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【あとがき副音声】ゴールのない試行錯誤の連続を生きている #4

双葉社 文芸総合サイト・COLORFULカラフルで連載中のエッセイ、『明日死んでもいい、そう思えるほどに今日を生きたくて。』の最新話が更新となりました。

第4話は、【日々は儘ならぬ】。
腹の立つことばかりなのに、なぜか嫌いになれない。それはまるで、タチの悪い恋愛のような。私とケニアという国との儘ならない関係を、年末年始の旅を通して見つめました。

もしよかったら、コメントやメッセージやSNS等で、感想をお寄せ頂けるととても嬉しいです。

noteでは、連載公開の度にあとがきを残しています。よければ連載を読んで頂いた後、副音声的な気分でこちらも覗いていってみてくださいね。


「日々は儘ならぬ」執筆後記


第3話が私の中でとても重く、予定よりも大幅に時間がかかってしまった。記憶を掘り起こし、人生の手触りを炙り出すような作業が続いた、これまでの連載。ここで少し息抜きというか、現在進行形の何かを勢いよく書きたい。そんな衝動に駆られ、年末年始の休暇にあわせ、その時間軸に身を委ねながら書いた第4話。

必然的に、私の住んでいるケニアのこととなった。旅行中のドライブで、目に映るこの美しい自然を伝えたいな、と情景描写を始めた矢先の、安定のトラブル。そうだったよな、とすぐさまため息が漏れ苛立ちながら、でも、そんなありのままの気持ちこそ綴ればいいじゃないかと、思いの丈を書き進めた。

書き終わってみても、未だによくわからないと正直思っている。でもじゃあ、まだ名前のつけられない感情に名前がつくまで待つのか、と考えてみて、「人生なんてそんないつもしっくりくることばかりじゃないよな」と思い直す。よくわからないことをわからないと描写できた方が、よっぽど今の私のリアルだろう。

今回書きながら、人生は、死ぬまでゴールのない試行錯誤の連続だなあと、改めて思う。どこかにたどり着いたような気がしても、それは新しい何かの始まりに過ぎない。自身の経歴を語れば「凄いですね」と言われることも少なくないが、正直、偉そうなことを言えるほど格好よく生きているわけではない。自分に失望したり、怠惰に飲み込まれたり、諦めたいと思いながら、そんな情けない自分に折り合いをつけながらも、なんとか喝を入れて毎日をやっている。本編にそう書いた通り、異国で生きることはしんどいことの方が多い。それでも、何があろうとも、諦めたくない。諦めず、続けてさえいければ。いつか必ず一本道に戻ってくれば。小さな歩みでも、ジリジリと前に進むことで辿り着ける場所があることを、私は知っている。そんな、諦念にも似た覚悟は、年々強靭になっている気がする。

公開よりもかなり遅れてのあとがきとなってしまったのは、ここ数週間経営している会社の業務に呑み込まれすっかり余白を失っていた。もう一生書く余裕なんてないんじゃないかと思って凹んだり。それでもこうやって、たとえ時間がかかってもここに帰って来れたことに、今はほっとしている。そんな些細な一歩を、今日も静かに重ねている。

第5話の公開は、3月6日(金)。ぜひ本編もあとがきも、読んで頂けると嬉しいです。


▼連載もくじ

【第1話】名前を生きる | 〈本編〉〈あとがき〉

【第2話】続きのない物語 | 〈本編〉〈あとがき〉

【第3話】モノローグと残響 | 〈本編〉〈あとがき〉

【第4話】日々は儘ならぬ | 〈本編〉・〈あとがき〉

【第5話】マヨネーズ入りのスクランブルエッグ | 〈本編〉〈あとがき〉

【第6話】キテンゲと金曜日の午後 | 〈本編〉〈あとがき〉

【第7話】同じ物語の違う登場人物 | 〈本編〉〈あとがき〉

【第8話】パレスチナの亀 | 〈本編〉〈あとがき〉

【第9話】壊れたミシンと想像的人生の持ち時間 | 〈本編〉〈あとがき〉

【最終話】二十五年目の正直 | 〈本編〉〈あとがき〉


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タキ アユミ  チップを頂いたその足でチョコレートかドーナッツを購入しに行ってきます。ありがとうございます!🍫🍩