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CHAGEE(霸王茶姬)に行ってみた|日本でも話題の中国発ティーブランドを飲む

前回の記事でアジアのカフェ・ティードリンクチェーン20社を俯瞰した中で特に気になったのがCHAGEEだった。
日本にはまだ上陸していないが、中国・東南アジア・韓国で存在感を増しているプレミアム中国茶ブランドです。
先日、実際にCHAGEEに行ってきたのでその体験から見ていきたい。

CHAGEE(霸王茶姬 / チャジー)

中国・雲南発のプレミアムティーブランドで、ミルクティーというより、もう少し正確には「伝統茶を現代のライフスタイル商品に再編集したブランド」と言った方が近い。
公式サイトでも、CHAGEEは雲南発で、質の高い茶葉を使い注文ごとに作る低カロリー志向のティービバレッジを提供すると説明されています。

韓国ではIVEのウォニョンが中国滞在中のライブ配信でCHAGEEを飲んで、あまりの美味しさに「イゴ モヤ? イゴ チャンマシッソ!(なにこれ!これめっちゃ美味しいんだけど!)」と叫んだことがきっかけで「あのミルクティーは何?」と話題になりました。
その時点では韓国未上陸でしたが、2026年4月には江南・龍山・新村で3店舗同時オープン。韓国でも本格的に展開が始まっています。

先日、マカオと香港のCHAGEEに行ってきました。その様子と、そこで感じたことを書きます。

マカオで行ったのはカジノリゾートのベネチアンの中にあるCHAGEE霸王茶姬(威尼斯人店/ベネチアン店)。

店内の雰囲気はラグジュアリー

CHAGEEベネチアン店の外観

店内は高級感が漂い、イートインスペースも広い。
椅子もクッションが付いていてゆったりと座っていられる仕様でした。

店内の奥にロゴの映えスペースが用意されていて撮影している人も
デリバリーやピックアップの対応かカウンターはたっぷり間隔をもたせている

ウォニョンと同じものを頼んでみようと思い、検索してこれかなというのを頼んだのが「伯牙绝弦(ジャスミンミルクティー)」。
パッケージが同じ「青青糯山(緑茶ミルクティー )」が正解だったかもしれませんが、いまだに正解は分かりません。

2026年7月23日追記:その後、インスタライブのフル動画を見て「青青糯山」が正解だとわかりました。

「伯牙绝弦(ジャスミンミルクティー)」は一番定番商品のようでした。(もう一つ注文したのは店員からお勧めされた新作のピーチティー。)

左が定番の伯牙绝弦(ジャスミンミルクティー)
甘さは標準、氷少なめで頼んでみた

甘ったるいミルクティーではなく香りを飲ませるブランドだった

定番の伯牙绝弦を飲んでみて一番意外だったのは、甘さよりもお茶の香りが前に出ていたことでした。
日本でミルクティーというと、甘くて(甘ったるくて)濃い飲料を想像しがちです。少なくとも自分はそうでした。
なのですごく甘いのかなと警戒しつつも標準の味を飲んでみようと甘さは標準で頼みましたが、CHAGEEの伯牙绝弦は、甘さで押すというよりジャスミンの香りをふわっと残しながらかなり軽くあっさりと飲めるタイプでした。
これだとコーヒー好きの私の嗜好でも“毎日飲めるお茶”に近い感覚で飽きがこなそうです。

細いストローまで体験設計されている

特徴的な細い3本ストローは、最初はかなり飲みづらく感じました。
普通のストローに比べると一気に吸えない。飲むのに少し力がいる。
最初は「なぜこんなに飲みにくいストローなんだろう」と思い、このストローはピーチティー用か伯牙绝弦用かわざわざ聞いてみるほどでした。(ピーチティーの方はそれなりに太いストローでした)

ただ後から調べると、お茶の香りをより楽しめるように少しずつゆっくり飲める細身のストローを採用しているようです。

3本セットの細いストロー

普通ならストローは飲みやすければいい。
でもCHAGEEは飲む速度まで含めて体験を設計しようとしているようです。
一気に飲ませるのではなく少しずつ香りを感じながら飲ませる。

もしそうだとすると、CHAGEEのお茶は単なるお茶ではなく、香りをパッケージ化した商品と言えるのかもしれません。

20分待つティードリンクは日常使いできるのか

一方で、気になったのは提供時間です。
注文してから20分は待ちました。
注文ごとに抽出しているということなので丁寧に作るプレミアム感はあります。
ただ日常的な飲料として考えると、20分待ちは少し長い。
言葉もわからなかったので何度も自分の番号が呼ばれたかカウンターに聞きに行ってしまいました。

中国では事前に注文してから取りに来るのがポピュラーとも聞いたので、基本的には注文してからいくものなのかもしれません。
後から調べてみましたが、事前注文と店頭注文の割合はわかりませんでした。

ベネチアン店と空港店で見えた、CHAGEEの2つの顔

帰りの香港国際空港でもCHAGEEに行きました(香港国際空港店)。
搭乗ゲート近くの動く歩道のある搭乗前のスペースに位置します。
お店といってもスタンドになっていて、イートインスペースはありません。
(正確には店の横に座れそうなオブジェっぽいベンチ風のものはある)

マカオのお店と空港のお店はかなり印象が違います。
ベネチアン店はゆったり座れるイートインスペースがあり、高級感のあるティーカフェという印象でした。椅子もクッション付きで、短時間で回転させるというより滞在してもらう設計に見えました。

一方で香港国際空港店は飛行機の搭乗前に受け取るスタンド型の店舗。店頭の大きなQRコードを読み取り、スマホで注文し、商品を受け取ってそのままゲートへ向かうような導線です。
お店の前はスマホで注文している人であふれていました。

お店の柱に設置されている巨大QRコード
QRコードを読んだ後の商品を選ぶ画面
甘さや氷の量などかなり細かく指定できる
前の人が何人(何杯)待っているかもわかる
購入には電話番号の連携が必要(なぜかうまくいかず香港国際空港店では購入できませんでした)

同じCHAGEEでも、前者は“滞在するブランド”、後者は“持ち歩くブランド”に見えました。場所によって使い分けをしているようです。

注文は小程序経由

空港店はすべての注文をQRから注文するよう促しているようでした。
調べたところ、CHAGEEは全注文が小程序*経由という設計になっていることがわかりました。

*小程序:WeChatやAlipayのmini-program。アプリをダウンロードしなくても元のアプリの会員情報を利用して注文や決済等ができる。日本でいうとLINEのミニアプリ等に該当する。

  • 「事前注文」=来店前にアプリで注文・決済

  • 「店頭注文」=来店後にアプリで注文・決済

ベネチアン店では私が外国人ということもあってか、店員が注文してくれたのですが(Wechatは持っていましたが聞かれませんでした)、現金で払いたいお客さんがいても、スタッフが代わりに小程序で入力して処理しているようです。

中国人は基本的にWechatかAlipayを持っているでしょうから、注文はほぼすべてが小程序経由ということになろうかと推測できます。

これは全顧客を小程序に紐づく会員データとして把握できる構造になっているということだと思います。
2025年9月時点のCHAGEEの小程序登録会員数は2.22億人です。
ほぼすべてのオーダーをデータ化できるということは、さまざまなユーザーの注文分析を商品開発や在庫管理に活用したり、個別ユーザー向けのレコメンドやCRMができるようになり、順番待ちの人数把握などなどができるということです。

こういうところもCHAGEEの勢いを作っているのでしょう。

さいごに

CHAGEEで印象に残ったのは、細いストローも、小程序での注文も、ベネチアン店と空港店のフォーマットの違いも、すべてが「体験をどう設計するか」という一つの思想から来ているように感じたことでした。

飲み物を売るというだけでなく、どう飲ませるかを設計している。

自分のカフェをいつか作るとしたら、何を売るかよりも先に、どういう時間を過ごしてもらうかを決めなければいけない。
CHAGEEを体験してそんなことを感じました。

今回は実際にお店に行ってみた体験記事でしたが、次の記事はCHAGEEをビジネスとして深掘りした記事です。

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実際の店舗体験:訪問記事

人気と成長の理由を知る:ブランド戦略分析

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