


秀逸タイトル第三弾、いかがでしたか?
今回も五つの記事を紹介させていただきました。

ジャンルや形態はさまざまですが、
タイトルの力に違わず、内容も素敵な記事ばかりでした。

今回も楽しく読ませていただきました。
ありがとうございました。


ほかの記事にも目を通していただけたら嬉しいです!

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