2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

F 0027:2005

まえがき

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶

標準協会 (JMSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS F 0027 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。

(1)

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。

F 0027:2005

ページ

1. 適用範囲 ························································································································ 1

2. 引用規格 ························································································································ 1

3. 分類 ······························································································································ 2

4. 用語及び定義 ·················································································································· 2

(2)

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日本工業規格

JIS

F 0027:2005

造船用語−機関−

振動,騒音,環境及び大気汚染

Shipbuilding-Glossary of terms-Machinery-

Vibration, noise, environment and air pollution

1. 適用範囲 この規格は,主として船舶機関部で用いる振動,騒音,環境及び大気汚染関係の用語につ

いて規定する。

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS B 0109-1 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第1部:機関構造及び外部カバー

JIS B 0109-2 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第2部:主要運動部品

JIS B 0109-3 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第3部:弁,カム及び駆動装置

JIS B 0109-4 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第4部:過給及び吸排気装置

JIS B 0109-5 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第5部:冷却装置

JIS B 0109-6 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第6部:潤滑装置

JIS B 0109-7 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第7部:調速装置

JIS B 0109-8 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第8部:始動装置

JIS B 0109-9 往復動内燃機関−要素及びシステム用語−第9部:制御及び監視装置

JIS B 0126 火力発電用語−ボイラ及び附属装置

JIS B 0130 火力発電用語(一般)

JIS B 0153 機械振動・衝撃用語

JIS B 8530 公害防止装置用語

JIS C 1502 普通騒音計

JIS C 1505 精密騒音計

JIS D 0108 自動車排出物質の公害防止関連用語

JIS F 0012 造船用語−船こく構造

JIS F 0014 造船用語(船体編−管ぎ装)

JIS H 7002 制振材料用語

JIS M 0104 石炭利用技術用語

JIS T 8001 呼吸用保護具用語

JIS Z 8106 音響用語

JIS Z 9211 エネルギー管理用語(その1)

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F 0027:2005

3. 分類 用語の分類は,次のとおりとする。

a) 振動関係

b) 騒音関係

c) 環境及び大気汚染関係

1) 汚染物質

2) NOx低減関係

3) SOx低減関係

4) 集じん装置

5) 廃棄物処理関係

4. 用語及び定義 用語及びその定義は,次のとおりとする。

なお,参考のために対応英語及び慣用語を示す。

備考1. 用語の一部に括弧を付けてある部分は,紛らわしくない場合は省略してもよい。

2. 用語の下の括弧内の仮名書きは,読み方を示す。

a) 振動関係

番号

用語

定義

参考

対応英語

rms値

信号の二乗の時間平均値の平方根。

備考 実効値ともいう(JIS B 0153参照)。

振動シビアリティ

振動の激しさを包括的に表す指標(JIS B 0153参照)。 vibration severity

備考 機械の振動シビアリティは,指定された点で

測った振動速度のrms値の最大値で表す。

危険速度

軸の曲げ,ねじり振動など,回転軸の固有振動数と強

制振動数とが近接する速度域。

サージング

流体機械で,配管を含めた系が一種の自励振動を起こ

し,特有の定まった周期で吐出し圧力及び吐出し量又

は回転数が変動する現象。

備考 流体機械とは,ガスタービン,過給機,圧縮

機,送風機などをいう。

ねじり振動

弾性体のねじりの変形として現れる振動(JIS B 0153 torsional vibration

参照)。特にディーゼル機関のクランク軸では,伝達

トルクが変動するためねじり振動が増幅され問題に

なりやすい。

縦振動

プロペラなどのスラスト変動に基づく軸系の軸しん

(芯)方向の振動,又はディーゼル機関の爆発力から

クランクが変形することによる前後振動(JIS F 0012

参照)。

横振動

主にプロペラからの起振力及び偏心推力に基づく軸

系の軸と直角方向の振動,又はディーゼル機関などの

横方向の振動。

H形振動

ディーゼル機関の架構横振動のうち,機関の前後端が

同位相で振動しH形となる振動モード。

X形振動

ディーゼル機関の架構横振動のうち,機関の前後端が

逆位相で振動しX形となる振動モード。

慣用語

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3

F 0027:2005

番号

用語

定義

参考

一次不釣り合いモー

メント

ディーゼル機関の回転質量及び往復質量によって発

生する水平及び垂直方向の不釣合い力によるモーメ

ント。クランク軸の回転速度に等しい振動数をもつ。

二次不釣り合いモー

メント

ディーゼル機関の往復質量から発生する垂直方向の

不釣合いモーメント。クランク軸の回転速度の2倍の

振動数をもつ。

バランサ

ディーゼル機関の不釣合い慣性力及び偶力を釣合わ

せるための装置(JIS B 0109参照)。

備考 コンペンセータともいう。

ディチューナ

軸系の縦振動の固有振動数を上げて共振点を常用回

転域から遠ざける働きをする装置。

チューニングホイー

ディーゼル機関クランク軸反出力端に装備し軸系の

ねじり振動の固有振動数を下げるとともに付加応力

を低減させる装置。

ダンパ

軸系の固有振動数での共振応力を下げるための減衰

装置。

備考 ねじり振動ダンパ,縦振動ダンパなどがあ

る。

一次エキサイタ

ディーゼル機関の一次の起振力による不釣合いモー

メントと逆位相の力とを船体に作用させて打ち消そ

うとする装置。

二次エキサイタ

ディーゼル機関の二次の起振力による不釣合いモー

メントと逆位相の力とを船体に作用させて打ち消そ

うとする装置。

電動バランサ

電動機によって駆動されるバランサ。船体の適切な場

所に設置し,発生振動と逆位相の力とを作り出すこと

で振動を打ち消そうとする装置。

対応英語

慣用語

b) 騒音関係

番号

用語

定義

参考

対応英語

暗騒音

ある場所において特定の音を対象として考える場合,

対象の音がないときのその場所における音(JIS Z

8106参照)。

備考 対象の音に対して暗騒音という。

オーヴァーオールレ

ベル

音圧レベル,音響出力レベルなどの全周波数域にわた

る合計を表す数値。

備考 音圧レベル,音響レベルに関しては,JIS Z

8106参照。

騒音レベル

JIS C 1502又はJIS C 1505に規定されるA特性で重 sound noise level,

み付けられた音圧の実効値PAの二乗を基準音圧Po A-weighted sound

(20 μPa) の二乗で除した値の常用対数の10倍。騒音

レベルLAは,次の式で定義される。

備考 JIS Z 8106参照。

スペクトルレベル

各周波数ごとの音圧レベル。

慣用語

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F 0027:2005

番号

用語

定義

参考

対応英語

空気伝搬音

空気中を伝搬する音。さらに,隔壁のすき間,割れ目,

又は換気ダクトを経て伝搬する音及び音波が隔壁を

振動させ,その振動によって,再び他方に音が放射さ

れる音。このような伝搬の仕方をする音を総称して空

気伝搬音という。

固体伝搬音

歩行,器物の移動若しくは落下又は床上の回転機械に

よる振動が構造体を伝搬し,室の壁,床を振動させ音

を放射する。このような伝搬の仕方をする音を総称し

て固体伝搬音という。

線音源

点音源が線上に無数に連続して並んでいるような音源。 line sound source

点音源

発生音波の波長と比べて大きさが十分小さい寸法の

音源。

面音源

点音源が面上に無数に連続して分布し,平面的な広が

りをもった音源。

デシベル

二つの量を比較するのに用いる無次元量の対数尺度

の単位。音の場合,音響出力の二つの工率比の常用対

数の10倍。

透過損失

隔壁を通して一方の媒質から他方の媒質に波が伝わ

っていく現象において,その面に入射する音のエネル

ギーに対して透過する音のエネルギーの比のデシベ

ル値。

備考 略号をTLとする。

聴感補正

騒音計で聴感に近似した騒音レベルが測定できるよ

う周波数補正回路を設けること。

制振材(料)

外部から材料内に入ってきた振動エネルギーを熱エ

ネルギーに変換し,吸収してしまう能力の大きい材

料。制振鋼板制振合金などがあるが,金属系以外にも,

この能力の大きい材料があり,広義に制振材(料)と

いう場合にはこれらを含む(JIS H 7002参照)。

遮音

音の伝搬を遮ること。

吸音

音響エネルギーを吸収又は透過させること(JIS Z sound absorption

8106参照)。

A特性

補聴の特性から導かれた周波数の重み特性。

備考 A,B及びC特性があり,聴感補正と呼ばれ

ていたが,現在はこれらの特性が聴覚を代表

しているとは考えられておらず,騒音の物理

的測定量と考えるのが妥当。現在,騒音評価

のほとんどは,A特性で行われている(JIS Z

8106参照)。

カルマン渦

ある流れの条件下で,物体の両側から回転方向の逆な

渦が交互に発生し,規則正しい配列で流れる渦。

備考 排ガスエコノマイザの管群,吸気ルーバー,

海水吸入格子でカルマン渦が発生し,騒音源

となることがある。また,プロペラで発生す

る鳴音もカルマン渦と考えられている。

アクティブノイズコ

ントロール

ある騒音に対し,スピーカから同音圧逆位相の音を発

生し,消音する制御方法又は装置。

慣用語

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F 0027:2005

c) 環境及び大気汚染関係

1) 汚染物質

番号

用語

定義

参考

対応英語

慣用語

ばい煙

ばいじんを含んだ燃焼排ガス。

備考 大気汚染防止法によれば,燃料その他の燃

焼,又は熱源として電気の使用に伴い発生す

る硫黄酸化物,カドミウム,塩素,ふっ化水

素,鉛その他,人の健康又は生活環境に被害

を生じるおそれがあるもの。

ばいじん

燃料の燃焼過程で生じるすす,灰など燃焼ガス中に含

まれる個体の粒状物質(JIS B 0130参照)。

すす

燃料の燃焼過程で生成する微粒炭素物質。

硫黄酸化物

燃料中の硫黄が燃焼することによって,酸素と化学的

に結合した化合物(JIS B 0126参照)。

備考 一般には,二酸化硫黄 (SO2),三酸化硫黄

(SO3) などを総称してSOxという。

窒素酸化物

燃焼過程で発生する一酸化窒素 (NO),二酸化窒素 nitrogen oxides

(NO2) などの窒素の酸化物(JIS B 0130参照)。燃焼

によって空気中の窒素と酸素とが反応して生成する

ものをサーマル (thermal) NOx,燃料中の窒素化合物

に起因するものをフューエル (fuel) NOxという。

備考 一般には,一酸化窒素 (NO),二酸化窒素

(NO2) などを総称してNOxという。

炭化水素

炭素と水素とからなる化合物の総称。シリンダ内の燃

料が未燃焼のまま又は一部分解して生成した炭化水

素化合物を指す(JIS D 0108参照)。

フロン

ふっ化炭化水素の総称。冷媒などとして使用される

(JIS Z 9211参照)。

備考 正式には,クロロフルオロカーボン類とい

う。

石綿

(いしわた)

じゃもんせき(蛇紋石)又はかくせんせき(角閃石)

が,地熱・地下水などの作用によって繊維化されたも

の。

備考1. アスベストともいう。

2. 熱・電気の不良導体で保温材料・耐火材料

として使用されてきたが,発がん性物質と

して,現在は使用を制限されている。

スモッグ

大気汚染によって生じた霧のような状態,又は煙が混

じった霧(JIS B 0130参照)。

粉じん

固体がその化学的組成が変わらないまま物理的な過

程で破砕されたときに生成する粒子(JIS T 8001参

照)。

含じんガス

(がんじんがす)

粒子状物質

ばいじんなどの固体粒状物を含むガス又は空気

(JIS B 0130参照)。

排気物質に含まれる鉛酸化物などの重金属化合物や,

すす,黒煙などの粉じん及びタール状物質などの総称

(JIS B 0130参照)。

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F 0027:2005

2) NOx低減関係

番号

用語

定義

参考

対応英語

慣用語

燃料噴射時期遅延

ディーゼル機関の燃料を噴射する時期を遅らせるこ

とで高温燃焼を避けてNOxの生成を少なくする方法。

水噴射

吸気系又は燃焼室へ水を噴射することによって,燃焼

温度を下げてNOxの生成を少なくする方法。

備考 水の代わりに,蒸気を噴射する方法を蒸気噴

射という。

排ガス再循環燃焼

燃焼排ガスの一部を燃焼用空気に混入させて,NOx exhaust gas recirculate

の生成を少なくする燃焼方法。

多段燃焼

燃焼用空気を分割供給し,燃焼を多段(一般には2段) multi-stage

で行わせる。1段目では空気不足の状態で燃焼させ,

2段目以降で十分な空気を供給して完全燃焼させる。 staged combustion

燃焼温度の低下及び均一化を図るとともに1段目で

のO2不足の燃焼によってNOxの生成を少なくする燃

焼方法。

濃淡燃焼

燃焼火炎に空気過剰部分と空気不足部分とを作り,

NOxの生成を少なくする燃焼方法。

エマルジョン燃料

NOx及びばいじんの生成を少なくするため,燃料中に emulsified fuel

水を混入し乳化させた燃料。

選択接触還元法

触媒の存在下で還元剤を加え,排ガス中のNOxを窒 selective catalytic

素に還元する方法で,酸素などが共存してもNOxの

還元が優先的に行われるもの。

備考 還元剤としてアンモニアなどが用いられる。

触媒脱

硝,

無触媒還元法

触媒を用いないで,高温度域でガス中の窒素酸化物 selective non-catalytic

(NOx) をアンモニアなどの還元剤によって,窒素と水

蒸気とに分解する方法(JIS B 0126参照)。

無触媒

脱硝

排煙脱硝装置

燃焼排ガス中の窒素酸化物を除去する装置

(JIS Z 9211参照)。

バイア

ス燃焼

3) SOx低減関係

番号

用語

定義

参考

対応英語

低硫黄燃料

硫黄含有量が少ない燃料。

排煙脱硫装置

燃焼排ガス中の硫黄酸化物を除去する装置

(JIS Z 9211参照)。

慣用語

4) 集じん装置

番号

用語

定義

参考

対応英語

集じん装置

含じんガスからダスト・ミストなどを分離捕集する装

置(JIS M 0104参照)。

備考 重力集じん装置,慣性力集じん装置,遠心力

集じん装置,洗浄集じん装置,ろ過集じん装

置などがある。

慣用語

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F 0027:2005

番号

用語

定義

参考

対応英語

サイクロン

遠心力分離装置の一種で,含じんガスに旋回運動を与

えることで粒子を分離する装置。

備考 旋回運動を与える方法として,円筒内に接線

方向に流入させる接線流入式,旋回翼を用い

る軸流式,中心の回転軸に羽根を付けた機械

的回転式などがある。

スクラバ

排ガスに水を噴射することによって温度を下げ,不純

物を除去する装置(JIS F 0014参照)。

備考 ガス中に少量存在する水に可溶な成分を洗

い出すのに用いられる。排ガス中に含まれる

SOxを海水で洗浄する海水スクラバなどが

ある。

バグフィルタ

ガス処理装置

布袋などによって細粉を捕集する装置(JIS B 0126参 bag filter

照)。

排ガス(1)中に含まれる有害なガス(2)を除去又は無害

化する装置(JIS B 8530参照)。

注(1) 燃焼などの化学反応に伴って排出されるガ

スをいう。

(2) 悪臭ガス及び溶剤ガスを含む。

備考 吸着法ガス処理装置,吸収法ガス処理装置,

酸化吸収法ガス処理装置,酸化法ガス処理装

置,触媒酸化法ガス処理装置,還元法ガス処

理装置,電子線照射法ガス処理装置,直接燃

焼法ガス処理装置,凝縮法ガス処理装置など

がある。

慣用語

5) 廃棄物処理関係

番号

用語

定義

参考

対応英語

廃棄物

スラッジ,廃油,汚水,ごみなどの汚物又は不要物で

あって,固形状又は液状のもの。

慣用語