【5大ジュエラー編|第4話:ヴァン クリーフ & アーペル(Van Cleef & Arpels)—愛と詩情が織りなす魔法の世界(後編)】
「Poetry of Timeとロマンを広げるヴァンクリの現代姿」
ヴァン クリーフ & アーペルが誇る“Poetry of Time”コレクションは、時計の文字盤に妖精や恋人たちが動く詩的演出が詰まっている。ブライダルやハイジュエリーにとどまらず、教育・文化活動(L’ÉCOLE)やサステナブル調達、SNSを用いた広報など、21世紀にどう“詩情”を届け続けているのか。読むだけで童話の世界に入り込むような、メゾンのファンタジーがあなたを待っている。
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●ハイブランド・ジュエリー編
①5大ジュエラー
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②ティファニー
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③カルティエ
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④ヴァンクリーフ&アーペル
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⑤ハリーウィンストン
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⑥ブルガリ
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恋愛から生まれたメゾンの、その先へ
「ユキくん、前編ではヴァン クリーフ & アーペル(Van Cleef & Arpels)が1896年、恋愛結婚によって生まれたロマンティックな背景や、革新的なミステリーセッティング、さらにアルハンブラの誕生などを取り上げたね。今回は後編として、このメゾンがさらに魅せるPoetry of Time(時計コレクション)や現代のハイジュエリー戦略、そしてサステナビリティやデジタル対応など、21世紀を迎えたヴァンクリがどう“愛と詩”を広げているかをがっつり見ていこう」
夜ふかしの部屋で、私は“うさぎ先生”の声をノートPCに打ち込んでいる。先生は闇の組織によってウサギの姿にされた元大学教授で、私(ユキ)の「ビジネスモデル調査ノート」を共に作り上げる相棒。5大ジュエラー編の第4話では、Van Cleef & Arpels(以下、ヴァンクリ)の創業ロマンとミステリーセッティングを前編で扱ったが、今回ついに時計やハイジュエリー、現代戦略に迫る段階に来た。
「カルティエともまた違う、詩的でファンタジックな世界をどう現代に繋げているか…そこが面白いとこだね」と先生はやわらかく笑う。私は「はい、アルハンブラや妖精ブローチは有名ですが、それをさらに超える壮麗なハイジュエリーや詩的な腕時計って、どんなストーリーを秘めてるんでしょう? 楽しみです」と胸を高鳴らせる。
それでは5大ジュエラー編 第4話(後編)をスタートしよう。Poetry of Timeやハイジュエリーの奥深さ、そして現代のサステナビリティ・デジタル戦略に至るまで、ヴァンクリが“愛のメゾン”として紡ぐ物語を追いかけてみたい。

【1】Poetry of Time――ヴァンクリが描く“詩的な時間”の魔法
1.1 ウォッチ部門の意外な歴史:芸術性を腕に
「ヴァン クリーフ & アーペルといえば、“ジュエリー専門”というイメージが強いかもしれないが、実は腕時計にも力を入れているんだよ。特に“Poetry of Time”と呼ばれるコレクションは、時計とジュエリーの境目を超える芸術品として評価が高い」と先生は言う。
ヨーロッパのラグジュアリーブランドの多くが時計事業を展開しているが、ヴァンクリはただ時刻を表示するだけでなく、“文字盤に物語を描く”“メカニカルな動きでモチーフが変化する”など、詩や童話のような演出を仕掛けている。「こうした姿勢がまさに‘Poetry of Time’(時の詩)という名称に結びつく」と先生はウサギ耳をぴょこん。
1.2 フェアリー・コンプリケーションやレディ アーペルシリーズ
その象徴的作品としてしばしば挙がるのが、フェアリー・コンプリケーション(Fairy Complication)。妖精が文字盤の上で動くようにデザインされており、時間の経過とともに羽や杖が連動して回転したり宝石が光を反射したりする。先生いわく「文字盤という小さなキャンバス上に、ヴァンクリらしい妖精の世界を再現している。しかも自動巻きやミニッツリピーターなどの複雑機構を組み込むことで、‘見るたびに詩を楽しむ’感覚を作り出すんだ」とうれしそうに解説する。
さらに女性向けにはレディ アーペル(Lady Arpels)シリーズがあり、“Pont des Amoureux(恋人たちの橋)”など、ロマンチックなストーリーが文字盤に描かれるモデルが注目を浴びる。恋人たちが橋の両端から時間に合わせて少しずつ近づき、12時を迎えた瞬間にキスをする仕掛けなど、実用性よりも夢を重視した時計といえる。「値段は1000万円以上するケースが多いけど、まさに‘宝石と機械の融合したファンタジー’と呼ぶにふさわしい代物さ」と先生は笑う。
1.3 “アニミティッド”で魅せる動きと芸術
こうした機構をアニミティッド(Automaton的に動く)と呼び、ヴァンクリは時計の文字盤を“演劇の舞台”として扱っている。先生いわく「これはスイスの高級時計ブランドでも珍しいレベルの芸術性で、ヴァン クリーフ & アーペルは職人とエンジニアが共同して‘動く童話世界’を作ってるイメージだね。たとえば鳥が羽ばたいて花が開くなど、数分おきに起きるギミックが施されているモデルもある」と語る。
私(ユキ)は「うわあ、想像だけでも美しい…確かに時間を見るためというより、その動きを眺めて癒される宝物ですね。それで数百万円~数千万円の価値があるのも納得かも」とうらやましそうに言う。先生は「そうさ。これは‘実用品’じゃなくて‘心を満たす芸術品’という位置づけ。まさにヴァンクリらしい“詩のメゾン”を時計で表現している形だよ」と耳をピョン。

【2】ハイジュエリーの頂点:幻想的モチーフの舞台
2.1 フェアリーや花々、動植物が躍る一点物
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