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【パタンナーが考えるデザインとは?】ULバックパックを通勤に1週間使ってみたら…《前編》 #63

こんにちは!
パタンナーという洋服の設計をする仕事をしています、島村です。メンズのパタンナーをしてもうすぐ10年になります😀

趣味ではMYOG(Make Your Own Gear)というアウトドア用品の自作をしています。


もうすぐ梅雨が明けそうな時期に夏の知らせを告げる動画が上がりました🔥

ユーモア溢れる冒頭からあちあちの熱唱が55歳とは思えないほどのパワーがあったので元気をもらいたい方は是非!笑

自分も西川貴教氏のあちあちを見習って脂肪燃焼系(?)でつっぱります!

…話を切り替えて以前ダイエット決意noteを投稿しましたが、2ヶ月経った今どうなったでしょうか?

なんと、あすけんというダイエットアプリを
はじめてから2ヶ月で−7.4kg痩せました!👏🔥
(82.6kg→75.2kg)
ダイエットの進捗としてはとても順調です。荷物を入れたULバックパック1つ分軽量化しました。

目標体重としては入社当時と同じ65kg。
65kgになったら着たい服をご褒美に買います。
そして120歳まで生きるために痩せます笑


ダイエットの進捗とnoteの進捗は良い感じですが、MYOGバックパック製作はver.7のパターン製作で止まっています。🤯

デザイン画はこんな感じ。

まだ仮のデザインではあります

まぁマイペースな感じで完成するまで作るのですが、今回のnoteはその製作するバックパックに関するデザインについての話《前編》になります。

こんな人におすすめな記事です!
●デザイナーやパタンナーの方
●MYOGをしている方
●モノづくりをしている方
●服飾学生の方

とっととパターンを引いて沢山試作品を作って試せば良いのですが、可処分時間と限りある予算の中でやりくりするとなるとどうしても牛歩になります笑

そこで今回は、現状のデザインが「これならいけそうでは?」という想定になる為の、デザインについての考え方をシェアします✨

デザインが好きな方やMYOGや洋裁を趣味にしている方には参考になるように書いていきます。

それでは行ってみましょう!🔥



─はじめに

アウトドアデザインには、シーンや用途に合わせて適切な仕様やパターンを考えるというのが前提として存在します。これをデザインの※合目的性なんて表現したりします。

※合目的性:ある事物が一定の目的に適合した仕方で存在していること。

その為、機能がそのままデザインとして成り立つような洋服やギアが生まれるのは必然的です。それは素材においても同じようなことが言えるのでどうしても様々なメーカーが同じような物を作ってしまうというジレンマが存在します。

加えてUL登山道具という界隈をみても同じことが言えます。UL的思考で生み出されたものは、合理的思考で2つ以上用途を1つにまとめたデザインや最大公約数的にミニマルで引き算するデザインになることがほとんど。


ここでひとつの発想が生まれます。
シーンや用途を全く異なるものに変えたときに、一体どのような問題が発生するのかという検証です。

いわば、問題が発生しないように合目的性に即してデザインされた物を、あえて別のシーンへ移動することで、問題をわざと発生させようという試みです。

そこで生まれる問題や使う人の感情をじっくりと観察することが、物事を別の角度から眺めてデザインの本質のようなものを探すというアプローチになりえるのではないかという発想に至りました。


そこで今週1週間の通勤でULバックパックを満員電車の中で使用してみました。
使用したのはこのバックパック。

満員電車の中だったり、会社までの移動だったりでどんなことが分かったのか?最大限周りに配慮しながら、迷惑にならないようにという使い方と配慮から生まれる負の感情などを観察しました。


…とはいいつつも、今現状デザインしているバックパックがどのような思考プロセスを経て考えられているのかを一緒に考えなければ、現状のデザインが「これならいけそうでは?」という考えには辿り着けません。

このnote(#63)の前編では、
現役パタンナーが考えるデザインプロセス

note(#64)の後編で、
ULバックパックを通勤で使用して得た発見
という2部構成でnoteを書いていきます。


─デザインプロセスについて

例えば洋裁やMYOGで何かを作ろうと考える時に皆さんはどのようにデザインしていますか?

過去に学んだ洋服やギアを頭の中で浮かべて、それをそのまま出力するように絵を描いたりしている人がほとんどなのではないでしょうか?

または、良いなと思った服などのディテールを組み合わせてセレクター的な立場に立ってデザインする方法というのもあると思います。


しかし、ここにはある暗黙の了解があります。

それはトレンチコートやデニムジャケットなどに代表される《原型》とされる服がまず前提としてある事。その原型を元にブランドらしさをパターンのカッティングや素材で表現するのがファッションデザインの領域では当たり前のように思われます。

この《過去の記号となった原型》を超えて生まれる《新しい原型》の先に、独自性としてのオリジナリティがあるのだと考えているというのがパタンナー島村の立場になります。

それなら自分がデザインするときはどのように行うのかを簡単に説明します。

パタンナー島村のデザインプロセスの全体像はこれだけ。たったの⑥工程のみ。

デザインプロセス
①A4用紙に表現したいことや欲求を言葉にする
②素材や付属を直接手で触り、良いなと思った物をひたすら購入する。
③実際に手を動かして試作品を作る。
④修正点を書き出して、作り直す。
⑤この③④のループを10回ほど繰り返す。
⑥理想のデザインがここで生まれる。

しかしながら、このプロセスの過程には技術、経験、知識の壁が無数にあります。

だからこそ、読んでいただいている方にはそれらをこのnoteで乗り越えられる(または直視して向き合える)ような有益なコンテンツを服作りのプロの目線から丁寧に発信していく次第です。

順番に見ていきましょう。


①A4用紙に欲求を書き出す。

まず、自分の表現したいことや欲求をA4用紙に書き出します。言葉からデザインをしていくみたいな方法です。

そしてこれは、「作りたい表象(心の中のイメージ)から個人のものづくりにある欲求や欲望を満たす栄養を作ろう」という考えが根底にあります。

パタンナー島村の製作ノート
(Instagramのストーリーにて)

過去の経験や物と社会との関係、時代の雰囲気や空気感などから自分が感じている欲求を取り出していきます。これは自己理解のようなプロセスに近いかもしれません。

様々な表現のニュアンスを受け取る感受性や言語感覚が必要なので、自分が気になっている本を沢山読むというアプローチはおすすめです。


②直接手で触りながら、生地や付属を選定。

②以降は実践の部分。欲求や欲望をものづくりで満たすには技術や知識が必要です。ここは時間をかければかけるほど良いのですが、正直なところ実践を交えながら効率よく学べるのがベストですよね。

しかし、ここは簡単なようでめちゃくちゃ難しいのかもしれません。前提として、縫製やデザインについての基礎はある程度知っている状態というのがベースとしてなくてはなりません。
(noteでMYOGの初級編のような記事は今後体系立ててつくろうかなとは考えています!)

日暮里などの生地屋に行き、直接手で触って目で見てきゅんときた生地を手当たり次第購入します。お金は気にしません。笑
(プラパーツなどの付属品は作りたい物の構造理解が必要なので、こういったパーツは臨機応変に選んで、失敗しての繰り返しになります)


③そして手を動かして、試作品を作る。

ここであるひとつの壁にぶつかります。例えばMYOGでサコッシュやバックパックを作る時、このように思われるのではないでしょうか。

「そもそもサコッシュやバックパックの構造や縫製仕様が理解していないと作りたくてもパターン引けないし、デザインや仕様が分からないよ!」という壁にぶつかりますよね???

実際自分もバックパックが分からなかったのでその壁にぶつかりました。

だから、持っているバックパックを分解して、パターンと生地とプラパーツなどの材料を整理してまとめました。この工程をしっかりとやっていくと構造が理解出来ます。分解して観察!

体験ベースで15000文字で説明しているので何かしらの参考にはなるかと思います。


もうひとつ壁があります!
整理するときに、生地の特性や機能が理解していないと、あべこべなデザインをしてしまうという壁

これは作っていく中で失敗し、学んでいけば良いと思いますが、MYOGの生地は高価なので無駄使いは避けたいところ。

なので過去noteにアウトドアで使う生地の特性などをめちゃくちゃ調べてnoteでまとめました!
MYOGする人は覚えていて損は絶対にないです!
素材を理解するのは本当に大事!
1番の表層で使う人に伝わりやすくて分かりやすい部分だからです。

(パタンナー島村のInstagramのストーリーでも生地解説をしているので良かったら〜✨)

デザインのディテールについては、今後noteで書く予定ですが、大まかに分類すると
①機能的デザイン
②意匠的デザイン
③意匠が機能を包含するデザイン
に分かれると思います。生地の特性とこれらのデザインの種類を理解しないままデザインするとよくわからないものが生まれます。


④修正点を書き出して、作り直す。


⑤それを最低、10回くらいは繰り返す。


⑥理想のデザインが生まれる。

ここでは失敗を失敗と思わないで、作り直す忍耐が必要です。何かを学ぶ時に初心者が躓くところはここではないでしょうか。ある程度できるようになった後に、時間かけないと越えることが難しそうというところで辞めちゃう人!
非常にもったいない〜!!!

この繰り返しを10回ほど行うと、作りたい物の理想の種が生まれるのだとと思います。そこに名作が生まれる余地があるのではないでしょうか。

加えて0→1を生み出す方法論も読んでいただくと作りたいものが世の中にない新しい《原型》の理想の種となり得るのだと考えています。

上の2つの記事は自分が学生の頃に知りたかった情報なので、服飾学生が見ると面白い気づきが得られるかもしれません。


─蓄積も大事(おわりに)

最後に生地の特性と構造が理解出来た段階で仕様書にまとめてみるという方法をオススメします。

なぜかというと仕様書で作った作品やデザインを整理してまとめることで、デザインの蓄積が出来るからです。仕様は、どんなものを作りたいかによって色々な選択肢があります。

たくさん学んで仕様書が書けるようになるとデザインするのがもっと楽しくなりMYOGで何でも作れるようになります!
(なんでもは言いすぎかも)

そんな仕様書の作り方もnoteで解説しています!現役のパタンナーがExcelだけで作りました。

この一連の壁を理解して血肉にしていくと、
言葉からのデザイン→手を動かして作る→修正→改善のループが完成します。

蓄積した知識や技術や体験はnoteのようなプラットフォームやクラウド上のデータベースに残してナレッジ化をすれば、いずれ作りたい物が自由に作れてより自分がしたい表現が可能になるのではと思っています。

蓄積が本当に大事です。

以上、現役パタンナーが考えるデザインプロセスについてでした!

次回は、このプロセスを経て製作しているバックパックのデザインの整合性を確認するための、ULバックパックを通勤で使用して得た発見についてシェアさせていただきます!🔥

👇後編はこちらから!

おわり。

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暇な時にまた来てくださると嬉しいです。


【MYOG進捗状況】
2026年7月⇒進捗率47%(4/10)
【note進捗状況】
2026年7月⇒進捗率63%(63/100)
【ダイエット進捗状況】
2026年7月
スタート時82.6kg⇒現在75.2kg(目標65kg)
これらの進捗は2027年4月までに達成する目標です🔥エイエイオー!
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ここまで読んで下さりありがとうございます。
noteの他にInstagramもやっています。こちらではアウトドアについて体系的に学ぶことができ、アウトドアの遊びがより楽しくなれるような発信をしていくので興味がある方は是非覗いてみてください😊
P.S. このnoteは基本的に自分が哲学本を読んだり、ものづくりをしていく中で面白いと思った内容を4000文字〜10000文字くらいの文章量にまとめています!(最近は3000文字多め)
そして全て無料で公開しています!
ものづくりをしている方にとって何か学びになれば幸いです。シェアハピ!!!

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