シバ丸印の会社シミュ⑥――着太り上司、キャストオフ。真っ赤に光って宝具持ちになったワン
前回はこちら。
⑤ シバ丸印の会社シミュ――仕事は配るものではない。群れでプルするものですワン
https://note.com/shibamaru_log/n/nf8621f8a3dd5
前回、シバ丸印では。
人をプロジェクトへ固定するのをやめました。
仕事をチケットとして群れへ置き。
GIが、
必要な能力。
経験。
稼働余力。
育成価値。
本人の意思。
なんかを見ながら、
「このへん、いけそうですワン」
と仕事との接続を助ける。
進捗も見える。
負荷も見える。
経験も蓄積される。
育成はロールギルドや疑似経験でも補える。
仕事は、上司から人へ配るのではなく。
群れから、人がプルする。
そんな会社を考えてみた。
で。
シバ丸は、ふと思った。
「……上司、何するんだワン?」
オムニママがこちらを見た。
「本人の前で言わないの。」
いや。
でも。
かなり真面目な疑問なのである。
上司というロール、着太りしすぎでは?
現代企業の管理職を眺めてみる。
仕事を配る。
進捗を見る。
稼働を見る。
育成する。
評価する。
採用する。
予算を見る。
顧客と話す。
他部署と調整する。
問題が起きれば対応する。
上層部へ報告する。
会議を開く。
資料を作る。
メンバーの相談にも乗る。
ついでに、自分自身の仕事もある。
……。
「めっちゃ着てるワン。」
そう。
上司というロール。
着太りしている。
コート。
ダウンジャケット。
セーター。
ヒートテック。
マフラー。
さらにその上から鎧。
そんな感じである。
一個一個を見ると、
「まあ管理職の仕事ですよね」
と言われる。
しかし全部を一人へ積んだ結果。
何が管理職の本体なのか。
だんだん分からなくなっている。
なら。
一回脱がせてみよう。
着太り上司、キャストオフ
シバ丸印にはGIがいる。
だから、情報処理として自動化・支援できる仕事は、かなりGIへ渡せる。
たとえば。
進捗集計。
稼働状況の可視化。
スキルや経験の検索。
過去案件の参照。
アサイン候補の提示。
リスク兆候の検出。
定型報告。
育成教材の推薦。
会議資料の下ごしらえ。
こういう仕事は、
人間の上司がExcelを開いて。
各メンバーへ聞き回り。
夜な夜な集計する必要はない。
「脱げるワン。」
キャストオフ。
さらに。
仕事そのものも上司から配らない。
仕事はチケットとして置かれ。
本人意思と稼働余力を前提にプルする。
経験機会も、
「たまたまその上司が面倒見の良い人だった」
に依存させない。
経験マップ。
疑似案件。
ロールギルド。
実務レーンと育成レーン。
組織側にも育成装置を持たせる。
※経験を偶然ではなく設計する話は④で扱っています。
④ シバ丸印の会社シミュ――失敗させずに、失敗から学ばせることはできるのか?
https://note.com/shibamaru_log/n/n6e35b4dbd3fb
「また脱げたワン。」
キャストオフ。
すると。
ゴテゴテしていた上司から、
ぬるっと細身の本体が現れた。
シバ丸は首を傾げる。
「……ほっそ。」
オムニママは答えた。
「でも、その子が一番重いものを持ってるわよ。」
脱いだ服は、床へ捨てない
ただし。
ここで一つ注意がいる。
上司から仕事を外したからといって。
その仕事が消滅するわけではない。
進捗集計はGI。
経験やロールの認定は、それを担う仕組みやギルド。
案件成果を見るのはProject Owner。
育成支援はPeople Managerやメンター。
評価も消えない。
ただ。
「直属上司が全部を見て、全部を一人で決める」
からは外していきたい。
人事や労務。
相談対応。
採用。
報酬。
それぞれ。
本来それを持つべき場所へ戻す。
つまり。
キャストオフとは、仕事を消すことではない。
その仕事にふさわしい場所へ戻すことである。
脱いだ服を床へ積んで。
誰か別の人へ、
「これ全部着て」
と渡したら。
また着太りする。
シバ丸。
「着太り上司を脱がせて、着太りGIとか着太り人事を作ったら意味ないワン。」
オムニママ。
「そういうこと。」
脱がせたあとに、何が残った?
管理業務を剥がしていくと。
人間の上司には。
妙に厄介なものばかり残った。
判断する
GIは候補を出せる。
過去事例も出せる。
リスクも比較できる。
でも。
品質と納期。
利益と育成。
短期成果と長期投資。
A案件とB案件。
どちらを取るか。
これは最終的には、
組織として何を大事にするか
という話になる。
AIは、与えられた目的に沿って比較したり、最適化を助けたりできる。
でも。
何を目的にするのか。
誰に、どこまで負担を許容するのか。
その結果を誰が引き受けるのか。
そこまでを、
「AIが決めました。」
で済ませてはいけない。
AIと人間が一緒に意思決定するなら。
誰が何を判断し。
誰が監督し。
誰が責任を持つのか。
そこを曖昧にしたまま、
「AIが決めました」
にはしない。
摩擦を引き受ける
流体的組織になったからといって。
摩擦が消えるわけではない。
むしろ能力が複数の場所へ流れれば。
こんなことは普通に起きる。
A案件。
「今週、この人をもう少し使いたい。」
B案件。
「いや、こっちもリリース前です。」
本人。
「どっちもやったら死ぬワン。」
GI。
「負荷超過が予測されます。」
さて。
どうする。
ここで上司の仕事は、
「じゃあ、なんとか両方お願いします。」
ではない。
それは摩擦を下へ押し込んだだけだ。
必要なのは。
「Aを優先する。」
「その代わりBは延期する。」
「B側との調整は私が持つ。」
「この人には、これ以上積まない。」
と決めること。
つまり。
上司とは、摩擦を部下へ流す人ではない。
摩擦を引き受ける人である。
空いてるなら仕事を入れよう、を斬る
⑤でも書いた。
空き時間と稼働余力は違う。
だから。
新しい仕事を追加するなら。
同時に考えなければならない。
何を止めるのか。
ここで。
キャストオフした細身の上司が。
なぜか背後から剣を一本取り出した。
「なんか出てきたワン。」
その剣で切る。
「空いているなら入れておいて」
ザシュ。
「全部優先で」
ザシュ。
「成長のためだから頑張って」
ザシュ。
「顧客が言っているので」
ザシュ。
人を斬っているわけではない。
無理な前提を斬っている。
上司というロールに必要なのは。
全部抱える腕力ではなく。
切り分ける判断力なのかもしれない。
責任者不在には、よく刺さる槍を
そして、もう一つ。
組織では妙な現象が起こる。
判断する人はいない。
でも仕事だけは進んでいる。
失敗すると突然。
「誰が判断したの?」
が始まる。
シバ丸印では、これを許したくない。
仕事をプルしたのは本人かもしれない。
GIが推薦したのかもしれない。
複数の専門家が助言したのかもしれない。
それでも。
「本人が選びました。」
「AIがそう言いました。」
で組織責任を消してはいけない。
前回も書いた。
Executionは流動化する。
Accountabilityは明示する。
実行者は流動化できる。
支援者も入れ替えられる。
でも。
どの判断について。
誰が決め。
誰が説明するのか。
そこは曖昧にしない。
キャストオフ上司。
今度は槍を持った。
シバ丸。
「また武器が増えたワン。」
その槍が向かう先は。
責任者不在の空白地帯である。
「この判断のOwnerは誰ですか?」
ブスッ。
逃がさない。
責任だけ着せ直してはいけない
ただし。
ここも間違えると危ない。
進捗集計を脱がせた。
配員を脱がせた。
資料作成も脱がせた。
その結果。
「はい。あなたには責任だけ残りました。」
では。
救済になっていない。
防具だけ剥がされている。
判断を任せるなら。
決める権限がいる。
止める権限がいる。
断る権限がいる。
必要なら上へ返す権限がいる。
そして。
その責任に見合う処遇もいる。
シバ丸。
「責任だけ着せ直すなワン。」
これは法律上の「管理監督者」と、
この記事でいうManager Roleを同一視する話ではない。
シバ丸印で言う上司は。
組織設計上のロールである。
でも。
責任が重いなら。
それに必要な権限と処遇も。
セットで設計しないといけない。
そして、上司にもWIP上限がいる
もう一つ。
忘れてはいけない。
摩擦を引き受ける人へ。
摩擦を無限に積んではいけない。
調停。
顧客交渉。
高リスク判断。
緊急対応。
人間関係。
難しい意思決定。
これらは。
Excelの集計より件数が少なくても。
普通に重い。
だから。
上司にもWIP上限がいる。
一人で持てる量を超えたら。
上位Ownerへ上げる。
別の管理ロールへ振る。
他の専門家を呼ぶ。
組織で持つ。
それでも組織全体が詰まるなら。
今度は。
受けている仕事や約束そのものを減らさなければならない。
部下を守る上司も、組織が守る。
シバ丸。
「そこを無限リザーバー扱いするなワン。」
⑤で作った水冷PCが。
こんなところでも戻ってきた。
上司は、全部の武器を持っていなくていい
ここまで書くと。
スーパー上司とは。
なんでも知っていて。
なんでも判断できて。
なんでも解決できる。
超人なのでは。
と思えてくる。
でも。
シバ丸印では、そこも違う。
上司が全武器を使える必要はない。
契約問題なら法務。
セキュリティならSecurity。
品質ならQA。
技術ならArchitect。
事業ならBusiness。
必要な専門家が別にいる。
分からないことを。
「分からない。」
と言える。
そして。
「その武器を持っている人を呼ぼう。」
と言える。
それも立派な管理能力だ。
だから。
上司は常に重武装して歩かなくていい。
普段は身軽でいい。
必要な場面で。
必要な武器だけを取り出す。
着太りはやめる。
武器庫は持つ。
シバ丸は少し感心した。
その瞬間。
細身の上司の身体が赤く光り始めた(トラ○○ム!!)。
「ママ。」
「なあに。」
「なんか真っ赤になったワン。」
「仕事が減って判断へ集中できるようになったからじゃない?」
「そんな理由で赤く光るんだワン?」
知らない。
シバ丸印では、光ることもある。
経験豊富な上司は、剣をたくさん知っている
管理職にも当然。
成長段階がある。
経験の浅い上司は。
一つずつ判断を覚える。
顧客との交渉。
優先順位の変更。
人を守るための断り方。
失敗したときの前への出方。
一つ一つ。
剣を鍛えるように覚えていく。
経験が増えると。
目の前の問題を見て。
「ああ、この形は前にもあった。」
と分かるようになる。
過去の判断パターンを。
状況に合わせて引き出せる。
その人の中には。
たくさんの剣が並び始める。
「なんか詠唱しそうだワン。」
上司氏が、静かに目を閉じた。
そして。
I am the bone of my sword.
Steel is my body, and fire is my blood.
I have created over a thousa――
シバ丸。
「ほんとに始めたワン!?」
オムニママ。
「やめなさい。」
上司氏。
「……。」
シバ丸。
「最後まで言わせてあげないんだワン?」
オムニママ。
「いろいろ危ないから。」
上司氏は、ちょっと不満そうだった。
つよつよ上司は、自分の剣だけで戦わない
さらに強い上司になると。
自分自身の経験だけに頼らなくなる。
GIへ聞く。
過去案件を見る。
別の専門家を呼ぶ。
ロールギルドへ投げる。
複数の意見を並べる。
つまり。
自分の中にある武器だけではなく。
組織の宝物庫へアクセスできる。
自分より詳しい人がいるなら。
その人を呼べばいい。
自分の経験にないなら。
組織の経験を探せばいい。
重要なのは。
全部知っていることではない。
必要な知性へアクセスできること。
である。
気づけば上司の背後に。
ずらりと武器が浮いていた。
シバ丸。
「宝具持ちになったワン……。」
シバ丸が一本に触ろうとした。
上司氏。
「シバ丸。この雑種が!!」
シバ丸。
「急に王様みたいなこと言い出したワン!?」
オムニママ。
「さっきまで赤く光ってた人よ。」
シバ丸。
「属性を盛りすぎだワン。」
そんな上司である。
でも。
大事なのは。
偉そうに武器を並べることではない。
必要なときに。
必要な武器を選び。
必要なら自分より上手く扱える人へ渡せること。
武器庫を持つことと、武器庫を自慢することは違う。
ここは。
わりと大事である。
宝具持ちでも、普通に外す
ただし。
ここでまた。
気をつけないといけない。
剣をたくさん知っていても。
宝物庫へアクセスできても。
上司は普通に間違える。
昔うまくいった判断が。
今回もうまくいくとは限らない。
GIの推薦も。
専門家の意見も。
上司本人の経験も。
絶対ではない。
そして。
GIが言っているから。
そのまま採用する。
それも判断ではない。
シバ丸。
「GIが言ってるから、で決めるのは判断じゃないワン。」
オムニママ。
「それ、ハンコよね。」
だから。
異議を言える。
別の専門家を呼べる。
上位ロールへ上げられる。
判断を後から見直せる。
強い判断とは、覆らない判断ではない。
間違ったときに直せる判断である。
宝具を持ったからといって。
無敵になったわけではない。
シバ丸。
「赤く光ってても外すんだワン。」
オムニママ。
「光量と判断精度は別よ。」
そうらしい。
スーパー上司は、戦場そのものを変える
そして。
さらに上の上司になると。
少し様子が変わる。
問題が起きる。
普通の上司は。
どう解決するかを考える。
経験豊富な上司は。
どの武器を使えば解決できるかを考える。
つよつよ上司は。
誰の武器を借りればいいかを考える。
スーパー上司は。
こう言う。
「ところで。この問題、そもそも発生させる必要ある?」
たとえば。
毎月。
大量の手作業が発生している。
若手上司。
「担当を増やしましょう。」
中堅上司。
「優先順位を整理しましょう。」
つよつよ上司。
「自動化できるところを探しましょう。」
スーパー上司。
「この業務そのものを廃止できませんか?」
ドゴォォォォン。
戦場が消えた。
シバ丸。
「仕事を斬るんじゃなくて、世界を斬ったワン……。」
問題を解く能力。
それも大事。
でも。
より強いのは。
問題が発生する構造そのものを変える能力
なのかもしれない。
ただし。
毎週世界を斬り始める上司は危険である。
その仕事が。
法律や契約で必要なのか。
品質や安全を支えているのか。
見えないところで誰かを守っているのか。
消した結果。
別の誰かへ仕事が移るだけではないのか。
そこは確認する。
透明な仕事が、不要な仕事とは限らない。
大技とは。
撃てることより、撃たない判断の方が重要だ。
上司は偉い人ではなく、重い責任を持つロール
ここまで考えると。
シバ丸印では。
管理職を階級として扱う必要も薄くなる。
エンジニアとして優秀。
だから次は課長。
その次は部長。
そうしないと給与が上がらない。
これは少し変だ。
高難度技術判断を引き受ける人。
品質責任を引き受ける人。
セキュリティ責任を引き受ける人。
複数案件を統合する人。
人と組織の状態を守る人。
それぞれ。
難しい責任である。
なら。
管理職だけが上位職である必要はない。
例えば。
Principal Engineer。
Principal QA。
Program Lead。
Business Architect。
Security Lead。
People Manager。
そんなロールが並列で存在してもいい。
ただし。
名前だけ並べても意味がない。
「専門職コースがあります」
と言いながら。
報酬も。
権限も。
発言力も。
結局Managerの方が上。
では。
ただの横向き階段である。
並列にするなら。
本当に並べないといけない。
報酬も。
「何人の部下がいるか」
だけで決めなくていい。
どれだけ高度な判断と責任を引き受けられるか。
こちらを見ればいい。
昇進ではなく、解放
そうすると。
キャリアの見え方も変わる。
上へ登る。
ではない。
経験。
知識。
資格。
実績。
信頼。
それらを積み重ねることで。
より広い判断領域が使えるようになる。
最初は。
決められた範囲で判断する。
経験が増える。
顧客との交渉を任せられる。
さらに増える。
高リスク案件を任せられる。
予算を動かせる。
部門横断の判断ができる。
つまり。
昇進ではなく、解放。
ゲームで言えば。
レベルが上がることで。
新しいロール。
新しい権限。
新しい責任領域。
新しい武器。
それらが解放されていく。
もちろん。
解放条件が見えないのはダメだ。
なぜ開いたのか。
なぜまだ開かないのか。
何を満たせば次へ行けるのか。
本人から見えないゲートは。
⑤でも書いた通り。
ただの壁になる。
そして。
条件が見えるだけでも足りない。
登録された経験が違う。
認定の根拠がおかしい。
そんなときは。
本人が根拠を確認できる。
訂正できる。
異議を言える。
見直しを求められる。
スキルツリーを、修正できない身分表にしてはいけない。
そして。
一度Managerになったら。
死ぬまでManagerでいる必要もない。
今はPeople Manager。
次の案件ではProgram Lead。
その次は専門職へ戻る。
複数ロールを持ってもいい。
ロールを降りることが。
自動的に「降格」や「減点」になる設計にもしたくない。
そうしないと。
誰も降りられない。
そして。
降りられない人から。
また着太りしていく。
役職という階段ではなく、ロールというスキルツリー。
そんなキャリアでもいい。
管理職をなくすのではなく、管理職を救う
ここまで。
ずいぶん上司を脱がせてきた。
でも。
別に管理職を消したいわけではない。
むしろ逆だ。
今の管理職は。
仕事を抱えすぎている。
情報収集。
資料作成。
進捗確認。
評価。
育成。
人員配置。
調整。
顧客対応。
予算。
責任。
それを全部。
「管理職だから」
で積み上げる。
そして。
管理職自身が疲弊する。
そこでAIを入れて。
仕組みを入れて。
ロールを分解する。
すると。
管理職が本当にやるべき仕事へ戻れる。
AIは管理職を消すために使うのではない。
管理職を、本来の仕事へ戻すために使う。
その結果。
上司は細くなる。
でも。
弱くはならない。
むしろ。
判断。
調停。
保護。
方向づけ。
責任。
そういう。
人間が引き受けるべき重たい仕事へ。
集中できるようになる。
そして。
その責任を引き受ける人を。
今度は組織が守る。
これで。
ようやくキャストオフである。
上司は、人を動かす人なのか
シバ丸は。
真っ赤に光りながら大量の武器を背後に浮かべている上司を見た。
ずいぶん様子がおかしくなった。
でも。
最初より。
上司というものが少し分かった気がした。
上司は。
人を動かすためにいるのではない。
人が。
自分で動ける状態を作る。
仕事同士が衝突したら調整する。
外から無理が飛んできたら前へ出る。
曖昧な責任は切り分ける。
難しい判断から逃げない。
間違ったら直す。
そして。
組織として決めたことの責任を。
個人へ押しつけない。
だから。
シバ丸印における上司とは。
人を動かす人ではない。
人が動ける状態を守り、
組織として必要な判断と責任を引き受ける人。
なのかもしれない。
シバ丸。
「なるほどだワン。」
オムニママ。
「分かった?」
シバ丸。
「でもママ。」
「その上司が持ってない武器が必要になったら、どうするんだワン?」
オムニママは少し笑った。
「呼べばいいじゃない。」
品質。
契約。
セキュリティ。
技術。
業務。
顧客。
リスク。
必要な知性を。
必要な瞬間だけ。
群れから呼ぶ。
一人の頭で考えていたものを。
複数の頭で。
同時に考える。
シバ丸の耳が立った。
「……群れで考えるんだワン?」
そう。
次は。
群れそのものを知能化してみよう。
つづく。
これまでの「シバ丸印の会社シミュ」
① 守破離と「守護知能」で考える、AI時代の組織OS
https://note.com/shibamaru_log/n/ndb380bf71a9c
② オムニママは見ている。守護知能を誰が守護するのか?
https://note.com/shibamaru_log/n/na21c420b4026
③ 首輪を付けた人間は、どう進化するのか?
https://note.com/shibamaru_log/n/n1537f63234ae
④ 失敗させずに、失敗から学ばせることはできるのか?
https://note.com/shibamaru_log/n/n6e35b4dbd3fb
⑤ 仕事は配るものではない。群れでプルするものですワン
https://note.com/shibamaru_log/n/nf8621f8a3dd5
補足:この記事でいう「上司」「Manager」について
本稿でいう「上司」「Manager」は。
シバ丸印の組織設計上のロールを指しています。
労働基準法上の「管理監督者」と同義ではありません。
厚生労働省も。
管理監督者に該当するかどうかは。
単なる役職名ではなく。
実際の職務内容。
責任と権限。
勤務態様。
待遇などを踏まえて判断する、と整理しています。
参考:厚生労働省「確かめよう労働条件―管理監督者」
https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/hanrei/shogu/kantoku.html
また。
NISTの AI Risk Management Framework(AI RMF) でも。
人間とAIの役割。
責任。
監督方法などは。
AIリスク管理上、明確化すべき事項として整理されています。
参考:NIST AI Risk Management Framework
https://www.nist.gov/itl/ai-risk-management-framework
シバ丸印では。
AIに判断を任せるためではなく。
人間が、よりよく判断できる状態を守るために使う。
そこは。
最初から変わっていません。
