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観戦記 第12節 藤枝MYFC VS RB大宮アルディージャ


概要

第12節
2026/4/25
藤枝VS大宮 1-1
大宮得点: 82'カプリーニ
藤枝得点: 65'真鍋
@藤枝総合運動公園サッカー場
*現地観戦*




藤枝印象


藤枝 基本陣形

メンバーは前節のヴァンフォーレ甲府戦から1人交代で、菊井から大宮キラーの松木に代わっていた。菊井は前節も前半で交代だったし、今節もベンチ外だったし、何かあったのかな?

その他のメンバーは前節と同じなので、各自の特徴はプレビューを参考に。
あ、プレビュー書いた時は知らなかったんだけど、左WB中村優斗はドリブル数1位だったんだ!



ビルドアップは主に2種類
1つは、上図の3-4-2-1のままビルドアップする方法。


ミシャ式ビルド

そしてもう一つはいわゆるミシャ式ビルド
図のようにDMF岡澤が最終ラインに入って、2CBが共にSB化する4-1-2-3(というか2-3-5)。ただ今日はGK栗栖がCB間に積極的に入っていく事は少なかった。
詳しくはこれもプレビューで書いたんで、そちらを参考に。

今日は前半途中までこのビルドアップは使っていなく (一時的に岡澤が下がることもあって、自分が見落としてるかもだけど)、25分過ぎくらいから積極的に使い始めてきてた印象。
藤枝は色んなビルドアップや守り方を持ってるんだけど、ある一定の時間でスパッと切り替えることが多いんだよね。これが事前のプランなのか、試合展開を見てのベンチからの指示なのかは気になるところ。


ビルドアップ時はワンタッチなどテンポのいいパス回しを披露し、大宮のプレスに近づかれる前に次の選手へパスを送ることに成功していた。おかげでか、大宮得意のゲーゲンプレスでの高い位置でのボール奪取が中々にできていなかった。

今日の藤枝は縦に速く、そして横幅を広く使った攻撃が目を引いた。
何度も書いてることなんだけど、大宮の密集守備的に逆サイドのスペースが空くことになるので、ここを徹底的に狙っていた感じ。片サイドで作って逆サイドへ、そして時には更に逆サイドへといった具合いに、横幅を使って嫌なとこを突きまくってチャンスに繋げていた。




一方の守備は、ハイプレスとミドルブロックの混合だけど、ブロック移行の設定ラインは高く、ブロック構築を優先する感じ。

藤枝(白) ハイプレス時

ハイプレス時は松木と真鍋が前線になる5-3-2。甲府戦では気づけてなかったけど、図のようにマンマークで当てていて、中盤で大宮の選手が動くと、藤枝のマーカーもその選手に結構ついていっていた。特にトップ下の山本にはしっかり岡澤がマークついていた印象。

あと去年もやっていたサイド密集プレスが、今年は更にパワーアップ。前線の3-2でサイド密集させて奪取を狙いつつも、後ろの5はしっかり残して5レーンを埋めて、密集を抜けられた際の保険もしっかり用意。
インテンシティのレベルアップも随所に見られ、中盤での各所バトルは見ていて楽しかった。


大宮に運ばれた場合は5-4-1ブロックを構築。前回対戦でも大いに苦しめられたブロックは非常に硬く。今日も大宮は藤枝のブロック外でのパス回しでウロウロすることが多くなってしまった。




大宮のやり方


大宮 布陣

Sub: 笠原、聖、尾崎、村上、石川、小島、中山、松井、健勇

GW連戦を睨んでのためもあり、前節のジュビロ磐田戦から3人交代。
左SBが聖から茂木に代わり、ボランチは和田さんと初スタメンのカウアンのコンビとなった。

理由としては、やはりここ2試合程やられていた、左サイドのカウンターケアだったのかと。これまでの聖残しの3-4-2-1可変だと、聖のとこにプレスかけられて前を塞がれちゃったり、ロングボールの高さで負けちゃったりという問題があったことはここでも何度か書いていた次第 (松本山雅戦が顕著)。
本来聖はバリバリのクロッサーで、後ろでビルドアップや守備させるより、サイドの高いとこでボールを持ってなんぼの選手のため、最近の使われ方が適切ではなかった感じだったんだよね (しかも今は中央にヘディンガーがいないし…)。前にも書いたけど、最近の聖のタスクは本来はイヨハがやるべき物なんで、イヨハの負傷離脱の影響が大きいんだよなぁ・・・。
*3-4-2-1可変だと、大宮が押し込んだ暁に初めて聖は前線に上がっていくため、持ち味のアーリークロスを上げられるチャンスも少なくなるし、上がった後の裏のスペースをカウンターに使われたりという問題もあった

そこでこの試合ではフィジカルが強い茂木を左SBに入れて、サイドの守備の改善を図った感じ。現に今日の藤枝は高さのある右WBの中村涼にゴールキックなどを蹴り込んでいたんだけど、そこに対して茂木が高さと強さで跳ね返しもしてくれていた。この辺もスカウト通りの対策だったかな、と。

また左サイドのケアために、カバーリングとバランスを取るのがうまい和田さんをボランチに入れる。茂木が上がった後に、和田さんは左サイドまで移動してスペースを埋め、カウンターに備えたりもしてくれていた。
和田さんのスペース感知能力もあるけど、宮さんもそれを期待&指示してスタメン抜擢してるハズなので、先の茂木先発と合わせて結構対策してきたなーってスタンドで見ていた。
※和田さんは前目に上がるカウアンの中央スペースもケアもしており、目立たない仕事ながら、黒子的に本当に頑張っていた

また、今日は先述の3-4-2-1可変ビルドは使わずに、第4節長野パルセイロ戦第8節ヴァンフォーレ甲府戦までやっていたような、左右両SBが均等(やや右肩上がり)に上がるようにしていて、この辺りもカウンターケアのための攻撃の修正を図っていた感じだった。





試合展開 前半


前半は大宮が向かい風の状況でスタート。
茂木が入ったことで予想はできていたけど、やはりビルドアップ法を変えて、左右対照的で攻める大宮。一方の藤枝は3-4-2-1でビルドし、序盤はすぐに前線に入れるロングボールが多く、これは前節の甲府戦と似たやり方だった。


前半のペースを掴んだのは藤枝
守っては相手陣地深くではマンツーマンのハイプレス、フィールド中盤ではミドルブロックと密集プレス、自陣まで運ばれては5-4-1ローブロックという三段階構成で大宮の前進を許さない
大宮は横パスなどでブロックの隙を見出そうとするも、やはり5レーンを埋めた5-4-1ブロックは揺るがなく、藤枝の守備スライドやマークのズレを中々に引き出せない、前回対戦と似たような展開に…。

ならばとロングボールを活用していきたいところだったが、今日の前線も高さがいずれもなく、それも難しい状況。今日も前節と同じく、カプリーニ目がけてグローバーがロングキックを放っていたけど、カプをべったりマークしていた鈴木に尽く迎撃され、セカンドを拾われてしまっていた。
高さ不足の前線において、それでも空中戦を戦えるカプがターゲットになるのは仕方ないんだけど、やっぱり1枚は前線でロングボールの受け手になれる人材はほしいところ。シーズン序盤はサンデーか健勇がそれをやってくれていて、後方でのビルドとの掛け算でうまく行ってたんだけどなぁ。

ということで前半は大宮の前線にボールがほとんど収まらず、いいシーンを全くと行っていいほど作れなかった。記憶にあるのは37分の中盤で和田さんがボール奪取してからの、山本の左サイド突破&サイドチェンジで、カプがシュートまで持っていったところくらいだったかなぁ。


一方の藤枝は、8分のCKからの鈴木のシュートがサイドネットだったのを皮切りに、ゴールに多く迫る。
先述の通り序盤はロングボールで真鍋や中村涼の頭や、裏抜けを積極的に狙ってサイドで基点を作ってから、一気に逆サイドに送って更にチャンスを広げる。

14分、スローインから左サイドを浅倉が簡単に抜けて中央にクロス。これを中央で三木がワンタッチで逆サイドへ流して、フリーの右WB中村涼にボールが渡るが、キックミスをしてくれて助かる。
これ、中央で受けた三木がおそらく死角だったのにも関わらず、迷わず右サイドに流してたんで、ああいった攻撃すれば逆サイドでフリーになる選手がいるって事を事前に知っていた上でのプレーだったかと思われる (それか三木の背中に目がついていたか)。

23分に大宮が前から奪いに行ったところを岡澤の対角線のロングフィードで一気に裏返され、ボールを受けた左WBの中村優が中央にクロスを送る。これを一瞬の動き出しでDFより前に出た真鍋が強引にヘディングシュートを放ち、グローバーの手をかすめるが、ギリギリポストに跳ね返されて急死に一生を得る。
このシーンも逆サイドを狙われたピンチだったけど、前線がプレスに行くタイミングと、後衛がラインを上げるタイミングがあっていなかったのかな?

25分過ぎくらいから、藤枝が積極的にミシャ式ビルドを使い始め、その直後に真鍋が左サイドを抜け出し、これまた逆サイドの右WBを狙ったクロスを送るが間に合わず、事なきをえた。

30分には藤枝が左サイドでゲーゲンプレスを成功させ、波状攻撃を浴びる羽目に。
*藤枝の中盤のプレスでいえば、18分の日髙を3人で囲って奪ったシーンもよかった

…ってな具合いに、前半は藤枝が大宮の逆サイドをうまく使った幅広い攻撃で、何度もチャンスを構築しており、1点取られてもおかしくはない内容であったが、最後はガブ様の高さなどでなんとか跳ね返し、前半はスコアレスドローで終了。

うーん、繰り返しになるけど前線でほとんど収まらず、5-4-1ブロックも打ち破れずの、ほとんどいいところがなかった前半に。。。
シュート数は「藤枝: 6 VS 大宮: 5」で互角だったけど、やりたいことがしっかりできていた藤枝が優っていた内容の前半だった。


試合展開 後半

大宮の追い風となる後半。前半あまりうまく行っていなかった大宮だが、選手交代等は特になし。また後半開始からの大きな修正点は目につかずだったけど、素人目にはわからない指示はきっとあったはず。

ただ、後半も藤枝ペースで試合が進む。
50分、左サイドからまたも右サイドに展開して、右WB中村涼がフリーでシュート!…は、グローバーが片手でなんとかブロック。うーん、ゴール前で左から右WBへの展開という、前半から何度も見ているやられ方…。

同じく52分、左WB中村優斗の得意なドリブルからのシュートをグローバーが弾いたところを、右WB中村涼が押し込むも、茂木がライン上でなんとかブロック!急死に一生を得た。



右CB森 (大宮ユース卒)が中川に負傷交代したアクシデントがありつつも、後半も良い攻撃を見せていた藤枝の先制は65分。
中盤でカウアンのパスミスを奪われてネガトラに。ミスしたカウアンはスライディングで相手を止めるも、奪ったボールが運悪く藤枝の前線に収まってしまい、最後は三木から縦パスを真鍋に通されて、これを真鍋が豪快にゴールに撃ち込んだ。
現地では簡単に縦パス入れられちゃったなーとか思ってたけど、映像見返すと、真鍋が西尾をうまくブロックしつついい動き出しをしてた感じだった。豪快な左足の一撃は、前節のゴールもそうだったけど、本当ストライカーらしい素晴らしいゴールであった。

リードした藤枝は直後に、今日大宮がやられまくっていた右WB中村涼→久富、浅倉→杉田の交代。CBもできる久富を入れて、若干守備寄りにしてきた。

得点が必要となった大宮は、この時間帯からやっと徐々にチャンスを作り出す。
69分、関口の突破からの山本のクロスを中央で日髙が合わせるも、バウンドが難しくなりシュートは枠上へ。
シュートを逸した挽回にと、続く70分には山本の神トラップから、日髙が左サイド突破からペナ侵入を果たす。クロスは中央で合わなかったが、CB中川を二度置き去りにした突破力は素晴らしかった。

71分にその日髙は健勇と交代。同時に和田さんも小島に交代となった。
今日は相手のプレッシャーのある中、小島が中盤でボールを奪われずにキープしまくってくれていて、小島投入後からやっと大宮が藤枝を押し込めるようになっていた。個人的には今日の大宮のMVP。

74分には左サイドの密集突破から、またも右サイドに送られて松木にシュートを撃たれるも、茂木が再びのブロックで失点を許さない。

79分にカウアン・泉→中山・聖の交代。
聖は左SHになり、中には入っていかず、完全にサイドに張りつくことに。FWのトップは健勇と山本が代わる代わるなっていた感じで、聖の完全サイド化も相まり、攻撃で押し込んだ時は4-4-2のような印象を受けた。


そして交代直後の82分。左サイドの聖からの美しい軌跡のアーリークロスがGKとCBの間に入り、これを走り込んだカプリーニが絶妙のワントラップから右足で撃ち抜くと、ボールはGKの手を弾いてゴールに吸い込まれた!
これで大宮は同点に!
この記事の最初の方に書いたように、やっぱり聖は高い位置が適所で、クロスを上げさせるのに専念させた方がいいんだよね♪
あ、ボールの受け方であったり、最適なトラップであったり、利き足でない右足での極悪シュートであったり、カプの理不尽さ満開のゴールでもあった。

小島投入辺りから大宮の圧に押され始めた藤枝は、真鍋・松木→矢村・久保と前線を交代し、前からの規制で大宮の前進を押し留めようとするも、勢いは止められず、終盤は大宮が押せ押せでゴール前に迫る。

ATにはCBガブリエウから尾崎へ交代。戦術的な交代のようには見えなかったので、ガブ様の体力的なところだったのかな?対人・対空におけるガブ様の貢献は計り知れないけど、体力的なとこでCBで交代枠1枠使ってしまうのはちょっともったいない感じではある。
そして、怪我で大分出遅れてしまった尾崎が大宮で初出場!時間が短すぎてプレースタイル等はわからなかったけど、今日はCBで出場(右SBも本来できる)。シーズン前の予想でも書いたけど、尾崎が右SBにフィットすれば、戦術の幅を広がるはずなので、個人的に尾崎には滅茶苦茶期待しているところ。

最後は足が止まった藤枝相手に大宮が猛攻を仕掛けるも、得点は動かず1-1でタイムアップ
いわきFC戦以来2回目のPK戦は、1人外した藤枝に対し、カプ・聖・中山・山本・健勇の5人全員が落ち着いて決めた大宮が勝利を挙げた。


終盤巻き返した大宮であったが、最終的なシュート数は「藤枝: 14 VS 大宮: 10」ゴール期待値は「藤枝: 1.78 VS 大宮: 1.08」と、観戦した印象通り、全体の内容では藤枝が上回った感じ。
これまでの大宮の平均シュート数17.4からも大分少なく、5-4-1ブロックにシュートまで持っていけてなかったことがわかる。
また、大宮の支配率は53%、パス成功率は67%と、両方ともいつもより低めのデータとなった。



雑感

藤枝のブロックには苦しむだろうなーと試合前から想像していた通り、やはり打ち砕くのに苦労したこの試合。終盤までは中々に突破口を見いだせず、中盤の網に引っかかってばかりで、前線で収めることが叶わなかった。
藤枝のパス回しでゲーゲンもうまくかからず、セカンド争いも劣勢だった印象。
全体を見れば終盤以外は藤枝が支配していた試合であり、勝ち点2を持ち帰れたのは大分コスパがよかったなーという感想。

ただ最近やられていたカウンターへのケアに関しても、左SBのとこのビルドアップを変えたり、茂木入れて高さ補充したり、ボランチに和田さん入れてフォローさせたりと、大分手を加えてきていた感じ。
ビルドアップの安定と高さ、後方からのフィードなんかを考えた場合、やっぱり左利きのイヨハの復帰は待たれるところ(*今日の茂木の働きが悪かったと言いたいわけじゃあないです)。
聖に関しては3-4-2-1可変の左SBではなく、1枚前だったり、4バックビルドの時にSBに入れたり、中央に高さのあるFW抜擢したりなど、あのクロスを活かすために最適な使い方やチーム戦術を構築して欲しいっすね。

あとは上でも書いたけど、前線で空中戦させるのはカプリーニではなく、高さがあるターゲットが欲しいところ。今日の場合、カウアン狙いでも良かった気もするんだけどね。

藤枝は大宮の試合をよく研究していて、徹底的に逆サイドを突いてチャンスを構築し、2・3点取っていてもおかしくはない戦いぶりであった。逆サイドを突く方法は、WBが高い位置に上がる可変との相性もよく、右WBの中村涼に何度もやられてしまった。。。
シーズン序盤の守備に重きを置いた戦い方から、ミシャったりゲーゲンったりと、各ポイントポイントの戦い方のバリエーションも増え、見ていて非常に楽しいサッカーだった★。DAZNだとピッチ全体を見られないので、可変攻撃の面白さは、スタジアムに行って、選手全員の動きをちゃんと見ないとわからんのですよね。
多くの大卒ルーキーを始め、全体的に若い選手の多いチームのため、今後も相当伸びてきそうな気配。まだまだ攻撃のバリエーションは持ってそうなので、どんなやり方を今後見せてくれるかますます楽しみに。



おまけ

土曜昼開催は時間が足りないんで、ジュビロ磐田戦と同じく新富士駅スタート。



60kmほど自転車で軽く走ってスタジアム到着~。駐輪場がスタジアムから滅茶苦茶遠かった…。


藤枝に来たのは、袴田の奇跡以来3年ぶり。


観客席からピッチは近く、高さもそこそこあるので、ピッチ全体を見渡せる見やすいスタジアム。ゴール裏席は芝生★


PK戦も無事勝利!
お疲れ様でしたー


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