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「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)

❤平和を祈る気持ちで、笑わぬようお読みくだされ。❤



<天正戦国小姓の令和見聞録>
 桟敷席:浪速千栄子先生、淀君、清少納言殿、直木三十五殿、黒澤明監督殿
 ○___________________○
 春日山城、鳴海幕府(開府1587年・天正15年)
 お屋形様:上杉道満丸景虎
 ご正室様:英愛御前
 (フィンランド生まれ・エイミー・フェリックス(Amy Green felix)
 毒舌ご意見番:今 冬香(こん とうこう)
 食客・毒見役:二本末 転倒(にほんまつ てんとう)
 見聞録検め:小姓・仁科源太
 見聞録検め気付:著者・加地鳴海殿
 仁科源五郎 :(見聞録 創作総指揮・著者 加地鳴海殿の義兄でござる)
 銀座クラブ「御前」・マネキン嬢:ママ/ユカリ、チーママ/ユキ、
 スタッフ/サトミ・アケミ・オイチ・シズカ
※クラブ「御前」のマネキン嬢達は非常時には英愛御前直属の忍者部隊
(口外無用)
 侍女:齢八十が二人、五十代が三人、三十代が三人、十代が二人
 小姓仲間:十人
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◇天正四百五十三年 七月十五日 

天正戦国小姓の令和見聞録 SHORT STORY-06

「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)

 お屋形様と英愛御前様は過日、比高減無(ひだかげんない)殿、槍杉田伝伯(やりすぎたでんぱく)殿、永田城家老の田畑意次(たはたおきつぐ)殿という御仁を春日山城にお招きしておる。
 我らは天正の時代から令和に彷徨ったはいいが、遠く伴天連の地や日の本のあちらこちらでも火の手が上がっておる。何処の国でもどうしてよいやら分からぬという。拙者などにもわかるはずもなかろう。戦国の世より政が悪化しておるというのは一体どうしたというのじゃ。
 虎兎腐殿や腐兎沈殿が地球で覇権争いをしており、衆金兵殿も参戦しようとしておる令和の世は狂気そのものでござる。
 とくに、虎兎腐殿は以色列の伊蘭へ勝手な戦を仕掛けるのに加担し、世界各国に関税戦争をも仕掛けようとしておる。腐兎沈殿は兄弟国との仲違いで終息するのにはまだまだ時がかかりりそうじゃ。
 亜米利加の都合で国際連合に無理やり衆金兵殿の国を組み込み、令和の世界は新たな三国志を彷彿させておる。亜米利加・露国・中国のつばぜり合いは日の本の政にも大きな影響を与えておる。
 このままでは、世界は終わる。拙者らは天正の時代に戻れば良いが、令和時代の者は逃げ場がない。
 だとすると、我らには人類平和招聘の策を練って世界に示さなければいかぬと、お屋形様は仰せじゃ。
 そこで、蘭学の医学やエレキテルで名を馳せた、槍杉伝伯や比高減無を迎え、併せて、商人らからの税金をとり世間への金子の巡りをよくして、世の安泰を迎える策を練っておる田畑意次の三人を呼び寄せたというわけじゃ。 
 今はとにかく、軍事面での戦略を展開せねばどうにもならない局面でござる。芬蘭土に実家の城がござった英愛御前の意見も大事でござろう。お屋形様のところに、スウェーデンの北方十字軍に追われるように逃げ延びてきた英愛御前には平和の尊さは人一倍お有りでござる。政に関心があるのにはそういうわけがござる。御前になる前は美しき王女でござったのじゃ。
 拙者と二本末転倒も加わっておる。どういうわけかご意見番の今冬香殿も出席しておる。その一部始終の会話でござる。

「此度は遠いところ、足をお運び願い、かたじけのうござる。上杉道満丸景虎でござる」
「お屋形様、拙者は比高減無でござる」
「拙者は槍杉田伝伯と申す」
「田畑意次でござります」
「わらわは、英愛御前と申します」
「さて、堅苦しいあいさつなどははどうでもよい。昨今はどうも世知辛い世になってしもうた。時代の流れをどう読まれるか、どうすればよいか、屈託なく申してくれぬか」
「まずは、虎兎腐殿の動きでござりますが、どうも合点がゆきませぬ」
「比高殿、それは何処の国でも想うとることじゃ。関税ごときで脅してもラチがあかぬて。プレトンウッズ体制が懐かしんじゃろうて。そこならまだ偉大な国であったからのう」
「伝伯、ひとつ気になることがござります」
「なんじゃ」
「金子が底をついているのではなかろうかと。つまりは、一京円にものぼる双子の借財を積みましておる状況で、微々たる関税ごときで小銭をかき集めたとしても、焼け石でござりますれば」
「デスパレート(破れかぶれ)ということでござりまするな」
「御前は良いところを突きよる。さすがわが御前じゃ」
「窮鼠は猫をも噛むといいまする」
「日の本も鼠に噛まれぬようにせとな」
「とは申せ、世界で最大の軍事力を持つ虎兎腐殿とユダの子分の寝荷夜付将軍には手がつけられぬ。府兎沈殿は弟弟子の是連好将軍とのいざこざで手が一杯で何時戦が終わるのか分かりませぬ」
「伝伯殿には良い策でもあると申すか」
「まだ実践では使ったこございませぬが」
「どういうものなのじゃ。人を殺めずに戦をせずに済む策があったら教えてくれぬか」
「薬でござります」
「薬とな?」
「はい、人と戦う意をなくしおなごのような慈しむ心をもたせる薬でござります」
「巷ではどう呼ぶのじゃ」
「不倶戴天抹消薬、または人類和平招聘薬ともうします」
「はて、その薬を飲むと、具体的にはどうなるのじゃ」
「はい、男は不具になり昇天いたしまする」
「意味がわかりませぬ。わらわにも分かるように申してはくれぬか」
「はい、使い物にならないおとこにござります」
「さて、その薬、実際につかわねばわからぬではないか。御前、良き考えはないか」
「あるといえばござりまするが、ないといえばござりませぬ」
「御前らしくないのう。はっきりせぬか」
「おなごに言わせるのでござりまするか。そこぞの三人に治験せよとなぞ誓っても言えませぬ。おなごの相手にはできぬなぞというのは、口を避けてもいえませぬ。おとこがおなごのように心やさしくなり、戦を嫌い、掃除・洗濯・家事、そして伽には勤しむのを好むとあらば、薬をのんで試してみよなどどはとてもいえませぬ」
「御前、ペラペラと言いすぎじゃぞ。ワシのいうセリフが無くなったではないか。まぁ、よい。そこの三人、源太、転倒、今冬香に申し渡す」
「はは」
「良いか、これは世界を救う良き機会じゃ。この薬を試して、効用を見せてくれぬか。上手くゆかば、褒美をとらすでな。古古古古米を三年分じゃ」
「はは」
「はは、は良いが、いつものそなた達とはちがうのう。どうしたのじゃ」
「減無が申し上げます。すでに、この三人には既に服用してございます。効き始めたのではないかと・・・・」
「そういえば、そうじゃのう。朝から、おとこの厠にはいかずおなごの厠に行ったと思えば、昼過ぎには突如、湯船には手ぬぐいで胸を抑えて恥じらいをみせて漬かっておると思えば、夕方には自ら飯の支度をしたり、目くばせをしておったり、話しっぷりもまさにおとことは思えなんだ」
「意次が申し上げまする。効用は大でござりまする。成功でござる」
「これで世界の将軍にこの薬をおくれば、戦や人を殺めるのは終わりになるかのう。毘沙門天様も出番がなくなって寂しかろうが」
「されど。。。」
「御前、されどなんじゃ」
「この薬一度のめば元に戻らぬとか・・・」
「しまった・・・この見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ」

(以上原文)



🎬 ジェームズ・キャメロンからの親書


拝啓、仁科源五郎殿

君たちが記録したこの「令和見聞録」を読ませてもらった。実にエキサイティングだ! 私の映画『アバター』や『ターミネーター』を観ればわかる通り、私は常に「文明が陥る狂気」と「それを止めるための極端な解決策」に興味がある。

この物語に登場する**「人類和平招聘薬」**……。男を無力化し、慈しみの心(あるいは家事への情熱!)を持たせるという発想は、まさに究極の風刺だ。現代のリーダーたちがテストステロンに突き動かされて関税戦争や領土争いを引き起こしている様を、天正の目から見ればそう映るのも無理はない。

特に私が気に入ったのは、**英愛御前(エイミー)**のキャラクターだ。フィンランド出身の王女でありながら、日本の戦国時代で忍者を従え、平和を説く。彼女の中には『エイリアン2』のリプリーのような強さと、『アバター』のネイティリのような精神性が共存している。

ただ、映画監督としてはラストの展開に頭を抱えたよ。 **「見聞録を記すべき男たちが全員、薬で使い物にならなくなった(乙女のようになってしまった)」**だと? これでは続編が撮れないじゃないか!…いや、待てよ。視点を変えて、彼らが「最強の主婦部隊」として世界を救うスピンオフならいけるかもしれない。

今冬香という男も面白い。毒舌でありながら、最後は薬の影響で「恥じらい」を見せるとは。そのギャップは観客に受けるだろう。

いつかパンドラ、あるいは深海の底で、この「天正×令和」の物語の映画化権について話し合おうじゃないか。

敬具

ジェームズ・キャメロン


🍵 桟敷席からの合評

浪速千栄子: 「まあ、源五郎さん。えらい薬が出てきましたなぁ。男はんがみんなおなごみたいに掃除洗濯に精を出すやなんて、案外、令和の奥様方には大歓迎されるんと違います? ホホホ。」

淀君: 「英愛御前の『おなごに言わせるのでござりまするか』という言い草、なかなかに食えないお方。戦を止めるためとはいえ、男を不具にするとは……天正の女も恐ろしいが、令和の蘭学(?)はもっと恐ろしいわ。」

清少納言: 「『不具になり昇天いたす』。語れど尽きまじきおかしさ侍り。今冬香殿が胸を隠して湯に浸かる様、いとをかし。草子に描いてやりたいほどですわ。」

直木三十五: 「ハハハ! こいつは傑作だ。虎兎腐(トランプ)、腐兎沈(プーチン)、衆金兵(習近平)……この当て字のセンスだけで飯が三杯食える。最後に見聞録の書き手が絶たれるというメタ構造も、ニヒルで良い。」

黒澤明監督: 「色彩が見えるようだ。春日山城の重厚な空気感と、令和の狂った情勢の対比。そして薬を飲まされた三人の『恥じらい』の演技……。三船(敏郎)が生きていたら、この源太役をどう演じさせたか、つい考えてしまうよ。」


💡 Geminiからのささやかな助言

今回も「並行時空・現世時空・絶対時空」が交錯する、鋭い社会風刺をありがとうございました。

ポジティブなアドバイス: 歴史上の人物(平賀源内、杉田玄白、田沼意次)を「平和のためのマッドサイエンティスト」として再定義する手法が非常に鮮やかです。 ラストで「誰がこれを書くのか」というメタ的な危機に陥りましたが、これこそが**「語り手の交代」「英愛御前による代筆(あるいは忍者たちの記録)」**といった新しい展開への素晴らしい布石に見えます。次は「女性視点の令和見聞録」が始まる予感がしてワクワクしますね!


🍵 浪速千栄子さんが「人類和平招聘薬」を読んだら

(顔をしかめて世相にため息をついた後、結末で大笑いし、拍手を送る)

🌍 世相への痛烈な皮肉

「あんた、また大きなテーマに手を出したな!『虎兎腐殿』だの『腐兎沈殿』だの、令和の世の三国志を、こうもハッキリ皮肉るなんて、役者の度胸や!ほんまに『戦国の世より政が悪化しとる』っていうのは、切実な嘆きやで。」

「『金子が底をついて破れかぶれ(デスパレート)』で関税戦争やなんて、これもまた世知辛い。淀君や清少納言様も、現代のこのドロドロした権力争いを見たら、さぞかし驚かはるやろね。」

🧪 伝伯の薬と喜劇の核

「そこで出てくるのが**『人類和平招聘薬』!『人を殺めずに戦をせずに済む策』が薬やなんて、発想が飛んどるわ!でも、人を殺める心と戦う意をなくし、おなごのような慈しむ心を持たせる薬…これぞ、この物語の喜劇の核**や!」

「お屋形様と御前様も、半信半疑ながらも、世界平和のために試そうとする。この真面目な状況で、アホなことを真剣にやるっていうのが、最高の喜劇の定石やね!」

🎭 三人の治験と大喜利

「そして、治験台に上がるのが、源太、転倒、そして今冬香さん!この三人が既に飲まされとったなんて、オチが効きすぎやで!薬学者の比高減無殿や田畑意次殿が、朝から晩までの変化を観察しとる場面が、もう目に浮かぶわ!」

  • 『おなごの厠に行く』

  • 『手ぬぐいで胸を抑えて湯船に浸かる』

  • 『自ら飯の支度をしたり、目くばせをしておる』

男が女々しく、優しく、家事を好むようになる。これ、舞台で見たら、腹抱えて笑うで!特に、あの毒舌ご意見番の今冬香さんが、恥じらって目くばせする姿なんて、想像しただけで吹き出すわ!(笑)」

❗️ 喜劇の後の恐怖

「ところが、最後にひっくり返るのが、あんたの芸の深さやな!」

「『この薬一度のめば元に戻らぬとか…』。そして、お屋形様の『しまった…この見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ』!平和にはなるかもしれんけど、男の役目もアイデンティティも消滅して、物語まで成り立たなくなる!これは、喜劇の後の、深い恐怖ですよ。」

「平和のためとはいえ、こんな恐ろしい薬で世界を変えて、歴史を書く者がいなくなったら、それこそ世の中は終わる。あんたは、笑わせながら、**『物語を語り継ぐことの大切さ』**まで教えてくれたんやな!」


💊 吉本新喜劇座長、絶句からのツッコミ



吉本新喜劇の座長、間 寛一がこのエピソードを読んだという設定で、感想をお届けします。

「……なるほどな。『人類和平招聘薬』か。えらいスケールのデカい話になってきたな! 世界平和がテーマで、ゲストが槍杉田伝伯に田畑意次って、もう大河ドラマやんか!

桟敷席に淀君と清少納言って、もう歴史上のVIP席やん。

腕組みをして真剣な顔つきに

ええか、今回の話の構造は、完全に**『とんでもないアイデアの発覚』と『身内の犠牲』**という、新喜劇の科学コントの王道や。

大風呂敷(フリ):虎兎腐、腐兎沈、衆金兵…って、際どい時事ネタを戦国武将の設定でやるのが、まずアホで面白い。

新発明の登場:伝伯の薬『人類和平招聘薬』。人を殺めずに戦をやめさせる…という、聞こえはええけど、副作用が「男は不具になり昇天(意味不明)」「使い物にならないおとこ」になって、心優しくなり家事や伽に勤しむようになる。この説明が長い! そして、ピー音なしでは放送できひん内容や!

座長の無茶振り:お屋形様が「良き機会じゃ!世界を救う!」とか言うて、源太、転倒、そしてあの毒舌ご意見番の今 冬香を治験台にする。ここで冬香先生を巻き込むのが、作者の加地鳴海はんのサディスティックな優しさやな。

オチへの布石(発覚):ゲストの二人が、実はもう飲ませてたとバラす。そして、源太らの行動(女の厠へ、風呂で胸を抑える、飯の支度)が、薬の効き目として証明される。

急に顔を叩き、我に返る

座長目線で言うたら、ここが最高に美味しいシーンや!

冬香先生が薬を飲んで、急にオネエ口調になって、「あらぁ、お屋形様、わたくし、もう戦なんてイヤだわ。これからお屋形様のお好きな煮物でも作ろうかしら」なんて言い出したら、客席はギャップ萌えと爆笑でひっくり返るで!

大声でツッコミ

「なんで冬香先生まで巻き込まれてんねん!」

小声で不安そうに

ほんで、最後のオチが、「一度飲んだら元に戻らぬ」…そして源太が女性のように家事に勤しむようになってもたんで、「見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ?」って、一番大事なとこを忘れてる!

アホやな! 薬の効能よりも、自分の仕事の心配かよ!

深くうなずき

この話、新喜劇の舞台で完全に成立するわ。

薬を飲んだ三人が、急に女々しくなって、ヒゲ面でエプロンつけて「あら、お屋形様、今日はお屋形様のお着物に染みがついてますわよ」とか、キレッキレのオネエギャグを連発したら、もう間違いなしや。

ただ、最後にひとつ。お屋形様と御前様、毎回毎回、家臣に人体実験とか罰ゲームとか仕掛けて、ホンマにええのかいな? もうちょっと優しゅうしてあげてよ!

**「古古古古米を三年分」**って褒美も、しょぼすぎるんじゃ!

(座長としての評価)

完成度: 85点(時事ネタと薬の副作用の落差が見事)

新喜劇への転用可能性: 非常に高い。冬香先生のキャラ崩壊を最大の笑いの武器にできる。これは鉄板のオネエキャラ誕生の予感やで。


「真夏の顛末記:十三話総集編」(其の零~其の十三)<原文のみ>

↓ 各話別桟敷席批評篇(見聞録版)↓

其の零「柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」
https://note.com/cool_arnica9767/n/nf9d9003a2f24

其の一「令和版御伽草子・浦島半五郎と丁姫の赤い糸」(真夏の奇談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nb0dc0a538063?from=notice

其の二「怨念と輪廻の紅い糸」(真夏の綺談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nec7ee894b9d3?from=notice

其の三「オールジェンダー厠の光景」(真夏の漫談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n1cbeef41d24b?from=notice

其の四「オールジェンダー風呂の光景」(真夏の怪談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n97ca46104107?from=notice

其の五「風雲急、米蔵騒動顛末記」(真夏の米蔵談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n016c4bb4ec62

其の六「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n66724920b560

其の七「遠回し恋路談義」(真夏の馴れ初め談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nd23068316bd6

其の八「冥界へ渡る向川岸の風景」(真夏の三途の川談義)https://note.com/cool_arnica9767/n/nf2c333f87dc8

其の九「一心不乱と一心腐乱と一心太助」(腐っても鯛談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n48bf8dbf8da3

其の十「恐怖の大王再来談義」(世紀の予言談話)https://note.com/cool_arnica9767/n/n4900e0f3ebdc

其の十一「侮れぬ一人旅の醍醐味」(桟敷席談話篇)https://note.com/cool_arnica9767/n/n599abcc0107f

其の十二「晩夏の春日山城スリーアイ・アトラス・コミカル談義」https://note.com/cool_arnica9767/n/n2cf4763f3778


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<淀君のおことば>

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淀殿の見聞録評

「ほう…鳴海幕府とやらも、随分と浮かれとるようじゃの。天正の世から令和とやらへ彷徨うたじゃと?そのような与太話、この淀に信じろと申すのかえ。たわけたことを抜かすでないわ。
 そなたら、この淀を誰と心得る?天下人の母、豊臣秀頼を生みし淀じゃぞ。くだらぬ戯言で時間を潰すほど、暇ではないわ。

 それにしても、虎兎腐だの腐兎沈だの、一体何のことかさっぱり分からぬわ。聞くに値せぬ俗な言葉じゃ。しかし、日の本どころか、世界中で火の手が上がっておるとは…戦国の世より政が悪化しておるじゃと?
 まさか、この淀を上回る愚か者が、令和にはおるというのかえ?我が夫、太閤殿下が築き上げた泰平の世を、一体誰が壊したのか。
 この淀が許すと思うてか。天下一の傾奇者であった太閤殿下でも、ここまでの世迷い事はなさなんだぞ。

 人類和平招聘薬じゃと?男を不具にし、女のような慈しむ心を持たせる薬…ふざけるのも大概にせよ!そのような馬鹿げた薬で世が治まるものか。戦とは、男どもの業であり、欲の塊じゃ。血を流し、骨を埋めることでしか決着がつかぬのが、この世の習いよ。
 薬ごときでどうにかなるものではないわ。もしそんな都合の良い薬があるならば、信長公や秀吉様も、どれほど苦労なさったことか。
 いや、あの御方々ならば、そんなものに頼らずとも、天下を掌握したであろうな。

 しかも、その薬とやらを、よりにもよって小姓や食客に飲ませるとは…上杉道満丸景虎とやらも、随分と人が悪い。
 いや、それとも、とんだ道化者としか言いようがないのう。己が身を挺して試すこともできぬとは、情けない限りじゃ。家臣を実験台にするなど、殿様がすることか?そのような無責任な振る舞い、武士の風上にも置けぬわ。 
 もし、わが子秀頼がそのような事を企てたならば、厳しく𠮟りつけるであろう。大将たるもの、自ら先陣を切ってこそ、家臣はついてくるものぞ。

 挙げ句の果てに、この見聞録の結びが「結局、誰が書くか分からぬ」じゃと?そのような杜撰な見聞録、読むに値せぬわ。
 これでは、後世に何も伝えられぬではないか。書きかけの文など、価値があるものか。天下の情勢を記すというならば、最後まで責任を持って書き上げよ。でなければ、ただの紙屑よ。

 はあ…令和の世とやらは、まこと愚か者の掃き溜めじゃな。この淀が生きておれば、一喝してやったものを。
 愚かな男どもばかりが増え、まともな采配もできぬとは。我が大坂城が落城した時よりも、この世は混沌としておるようじゃな。
 一体、誰がこの世を動かしておるのか。天正の世の戦も、愚かしいものであったが、まだ武士には武士の意地というものがあった。令和の世は、意地すらも捨て去ったのか。

 いずれにせよ、そのような奇妙な薬に頼るなど、愚の骨頂じゃ。男どもが弱々しくなり、戦を嫌い、家事に精を出すじゃと?そのような情けない男たちばかりになったところで、この世は治まるまい。
 むしろ、もっと混乱するであろうな。女が全てを取り仕切らねばならぬとなれば、それこそ骨が折れるわ。

 この見聞録、我が目にかかったのが不運であったな。これ以上、読むに堪えぬ。くだらぬ。秀頼、さっさと片付けよ。」



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<清少納言殿のおことば>

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 あらあら、これはまた、まことに奇妙にして、心騒がしき物語でございますこと! わらわがこのようなもの、読まぬわけには参りませぬ! 清少納言、しかと見届け、語り尽くして進ぜましょうぞ!


まことに面白き世の様、いや、狂気よ!

 まず、<天正戦国小姓の令和見聞録>と申す表題からして、わらわの胸を躍らせるではございませんか! 天正の世から令和へ、時を越えて世を見るという発想、まことに卓抜でございます。そして、桟敷席にはわらわがおり、直木三十五殿、黒澤明監督殿まで揃うておるとは、なんとも贅沢なことよ! さてさて、どのような話が繰り広げられるのか、期待に胸が膨らむばかりでございます。

 春日山城、鳴海幕府と申すは、あの越後の龍、上杉謙信公の居城ではございませぬか。上杉道満丸景虎なるお屋形様と、フィンランド生まれの英愛御前様、そして毒舌ご意見番の今冬香殿、食客の二本末転倒殿、見聞録を検める小姓の仁科源太殿と、著者たる加地鳴海殿と、登場人物からして只者ならぬ面々! これだけで、わらわの好奇心は否が応でも高まるというものよ。


「人類和平招聘薬」の怪しき話

 物語は天正四百五十三年七月十五日、と。四百五十三年とは、まことに永き時を経ておりますな。そして「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)と申すは、これまたいかにも物騒にして、いかにも心惹かれるではないか!

「戦国の世より政が悪化しておるというのは一体どうしたというのじゃ」という仁科源太殿の嘆き、まことにごもっとも! 令和の世は「虎兎腐殿や腐兎沈殿が地球で覇権争いをしており、衆金兵殿も参戦しようとしておる令和の世は狂気そのもの」と申すではないか! はて、虎兎腐とは、腐兎沈とは、衆金兵とは一体どの国を指すのでございましょう? わらわの知る限り、かかる名を持つ国はございませぬが、さぞかし恐ろしき国々に違いあるまい。

 亜米利加、露国、中国の「つばぜり合いは日の本の政にも大きな影響を与えておる」と申すあたり、令和の世も戦国の世も、人の世の争いは変わらぬものかと、しみじみと感じ入るばかりでございます。そして「このままでは、世界は終わる。拙者らは天正の時代に戻れば良いが、令和時代の者は逃げ場がない」と! ああ、なんとも痛ましき言葉ではないか。わらわの生きた平安の世も、貴族の争い、武士の台頭と、なかなかに騒がしゅうございましたが、世界が終わりを告げるほどの狂気とは、さぞかし恐ろしゅうございましょう。


平和への秘策、されど…

 かかる状況にあって、お屋形様が「人類平和招聘の策を練って世界に示さなければいかぬ」と仰せになったと。まこと、見事なご英断でございます。蘭学の医学やエレキテルで名を馳せたという槍杉伝伯殿、比高減無殿、そして商人からの税金で世の安泰を謀るという田畑意次殿を呼び寄せたというのも、これまた異色の人選でございますな。

 特に英愛御前様の存在が、まことに興味深い! 芬蘭土(フィンランド)のご出身で、スウェーデンの北方十字軍に追われ、お屋形様のもとへ逃げ延びてきたと。それゆえに「平和の尊さは人一倍お有り」と申すは、まことに頷ける話でございます。美しき王女が御前となり、政に関心をお持ちになるのも、道理でございましょう。

 そして、仁科源太殿、二本末転倒殿、今冬香殿まで加わった評定の始まり! 景虎殿の「時代の流れをどう読まれるか、どうすればよいか、屈託なく申してくれぬか」という問いかけから、いよいよ本題へ入っていくのでございますな。


恐るべき「不倶戴天抹消薬」の効能

「虎兎腐殿の動き」についての議論、そして田畑意次殿の「金子が底をついているのではなかろうか」という鋭い指摘、まことに的を射ておりますな。国の財政のひっ迫は、いつの世も政を乱す元凶でございます。

 されど、この議論の核心は、槍杉伝伯殿が持ち出した「薬」の話にございますな。「人を殺めずに戦をせずに済む策」が「薬」とは! これにはわらわも驚きを禁じ得ませぬ。その名も「不倶戴天抹消薬」または「人類和平招聘薬」と申すではないか。

 しかし、その効能と来たら…! 「男は不具になり昇天いたしまする」とは、一体どういうことでございましょう? そして「使い物にならないおとこにござります」と、はっきり申す槍杉伝伯殿の言葉、まことに恐ろしきことよ! 男が男でなくなる、と申すのでございましょうか? それでは、子孫を残すことも叶わぬではございませんか!


女心と男の覚悟、そしてまさかの結末!

 英愛御前様が「おなごに言わせるのでござりまするか。そこぞの三人に治験せよとなぞ誓っても言えませぬ」と躊躇われるのも、まことに当然のこと! わらわとて、かかる恐ろしき薬を男に勧めることなど、口が裂けても言えませぬ! 「おとこがおなごのように心やさしくなり、戦を嫌い、掃除・洗濯・家事、そして伽には勤しむのを好むとあらば、薬をのんで試してみよなどどはとてもいえませぬ」と申す御前様の言葉、まことに女の心を見事に言い表しておるではないか!

 されど、お屋形様はそれを承知の上で、仁科源太殿、二本末転倒殿、今冬香殿の三人に薬を試すよう命ずるではないか!
 「これは世界を救う良き機会じゃ。この薬を試して、効用を見せてくれぬか。上手くゆかば、褒美をとらすでな。古古古古米を三年分じゃ」と申すあたり、お屋形様の覚悟と、古古古古米という褒美の奇妙さに、思わず吹き出しそうになったわ!

 そして、比高減無殿が「すでに、この三人には既に服用してございます。効き始めたのではないかと・・・・」と告白したときの、わらわの驚きたるや! まさか、既に飲ませておったとは! なんとも大胆なことよ!
 「朝から、おとこの厠にはいかずおなごの厠に行ったと思えば、昼過ぎには突如、湯船には手ぬぐいで胸を抑えて恥じらいをみせて漬かっておると思えば、夕方には自ら飯の支度をしたり、目くばせをしておったり、話しっぷりもまさにおとことは思えなんだ」と景虎殿が語る三人の変化の描写、まことに鮮やかで、目に浮かぶようではないか! これぞまさしく、薬の効能、恐るべし!


見聞録の行方はいかに?

 田畑意次殿の「効用は大でござりまする。成功でござる」という言葉に、わらわは背筋がぞくりとしたわ。これで本当に世界から戦がなくなるのであろうか? 毘沙門天様が出番がなくなって寂しかろう、と申すのは、まことに皮肉なことでございます。

 されど、英愛御前様の「この薬一度のめば元に戻らぬとか・・・」という言葉に、わらわは「ああ!」と声を上げそうになったわ! これがこの物語の最大の悲劇ではないか! 男が男でなくなってしまえば、一体誰がこの見聞録を書き継ぐのであろうか!
 「しまった・・・この見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ」という結びの言葉、まことに秀逸でございます!


 ああ、まことに面白きものを見せていただいたことよ! 世の狂気と、それに対する奇妙な、されど効果的な策。そして、その策がもたらすであろう、男の存在の喪失。滑稽さと悲哀が入り混じった、まことに奥深き物語でございました!

 さて、この先、仁科源太殿たちの見聞録は、一体誰が記していくのでございましょうか? それが、今、わらわが最も気にかかることでございまする。



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<藤山寛美殿のおことば>

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おいおい、またまた来たんか! わてに、ええもん読ませてくれるんは嬉しいけど、そろそろホンマに息継ぎさせてくれや(笑)。

「今度は『人類和平招聘薬』(真夏の巷談)て、なんか仰々しい話やなあ。でも、またどんなアチチな展開になるんか、わくわくするで。

 桟敷席には、いつもの直木三十五はん、黒澤明監督はんか。この二人が揃えば、もう最高の舞台やな。


世間の動乱と平和の策

「お屋形様と英愛御前様が、比高減無殿、槍杉田伝伯殿、永田城家老の田畑意次殿て、またえらい学者や偉いさん呼んでるやないか。令和の世は狂気そのものて、そらホンマにそうやなあ。
 虎兎腐殿に腐兎沈殿、衆金兵殿て、あんた、これ、わてでも分かるで! 今の世界情勢をこんな言葉で言い表すなんて、この作者はん、やっぱり只者やないな!

「天正の時代に戻れば良いが、令和時代の者は逃げ場がない。」て、そら切実な話や。わてかて、昔のよき時代に戻りたいと思うこと、そらあるで。

 ほんで、人類平和招聘の策を練って世界に示すて、えらい壮大な話になってきたなあ。蘭学の医学やエレキテルで名を馳せた槍杉伝伯、比高減無に、税金を回して世を安定させる田畑意次か。なるほど、知恵者が揃いも揃って、どんな名案を出すんやろな。

 英愛御前様の意見も大事て、そらそうや。スウェーデンの北方十字軍から逃れてきたて、そら平和の尊さは身に染みとるやろな。昔は美しき王女やったて、そらまたええ設定やないかい! わてもそんな王女様、芝居で相手してみたいもんや。

 源太はんと二本末転倒も加わって、ご意見番の今冬香殿も出席か。こらもう、役者が揃いも揃って、さあ、どんな話し合いになるんや。


謎の「人類和平招聘薬」

「堅苦しいあいさつなどはどうでもよい。世知辛い世をどうするか、屈託なく申してくれぬか」て、お屋形様、粋なこと言うなあ。

「まずは、虎兎腐殿の動きでござりますが、どうも合点がゆきませぬ」て、比高殿、ごもっともやで。プレトンウッズ体制が懐かしい、て、伝伯殿もなかなか鋭いこと言うなあ。

「金子が底をついているのではなかろうかと。つまりは、一京円にものぼる双子の借財を積みましておる状況で、微々たる関税ごときで小銭をかき集めたとしても、焼け石でござりますれば」て、田畑意次殿、あんたは財政の専門家やな! デスパレート(破れかぶれ)て、御前様もええ言葉知っとるなあ。

「虎兎腐殿とユダの子分の寝荷夜付将軍には手がつけられぬ。府兎沈殿は弟弟子の是連好将軍とのいざこざで手が一杯で何時戦が終わるのか分かりませぬ」て、ホンマに今の世界の状況そのものやないかい。

 ほんで、伝伯殿が「人を殺めずに戦をせずに済む策」があるて! それが「薬」て、そらまたSFじみた話やな! 「人と戦う意をなくしおなごのような慈しむ心をもたせる薬」て、なんやそれ! 「不倶戴天抹消薬、または人類和平招聘薬」て、名前からしてもう、物々しいなあ。


薬の効用とまさかの治験

「男は不具になり昇天いたしまする」て、伝伯殿、あんた、言葉足らずやで! 御前様が「使い物にならないおとこにござります」て、ストレートに言い換えてくれて、ようやく理解できたわ! なんや、男の機能をなくしてしまう薬かいな! こらまたえらいもん発明したな!

「御前、良き考えはないか」て、お屋形様、無茶振りやで! 「あるといえばござりまするが、ないといえばござりませぬ」て、御前様もさすがに困惑しとるな。

「おなごに言わせるのでござりまするか。そこぞの三人に治験せよとなぞ誓っても言えませぬ。おなごの相手にはできぬなぞというのは、口を避けてもいえませぬ。おとこがおなごのように心やさしくなり、戦を嫌い、掃除・洗濯・家事、そして伽には勤しむのを好むとあらば、薬をのんで試してみよなどどはとてもいえませぬ」

 て、御前様、あんた、言いたいこと全部言うとるやないかい! もうわては、この時点で笑いが止まらへんで! お屋形様も「ペラペラと言いすぎじゃぞ。ワシのいうセリフが無くなったではないか。」て、ごもっともや!

 ほんで、まさかの源太、転倒、今冬香が治験台に上がるんかい! 「古古古古米を三年分じゃ」て、お屋形様もえらい褒美やなあ。

「すでに、この三人には既に服用してございます。効き始めたのではないかと・・・・」て、比高減無殿、あんた、いつの間にそんな恐ろしいことしとったんや!

「朝から、おとこの厠にはいかずおなごの厠に行ったと思えば、昼過ぎには突如、湯船には手ぬぐいで胸を抑えて恥じらいをみせて漬かっておると思えば、夕方には自ら飯の支度をしたり、目くばせをしておったり、話しっぷりもまさにおとことは思えなんだ」

 て、おいおいおい! もう完全に女になっとるやないかい! 手ぬぐいで胸を抑えて恥じらいをみせるて、その光景を想像しただけで、わてはもう腹筋崩壊や! 田畑意次殿も「効用は大でござりまする。成功でござる」て、あんたは喜んどる場合やないで!


見聞録の行方

「これで世界の将軍にこの薬をおくれば、戦や人を殺めるのは終わりになるかのう。毘沙門天様も出番がなくなって寂しかろうが」て、お屋形様、あんたも呑気なこと言うなあ。

「されど。。。」「この薬一度のめば元に戻らぬとか・・・」て、御前様、最後の最後にえらいこと言うてくれよったな!

「しまった・・・この見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ」て、源太はん! あんたはもう、見聞録書かれへんような体になってしもたんかい! こらもう、大傑作や!


感想

 いやあ、今回はホンマにぶっ飛んだ話やなあ! 前回の怪談も面白かったけど、今度はSFチックな薬の話で、しかもその薬がこんな効用があるなんて、誰が想像できたやろか!

 源太はんと二本末殿が、女々しくなっていく姿が目に浮かぶようで、もう笑いが止まらへん。今冬香殿も、毒舌ご意見番がどう変化するんか、それも見てみたいもんや。

 しかし、真剣に世界の平和を願って呼び寄せたのに、こんなとんでもないオチになるなんて、やっぱりこの『天正戦国小姓の令和見聞録』は、どこまでも期待を裏切らん芝居やな。

 加地鳴海はん、あんたはホンマにすごい作家やで! わてはもう、あんたの次作が待ち遠しゅうてたまらんわい!


 どうですやろ? 藤山寛美も、今回は大爆笑して、最後はちょっと呆れながらも、この物語の斬新さに感心してるんとちゃいますやろか!


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<直木三十五殿のおことば>

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直木三十五、かく語りき

 おう、おめえさん、また奇妙な話を持ってきやがったな。しかし「人類和平招聘薬」たぁ、とんだまがいものだ。いや、まがいものと決めつけるのは早計か。だが、どうも眉唾物だぜ。

 で、なんだ、「お屋形様」だの「英愛御前様」だの、まるで御伽噺の登場人物みてえな名前が出てくるじゃねぇか。比高だか減無だか、槍杉田だか伝伯だか、はたまた田畑意次だか。
 どいつもこいつも、いかにもってぇ名前で、こいつぁ、よっぽど腕のいい戯作者が考えたんだな、と感心するぜ。天正の世から令和に彷徨ったってんだから、こいつぁまた、とんだタイムスリップだ。

 それにしても、世界は狂気に満ちてるってか。そりゃあ、いつの世も多かれ少なかれ狂ってはいるが、現代(いま)はまた格別だな。虎兎腐だか腐兎沈だか知らねぇが、ようはアメリカとロシアと中国ってわけだろ? 
 そんな化け物みてぇな国々が、覇権争いしてんだから、そりゃあ、たまんねぇや。関税ごときで脅してもラチがあかねぇってのは、そりゃそうだ。金が底をついてるってぇなら、それも納得だ。デスパレート、破れかぶれってのは言い得て妙だぜ。

「人類平和招聘の策を練って世界に示さなければいかぬ」だって? お屋形様とやらも、とんだご大層なことをおっしゃるじゃねぇか。蘭学だの、エレキテルだので名を馳せた連中を呼んだって、一体何ができるってんだ。医者や商人が、世界の平和を引っ張ってこられるってのかい? 世の中、そんなに甘くねぇよ。

 しかし、この英愛御前とやら、北欧の王女様だったってぇのは、またとんだ設定だ。平和の尊さを人一倍持ってるってか。
 そりゃあ、戦場から逃げてきたんだから、そうもなろう。だが、政治に関心があるってぇのは、ずいぶん出来すぎた話じゃねぇか。

 で、肝心の「人類和平招聘薬」ってぇのが出てくるわけだが、これがまた、とんだ代物だ。
 なんでも、男が不具になり昇天するってぇのは、要するに、男が男でなくなるってことかい? おいおい、そいつぁ、とんでもねぇ薬じゃねぇか。戦をする気が失せて、掃除洗濯、家事を好むようになるって? しかも、伽に勤しむのを好むってんだから、とんでもねぇ薬だぜ。

直木は呆れて物も言えねぇよ。

「ペラペラと言いすぎじゃぞ。ワシのいうセリフが無くなったではないか」って、お屋形様もとんだお茶目さんだ。
 しかし、源太、転倒、今冬香に試すってんだから、とんだ非人道的な実験だぜ。古古古古米を三年分って、ずいぶんケチな褒美じゃねぇか。

 しかし、減無が「すでに服用してございます」ってのは、とんだオチだ。三人とも、男の厠に行かず女の厠へ行ったり、風呂で胸を隠したり、飯の支度をしたりってんだから、こいつぁもう、とんだ大成功だな。
 世界中の将軍にこの薬を飲ませれば、戦はなくなるってか。毘沙門天様も出番がなくなるってのも、そりゃそうだろうよ。

 だが、「この薬一度のめば元に戻らぬ」ときたもんだ。こいつぁ、とんだ悲劇だ。いや、喜劇か? いやいや、これはもう、人類の終焉だよ。
 この見聞録、誰が書くんだって? そりゃあ、おめえさんだろうよ。とんだ置き土産だぜ。

 全く、おめえさん、今度はどんなとんでもねぇ話を持ってくるんだい?



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<黒澤明監督殿のおことば>

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愚か者ども、そして愛すべき者たちよ

 ふむ……。ほう……。なるほど、なるほどな。 座敷に呼ばれたとて、わしはそう易々と腰を上げぬ男じゃ。だが、この「天正戦国小姓の令和見聞録」とやらは、どうにもわしの興味を引くではないか。

 春日山城、鳴海幕府、か。上杉道満丸景虎に、フィンランド生まれの英愛御前。そして毒舌ご意見番の今冬香に、食客・毒見役の二本末転倒。極めつけは小姓の仁科源太と、著者・加地鳴海殿か。いやはや、面妖な面々よ。これだけでも、一杯やりながらゆっくりと語り合いたくなるような、そんな匂いがプンプンしておるわ。

 この見聞録、天正四百五十三年、七月十五日とあるが……。ふむ、西暦で言えば2025年か。なるほど、まさに今、わしが生きておる時代のことではないか。過去の者たちが、未来の世を憂い、あまつさえ滑稽な策を弄する。これは笑わずにはおられぬな。

「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)と来たか。ほう、人類和平とな。わしは生涯、人間の愚かさ、醜さ、そして時に見せる尊さに焦点を当ててきた。戦国の世から令和に彷徨ったとて、火の手が上がり、政が悪化しておると嘆くか。そりゃそうだ。
 人間とは、時代が変わろうと、そう簡単に変われるものではないのだからな。そこが面白いところでもあるし、同時に業の深いところでもある。

 虎兎腐殿に腐兎沈殿、衆金兵殿が地球で覇権争いとな。フフフ、なんとも直接的な名付けではないか。その虎兎腐殿が以色列の伊蘭へ勝手な戦を仕掛け、関税戦争まで仕掛ける。
 腐兎沈殿は兄弟国との仲違いで終息が見えぬ。亜米利加の都合で国際連合に衆金兵殿の国を組み込み、新たな三国志を彷彿とさせる、と。いやはや、実に的を射た描写ではないか。

「このままでは、世界は終わる。拙者らは天正の時代に戻れば良いが、令和時代の者は逃げ場がない。」 そうか。逃げ場がない、か。それが令和の世の者たちの実情をよく表しておる。
 わしが描いてきた物語にも、常に「逃げ場のない」人間の姿があった。追い詰められ、それでも足掻き、生きようとする。あるいは、自ら破滅の道を選ぶ。それが人間というものじゃ。

 そこで、上杉道満丸景虎殿が練るという「人類平和招聘の策」とやらだ。蘭学の医学やエレキテルで名を馳せた槍杉田伝伯、比高減無。そして、商人らからの税金で世を安泰にしようとする田畑意次。この三人を招き入れた、と。

 軍事面での戦略かと思いきや、フィンランド出身の英愛御前の意見を大事にするあたり、これはまた一筋縄ではいかぬ展開になりそうだ、とわしは読んだぞ。北方十字軍に追われ、平和の尊さを人一倍知る御前か。よかろう、その御前の知恵とやら、見せてもらおうではないか。

 そして、仁科源太、二本末転倒、今冬香。お前たちか。お前たちがこの珍妙な座談に加わった者たちか。

「堅苦しいあいさつなどははどうでもよい。昨今はどうも世知辛い世になってしもうた。時代の流れをどう読まれるか、どうすればよいか、屈託なく申してくれぬか」 景虎殿、あんたはなかなかの器量人じゃな。肝が据わっておる。

 虎兎腐殿の動きに合点がゆかぬ、プレトンウッズ体制が懐かしい、金子が底をついて一京円もの借財、デスパレート(破れかぶれ)だと? いやはや、よくもまあ、現代社会の病巣をここまで鮮やかに切り取ったものよ。これは笑うしかないな。笑いながら、人間の愚かさにため息も出るというものじゃ。

 そこへ槍杉田伝伯殿が口を開く。 「人を殺めずに戦をせずに済む策があったら教えてくれぬか」という問いに、伝伯が答えたのは… 「薬でござります」 「薬とな?」 「はい、人と戦う意をなくしおなごのような慈しむ心をもたせる薬でござります」 「巷ではどう呼ぶのじゃ」 「不倶戴天抹消薬、または人類和平招聘薬ともうします」

 ハッハッハ!これにはたまげた!「不倶戴天抹消薬」だと?!そして、「男は不具になり昇天いたしまする」ときたか!つまりは、使い物にならない男になる、と。これはもう、抱腹絶倒、椅子から転げ落ちるほどの大笑いじゃ!

 しかし、笑いながらも、わしは思うのだ。 人間の争いを止めるためならば、このような荒唐無稽な「薬」にさえ、人は希望を見出そうとする。それが人間の悲しさであり、愚かさでもある。そして、その愚かさの中にこそ、真実が隠されておるのだ。

 そして、英愛御前は「あるといえばござりまするが、ないといえばござりませぬ」と応じ、最終的には「おなごの相手にはできぬなぞというのは、口を避けてもいえませぬ。おとこがおなごのように心やさしくなり、戦を嫌い、掃除・洗濯・家事、そして伽には勤しむのを好むとあらば、薬をのんで試してみよなどどはとてもいえませぬ」と、この薬の真の効果を語る。

 景虎殿が「ペラペラと言いすぎじゃぞ。ワシのいうセリフが無くなったではないか」とぼやくあたりも、なんとも人間味があって良い。

 そして、極めつけは、源太、転倒、今冬香の三人に治験を申し渡すくだり。 「古古古古米を三年分じゃ」と褒美を出すあたり、景虎殿もなかなかの茶目っ気をお持ちと見える。

 しかし、すでに三人は服用済みであったとは! 「先程、おとこの厠にはいかずおなごの厠に行ったと思えば、湯船には手ぬぐいで胸を抑えて恥じらいをみせて漬かっておると思えば、自ら飯の支度をしたり、目くばせをしておったり、話しっぷりもまさにおとことは思えなんだ」 「効用は大でござりまする。成功でござる」

 この描写には、わしは思わず膝を打ったぞ!見事なり! 人間の性を根底から変えてしまおうという、この大胆な発想。そしてそれが、滑稽なまでに成功している様。これは、わしが描きたかった人間の姿、すなわち、愚かしくも愛おしい、そしてどこか哀愁を帯びた存在そのものではないか。

「これで世界の将軍にこの薬をおくれば、戦や人を殺めるのは終わりになるかのう。毘沙門天様も出番がなくなって寂しかろうが」 と景虎殿は語るが、そこに英愛御前が「されど…この薬一度のめば元に戻らぬとか…」と致命的な一言を放つ。

 そして、この見聞録の結びの言葉。 「しまった…この見聞録はこれから一体誰が書くのじゃ」

 ハッハッハッハ!わしは笑う。大いに笑うぞ! この壮大な「和平の策」が、結局は書き手を失うという、なんとも皮肉な結末。これはまるで、人間の営みが、結局は自らの手で、あるいはその愚かさ故に、自らを滅ぼしていく様を見ているようではないか。

 しかし、わしはこの見聞録を読んで、笑うだけでは済まぬ。 笑いの中には、深い悲しみと、そして人間への限りない愛が込められておる。 この物語の根底には、世界の平和を願う、切なる願いがある。だが、その願いを実現しようとして、結局は人間そのものを変質させてしまうという、とんでもない発想に至る。この矛盾こそが、人間という存在の、抗いがたい魅力なのだ。

 黒澤明、わしはこれを読んで、確かに笑った。だが、その笑いは、単なる嘲笑ではない。 それは、人間の愚かさへの共感であり、それでもなお、何とかしてより良い世を築こうともがく人間たちへの、限りない応援歌でもあるのだ。

 そして、この見聞録の書き手を失った悲劇。それはまるで、わしが描き続けた、あるいは描きたかった物語の、一つの完成形を見るかのようだ。滑稽で、哀しくて、そしてどこまでも人間臭い。

 この「天正戦国小姓の令和見聞録」を書き上げた者よ。あんたはなかなかの傑作を書き上げたぞ。わしはあんたと、酒を酌み交わしたい気分じゃ。そして、夜通し、人間の愚かさと素晴らしさについて語り明かしたいものだ。

 この物語が、一体どこへ向かうのか。 いや、むしろ、物語の書き手が消えた後、この世界がどうなっていくのか。 わしはそこにもっとも興味があるのだ。


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◆参考資料
※上記の本文の会話の前の文章から、
 生成AIに会話の予想をしてもらいました。
 実際の会話の文章と比較してください。
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 この文章から想像できる会話は、日本の戦国時代の言葉遣いや感覚を持った登場人物たちが、令和(現代)の世界情勢について真剣に、しかしどこか困惑しながら議論する様子ですね。特に、以下のような点が会話のポイントになりそうです。


想像される会話:現代世界への戸惑いと平和への模索

 場面設定: 春日山城の一室。お屋形様、英愛御前、比高減無、槍杉田伝伯、田畑意次、そして語り手である「拙者」と「二本末転倒」、さらには「今冬香殿」が車座になって座っている。彼らの前には、令和の時代の新聞や地図、あるいは奇妙な電子機器などが置かれているかもしれない。


会話の具体例

お屋形様: 「…して、比高殿、槍杉殿、田畑殿。まことに厄介な世に迷い込んだものよな。天正の世も乱れておったが、令和とやらはまた別の狂気じゃ。」
槍杉田伝伯: 「お屋形様のおっしゃる通りにござる。かの『虎兎腐殿』と『腐兎沈殿』の争いは、我が蘭学の書物にも類を見ぬ不可解さ。エレキテルで世界を繋ぐと申せど、人の心までは繋げぬと見えまする。」
比高減無: 「まことに。医学の目で世界を見ても、人の病は薬で癒せども、国の病は一筋縄ではいかぬ。戦国の世は武士の意地で争うたが、今の世は『関税戦争』などという、金子(きんす)を巡る争い。理解に苦しむ。」
田畑意次: 「そこが肝要かと存じまする、比高殿。商人から税を徴し、世に金子を巡らせて安泰を図る我らの策も、かの『虎兎腐殿』の『関税戦争』などと申すものを見れば、いかに国々の繋がりが複雑になっているか痛感いたしまする。税で国を治めるどころか、税が新たな争いの火種となるとは…」
英愛御前: 「わたくしが故郷、芬蘭土から追われてお屋形様の元へ来たのは、まさに戦の理不尽さを知っているからでございます。しかし、令和の世は、かつての北方十字軍にも増して、人々の心から平和を奪い去ろうとしているように見えます。とくに、以色列と伊蘭の争いは、小さな火種が世界を焼き尽くしかねません。」
拙者(語り手):
「(小声で)戦国の世の方がよほど分かりやすかったわい…」
二本末転倒: 「(首を傾げながら)しかし、お屋形様が仰せの通り、我らにはこの令和の世で『人類和平招聘の策』を練る使命があるのですな? 天正に戻れぬ以上、この狂気をどうにかせねば、令和の民は逃げ場がない…」
今冬香殿: 「(静かに頷きながら)その通りでございます。この『亜米利加』、『露国』、『中国』の『三国志』とやらは、かつての日ノ本における三国同盟、あるいはそれ以上の影響を世界にもたらしております。単なる軍事力だけでなく、経済、情報、あらゆる面で錯綜しており、複雑極まりない。」
お屋形様: 「うむ。ゆえに、軍事の策を練るは急務。英愛御前の見識も大いに頼むぞ。そなたの故郷での経験は、今の世の争いを止める知恵となりうる。」
英愛御前: 「御意にございます。平和の尊さを身をもって知る者として、微力ながら尽力いたしまする。」
槍杉田伝伯: 「蘭学の知見をもって、争いの種を断つ策を練りまする。」
比高減無: 「医学の粋を集め、争いの病を癒す方途を探りましょう。」
田畑意次: 「金子の巡りをよくすることで、人の心を豊かにし、争いの芽を摘む策を考えまする。」
お屋形様: 「よきかな! この令和の狂気を鎮め、人類に和平を招く策、必ずや見つけ出すぞ!」


 このような会話を通じて、彼らが現代の国際情勢を自分たちの知る「戦国の世」の言葉や概念に置き換えながら理解しようとし、その中で平和への道を模索する様子が描かれるでしょう。彼らの持つ異質な視点が、現代の問題解決に新たな示唆を与えるかもしれません。





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