等誤り率(CER)
本人拒否率と他人受入率が同じになるように調整したときのエラー率(本人拒否率、他人受入率)だよ
生体認証の話で出てくるよ
「CER」と表現された場合は「Crossover Error Rate」の略だよ
簡単に書くよ
等誤り率(CER)(読:トウアヤマリリツ 英:crossover error rate)とは
人間の身体を使ってやる認証(生体認証)の精度の話で出てくる用語のひとつ
であり
「本当は認証OKなはずの人なのにNGだと判断される確率(本人拒否率)」と「本当は認証NGなはずの人なのにOKだと判断される確率(他人受入率)」って相関関係にあるのね。本人拒否率を下げると他人受入率は上がるし、他人受入率を下げると本人拒否率は上がるの。それを踏まえて、本人拒否率と他人受入率が同じ確率になるように調整したときのエラー率(本人拒否率、他人受入率)のこと
です。
詳しく書くよ
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として
・認証
・生体認証
・本人拒否率
・他人受入率
について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
認証は「おまえ誰?OKなやつ?」を確認する作業です。
例えば
・本人しか知らない情報を入力させる
・本人しか持っていないものを提示させる
・接続元の情報を見る
のような過程を経て、OKな人かNGな人かを判定します。
※厳密には「認証+認可」の説明になっていますが気にしないことにします。そこら辺が気になる方は、用語「認可」の説明を ご覧ください。
生体認証は「人間の身体を使った認証」です。
指紋や声紋、眼の虹彩や静脈パターンなどを使います。
「こいつは どんな顔をしているかな?」のような人に貸せない身体的な特徴を利用してやる認証です。
生体認証で一番有名なのは指紋認証でしょう。
機械に指をピッ!っとやって登録されている指紋だったらOKなアレです。
指紋は人によって違います。
そして、人に貸せません。
貸し借りしようと思ったら指を切る必要があります。
ということは、登録されている指紋でピッ!っとやられたら、それは登録されている人物、本人がピッ!っとやったと判断できます。
このような指紋認証をはじめ、人間様の身体的な特徴を利用した認証が生体認証です。
本人拒否率は「本来なら認証OKな人(本人)なのにNGと判断される確率」です。
「FRR」と表現されることも あります。
他人受入率は「本来なら認証NGな人(他人)なのにOKと判断される確率」です。
「FAR」と表現されることも あります。
繰り返しになりますが、生体認証は人間様の身体的な特徴を利用した認証です。
身体的な特徴というのは微妙に変化します。
そのため、パスワードなどを使った認証と違って「登録されている情報と完全に一致するか?」でOKかNGかを判断できません。
「完全に一致するか?」で判断すると、髪を切ったり、お肌が荒れたり、寝不足で目が充血したりといった、ちょっとした違いで一致しない扱いになってしまうからです。
そこで、コンピュータさんは「大体、合ってるな。多分、本人だろう」とアバウトに判断します。
そうです。
生体認証は「多分、合ってる」で認証するのです。
そのため、正確無比が売りのコンピュータさんでも、たま~~~~~~~~に間違えます。
さて、認証におけるOKかNGかを判断するときの間違いは2種類に分類できます。
それは
1.OKな人なのにNGと判断する
2.NGな人なのにOKと判断する
の2つです。
この2種類の間違いのうち
1.OKな人なのにNGと判断する
間違いをしてしまう確率が本人拒否率です。
例えば「本人拒否率(FRR)が1%」であれば「100回に1回くらいは、間違って、OKな人なのにNGと判断しちゃうかもね」です。
文字通り「本人なのに拒否してしまう確率」ですね。
もう一方の
2.NGな人なのにOKと判断する
間違いをしてしまう確率が他人受入率です。
例えば「他人受入率(FAR)が1%」であれば「100回に1回くらいは、間違って、NGな人なのにOKと判断しちゃうかもね」です。
文字通り「他人なのに受け入れてしまう確率」ですね。
本人拒否率(FRR)と他人受入率(FAR)はセットで覚えてあげてください。
この2つには相関関係があります。
例えば「登録されている情報と一致する?」のチェックを厳しくしたとしましょう。
そうすると、本人拒否率は高くなります。
チェックを厳しくするほど、髪を切ったり、お肌が荒れたり、寝不足で目が充血したりといった、ちょっとした違いで一致しない扱いになってしまうからです。
本人なのに「おまえは本人じゃないな!」と判断される確率が高くなります。
その代わり、他人受入率は低くなります。
ちょっとした違いでも「あっ!ここが本人と違うな!きっと、これは本人じゃないな!」と判断されるからです。
他人なのに「あなたは本人ですね!」と判断される確率は低くなります。
逆もしかり、です。
「登録されている情報と一致する?」のチェックを ゆるくしたとしましょう。
そうすると、本人拒否率は低くなります。
チェックを ゆるくするほど、髪を切ったり、お肌が荒れたり、寝不足で目が充血したりといった、ちょっとした違いを無視してくれるからです。
本人なのに「おまえは本人じゃないな!」と判断される確率が低くなります。
その代わり、他人受入率は高くなります。
多少の違いがあっても「あっ!なんか違う気もするけど、多分、本人でしょ!」と判断されるからです。
他人なのに「あなたは本人ですね!」と判断される確率は高くなります。
他人受入率を低くしようとすると本人拒否率が高くなります。
本人拒否率を低くしようとすると他人受入率が高くなります。
これは絶対です。
よって、バランスを考えて、どれくらい厳密にチェックするか設定する必要があります。
以上を踏まえて
本人拒否率と他人受入率が同じになるように調整したときのエラー率(本人拒否率、他人受入率)
が「等誤り率」です。
「CER」と表現されることも あります。
「CER」と表現された場合は「Crossover Error Rate(クロスオーバー・エラー・レート)」の略です。
気が向いたら、覚えてあげてください。
※「Crossover Error Rate」を何となく日本語にすると「交差するエラー率」となります。[詳細]
例えば、そうですね。
最初は「登録されている情報と一致する?」のチェックをメッチャゆるくしたとしましょう。
そうしたら、本人拒否率は0%でしたが、他人受入率が50%でした。
チェックがゆるいのでOKな人をNGと判断することはなかったのですが、結構な割合でNGな人でもOKだと判断してしまったのです。
次に、もうちょっとだけチェックを厳しくしました。
そうしたら、本人拒否率が10%で、他人受入率が40%になりました。
チェックを厳しくしたことで、OKな人をNGと判断する間違いが発生するようになったのです。
その代わりNGな人をOKと判断する機会が減りました。
さらに、もうちょっとチェックを厳しくしました。
そうしたら、本人拒否率が25%で、他人受入率が25%になりました。
チェックを厳しくしたことで、前よりもOKな人をNGと判断する間違いが増えました。
その代わりNGな人をOKと判断する機会が減りました。
さらに、もっとチェックを厳しくしました。
そうしたら、本人拒否率が50%で、他人受入率が0%になりました。
チェックを厳しくしたことで、OKな人をNGと判断する間違いが さらに増えました。
その代わりNGな人をOKと判断することがなくなりました。
この話における「本人拒否率が25%で、他人受入率が25%」に調整したときの「25%」が等誤り率です。
本人拒否率と他人受入率が同じになるように調整したときのエラー率(本人拒否率、他人受入率)です。
等誤り率は認証の精度を図る目安です。
等誤り率が低いほど「こいつは間違わないやつだね」と判断できます。
一言でまとめるよ
まぁ「等誤り率(CER)」って単語が出てきたら「本人拒否率
(本来なら認証OKな人(本人)なのにNGと判断される確率)と他人受入率
(本来なら認証NGな人(他人)なのにOKと判断される確率)が同じになるところなんだな~」と お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「CER」は「Crossover Error Rate(クロスオーバー・エラー・レート)」の略です。
「crossover(クロスオーバー)」の意味は「交差場所」とか「歩道橋」とかです。
「error(エラー)」の意味は「誤り」とか「間違い」とか「過失」とかです。
「rate(レート)」の意味は「割合」とか「率」とかです。
何となく くっつけると
交差する誤り率
となります。
■違いの分かるピヨピヨ






