英文法:接続詞の分類図表〜概説
接続詞の分類図表
┬1) 成り立ちによる分類┬1-1) 元来系接続詞
│ └1-2) 品詞転換系接続詞
├2) 語の連関による分類┬2-1) 単純接続詞
│ ├2-2) 複合接続詞
│ ├2-3) 群接続詞
│ └2-4) 相関接続詞
└3)型による分類┬3-1) 等位接続詞:天秤ばかり型
│ ⇒英文法:比較の基準値;てんびん秤の分銅
│
└3-2) 従属接続詞:入れ子型 (下記画像)

この図表は、接続詞を「成り立ち」「語の連関(構造)」「文の中での働き(型)」という複数の視点から分類しています。
接続詞 (Conjunctions) 全体
解説: 接続詞は、語と語、句と句、節と節を結びつけ、それらの関係(追加、対照、原因、時間など)を示す働きを持つ品詞です。文の構造を明確にし、情報を整理するために不可欠です。
☞本稿では、文と文、段落と段落と結ぶ品詞・語類を「接合副詞」と見なし、接続詞と区別しています。
1) 成り立ちによる分類 (Classification by Origin)
接続詞がどのようにして接続詞という品詞になったか、その歴史的・語源的な観点からの分類です。
1-1) 元来系接続詞 (Originally Conjunctions)
定義: 英語の歴史の中で、最初から主に接続詞として用いられてきた語です。他の品詞から転換したのではなく、独自の機能を持つ語として発生したと考えられています。
例:
and: 「〜と、そして」
but: 「しかし」
or: 「〜か、あるいは」
for: 「〜というのも(理由)」
yet: 「しかしながら」
nor: 「〜もまた〜ない」
if: 「もし〜ならば」
though : 「〜だけれども」
when: 「〜するとき」
because: 「なぜなら〜だから」
that: 「〜ということ」(名詞節を導く場合など)
1-2) 品詞転換系接続詞 (Conjunctions from Word Class Conversion)
定義: 元々は名詞、副詞、前置詞、分詞など、他の品詞として使われていた語が、後に接続詞としても機能するようになったものです。
例:
since: 元は副詞や前置詞(「〜以来」)→ 接続詞(「〜して以来」「〜なので」)
例: He has been busy since he started the new project. (新しいプロジェクトを始めて以来、彼は忙しい。)
while: 元は名詞(「時間」)→ 接続詞(「〜する間に」「〜である一方」)
例: While I was studying, he was playing games. (僕が勉強している間、彼はゲームをしていた。)
as: 元は副詞(「同様に」)→ 接続詞(「〜する時」「〜なので」「〜につれて」「〜のように」など多様)
例: As it was raining, we stayed home. (雨が降っていたので、僕らは家にいた。)
after / before: 元は前置詞や副詞 → 接続詞(「〜した後に」「〜する前に」)
例: After he finished work, he went home. (彼は仕事を終えた後に、家に帰った。)
until / till: 元は前置詞 → 接続詞(「〜するまで」)
例: Wait until I come back. (私が戻ってくるまで待ちなさい。)
provided / providing: 分詞が接続詞的に使用されるもの(provided that / providing that の形で)→ 接続詞(「もし〜ならば」「〜という条件で」)
例: You can go, provided that you promise to be careful. (気をつけるという約束をするならば、行ってもいいですよ。)
given: 分詞が接続詞的に使用されるもの(given that の形で)→ 接続詞(「〜だとすれば」「〜を考慮すると」)
例: Given that he's new to the job, he's doing well. (その仕事をするのが初めてだということを考慮すると、彼はよくやっている。)
2) 語の連関による分類 (Classification by Word Association/Structure)
接続詞が何語で構成されているか、またその語がどのように連携しているか、その構造に着目した分類です。
2-1) 単純接続詞 (Simple Conjunctions)
定義: 1語のみから成る接続詞です。
例:
等位接続詞として: and, but, or, so, for, yet, nor
従属接続詞として: that, if, when, while, because, since, although, though, as, unless, until, before, after, etc.
(※1-1) 元来系や (1-2) 品詞転換系の接続詞の多くが、この (2-1) 単純接続詞に該当します。)
2-2) 複合接続詞 (Compound Conjunctions)
定義: 複数の(主に2つの)語が結合して一体化し、一つの単語のように機能するようになった接続詞です。(「成り立ち」の観点では、一体化の度合いが高いものを指すことが多いです。)
例:
although
whereas
whenever
wherever
inasmuch as
insomuch that: 「〜するほどに」
例: The heat was insomuch that we couldn't go outside. (暑さは外に出られないほどだった。)
2-3) 群接続詞 (Phrasal Conjunctions)
定義: 複数の語が群れ(句)となり、全体として一つの接続詞のように機能するものです。(「成り立ち」の観点では、個々の語の意味が比較的保たれており、句としての性質が強いものを指すことが多いです。)
例:
as if / as though: 「まるで〜のように」
even if / even though: 「たとえ〜でも」「〜だけれども」
in order that: 「〜するために」
so that: 「〜するために」(目的)、「〜なので」(結果、間に語を挟まない場合)
provided that / providing that: 「もし〜ならば」「〜という条件で」
as long as: 「〜である限り」
as soon as: 「〜するとすぐに」
now that: 「もう〜なので」「今や〜だから」
in case (that): 「〜の場合には」
2-4) 相関接続詞 (Correlative Conjunctions)
定義: 二つの語(あるいは語句)が対になって用いられ、文中で等しい文法的な役割を持つ二つの要素(語、句、節など)を結びつける接続詞です。片方だけでは機能せず、必ず対で使われます。
特徴: 必ず対の形で現れ、結びつける要素は文法的に同じ形(並列構造)である必要があります。
例:
both A and B: 「AもBも両方」
either A or B: 「AかBかどちらか」
neither A nor B: 「AもBもどちらも〜ない」
not only A but also B: 「AだけでなくBもまた」
whether A or B: 「AかBか(どうか)」
as A as B: 「Bと同じくらいAだ」
such A that B: 「とてもAなのでBだ」(Aは名詞句)
so A that B: 「とてもAなのでBだ」(Aは形容詞/副詞)
hardly/scarcely/barely... when...: 「〜するやいなや」
no sooner... than...: 「〜するやいなや」
rather than A: 「Aよりむしろ」 (単独で使われることも多いですが、rather... than... の対として考えられます)
the more... the more...: 「〜すればするほど、ますます〜」
not A but B: 「AではなくB」
3) 型による分類 (Classification by Type/Function)
接続詞が文の中でどのような構造を作り、どのような文法的な役割を果たすか、その機能に着目した分類です。
3-1) 等位接続詞:天秤ばかり型 (Coordinate Conjunctions: Balance Scale Type)

定義: 同じ種類の、つまり等しい文法的なランクを持つ語句や節同士を結びつけます。どちらか一方が主、もう一方が従という関係ではなく、対等な関係で結びつけます。
特徴: 「天秤ばかり型」は、結びつけられる要素が文法的に「同じ重さ」でバランスを取っている状態をうまくイメージできる比喩です。
例:
and: 追加、並列
例: I like apples and bananas. (私はリンゴとバナナが好きです。)
例: She sang and danced. (彼女は歌い、そして踊った。)
but: 対照、逆接
例: It's small but comfortable. (それは小さいけれど快適です。)
or: 選択
例: Tea or coffee? (紅茶ですか、コーヒーですか?)
so: 結果
例: It was raining, so we stayed home. (雨が降っていた、だから私たちは家にいた。)
for: 理由 (文語的)
例: He must be tired, for he has been working all day. (彼は疲れているに違いない、というのも一日中働いていたのだから。)
yet: しかしながら (but に近いがより強い対照)
例: He is rich, yet he is unhappy. (彼は裕福だが、それでも不幸だ。)
nor: 〜もまた〜ない (否定文を結びつける)
例: He didn't come, nor did he call. (彼は来なかったし、電話もしなかった。)
主要な等位接続詞 (FANBOYS): For, And, Nor, But, Or, Yet, So の頭文字をとった語呂合わせでよく覚えられます。
(※相関接続詞の一部 (both...and..., either...or..., neither...nor..., not only...but also...) も、等位接続詞と同様に等しい要素を結びつけますが、「対」で用いられる点で区別されます。)
3-2) 従属接続詞:入れ子型 (Subordinate Conjunctions: Nested Type)
定義: 主となる節(主節)に対して、それだけでは意味が完結しない従属節を導き、主節に従属節を繋げる役割をします。主節が文の骨格となり、従属節がその中に「入れ子」のように組み込まれる(あるいは付け加えられる)構造を作ります。
特徴: 「入れ子型」は、従属節が主節の中に包含される、あるいは主節にぶら下がるような構造を表現する比喩です。従属節は単独では文として成り立ちません。
例:
時: when, while, as, before, after, until, since
例: I was reading when he arrived. (僕は読書をしていたら、彼が着いた。)
理由・原因: because, since, as
例: We stayed home because it was raining. (僕らは家にいた、雨が降っていたから。)
条件: if, unless, provided that, providing that, in case (that)
例: If you study hard, you will pass. (一生懸命勉強すれば、合格するでしょう。)
譲歩: although, though, even if, even though, while
例: Although it was difficult, I managed to finish. (難しかったけれども、なんとか終えることができた。)
目的: so that, in order that
例: He spoke slowly so that everyone could understand. (皆が理解できるように、彼はゆっくり話した。)
結果: so...that... (間に語を挟む場合), so that (間に語を挟まない場合)
例: It was so hot that we stayed indoors. (とても暑かったので、僕らは家の中にいた。)
比較: as...as..., than (than は接続詞として節を導く場合)
例: He is taller than I am. (彼は僕より背が高い。)
様態: as
例: Do it as you like. (好きなようにそれをしなさい。)
名詞節を導く: that, whether, if (ifは名詞節で「〜かどうか」の場合)
例: I think that he is honest. (私は彼が正直だと思います。)
例: I don't know whether he will come. (彼が来るかどうか分かりません。)
(※(2) 語の連関による分類における単純接続詞、複合接続詞、群接続詞の多くが、この従属接続詞として機能します。)
この分類図表は、接続詞を様々な側面から捉え、その性質や働きを理解するのに役立つでしょう。それぞれの分類が重複している部分があることからも分かるように、一つの接続詞が複数の分類に該当することもあります。
