8月23日、開幕!2025/26シーズンのドイツ・ブンデスリーガで優勝争いが予想される上位5クラブと注目選手を紹介!
迫りつつある、2025/26シーズン開幕!

日本時間8月23日の午前3時30分、昨シーズン王者のFCバイエルン・ミュンヘンが、本拠地アリアンツ・アレーナにRBライプツィヒを迎える試合で、2025/26シーズンのドイツ・ブンデスリーガが開幕する。開幕まであと2週間と迫ったこともあり、各クラブの移籍市場での動向は「仕上げ段階」に突入しつつある。
本テキストでは、来たるブンデスリーガ開幕にむけて、2025/26シーズンのリーグ戦で優勝争いが期待される5クラブを選出し、各クラブのこれまでの動向を、とくに活躍を注目したい選手と合わせて紹介する。
FCバイエルン・ミュンヘン

就任2年目を迎えたヴァンサン・コンパニ監督率いるFCバイエルン・ミュンヘンは、今夏、スカッドのスリム化を図った。昨シーズンに主力となれなかった選手を含め、ここまで15名の選手を放出。代わりにトム・ビショフ、ヨナタン・ター、ルイス・ディアスという3人の即戦力を獲得した。コンパニ監督率いるバイエルンの基本布陣は「4-2-3-1」。ビルドアップ時にはヨズア・キミッヒが2人のセンターバックの右側へと降りて3バック化してサポートするなど、ボールを大事にするサッカーを展開する。
リーグ優勝はもちろん、上振れた場合のチャンピオンズリーグ優勝も決して夢ではないスカッドだが、不安要素は多い。クラブ・ワールドカップのパリ・サンジェルマンFC戦ではエースのジャマル・ムシアラが大怪我を負ったうえ、左SBの主力アルフォンソ・デイヴィスも今年の12月まで戻れそうにない。層の薄さは潜在的な問題で、負傷者が重なればローテーションを回すのが困難な状態だ。コンパニ監督がどのような采配をみせ、チームを導いていくのか注目したい。
→今季のバイエルンのスカッド一覧
→今季のバイエルンの予想フォーメーション
注目選手!:マイケル・オリーセ
生年月日:2001年 12月12日(23歳)
身長:176 cm 利き足:左足
オリンピック・リヨンとの親善試合でも明らかなように、今のチームの崩しの中心はマイケル・オリーセだ。左利きのテクニシャンであるオリーセは昨季後半、トップ下に近い位置でチャンスメイカーとなり、何度も対戦相手のディフェンスラインを脅かした。単独でのドリブルでの仕掛けはもちろん、直接フリーキックやコーナーキック、味方とのパス交換など崩しのバリュエーションの幅広さはチームにとって大きな強みだ。
恐らく今季、右サイドバックの主力となるであろうコンラート・ライマーとの連携面の向上も期待できる。本職がセントラル・ミッドフィルダーであるライマーはインサイドハーフとしても、サイドハーフとしてもプレーできるため、オリーセが創出したスペースに侵入し、チャンスメイクに関わることができるためだ。今季の序盤におけるバイエルンの浮沈のキーマンとなるのは、オリーセで間違いない。
バイエル・レバークーゼン

シャビ・アロンソ監督を招聘し、巧みなスカウト戦術でブンデスリーガでの無敗優勝を手繰り寄せたジモン・ロルフェスが、新たなチームを作り出そうとしている。アロンソの後任として招聘されたのは、エリック・テン・ハーグ。2017年から2022年にかけて率いたAFCアヤックスを躍進に導いたことで知られる名将だ。ロルフェスは新監督とともに、これまでとは違った趣向のチームを作り上げようとしている。言うなれば、「ロルフェス・レバークーゼン Mk.Ⅱ」だ。
もちろん、すでに成功したクラブが望んで変革を行なったわけではない。チームの絶対的な中心だったフロリアン・ヴィルツに加え、ター、ジェレミー・フリンポン、グラニト・ジャカという中核を失ったために、変革を決断しなければいけなかったのだ。アロンソが志向したのは、「3-4-2-1」の布陣をベースにビルドアップとハイプレスを重視するスペイン流の戦術だったが、テン・ハーグはヨハン・クライフ戦術の傍流ともいえる「オランダ・スタイル」。PSVから加入したトップ下のマリク・ティルマンを中心にどのようなチームを作り上げるのか楽しみでならない。
注目選手!:ロベルト・アンドリッヒ
生年月日:1994年 9月22日(30歳)
身長:186cm 利き足:右足
チームの中軸だったジャカやリーダー格のルーカス・フラデツキーが退団を決断したことを考えれば、現在のレヴァークーゼンで最も重要な役割を担うことになるのはロベルト・アンドリッヒだろう。強靭な肉体の持ち主であり、サッカードイツ代表選手でもある彼が次のリーダーになるのは間違いない。試合中も中盤中央で試合を作りながら、ボールを奪われた際にはプレスマシンと化してタックルでボールを取り返す「狩人」となれる。
同じくドイツ代表経験のあるヨナス・ホフマンや、驚異のフィジカルを持つアクセル・テープ、テン・ハーグ監督の肝煎りで獲得したマルク・フレッケンなど、期待を集める選手は多いが、昨季の主力級選手が既に5人も退団している以上、チームをまとめる存在が不可欠である。アンドリッヒがリーダーとしてチームを牽引できるかどうかが、2025/26シーズンのレバークーゼンの浮沈のカギを握るといっても過言ではない。
アイントラハト・フランクフルト

昨シーズン、猛威を振るったオマル・マルムシュとウーゴ・エキティケの2トップを引き抜かれたにも関わらず、アイントラハト・フランクフルトはリーグ戦で上位を争うのに十分なスカッドを擁している。とくに注目すべきは、才能ある若手選手たちだ。マルムシュ不在の穴を埋めたジャン=マテオ・バホヤや、中盤の逸材ウーゴ・ラーションなど、高い潜在能力を持った選手が多く在籍しているのだ。
若くて柔軟なスカッドをつくりあげたスポーツ・ディレクターはマルクス・クレーシェ。若手選手のスカウト能力では、ドイツ国内でもっとも高く評価される人物の1人だ。クレーシェは戦術家のディノ・トップメラー監督を信頼し、チャンピオンズリーグ出場権を獲得できるスカッドを用意した。今夏の移籍市場での立ち回りは静かだが、若手選手の持つ潜在能力の分だけ、チームには発展の余地がある。若手主体のチームが今季どれだけ成長するのか、大いに注目したい。
注目選手!:ヨナタン・ブルカルト
生年月日:2000年7月11日(25歳)
身長:181cm 利き足:右足
2024/25シーズンの後半戦における絶対的エースだったウーゴ・エキティケを失ったことは、フランクフルトにとって大きな痛手だろうが、その後釜にヘッセン州ダルムシュタット出身の才能あるストライカーを連れてこられたのは、大きな幸運だろう。ヨナタン・ブルカルト。彼は既にチーム内でそのポテンシャルを発揮しつつある。
相手ディフェンスラインの裏に抜け出す動きや、ゴール前に侵入してクロスに合わせる動きなど、多様な攻撃のバリュエーションからチャンスに関わり、得点も挙げているのだ。1トップと2トップのどちらにも対応できる柔軟性や守備への献身さも、柔軟な戦術家であるトップメラー監督と相性がいい。1.FSVマインツ05を離れ、ヘッセン州へと帰還したブルカルトがどのような活躍をみせるのか、楽しみでならない。
RBライプツィヒ

今夏の移籍市場で、もっとも精力的な動きを見せるクラブがRBライプツィヒだ。新監督にオーレ・ヴェルナーを迎えると、1.FCケルンからマックス・フィンクグレーフェ、アストン・ヴィラFCからコスタ・ネデリコヴィッチ、CDレガネスからヤン・ディオマンデ、FKツルヴェナ・ズヴェズダからアンドリヤ・マクシモビッチ、PSVからヨハン・バカヨコと5人を立て続けに獲得した。
ヴェルナー監督率いるRBライプツィヒがプレシーズンの試合でみせた布陣は、「4-3-3」。アントニオ・ヌサや新たに獲得したウインガーのバカヨコを強調する戦い方で、同サイド圧縮も健在。また右SBのリドル・バクが中盤に絞る動きで、パスコースを作り出す役割を担っていた。陣容は十分だが、去就問題が取り沙汰されるベンヤミン・シェシュコとシャビ・シモンズの動向には要注目。今後、ライプツィヒが移籍市場でどのように動くにせよ、他のブンデスリーガ上位クラブにとって脅威となるのは間違いない。
注目選手!:アントニオ・ヌサ
生年月日:2005年4月17日(19歳)
身長:180cm 利き足:右足
ベンヤミン・シェシュコなど昨季のクラブを牽引したアタッカーが退団している現状を考えれば、クラブがアントニオ・ヌサにかける期待は大きいだろう。とくにイタリア代表と対戦したワールドカップ予選では、得意の伸びのあるドリブルから1ゴール1アシストを挙げるなど、好調ぶりを発揮。シャビ・シモンズが退団した場合には、チーム内で最も個人での打開力を持つ選手はヌサになるだろう。
ただ、ヌサの左ウイングの主力としての地位は、まったく安泰ではない。ヴェルナー監督は、クラブがCDレガネスから獲得したディオマンデを直近の親善試合で先発起用しているのだ。理由は定かではないが、ヌサがクラブを退団する可能性は限り無く低い以上、ディオマンデとのポジション争いは避けられない。争いを制して定位置を掴み、クラブを初のリーグ優勝に導く活躍がみせられるのか。ヌサの活躍に注目だ。
VfBシュトゥットガルト

セバスティアン・ヘーネス監督のもと、DFBポカール王者となった昨季の成功を考えれば、VfBシュトゥットガルトがクラブとして戦い方を大きく変えることはしないだろう。実際、ファビアン・ヴォルゲムートSDがみせる今夏の移籍市場での動向も、才能ある若手を獲得してヘーネス監督が育てるというこれまでの方針に適ったものだ。退団した主力級はエンツォ・ミローのみで、すでにノア・ダルヴィッチという後釜を確保済みだ。
ただ問題がないわけではない。1つはニック・ヴォルテマーデの去就問題。ヴォルテマーデには昨季リーグ王者のバイエルンが急接近しており、本人はクラブとの契約で合意済み。両クラブが対戦するスーパーカップの際にクラブ間で何らかの交渉が起きる可能性は高い。また中盤の主力であるアンジェロ・シュティラーがプレシーズン中に負傷。主力を欠いた状態で開幕を迎えることになる。これらの問題をうまく切り抜けられるのか、ヴォルゲムートSDの手腕が試されている。
→2025/26シーズン VfBシュトゥットガルトの選手一覧
注目選手!:デニス・ウンダフ
生年月日:1996年7月19日(29歳)
身長:179cm 利き足:右足
チェマ・アンドレスやダルビッチなど、スペイン方面から注目の若手選手を獲得しているシュトゥットガルトだが、個人的にキーマンだと考えるのは、デニス・ウンダフだ。客観的にみて、昨季のウンダフはあまりうまくいっていなかっただろう。27試合に出場して9ゴールというのは、前年の18ゴールと比べて大きく見劣りするうえ、チームも9位と、前年の2位から大きく後退した。
言及するまでもなく、2026年はワールドカップ・イヤーであり、ドイツ代表に選出されるには活躍が不可欠だ。ウンダフ自身も、心中で期するものもあるだろう。幸い、2トップを組むだろうエルメディン・デミロヴィッチとはプレーの相性が良く、互いに狭い局面でのプレーを得意としているため、補完関係を築くことができる。在籍実質3シーズン目を迎えるクラブで、どのような活躍を見せられるのか要注目だ。
あとがき

もちろん、2025/26シーズンのブンデスリーガで優勝を争うだろうクラブは、上記5クラブだけではない。ニコ・コヴァチ監督率いる強豪ボルシア・ドルトムントや、積極補強を行ったユリアン・シュスター監督率いるSCフライブルク、堅実な補強をみせるVfLヴォルフスブルクの3クラブは、優勝争いに関わりうる陣容を擁している。何より、王者バイエルンの補強オプションはあまりうまくいっているとはいえず、クラブ間の実力は拮抗しているといって差し支えない。
監督の戦術をチームに落とし込みつつ、スカッドをどう活用しながらリーグ戦を戦い抜くか。単純に考えれば、優勝候補筆頭はバイエルンだろうが、昨季とまったく異なるチームを作りあげたレヴァークーゼンや、主力を失いつつも若いタレントをうまく獲得したRBライプツィヒなどはどのようなチームになっているか読めない点も多い。各クラブがどのような戦いぶりをみせるのか、DAZNでの放送が決定した2025/26シーズンのブンデスリーガから目が離せない。
読了していただき、ありがとうございます!
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