静岡大学グローバル共創科学部 ― 元アドミッションコーディネータの視点で「大学が本当に求めている学生像」を読み解く ―
1. 学部概要
30秒でまとめると…
地域と世界をつなぎ、社会課題を解決する力を育てる文理融合の学部
学べる分野
静岡大学グローバル共創科学部では、地域づくりや国際協力、環境問題、経済・経営、政策、観光、データサイエンス、DX(デジタルトランスフォーメーション)などを横断的に学びます。
一つの専門分野だけを深く学ぶのではなく、複数の分野を組み合わせながら、現代社会が抱える複雑な課題を解決する方法を考えることが特徴です。
文系・理系の枠を超えて学べるため、幅広い視野を身につけることができます。
注目の特徴
最大の特徴は、「学科がなく、自分で学びをデザインできること」です。
学生一人ひとりが興味や将来の目標に応じて学びを組み立て、地域や企業、自治体、海外の大学などと連携したフィールドワークやプロジェクト型学習(PBL)にも取り組みます。
教室で知識を学ぶだけでなく、実際の社会課題に向き合いながら実践的な力を養えることが、この学部ならではの魅力です。
身につく力
課題発見力…社会の課題を見つけ、本質を考える力
課題解決力…多様な知識を組み合わせて解決策を提案する力
データ活用力…データを分析し、根拠をもって判断する力
コミュニケーション力…多様な人と協働し、意見をまとめる力
グローバルな視点…地域と世界を結び付けて考える力
これらは特定の職業だけでなく、公務員、企業、NPO、国際機関、コンサルティング、IT企業など、さまざまな分野で求められる力です。
「何を学んだか」だけでなく、「どのように課題を解決できるか」を強みとして就職活動に生かせます。
元「中の人」のチェックポイント
この学部は、「専門分野がはっきりしない」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、実際には、地域・国際・情報・環境などを横断的に学べることが最大の強み。
さらに、フィールドワークやPBLを通して実社会で経験を積めるため、知識だけでなく実践力も身につく。
将来の進路がまだ決まっていない高校生ほど、自分の興味を広げながら専門性を築ける学部といえる。
2. この学部に向いている人
この学部に向いている人の概要
静岡大学グローバル共創科学部は、「何を学びたいか」だけでなく、「将来どんな社会課題を解決したいか」を考えられる人に向いている学部です。
文系・理系を問わず、多様な人と協力しながら新しい価値を生み出したい人ほど、大きく成長できる環境があります。
「地域や世界をもっと良くしたい!」と思える人
例えばこんな人です。
地域活性化やまちづくりに興味がある
SDGsや環境問題に関心がある
国際協力や多文化共生に興味がある
社会課題に正解はありません。
だからこそ、「もっと良くしたい」という気持ちが学びの原動力になります。
将来は自治体や企業、NPO、国際機関などで社会に貢献する仕事を目指す人に向いています。
「一つの教科では物足りない!」と思う人
例えばこんな人です。
文系・理系どちらの勉強も好き
探究活動で複数の教科を組み合わせた
幅広い知識を身につけたい
この学部では、経済・情報・環境・国際・政策などを組み合わせて学びます。
一つの専門だけでは解決できない課題に挑戦するため、幅広い学びを楽しめる人ほど能力を発揮できます。
「現場で学ぶほうがワクワクする!」人
例えばこんな人です。
フィールドワークが好き
人と話すことが好き
実際に地域へ行って学びたい
教室だけでなく、地域や企業、自治体と連携した実践的な学びが多い学部です。
現場で課題を見つけ、人と協力しながら解決策を考える経験は、社会人になってからも大きな財産になります。
「データを使って考えることが好き!」な人
例えばこんな人です。
情報Ⅰや統計に興味がある
数字から物事を分析するのが好き
AIやDXに関心がある
グローバル共創科学部では、データサイエンスも重要な学びの一つです。
感覚だけでなく、データを根拠に判断する力は、行政、企業、コンサルティングなど幅広い分野で求められています。
「将来の夢を大学で見つけたい!」人
例えばこんな人です。
やりたい仕事がまだ決まっていない
興味のある分野がたくさんある
大学で進路を考えたい
学科がなく、幅広い分野を学べるため、大学生活の中で自分に合った専門性を見つけることができます。
将来の選択肢を狭めたくない人にとって、とても魅力的な環境です。
逆に向いていないかもしれない人
このような考え方の人は、別の学部を検討した方がいいかもしれません。
「最初から専門だけを深く学びたい!」人
例えばこんな人です。
プログラミングだけ学びたい
法律だけ勉強したい
経済学だけを専門にしたい
グローバル共創科学部は、複数分野を横断して学ぶことを重視しています。
一つの専門を最初から深く追究したい人は、情報学部や法学部、経済学部などのほうが自分に合っている場合もあります。
「答えが決まっている勉強が好き!」人
例えばこんな人です。
暗記中心の勉強が得意
一人で学ぶほうが好き
グループワークが苦手
この学部では、正解のない課題に取り組む授業やグループワーク、発表の機会が多くあります。
自分の考えを発信したり、他者と協力したりすることが苦手な人は、最初は戸惑うかもしれません。
ただし、大学生活を通して少しずつ慣れていく学生も多くいます。
元「中の人」のチェックポイント
静岡大学グローバル共創科学部では、「答えを知っている人」ではなく、「答えを探そうとする人」を求めている。
探究活動や地域活動、ボランティアなどで培った経験は大きな強みになる。
「社会をもっと良くしたい」という気持ちがあるなら、その思いを自信に変えて挑戦してみよう。
3. 学びの特徴
アドミッションポリシー
静岡大学グローバル共創科学部が求めているのは、次のような人です。
地域や世界の社会課題に関心がある人
文系・理系を問わず幅広く学びたい人
多様な人と協力して課題解決に取り組みたい人
自ら考え、主体的に行動できる人
高校で培った基礎学力を大学で発展させたい人
例えば、高校で探究活動や地域イベント、ボランティア、生徒会活動などに取り組み、「もっと地域を良くしたい」「社会問題について考えてみたい」と感じた経験は、この学部での学びにつながります。
特別な実績よりも、「知りたい」「挑戦したい」という姿勢が大切です。
この学部は、一つの専門だけでなく、多様な知識を結び付けながら社会課題を解決できる人材を育てることを目指しています。
カリキュラムポリシー
カリキュラムは、人文・社会科学と自然科学をバランスよく学べるよう設計されています。
教養科目に加え、グローバル系、データサイエンス系、共創科学系の科目を学び、その後は専門コースで知識を深めます。
講義だけでなく、演習やフィールドワーク、卒業研究を通して実践力も養います。
入学時に専門知識がなくても、基礎から段階的に学べるため、「文系だけど大丈夫かな」「理系だけど国際分野も学べるかな」という不安を持つ人でも安心して学べるカリキュラムです。
ディプロマポリシー
卒業までに身につける力は、次のようにまとめられます。
幅広い知識を組み合わせる力
社会課題を分析する力
多様な人と協働する力
データや根拠をもとに考える力
新しい解決策を創り出す力
地域と世界を結び付けて考える力
これらは、公務員や企業、国際機関、NPO、研究職など、どのような進路でも求められる能力です。
専門知識だけではなく、「社会で課題を解決できる人材」を育てることが、この学部の卒業目標です。
カリキュラムの特徴
1年次
教養科目やグローバル系・データサイエンス系・共創科学系科目を中心に学び、社会課題を多角的に考える基礎を築きます。
2年次
専門性を深めながらフィールドワークや演習に取り組みます。
3年次
ここからは「国際地域共生学」「生命圏循環共生学」「総合人間科学」の3コースに分かれて専門分野を発展させます。
4年次
卒業研究に取り組み、自ら設定した課題の解決策を探究します。
段階的に専門性を高められるため、将来の方向性を考えながら学びを進められることが魅力です。
PBL・実習
グローバル共創科学部では、地域や企業、自治体などと連携したフィールドワークやPBL(課題解決型学習)が数多く行われます。
高校の「総合的な探究の時間」をさらに発展させたような学びで、実際の地域課題を調査し、多様な立場の人と協力しながら解決策を考えます。
教室だけでは得られない実践力やコミュニケーション力が身につくことが特徴です。
特色ある授業
この学部では、グローバル系科目、データサイエンス系科目、共創科学系科目、人文・社会科学系科目、自然科学系科目を組み合わせて学びます。
英語によるコミュニケーションや海外研修、地域でのフィールドワーク、AI・データ分析など、現代社会で必要とされる内容を横断的に学べることが大きな特徴です。
また、文部科学省の数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)にも対応しており、データを根拠に課題を分析する力も養われます。
幅広い学びを実践へつなげることで、変化の大きい社会でも活躍できる力を身につけられます。
元「中の人」のチェックポイント
グローバル共創科学部は、「大学に入る前から将来の専門を決めている人」のための学部ではなく、幅広い基礎を学び、PBLやフィールドワークを通して社会課題に向き合いながら、自分の専門性を育てていく学部。
アドミッションポリシーでも重視されているのは、知識の量よりも「社会を良くしたい」という意欲や、多様な人と協力する姿勢。
探究活動や地域活動に取り組んだ経験がある人はもちろん、「大学で自分の可能性を見つけたい」という人にもぴったりの学びがある。
4. 研究
主な研究分野
静岡大学グローバル共創科学部では、次のような研究が行われています。
地域創生・まちづくり研究
人口減少や地域経済、観光、防災など、地域が抱える課題を多角的に研究します。
自治体や地域企業と連携し、実際の現場を調査しながら解決策を考えることが特徴です。
研究例
地方都市の活性化
観光資源の活用
防災・減災と地域づくり
中山間地域の課題分析
地域の「困った」を、実践的な研究で解決する分野です。
グローバル・多文化共生研究
国際社会や異文化理解、多文化共生について学び、地域と世界を結び付ける研究を行います。
外国人住民の増加や国際交流など、身近な課題をグローバルな視点から考えます。
研究例
多文化共生社会
国際協力
外国人住民支援
グローバル教育
世界の課題を地域から考える研究分野です。
環境・持続可能社会研究
環境問題や資源循環、SDGs、自然環境の保全などを研究します。
自然科学だけでなく、社会制度や地域との関わりも含めて持続可能な社会づくりを考えることが特徴です。
研究例
SDGs
カーボンニュートラル
生物多様性
地域環境保全
未来の社会を支える環境づくりを探究します。
データサイエンス・DX研究
データ分析やAI、統計、情報技術を活用し、社会課題を解決する研究です。
行政や企業と連携し、客観的なデータを根拠として政策やサービスの改善を目指します。
研究例
地域データ分析
AI活用
DX推進
オープンデータの活用
「データで社会を変える」実践的な研究です。
人間・社会・政策研究
人の行動や教育、福祉、政策形成などを研究し、人々がより豊かに暮らせる社会を考えます。
人文・社会科学の視点から現代社会の課題を分析します。
研究例
教育政策
福祉政策
地域コミュニティ
社会制度の分析
人を中心に据えて社会の未来を考える研究です。
卒業研究テーマ
卒業研究テーマは毎年公表されているわけではありませんが、学部の教育・研究内容から、次のようなテーマに取り組む学生が多く見られます。
地域創生プロジェクトの効果分析
地方観光の活性化に関する研究
外国人住民との多文化共生
SDGsと地域政策の関係
地域防災と住民参加
AI・データ分析による地域課題の可視化
地域産業のDX推進
若者の地域定着に関する研究
社会課題をテーマに、現場調査やデータ分析を組み合わせる卒業研究が多いことが、この学部の特色です。
静岡大学グローバル共創科学部だからできる研究
静岡大学グローバル共創科学部では、地域・国際・環境・データサイエンスを組み合わせた文理融合型の研究ができます。
自治体や企業との共同プロジェクト、フィールドワーク、PBLを通して、実際の社会課題を研究対象にできることは大きな魅力です。
教室だけではなく、「地域そのもの」が研究室になるような学びを体験できます。
元「中の人」のチェックポイント
静岡大学グローバル共創科学部の研究テーマは、地域のお祭りや観光、環境問題、外国人との共生、AIの活用など、ニュースや探究活動でも身近な話題ばかり。
「なぜだろう」「もっと良くできないかな」という疑問が、そのまま大学での研究につながる。
興味のある社会課題が一つでもある人なら、この学部で学ぶ楽しさをきっと見つけられるはず。
5. 学生生活
男女比
2025年5月1日現在、グローバル共創科学部の学生数は男性150人(43.6%)、女性194人(56.4%)です。
女性がやや多く、文理融合・地域・国際系学部らしい男女比となっています。
理工系学部より女性比率が高く、人文・国際系学部に近いバランスが特徴です。
出身地
出身県別の詳細な人数は公表されていませんが、静岡県を中心に東海地方からの入学者が多い一方、全国から学生が集まっています。
地域に根差した学びを重視する学部ですが、全国各地の学生が交流する「地元型と県外型の中間」といえる学部です。
留学制度
静岡大学では交換留学や短期留学、海外語学研修など多様な留学制度を利用できます。
グローバル共創科学部では、海外研修を教育プログラムに位置付けており、異文化理解や国際協働を実践的に学ぶ機会が豊富です。
特に海外でのフィールドワークや短期研修では、現地の学生や地域社会と交流しながら学ぶプログラムが用意されています。
語学力だけでなく、多様な価値観を理解し、世界と地域を結び付けて考える力を養えることが、この学部ならではの魅力です。
提携大学
静岡大学はアジア、ヨーロッパ、北米、オセアニアなど多くの海外大学と大学間協定を結び、交換留学や短期研修を実施しています。
グローバル共創科学部では、海外研修や国際交流プログラムを活用しながら、現地での調査や異文化理解を深めることができます。
留学支援
大学では留学説明会や事前・事後指導、語学学習支援、奨学金制度などを整備しています。
国際交流センターによる相談体制も充実しており、初めて海外へ挑戦する学生でも安心して準備を進められます。
グローバル共創科学部では、こうした支援を活用しながら海外研修へ参加する学生も少なくありません。
地域連携
地域連携は、この学部を象徴する学びの一つです。
自治体や企業、NPOなどと協力し、地域活性化、防災、多文化共生、環境保全、観光振興などの課題に取り組みます。
PBLやフィールドワークでは、実際に地域へ足を運び、調査・分析・提案まで経験します。
高校の「総合的な探究の時間」をさらに発展させたような学びで、課題発見力、コミュニケーション力、チームワーク、プレゼンテーション力など、社会で求められる実践力が身につきます。
元「中の人」のチェックポイント
「グローバル」と聞くと、英語が得意な人だけの学部と思われがちですが、実際には地域づくりや環境問題、防災、データサイエンスなど、多様なテーマを学べる。
留学制度や地域連携も充実しているため、大学に入ってから視野を広げていく学生も少なくない。
「海外にも興味がある」「地域にも貢献したい」という気持ちがあれば十分で、高校までの経験に自信がなくても、大学で新しい挑戦を積み重ねながら大きく成長できる環境がある。
6. 入試方法
選抜方式
総合型選抜は共通テストを課さず、小論文と面接で選抜を行います。
小論文では文系・理系双方の基礎学力や思考力、社会課題への関心を、面接では主体性や探究活動の経験、学部で学ぶ意欲などを総合的に評価します。
令和9年度入試からは「スポーツ重点型」「研究・技術活動重点型」「国際・地域活動重点型」の3区分で実施されます。
学校推薦型選抜では大学入学共通テストを課し、面接や活動歴報告書などを通して、高校での学習成果や探究活動、主体性を評価します。
一般選抜は前期・後期日程を実施します。
前期は共通テストに加えて小論文を課すA方式(文系教科型)とB方式(理系教科型)に分かれ、後期は共通テストと小論文によって、思考力や課題解決力を重視した選抜を行います。
難易度
河合塾Kei-Netでは、グローバル共創科学部のボーダー偏差値は52.5、共通テスト得点率は方式によっておおむね60%台後半が目安です。
地方国立大学の文系学部としては標準~やや高めの難易度で、探究活動や主体性を評価する総合型・推薦型が充実していることも特徴です。
一般選抜では共通テストと小論文の両方をバランスよく対策する必要があります。
各教科の重要度と得点源
数学
重要度:★★★★☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:〇 個別学力検査:×
文理融合学部のため、数学はデータ分析や論理的思考の基礎になります。
B方式(理系教科型)では特に重要で、共通テストで安定した得点を取ることが合格への近道です。
英語
重要度:★★★★★
得点源:★★★★☆
共通テスト:〇 個別学力検査:×
国際的な視点を重視する学部のため、英語は最重要科目です。
海外研修や留学、英語文献の活用など入学後にも必要となるため、長文読解や語彙力を高校のうちから鍛えておきましょう。
国語
重要度:★★★★☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:〇 個別学力検査:〇(小論文)
共通テストの読解力は、小論文にも直結します。
文章を正確に読み取り、自分の考えを論理的にまとめる力は、入試だけでなく大学でのPBLや卒業研究にも生かされます。
理科
重要度:★★★☆☆
得点源:★★★☆☆
共通テスト:〇 個別学力検査:×
理科は共通テストで利用します。
環境問題や生命圏、データサイエンスを学ぶ基礎となるため、基礎事項を確実に理解し、安定した得点を目指すことが大切です。
社会
重要度:★★★★☆
得点源:★★★★★
共通テスト:〇 個別学力検査:×
地域創生や国際関係、政策を学ぶ学部では、社会科の知識が大きな武器になります。
地理や公民で学ぶ内容は小論文や面接でも活用できるため、得点源にしやすい教科です。
情報
重要度:★★★★☆
得点源:★★★★☆
共通テスト:〇 個別学力検査:×
共通テスト「情報」は、データサイエンスやDXを学ぶ学部との相性が良い教科です。
高校で学ぶ情報Ⅰの内容を理解しておくことで、大学での学びにもスムーズにつながります。
元「中の人」のチェックポイント
グローバル共創科学部は、受験的な知識量だけを競う学部ではない。
総合型・学校推薦型では探究活動や主体性、一般選抜では共通テストの基礎学力に加え、小論文で課題を多面的に考える力が求められる。
まずは共通テストで安定して得点できる学力を身につけ、その上でニュースや探究活動を通して社会課題への関心を深めておくことが大切。
「答えを覚える勉強」だけではなく、「自分の考えを伝える練習」を高校生活の中で積み重ねることが、この学部への最も効果的な受験対策になる。
7. 進路
進級と留年の状況
グローバル共創科学部は2023年4月に設置された新しい学部のため、現時点では進級率や留年率の実績は公表されていません。
カリキュラムは、1年次に幅広い基礎を学び、2・3年次に専門性を深める段階的な構成となっており、極端に留年しやすい学部ではないと考えられます。
ただし、PBLやフィールドワーク、演習科目では出席やグループ活動への参加が重視されます。
レポートの提出期限を守り、日頃から主体的に学習へ取り組むことが、順調な単位取得につながります。
大学院進学
グローバル共創科学部は設置間もないため、卒業生・大学院進学者数の実績はまだ公表されていません。
卒業後は、静岡大学大学院総合科学技術研究科などへ進学し、地域政策、環境科学、データサイエンス、国際協力、社会課題の分析などをさらに専門的に学ぶことが期待されます。
実践的な学部教育を土台として研究を深めたい人にとって、大学院進学は有力な選択肢となるでしょう。
主な就職先
就職実績についても、学部設置から日が浅いため、就職者数・就職率・業種別・分野別データはまだ公表されていません。
一方で、カリキュラムからは幅広い進路が想定されています。
地域創生やデータサイエンス、国際協働を学ぶ特色を生かし、自治体や公務員、一般企業(製造業・情報通信・コンサルティング・観光・金融)、NPO・国際協力団体などが主な進路候補になります。
また、企業や自治体と連携したPBLやフィールドワークを多く経験するため、「課題発見力」「データ分析力」「コミュニケーション力」を評価する企業との相性が良いことも強みです。
将来的には、専門分野に縛られない柔軟なキャリア形成が期待できる学部といえます。
進路先の都道府県
卒業生をまだ輩出していないため、都道府県別の進路実績は公表されていません。
教育内容から考えると、静岡県内をはじめとする東海地域への就職はもちろん、首都圏や中京圏の企業・自治体への進路も期待されます。
また、海外研修や国際教育を生かし、全国規模・国際的に活躍できる企業や団体への進路も視野に入れられることが、この学部ならではの特徴です。
元「中の人」のチェックポイント
グローバル共創科学部は新設学部のため、現時点では就職率や大学院進学率といった実績データはまだないが、カリキュラムを見ると「就職にも大学院進学にも対応できる学部」と考えるのが自然だろう。
特定の資格を目指す学部ではなく、社会課題を発見し、多様な人と協働しながら解決する力を育てることが最大の特徴。
将来の職業を今すぐ決める必要はありません。大学4年間で幅広い経験を積み、自分らしい進路を見つけたい人に適した学部といえる。
8. 学費・生活費
学費
静岡大学は国立大学のため、学費は全国共通です。
入学料
282,000円授業料(年間)
535,800円4年間の授業料・入学料の合計
約2,425,000円
実験系学部ではないため、追加の実験実習費は比較的少ない学部です。
追加費用
学費以外では、教科書代(年間3~6万円程度)、ノートパソコン(10~15万円程度)、インターネット環境、通学費、資格試験受験料などが必要になります。
グローバル共創科学部ではフィールドワークや地域調査、海外研修へ参加する場合に交通費や研修費が必要になることがありますが、多くは大学の支援制度を利用できます。
日本学生支援機構の奨学金
静岡大学では、日本学生支援機構(JASSO)の給付奨学金・第一種奨学金(無利子)・第二種奨学金(有利子)を取り扱っています。
修学支援新制度の対象者は、給付奨学金と授業料減免を併せて利用できます。
大学独自の奨学金・支援制度
静岡大学では、家計急変時の緊急支援制度や民間・地方公共団体奨学金の紹介に加え、海外留学を支援する奨学金制度も整備されています。
また、学生生活全般について学生支援センターが相談に応じており、経済面だけでなく学修や生活面も含めてサポートを受けられます。
授業料免除制度
国の高等教育の修学支援新制度に対応しており、家計基準などを満たす学生は授業料・入学料の全額または一部免除を受けられます。
JASSO給付奨学金と併用できるため、経済的負担を大きく軽減することが可能です。
アパート相場
グローバル共創科学部がある浜松キャンパス周辺では、ワンルーム・1Kで月額4万5,000~6万円程度が相場です。
学生向け物件が多く、大学まで自転車で通えるエリアも充実しています。
大学生協ではアパート紹介も行っており、初めての一人暮らしでも住まい探しを進めやすい環境です。
卒業までの費用シミュレーション
【実家暮らし】
学費:約242万円
教科書・PC・教材:約40~60万円
通学費・その他:約40~80万円
合計:約320~380万円
【一人暮らし】
学費:約242万円
教材等:約40~60万円
家賃(約5万円×48か月):約240万円
食費・光熱費・生活費:約300~360万円
合計:約820~900万円
生活費は住まいの条件やアルバイトの有無によって大きく変わりますが、国立大学であるため学費そのものは私立大学より抑えられます。
元「中の人」から保護者の方へ
大学進学では学費だけでなく、一人暮らしの生活費も大きな負担になりますが、静岡大学は国立大学であるため授業料は全国共通で、私立大学と比べると総額を抑えやすいことが魅力です。
また、JASSOの給付奨学金や授業料減免制度、大学独自の支援制度も充実しています。
グローバル共創科学部は地域や企業と連携した実践的な学びが多く、卒業後は幅広い業界への進路が期待できる学部です。
経済的な支援制度を上手に活用すれば、安心して4年間の学びを支えることができるでしょう。
9. 入学後のサポート
リメディアル教育
グローバル共創科学部では、特定のリメディアル教育(補習教育)は公表されていません。
しかし、1年次は教養教育を中心に、文系・理系を問わず基礎から学べるカリキュラムになっています。
データサイエンスや共創科学なども初歩から段階的に学ぶため、「高校では文系だった」「理系科目に自信がない」という人でも安心して大学の学びをスタートできます。
学修支援
少人数で行う演習やゼミ、PBL(課題解決型学習)が多く取り入れられており、教員との距離が近いことが特徴です。
学年が進むと専門コースごとの指導や卒業研究で個別指導を受ける機会も増えます。
主体的に学ぶ姿勢や、チームで課題を解決する力、プレゼンテーション能力を実践的に身につけることができます。
取得できる資格
グローバル共創科学部は資格取得を目的とした学部ではありませんが、教職課程を履修することで高等学校教諭一種免許状(公民)などの取得を目指せます(履修条件あり)。
また、データサイエンスや英語、地域政策などの学びは、公務員試験やITパスポート、統計検定、TOEICなどの資格試験にも役立ちます。
資格取得サポート
資格取得に特化した学部ではありませんが、キャリア支援センターでは公務員試験や各種資格試験に関する情報提供や講座の案内を行っています。
また、英語学習支援やデータサイエンス教育を通して、資格取得だけでなく、社会で活躍するための実践的な知識やスキルを身につけることができます。
キャリア・就職支援
静岡大学ではキャリアサポートセンターを中心に、就職ガイダンス、インターンシップ支援、ES添削、模擬面接、企業説明会などを実施しています。
グローバル共創科学部でも、地域や企業と連携したPBLやフィールドワークを通して実社会との接点を持ちながら、自分に合った進路を考えることができます。
ICT・図書館サポート
浜松キャンパスでは、高速ネットワークや情報教育用PC、学内Wi-Fiを利用できます。
附属図書館には電子ジャーナルやデータベースも充実しており、地域政策、国際関係、環境、データサイエンスなど幅広い分野の資料を利用できます。
卒業研究やレポート作成を支える学習環境が整っています。
学生相談・生活支援
学生支援センターでは、履修相談や学生生活の悩み、経済的支援、健康相談、カウンセリングなど幅広い相談に対応しています。
初めての一人暮らしや大学生活で不安を感じたときにも相談できる体制が整っており、安心して学生生活を送れる環境が用意されています。
学生寮
静岡大学には学生寮があり、自宅からの通学が難しい学生を対象に入居できます。
民間アパートより家賃を抑えられることに加え、全国から集まる学生との交流を深められることも大きな魅力です。
一人暮らしを始める学生にとって、生活面・経済面の両方で心強い選択肢となります。
その他学生サポート体制
静岡大学では、留学相談や海外研修支援、障害学生支援、ボランティア活動支援など、多様な学生支援制度を整えています。
グローバル共創科学部では地域や国際交流に関わる活動へ参加する機会も多く、授業以外でも実践的な経験を積みながら視野を広げることができます。
元「中の人」のチェックポイント
グローバル共創科学部では1年次から基礎を学び、少人数教育やPBLを通して段階的に成長できるカリキュラムが整っている。
困ったときは、教員や学生支援センター、キャリアサポートセンターなどを積極的に活用しよう。
大学には「一人で頑張る」のではなく、「周りの力を借りながら成長する」ための仕組みがたくさんあるから、それらを上手に利用することが、充実した4年間への第一歩に。
10. この学部を一言で表すと?
地域と世界をつなぎ、未来を共につくる学部
静岡大学グローバル共創科学部は、文系・理系の枠を超えて、地域課題から地球規模の課題まで幅広く学ぶことができる学部です。
地域創生、国際協力、環境、データサイエンスなどを横断的に学び、PBLやフィールドワークを通して「知識を使って社会を変える力」を育てます。
一つの専門だけでは解決できない時代だからこそ、多様な人と協力しながら新しい価値を創造できる人材を育成することを目指しています。
この学部に向いている人
次のような人は、グローバル共創科学部で大きく成長できる可能性があります。
社会課題に興味がある人
地域活性化や環境問題、国際協力など、「社会をもっと良くしたい」という気持ちを学びにつなげられます。文系・理系の両方に興味がある人
経済・政策・環境・データサイエンスなどを横断的に学び、自分だけの強みをつくることができます。人と協力して何かを成し遂げたい人
PBLやフィールドワークを通して、チームで課題を解決する経験を数多く積むことができます。探究活動が好きな人
高校での総合的な探究の時間をさらに発展させ、自分で課題を見つけて研究する力が身につきます。将来の可能性を広げたい人
入学時に進路が決まっていなくても、多様な学びの中から自分に合った専門や職業を見つけられます。
「やりたいことが一つに決まっていない」という高校生ほど、この学部の自由度の高い学びを生かせるでしょう。
元「中の人」から伝えたいこと
グローバル共創科学部のアドミッションポリシーを見ると、一番大切にしているのは「社会に関心を持ち、自ら考え、他者と協力して行動できる人」です。
高校時代から特別な知識や高度な資格を持っている必要はありません。
探究活動やボランティア、生徒会活動、部活動、地域イベントへの参加など、「自分で考えて挑戦した経験」が大学では大きな強みになります。
高校生活では、ニュースや地域の出来事に関心を持ち、「なぜこの問題が起きるのか」「どうすれば解決できるのか」を考える習慣を身につけておきましょう。
また、英語や数学、情報などの基礎学力も、大学でデータサイエンスや国際的な学びに取り組むための土台になります。
卒業後は、公務員や企業、情報・コンサルティング業界、観光、金融、NPO、国際協力団体など、幅広い進路が期待できます。
特定の職業だけを目指す学部ではなく、「社会で求められる課題解決力」を武器に、自分らしいキャリアを切り拓いていける学部です。
この学部を一言で表すと?
地域と世界をつなぎ、未来を共につくる学部
あなたが「社会をもっと良くしたい」と少しでも思ったことがあるなら、その気持ちこそがこの学部への第一歩です。
正解のない課題に挑戦し、多くの仲間とともに未来をつくる4年間が、きっとあなたを大きく成長させてくれるでしょう。
静岡大学の他の学部が気になる方は、こちらからご覧ください。
人文社会科学部 (2026.8.10)
教育学部
理学部 (2026.7.24)
工学部 (2027.7.27)
農学部 (2026.7.31)
グローバル共創科学部 (2026.7.19)
情報学部 (2026.7.19)
【国際】
群馬県立女子大学国際コミュニケーション学部 (2026.7.11)
静岡大学グローバル共創科学部 (2026.7.19)
秋田大学国際資源学部 (2026.7.26)
宇都宮大学国際学部 (2026.7.31)
埼玉大学教養学部 (2026.8.14)
