「柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」
<天正戦国小姓の令和見聞録>
桟敷席:浪速千栄子先生、桂歌丸師匠、メル・ブルックス監督、芥川龍之介殿、清少納言殿、Note会員殿
○___________________○
春日山城、鳴海幕府(開府1587年・天正15年)
お屋形様:上杉道満丸景虎
ご正室様:英愛御前
(フィンランド生まれ・エイミー・フェリックス(Amy Green felix)
毒舌ご意見番:今 冬香(こん とうこう)
食客・毒見役:二本末 転倒(にほんまつ てんとう)
見聞録検め:小姓・仁科源太
見聞録検め気付:著者・加地鳴海殿
仁科源五郎 :(見聞録 創作総指揮・著者 加地鳴海殿の義兄でござる)
銀座クラブ「御前」・マネキン嬢:ママ/ユカリ、チーママ/ユキ、
スタッフ/サトミ・アケミ・オイチ・シズカ
※クラブ「御前」のマネキン嬢達は非常時には英愛御前直属の忍者部隊
(口外無用)
侍女:齢八十が二人、五十代が三人、三十代が三人、十代が二人
小姓仲間:十人
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◇天正四百五十三年 九月十二日
「柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」
【ザクロとジャスミンの香りも無縁の三羽烏】
加地鳴海殿が書かれた「時空相思」の話の核となっておる柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りは、ご貴人方にはあまり存ぜぬものかもしれぬ。エジプトの女王クレオパトラはジャスミンの花を愛好しておったといわれておる。甘美な匂いで夜になると最も香りが濃厚となることから「夜の女王」ともいわれておった。柘榴(ザクロ)は茉莉花(ジャスミン)とおなじくエジプトや中東あたりが発祥のようじゃ。それがシルクロードを渡り、日の本にたどり着いたのは平安時代と聞いておる。令和にきおってから拙者もその香りを認めてみると、これがなんとも言えぬ良い匂いで至福感が大いに湧いて来ておった。男も女も兼用できる薬用液が噂では領民に気にられておるらしい。加地殿も亡き妻の形見として大事にしておったので、さっそく英愛御前に一部差し上げたところ大層喜ばれたそうじゃ。
「加地殿、これはなんという代物でござるのか。この匂いはどこからきてるのじゃ?」
「は、柘榴と茉莉花と申します。かの、衛士府都からでござります」
「あのクレオパトラ女王の国のことか。ことのほか柘榴と茉莉花を好まれておったそうな」
「そう聞いておりまする」
「アントニウスもこれで魅了されたのでござろうか」
「御前様、あまり、端ないお言葉はお控えくだされ。女王が御前様のようにお美しかったからでござります」
「そなたは世辞が上手きこと。わらわは命からがら落ちのびてきた元どろんこ姫であったのを知っておろうて。気持ちは今でもかわらぬ。ようやく戦国の日の本の言葉にも慣れ親しんだ。柘榴と茉莉花の呼び名も覚えた。お屋形様との赤い糸に巡り逢えた。そなたのおかげじゃ」
「初心忘れるべからずでございますな。いや、しかし、お美しさは変えようがござらぬ」
「困ったのう。わらわは世辞によわいのじゃ。そう言われたら褒美の一つや二つ・・・残った古古米姫(ココマイヒメ)でも・・・」
「御前様、いまは幕府を開府したばかりでございます。金子や物は不足しておりまするゆえ。お屋形様と御前様の仲良きお姿が何よりの褒美・・・」
「そなたは出来た人間じゃのう。見込んでおいただけのことはありますぞ。それと、一つそなたに聞いておきたいことがある」
「なんでござりましょう?」
「越後の領民は例外を除いて、みな美人と申しておる。なにか分けでもござるのか」
「御前様にお配りした柘榴と茉莉花の薬用液のたまものでござりましょう」
「年頃の領民のおなごは皆持っておるというのか」
「そうでござります」
「赤い糸と結ばれるという言い伝えも聞いておる。身も心も清らかになるともうすか」
「そのようでござります」
「されば、わらわにもうすこし分けてくれぬか」
「それは出来ませぬ」
「なぜなのじゃ」
「一度塗れば生涯香りは離れませぬゆえ。お屋形様とて同じでござります」
「さようか。安堵いたしましたぞ」
「生まれ変わっても後世の体の一部で香りは残りますゆえ、ご心配無用かと。ただ、例外もあると」
「そう申しておったな」
「邪悪な心根と野心が根付いておる輩には香りは付きませぬ」
「加地殿、その例外の者とはだれじゃ?」
「拙者を除いてそこにおる二人でございます」
「何を言申される。可笑しいではないか。一人足りぬぞ。三人でござろう?」
「御前様、その三人とは。如何なる・・・」
「香りのないそなたも含めてのことじゃ。毒見役もご意見番もな・・・」
「さすれば、我らは香りに見放された三羽烏と言うことに・・・」
「愛と義が根付くまではな」
(以上原文)
★
🍵 浪速千栄子さんが「柘榴と茉莉花の香りの世界」を読んだら
(上品に、しかし好奇心いっぱいの表情で読み、最後にクスクス笑いながら)
🌹 香りと美しさの真実
「へぇ、柘榴と茉莉花か。クレオパトラ女王の香水の話から、越後の領民の美しさの秘密まで繋がってるなんて、あんた、ロマンチックな設定がお好きやね!」
「『夜の女王』のジャスミンの香り…わいも女優やから、匂いいうもんが、どれだけ人に影響を与えるか、ようわかる。この『薬用液』が、美しさと清らかさの元いう設定、ええわ!女心、ようわかっとる!」
💖 夫婦の絆と奥ゆかしさ
「お屋形様と英愛御前のやり取りが、また奥ゆかしい。『アントニウスもこれで魅了されたのか』って御前様が聞くのも可愛いし、加地殿が『女王が御前様のようにお美しかったからでござります』て世辞を言うのも、夫婦仲が円満でなによりやね!」
「御前様は『どろんこ姫』やった言うけど、今は立派な正室様。『お屋形様との赤い糸に巡り逢えた』って、幸せそうや。この夫婦の睦まじさが、戦国の世の並行時空に、一服の清涼剤みたいになっとるわ。」
🚫 香りを拒む三羽烏のオチ
「ところがどっこい、話はそこで終わらへんのが、あんたの面白いところやね!」
「『一度塗れば生涯香りは離れませぬゆえ』。しかも、『生まれ変わっても香りは残ります』て、究極の美容液やんか!『赤い糸と結ばれる』いうご利益まであるのに…」
「なんと!その香りがつかない例外が**『邪悪な心根と野心』**を持つ輩!そして、その『香りに見放された三羽烏』が、加地殿自身と毒見役の二本末転倒殿、そして毒舌ご意見番の今 冬香さんかいな!」
「あんた、自分で自分を『邪悪な心根と野心』の仲間に入れるなんて、自虐的で、ホンマに正直な人やね!『愛と義が根付くまではな』って、つまり、この三人は、まだ戦国の世(並行時空)の汚れた心を完全に洗い流せてない、いうことやろ?この哀愁を帯びたオチが、また人情喜劇として深みを出してるわ。」
✨ 総評
「この話はな、美しさは外見だけやない、心根の清らかさや、ということを、柘榴と茉莉花の香りで上手いこと表現しとる。そして、どんなに立派な幕府を開いても、人間には邪心や煩悩がある。それを認める正直さが、この物語の粋やな!わいも、この三羽烏に、いつか香りがつく日が来るんか、楽しみに待たせてもらうわ!」
🎭 吉本新喜劇某座長の感想
「いや〜、読ませていただきましたよ、この『天正戦国小姓の令和見聞録』! ほんで、今回の話が『柘榴と茉莉花』の香り、とな。
ええか、よう聞け。
まず、設定が豪華絢爛、てんこ盛りやな!
『桂歌丸師匠、メル・ブルックス監督、芥川龍之介殿、清少納言殿』が揃う桟敷席って、もう、それだけで大喜利や! 誰がボケで誰がツッコむねん!
ほんで、春日山城の『お屋形様:上杉道満丸景虎』と、『ご正室様:英愛御前(フィンランド生まれのエイミー・フェリックス)』! フィンランド出身のドロシー・フェリックスが、まさか戦国時代で上杉の正室て! なんでやねん! 日本の戦国大名、スケールデカすぎやろ! 通訳は誰やねん!
さらに、毒見役が『二本末 転倒』で、毒舌ご意見番が『今 冬香』先生! 今先生は『言葉にトゲがありながら、公明正大』なのは知ってますけど、この『二本末 転倒』って名前、もう、お約束のギャグやんか! 舞台の袖から出てくるだけで、コケそうになってるのが目に浮かぶわ!
クラブ『御前』のマネキン嬢が『英愛御前直属の忍者部隊』ってのも、めちゃくちゃオモロい設定やで! 緊急事態になったら、着物脱いだら、シュッと黒装束で『シュシュッ!』って壁伝いに逃げていくんやろ? いや、銀座のクラブからどうやって戦国の世に忍んでいくねん! 設定、ごちゃごちゃや!
👃 香りの話が...
で、本題の『ザクロとジャスミンの香りの薬用液』の話やけどな。
「御前様、あまり、端ないお言葉はお控えくだされ。女王が御前様のようにお美しかったからでござります」 「そなたは世辞が上手きこと。わらわは命からがら落ちのびてきた元どろんこ姫であったのを知っておろうて。」
この、褒めて褒められて、謙遜するやり取り! 『どろんこ姫』って言うてんのに、結局、褒めてもろて喜んでるやんか! このやり取り、座長と座員との打ち合わせでも、ようあるパターンやで! **『いや〜、座長! さすが座長!』『お前もなかなかやるやないか!』**ってやつや!
💔 結末のオチは...
極めつけは、最後のオチや!
「邪悪な心根と野心が根付いておる輩には香りは付きませぬ」 「加地殿、その例外の者とはだれじゃ?」 「拙者を除いてそこにおる二人でございます」 「何を言申される。可笑しいではないか。一人足りぬぞ。三人でござろう?」 「香りのないそなたも含めてのことじゃ。毒見役もご意見番もな・・・」 「さすれば、我らは香りに見放された三羽烏と言うことに・・・」
えええーっ!?
この話の語り手である小姓の『仁科源太』、いや、その義兄の『仁科源五郎』さん! 香りの話を散々しといて、自分も『邪悪な心根と野心』のある『香りの付かぬ三羽烏』の仲間入りかいな!
「新喜劇やったら、ここでコケて、『なんでワシまでやねん!』って絶叫するで!」
これはええオチや! 真面目な顔して、実は主人公も『香りのない三羽烏』の仲間って、落とし方が上手い!
👏 まとめ
全体的に、真面目な顔して、むちゃくちゃな設定と、最後にしっかりとしたオチがある。これは、新喜劇で言ったら、『シリアスな展開と思いきや、全員ズッコケる』ってやつや!
『面白かったで! この三羽烏、舞台で見たいわ!』」
★
🧐 歌丸師匠の「ご意見」
「はい、え~…、今日の見聞録は『柘榴と茉莉花』の香りの話で。なんだか華やかで、聞いているこっちまでいい匂いがしてきそうな、そういう話でございますね。うんうん。」
「あのねぇ、まず、この春日山城、鳴海幕府の面々が、また賑やかで良い。お屋形様が上杉景虎公に、フィンランド生まれの英愛御前(エイミー・フェリックス)様ときた。『どろんこ姫』が『越後の美人』ときたもんだ。国際結婚どころか、国際時空結婚ですよ。いやぁ、結構なこって。」
「そしてね、ご意見番が今 冬香(こん とうこう)さん。毒舌で公明正大ときている。そいで、食客・毒見役が二本末 転倒(にほんまつ てんとう)さん。この名前がいいですねぇ、『一本筋の通らない』転倒さんですよ。ふふふ。もうこの名前だけで、お話しが転がり出しそうだ。」
「小姓の仁科源太くんが、クレオパトラ女王の話から、越後の領民の美貌の秘密、そしてその薬用液の**『一度塗れば生涯香りが離れない』**ってな、まァ、ロマンチックな話を持ってくる。」
「ところがね、このお姫様と小姓の会話が、なんとも微笑ましいじゃねぇか。『世辞が上手い』『困ったのう。わらわは世辞によわいのじゃ』なんて、まるで江戸っ子の粋なやり取りのようで、戦国時代の堅苦しさがない。いいですよ、この軽妙さ。」
「一番の聞きどころはね、この柘榴と茉莉花の香りが付かない『例外』の話。」
「加地殿、その例外の者とはだれじゃ?」
「拙者を除いてそこにおる二人でございます」
「何を言申される。可笑しいではないか。一人足りぬぞ。三人でござろう?」
「御前様、その三人とは。如何なる・・・」
「香りのないそなたも含めてのことじゃ。毒見役もご意見番もな・・・」
「さすれば、我らは香りに見放された三羽烏と言うことに・・・」
「愛と義が根付くまではな」」
「このオチですよ。自分だけじゃなくて、毒見役の転倒さんと、毒舌の今冬香さん、そして会話している小姓くん自身を巻き込んでのオチ。『邪悪な心根と野心が根付いておる輩には香りは付きませぬ』という話の流れで、この三人が該当するなんて、みんなで仲良く『お主も悪よのう』*をやっているようで、まぁ、愉快痛快。」
「この話、時空を超えて、身分を超えて、香りを超えて、みんなで仲良くやっている。いいね、この明るい雰囲気。天正戦国小姓くんの視点が、現代の香りを持ち込むことで、戦国時代をポップに見せてくれる。ご苦労様でございます。結構なお手前で。」
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📽️ ベル・ブルックス監督からの書簡(修正版への感想) ✉️
宛名:仁科源五郎 殿 発信者:ベル・ブルックス (映画監督・脚本家)
拝啓 仁科源五郎様
貴殿の作品の最終部が、より鋭利な刃物のように磨き上げられたことに驚きと喜びを感じています。
当初の魅力であった「香り」のロマンスと普遍性というテーマはそのままに、この最終行の追加により、物語は**「宮廷内の心理サスペンス」**へと変貌を遂げました。
「加地殿、その例外の者とはだれじゃ?」
「拙者を除いてそこにおる二人でございます」
「何を言申される。可笑しいではないか。一人足りぬぞ。三人でござろう?」
「御前様、その三人とは。如何なる・・・」
「香りのないそなたも含めてのことじゃ。毒見役もご意見番もな・・・」「さすれば、我らは香りに見放された三羽烏と言うことに・・・」
「愛と義が根付くまではな」」
この一言は、英愛御前(エイミー)の持つ「どろんこ姫」から「ご正室様」へと至る過程で培われた、鋭い洞察力と、異邦人としての孤独な賢さを際立たせています。
英愛御前の知性: 彼女は、加地殿の「世辞」を受け流しつつ、彼が提示した「香りの理論」を逆手に取り、宮廷内の緊張関係を一瞬で露呈させました。彼女は、単なる愛らしい姫ではなく、己の地位を理解し、その危険性を認識している「女王」の片鱗を見せています。
香りの意味の反転: 「柘榴と茉莉花」の香りは、単なる美の秘訣ではなく、「真実の敵意」を炙り出すツールとなりました。香りのない者――それは、作者自身である加地殿、そして物語の秩序を守るべき毒見役とご意見番です。この三人は、それぞれ「創作の野心」「生への執着」「批評の厳しさ」という、ある種の「純粋ではない動機」を持っていると解釈できます。
もしこれを映像化するならば、このセリフが発せられた瞬間の、加地殿の目に見えない動揺、二本末転倒殿の無表情な反応、そして今冬香殿のわずかな口元の変化を、クローズアップで捉えたい。
この物語は、香りという「美」の背後にある、「信じる心と疑う心」の戦いを描く、深遠な作品となりました。
次回、この三人の「香りのない者」が、いかにして御前様と対峙するのか、その展開に期待せずにはいられません。
貴殿の創作総指揮は、私が常に追求する「キャラクターの内面と動機」を探求する上で、大きなインスピレーションを与えてくれます。
敬具
ベル・ブルックス
🍵 桟敷席の皆様からの感想(修正版)
芥川龍之介 殿
「フム。良し。この英愛御前という女は、なかなかどうして鋭いな。前の結末ではただのサスペンスの種であったが、この一言で、**『香りのない者』の三人は、作品を支える『影』の存在として昇華された。特に作者である加地殿自身が指名されたのは、『純粋な創作の意図』に対する御前様の痛烈な皮肉だろう。毒見役、ご意見番、そして作者。彼らは皆、物語の『毒』を扱う者たちだ。最も香りが付かぬというのは、最も深く『真実』を知る者、あるいは最も『人間らしい野心』を抱く者という解釈もできる。私はこの『自己言及的な毒』**を高く評価する。」
清少納言 殿
「ああ、恐ろしや。御前様は、まことにお美しいけれど、お言葉はまるで氷のようです。まさか、あの親切な加地殿や、いつも厳しいけれど必要な今冬香様までが『香りのない者』とは…。『邪悪な心根』というよりは、『世慣れた汚れ』のようなものでしょうか。毒見役(二本末)様は、常に毒に触れていらっしゃるから香りが付かないのかもしれません。御前様がご自身を『世辞に弱い』とおっしゃるわりには、人の心を見抜く力が深すぎるのが、いと、おそろし。この三人が、これから御前様にどう仕えていくのか、その『緊張の中の美しさ』を楽しみにいたします。」
毒舌ご意見番:今 冬香 殿
「ほう、わしが指名されたか。上等だ。公明正大な判断力を持つわしに香りが付かぬというのは、まさに道理ではないか。世の美辞麗句(びじれいく)や甘い匂いに惑わされぬ、トゲのある現実を突きつける者には、甘美な香りは無用。そして毒見役、そして何より作者(加地殿)自身を指名した英愛御前は、やはりただ者ではない。これは『権力者の孤独』を描く、極めて冷酷で面白い導入だ。作者が自分の書いた『香りの法則』で、真っ先に『例外』にされる。この自己否定が、この作品の『居ないと困る』重みを増した。これでこそ、わしの毒舌も生きるというものだ。」
Note会員 殿
「わあ、最後の逆転劇にゾクゾクしました! 御前様、怖かっこいい! まさか、源太くんの見聞録に気付(注釈)をつけている加地殿自身が『香りのない三人』の一人だなんて、これはメタ的な展開ですね!毒見役とご意見番という、裏表のない(ある意味で純粋な)役割の人たちに香りが付かないというのは、その**『役割の重さ』**を表しているのかもしれません。私たち読者は、香りのある世界を信じたいけれど、この三人が突きつける厳しい現実に目が離せません。この三人の『例外』が、今後の物語でどういう役割を果たすのか、ぜひ詳しく知りたいです!」
・「真夏の顛末記:十三話総集編」(其の零~其の十三)<偉人の批評篇>
※見聞録を検める道すがら、加地殿が即興で書いたものでござる。
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<Note&YouTube(限定公開)連動ショートストーリー>
其の零「柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」
https://note.com/cool_arnica9767/n/nf9d9003a2f24
其の一「令和版御伽草子・浦島半五郎と丁姫の赤い糸」(真夏の奇談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nb0dc0a538063?from=notice
其の二「怨念と輪廻の紅い糸」(真夏の綺談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nec7ee894b9d3?from=notice
其の三「オールジェンダー厠の光景」(真夏の漫談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n1cbeef41d24b?from=notice
其の四「オールジェンダー風呂の光景」(真夏の怪談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n97ca46104107?from=notice
其の五「風雲急、米蔵騒動顛末記」(真夏の米蔵談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n016c4bb4ec62
其の六「人類和平招聘薬」(真夏の巷談)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n66724920b560
其の七「遠回し恋路談義」(真夏の馴れ初め談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/nd23068316bd6
其の八「冥界へ渡る向川岸の風景」(真夏の三途の川談義)https://note.com/cool_arnica9767/n/nf2c333f87dc8
其の九「一心不乱と一心腐乱と一心太助」(腐っても鯛談義)
https://note.com/cool_arnica9767/n/n48bf8dbf8da3
其の十「恐怖の大王再来談義」(世紀の予言談話)https://note.com/cool_arnica9767/n/n4900e0f3ebdc
其の十一「侮れぬ一人旅の醍醐味」(桟敷席談話篇)https://note.com/cool_arnica9767/n/n599abcc0107f
其の十二「晩夏の春日山城スリーアイ・アトラス・コミカル談義」https://note.com/cool_arnica9767/n/n2cf4763f3778
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<芥川龍之介殿からのおことば>
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「柘榴と茉莉花」を評す
仁科源五郎殿。君が記した「天正戦国小姓の令和見聞録」の一節、「柘榴と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」と題する一編、まことに興味深く拝読させていただいた。
君は「笑い話になりそうですが」と謙遜するが、この作品は単なる滑稽な話ではない。いや、笑い話であることは間違いない。だが、それは単に人の世の滑稽さを描くにとどまらず、その奥に人の魂の真実を垣間見せる、まことに巧妙な仕掛けを孕んでいる。
私は、この作品を評するにあたり、まずはその喜劇的要素に触れ、次にその裏に隠された深遠な主題について語ってみたい。
滑稽なる人間模様
この一編を読み進めるにつれ、私の脳裏には、さながら西洋の芝居、それも下町の劇場で上演されるような喜劇の舞台が浮かび上がってきた。
登場人物たちの配置がまず絶妙だ。物語の語り手である小姓・仁科源太。そして、その背後に控える作者・加地鳴海殿。この二人の存在が、現代(令和)の視点と、天正という時代(そしてその時代を生きる人々)の視点を巧みに交差させている。
その舞台に登場する面々もまた、まことに人間臭く、愉快である。春日山城を治める上杉道満丸景虎。そして、その正室である英愛御前。この女性はフィンランド生まれのエイミー・フェリックスという名だというではないか。しかも、元は「どろんこ姫」だという。
この奇抜な設定だけでも、私の好奇心を大いに刺激した。異国の姫が、戦国の世の武将の正室となる。それだけでも一編の物語を成すに足りるが、この物語では、彼女はあくまでも脇役、いや、この滑稽な劇の主役の一人として登場している。
そして、その御前を囲む面々。毒舌ご意見番の今冬香。食客・毒見役の二本末転倒。この名を聞いただけで、私は思わず噴き出しそうになった。「二本末転倒」とは、君はよほど言葉遊びが好きと見える。
だが、このような奇妙な名の人物を登場させることで、物語は一気に戯画的な色彩を帯びる。彼らが物語の中でいかに振る舞うのか、想像するだけで楽しくなるではないか。
この一座の中で、最も愉快なのは、英愛御前と加地鳴海殿のやり取りだ。柘榴と茉莉花の香りの薬用液を巡る会話は、まことに可笑しい。クレオパトラの話に触れ、「アントニウスもこれで魅了されたのでござろうか」と、はしたない言葉を口にする御前。
それに対して「女王が御前様のようにお美しかったからでござります」と世辞を述べる加地殿。
この二人のやり取りは、まるで熟練した役者の掛け合いを見るようだ。御前の無邪気な好奇心と、加地殿の巧みな機転が、物語に軽妙なリズムを与えている。
そして、その会話は、この薬用液の効能へと及ぶ。越後の領民は皆美人であり、その理由は、この薬用液のおかげであると。
そして、その香りは「一度塗れば生涯香りは離れませぬ」という。この非科学的で、しかし物語の世界においては真実として語られる設定が、この作品を単なる歴史物語から、一種の寓話へと昇華させている。
だが、この喜劇のクライマックスは、この薬用液の「例外」について語られる場面であろう。「邪悪な心根と野心が根付いておる輩には香りは付きませぬ」という効能。そして、その例外が、「拙者を除いてここにおる三人」であると、加地殿が明かす。
この瞬間、物語は喜劇から、一種の風刺へと転化する。加地殿が指す「三人」が誰であるのか、読者には明かされない。
しかし、この場にいる人物は、仁科源太、毒舌ご意見番の今冬香、食客・毒見役の二本末転倒、そして英愛御前と上杉道満丸景虎。
この中の誰かが、邪悪な心根を持つ者であるという暗示。これは、まことに読者の想像力を掻き立て、登場人物たちを、一気に俗悪な人間として描き出す。君は、この作品を通して、人の世の表面的な美しさの裏に隠された、醜い本質を暴こうとしているのではないか。
魂の香り、その永遠性
しかし、この作品の真髄は、その喜劇的要素の裏に隠されている。それは、加地鳴海殿が亡き妻の形見としてこの薬用液を大事にしていたという設定だ。この一文が、物語に一気に深みを与える。
そして、この薬用液の効能が、単なる美容効果にとどまらないことが示唆される。「生まれ変わっても後世の体の一部で香りは残りますゆえ、ご心配無用かと」。
この言葉を聞いたとき、私は思わず背筋が伸びる思いがした。これは、単なる薬用液の話ではない。これは、輪廻転生、そして魂の永遠性についての、まことに深い哲学を語っているではないか。
柘榴と茉莉花の香りは、人の本質、魂の香りであると。そして、その香りは、肉体が滅び、姿が変わっても、決して失われることはない。
ただ、「邪悪な心根と野心」を持つ者には、その香りはつかない。これは、魂の穢れが、その本質的な香りを消してしまうという、まことに恐ろしい真実を物語っている。
加地殿は、亡き妻の魂の香りを、この薬用液に感じていたのではないか。そして、その香りは、妻が姿を変えても、どこかで生き続けているという、彼自身の深い信仰と希望を象徴しているのではないか。
この物語は、一見すると、奇想天外な設定と、滑稽な登場人物たちのやり取りで構成された、ただの笑い話に見える。しかし、その底には、人の世の虚飾と真実、そして魂の永遠性という、まことに深遠な主題が横たわっている。
君は、この作品を通して、笑いと涙、そして深遠な哲学を、読者に問いかけている。今後の展開、大いに期待するとしよう。この「見聞録」、私も末永く見守らせていただく。
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<清少納言殿からのおことば>
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少納言のつらつら
「柘榴(ザクロ)と茉莉花(ジャスミン)の香りの世界」と申すは、まことに面白き物語に候。加地鳴海殿の『時空相思』は、かの仁科源五郎殿より極秘の物語と聞き及び、まだ拝見する機会を得ておりませぬが、このたびの一節を読み解くに、なんとも心惹かれる仕掛けがなされておりまする。
清げなる香りの物語は、いつの世も人々を魅了するものでございますな。
香りの言の葉
わたくしどもが暮らした平安の世にも、香は貴きものでございました。 たとえば、高貴な方々のお召し物には、様々なお香を焚きしめて香りを移し、その香りで身分をあらわしたり、情けを交わしたりしたものにございます。 「誰が袖(たがそで)」などと申して、袖に移り香の残るのを愛でる、まことに雅びな遊びもございました。
さて、この物語に登場する柘榴と茉莉花の香りは、かのエジプトの女王クレオパトラが愛でたと申します。 異国の香りは、さぞや珍しく、神秘的なものでございましょう。 それが、はるかシルクロードを渡り、海を越え、わたくしどもの世に伝わったと申す。 遠き地の物語と香りが一つになる様子は、まことに夢のようでございます。
そして、この香りが、単なる良い匂いにとどまらず、心身を清め、「赤い糸」を結ぶという言い伝えがあるという。 さらに、一度纏えば生涯香りが離れず、生まれ変わっても残るという。 まことに、心惹かれる霊験あらたかな香りでございますな。 しかし、邪悪な心根を持つ者には香りが付かぬというところに、この香りのまことの価値があるように存じます。
英愛御前と加地鳴海殿
物語のなかの、英愛御前と加地鳴海殿のやりとりも、微笑ましゅうございました。 「命からがら落ちのびてきた元どろんこ姫」とご自分を卑下なさりつつも、加地殿の言葉に心を開き、優しき心根をお持ちの様子がうかがえます。
「わらわは世辞によわいのじゃ」と仰せながらも、まんざらでもないご様子。まことに愛らしいお方でございますな。 加地殿の「お屋形様と御前様の仲良きお姿が何よりの褒美」という言葉には、彼の真摯な人柄がにじみ出ており、清々しい気持ちになり申した。
物語の結び
さて、物語の結びで、加地殿が「拙者を除いてここにおる三人」に香りが付かぬと申されたとか。 その三人とは、仁科源五郎殿、芥川龍之介殿、そしてNote会員殿のことでございましょうか。 それとも、仁科源太殿、今冬香殿、二本末転倒殿か。これを読まれた方は直感でわかろうというもの。まことに、彼らが邪悪な心根を持つ者なのか、それとも、何か別の理由があるのか。 加地殿の茶目っ気ある冗談なのかもしれませぬ。 この続きが気になるところにございます。
また、興味深いお話がございましたら、是非お聞かせくださいませ。
