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流行追い 入れた施策が 回らない | 理解したつもりだったかも【働くを詠む #12】

あなたは、導入した施策がなぜ回らないのか、理由を説明できますか?

本連載では、第二章で組織力を構成する要素を
ひとつずつ、点として見てきました。

今回は、施策が回らない要因を見つけるために
これらの点をつなぎ、「人が動く構造」として整理していきます。


組織の土台

#05(組織とは)の記事で、組織の定義である土台について書きました。

 「共通の目的を共有し、その実現を目指して協働する人々の集合体」

この土台が曖昧なまま、その上で施策を積み上げても崩れてしまうし、
その施策は形骸化してしまいます。

特に新たな組織やトップが変わった組織では、まずはこの土台を
築くことが非常に重要だと考えています。

次に、#06(旗の浸透)の記事で、その土台を築くためには、
組織の共通の目的である旗、つまりミッションやパーパスの
共有と浸透が重要と書きました。

旗を策定することが目的となり、完成したことで満足していたり、
旗が壁に飾られたまま、忘れ去られているようでは、
浸透するはずがありません。
旗が浸透している組織では、日々の業務の中で、
こんな問いが普段から交わされていました。

 「これは、私たちのミッションにどう繋がっているんだろう」

旗は、壁に掛かっているものではなく、日々の会話の中にあったのです。

そして、この土台があるから、その上で生まれる環境があります。
それは、利他と心理的安全性です。

#10(利他)の記事で、利他は美徳ではないと書きました。
利他は良い行いではなく、共通の目的が共有されていれば、
必然的に選ばれる効率的な行動や考え方です。
利他の心で取り組もうという指示される組織は、
共通の目的の共有が不十分なのかもしれません。

#11(心理的安全性)の記事で、心理的安全性の確立が
いつの間にか、目的になってしまっていると書きました。
エンゲージメントには重要ですとか、
原因は心理的安全性の欠如ですと言われ、自身が本当の目的を
理解しないまま、施策を導入してないでしょうか。
その目的は、組織の共通の目的を実現するためであり、
心理的安全性はそのための環境条件なのです。


個人と組織の距離が拡大

#07(ナラティブ)の記事で、個人の仕事と組織の旗を
ナラティブで繋ぐことが重要だと書きました。

なぜ、重要なのでしょうか?

#09(公欲と私欲)の記事で、書いたように、
狩猟時代、組織の公欲と個人の私欲は直結していました。

仲間と獲物を捕らえ、全員で生き延びる公欲と、
食べたい、生きたいという私欲が、
そのまま重なっていました。

私たちの脳は、今もその直結を前提としています。
しかし現代では、組織の公欲と個人の私欲の距離は拡大しました。

旗と日々の仕事の間には距離があり、
個人の役割は分断され、直結はできません。
分断されたままでは、脳は動く理由を見つけられないのです。

だからこそ、仕事を媒体として、
ナラティブに繋げる意味付けが必要になってきます。

更に、その意味付けを腹落ちするには、フィードバックが必要です。

以前に、会社の様々なサービスを利用しているお客様が集まる会合で
私が企画したサービスを利用されているお客様のプレゼンがありました。

そのお客様は、他のお客様に我々のサービスの良さを熱く語り、
ぜひ利用するべきだとアピールしてくれました。

聞いている私たちが恥ずかしくなるくらいの内容だったのですが、
めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。
そして、このサービス作って良かったなと心の底から思いました。

これは、自身の仕事が意味付けされた旗が、その先にいるお客様の
役に立っている、喜んでもらえているというフィードバックです。

旗の対象であるその先にいるお客様や社内の他部署の方々に自身の
仕事が役に立っているという声を拾いフィードバックしてもらうことで、
ナラティブに腹落ちし、やりがいにも繋がっていきます。

その後、エンゲージメント結果を分析したところ、この考え方と整合する相関関係も見ることができました。


仕事は個人と組織を繋ぐ媒体

先ほど、個人の仕事を組織の公欲にナラティブで繋ぐと
書きましたが、それを繋ぐ媒体が仕事になります。

#08(私欲の必要性)#09(私欲と公欲)の記事で、
私欲はエンジン、公欲は羅針盤
そして、羅針盤だけでは人は動けないと書きました。

実はそれを体験していた例が他にもありました。
#04(プロセス・ゲイン)の記事です。

その時の集団の公欲は、
株主総会に参加されたお客様が笑顔になること。
個人の私欲は、
早く終わらせて帰りたい。
その媒体である仕事は、
お土産を綺麗に袋に詰めること。
その仕事の成果の先には、お土産をもらった
お客様の笑顔に繋がるナラティブがありました。

今、振り返れば、私欲を仕事に重ね、
それを媒体として集団の公欲に
ナラティブで繋がっていました。

つまり、想いが揃ったのではなく、
そこには人が動く構造が出来ていたのです。

そして、結果は、新記録
まさに、プロセス・ゲインでした。


人が動く構造

【要素】
 ・組織の公欲(旗)
 ・個人の公欲と私欲
 ・日々の仕事は個人と組織を繋ぐ媒体

【繋がり】
 ・個人の公欲は仕事を通じ組織の公欲に繋がると、羅針盤になる
 ・個人の私欲は仕事に重なると、エンジンになる

【循環】
 ・個人の私欲により、組織の目標が達成されことで、
  組織の公欲が実現される
 ・その結果、個人の私欲と公欲が充足されていく

【土台】
 ・組織の定義が、組織の土台
 ・心理的安全性は目的ではなく、組織目標を実現するための環境条件
 ・利他や心理的安全性は、組織の土台が築かれた上で生まれる

つまり、人が組織で働くとは、
自身の公欲と私欲を
媒体である仕事を介して
組織にナラティブで繋げ、
その組織の目標実現に貢献することで、
自身の物心両面の幸福を実現することです。

これは、組織に従うことではなく、
自身が主体となって働くことです。

人が動く構造

流行追い 入れた施策が 回らない

あなたの組織では、どこが詰まっていますか。

例えば、
・土台がまだ築かれていないのか
・仕事がナラティブに組織の公欲へ繋がっていないのか

施策が回らない要因は、
そこだけを見るのではなく、
構造全体を見て、
どこがどんな状態で詰まっているのかを
理解することが大切です。

構造が見えれば、要因が見えてきます。
あなたは、施策が回らない理由を説明できますか?

そして、その要因は組織の状態によって様々です。

第三章では、
その様々な状態である「組織を診る」について考えていきます。

次回【働くを詠む #13】


マガジン【働くを詠む】(全17編3章構成)

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いつの間に 仲良しクラブ 目指してる

#働くを詠む #人が動く構造 #組織力 #創作大賞2026 #ビジネス部門

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