迷いながら、ここで育てている|体験入園3日間のリアル:1歳児を初めて預けた日〜海外・多言語子育ての記録|家族の部屋
前回は、ダナンの日系ローカル幼稚園を見学して、
入園を決めるまでのことを書きました。
今回は、その後の体験入園3日間の記録です。
実は今、我が家はこの幼稚園から別の園に移っています。
急な引っ越しで、通い続けることができなくなったからです。
転園した今だから見えることも含めて、残しておきたいと思います。
▼ 前回の記事はこちら ダナン日系ローカル幼稚園、実際に見学してわかったこと
金曜日、届いた準備リストの安心感。
体験入園は月曜日からのスタート。
その前の金曜日に、幼稚園から詳細な連絡が届きました。
持ち物リスト、必要書類、その週の活動スケジュール、食事の献立。
初めて子どもを預ける私たちには、何をどう準備すればいいのか見当もつかなかった。
でも、持ち物はとても明確でした。
哺乳瓶、ストロー付きのボトル、着替え3着、オムツ3枚。それ以外は園で準備してくれる。
これだけ。
明確なコミュニケーションのおかげで、困惑することなくスムーズに準備ができました。
事前に教えてくれた、大切なこと。
体験入園の前に、園からもう一つ連絡がありました。
息子はまだ12ヶ月に達しておらず、補助なしで歩けない状態。
今回は試験的な受け入れになること。
もし1日中泣き続けるようなら、預かりが難しくなる可能性があること。
早めのお迎えをお願いする場合もあるかもしれないので、スタンバイしておいてほしいと。
こういうことを事前に言ってくれるのが、本当にありがたい。
困るのは、直前に突然言われるから。
前もってわかっていれば、予定はいくらでも調整できます。
体験入園の費用:3日間で約1,000円。
体験入園は基本無料で、請求されるのは食事代の実費のみ。
3日間で約1,000円。
1日2食+おやつ2回が含まれます。
金銭的なリスクはほぼゼロ。
「合わなかったら辞めればいい」という気軽さのまま、月曜日を迎えました。
1日目:あっけないほどの、独り立ち。
初日は気合いを入れて、夫と二人で送りに行きました。
到着すると、担当の先生、警備員のおじさん、園長先生、事務スタッフ。
日常で息子に関わるであろう人たちが、みんなで温かく迎えてくれました。
そして驚いたのは、全員がすでに息子の名前を覚えてくれていたこと。
まだ体験入園の初日なのに。
先生が息子を受け取って。
泣くかな、と構えていたのに、全然泣かなかった。
状況をまだ理解していなかったのか、
ベトナムの飲食店で店員さんに抱っこされることに慣れていたのか。
理由はわからないけれど、息子はあっさりと教室へ行ってしまいました。
久しぶりの、夫婦だけの朝。
息子を預けた帰り道、夫と二人で顔を見合わせました。
「……朝ごはん、食べに行く?」
久しぶりに、二人だけで座るカフェ。
何を話していいかわからなくて、でも、
「これから、こういう時間が増えるのかな」と思ったら、
あの辛かった新生児期のことがふっと浮かんできて。
もっと、べったり楽しめばよかったな。
手が離れていくのが嬉しいのか、寂しいのか。
たぶん、両方でした。
1時間おきの報告に、涙が出そうになった。
帰宅してからは「大丈夫かな」「泣いてないかな」とそわそわ。
するとアプリ経由で、1時間おきに写真付きの報告が届きました。
今まで他の赤ちゃんとほとんど交流したことがなかった息子が、
クラスのルールに沿ってみんなと一緒にご飯を食べている姿。
同じおもちゃでゲームをしている姿。
机に座って、塗り絵をしている姿。
家では、きっとこんなことやってあげられなかったな、と思うような内容でした。
「安全と衛生があれば、まずはそれで満足」と思って預けたのに、
「育てる」ということに、ちゃんとポリシーと目標を持って運営している。
正直、感動しました。
「お迎えコール」は、来なかった。
午後になって、そろそろ呼び出しが来るかな、と身構えていたら。
届いたのはこんなメッセージでした。
「とてもよくやっています。今、お昼寝しました。3時半におやつがあるので、そこまではお迎えを控えてください。その後はいつでも大丈夫です。」
予想以上に、うまくいっている。
4時頃に迎えに行くと、息子は満面の笑顔で待っていました。
ベテランの安心感と、お迎え後のフィードバック。
息子のクラスの先生は3人全員40代以上の女性。
子どもが騒ごうが暴れようが、現場をマネージする力がある。
この「動じなさ」は、預ける側にとってものすごい安心感でした。
息子を引き取った後は、毎日アドミの部屋に案内されました。
今日の様子はどうだったか、気になることはあるか、聞きたいことはあるか。
英語の先生と日本語を話すマネージャーがいるから、
コミュニケーションにストレスが溜まることは一切ありませんでした。
国際カップルにとって、これは本当に大きい。
2日目、3日目:変わらない安定感。
2日目も3日目も、基本は同じ流れ。
きめ細かい報告、写真付きの共有、お迎え時のフィードバック。
安心って、情報の量で作られるものなんだな、と。
「安全」の意味が、変わった日。
この幼稚園に息子を通わせて、私が一番感謝していること。
それは、日本式とかそういうものじゃなくて。
すべてのスタッフが、心から子どもを大好きだということです。
園の前に到着した瞬間、息子が警備員のおじさんの顔を見て表情が変わる。
アドミの女性にバイバイをする時の、息子の目の輝き。
時には園長先生が息子を抱っこして園内を散歩していて、
私がぽかりと一人で待っていたこともありました。
300人ほどのキャパの園なのに、他の年次の先生ですら息子の名前を覚えてくれている。
1歳児を初めて外部に預けてみて、思ったことがあります。
「安全」って、施設や設備のことだけじゃない。
自分の子どもが、ちゃんと大切にされていると確信を持って預けられること。
それが、安全なんだ、と。
意固地にならなくて、よかった。
以前の私は、こう思っていました。
「ベトナムクオリティになるくらいなら、自分で育てながら教育もする」
でも、幼稚園という強力なパートナーを得て、あの意固地を手放して、
本当によかったと思っています。
息子はこの幼稚園に通い始めてから、
自主性、挑戦する力、表現する力、周りと共同作業をする力を
身につけていきました。
夫婦に還元される、余白。
7時から17時まで。
この10時間の自由時間ができることで、生活は大きく変わりました。
仕事に集中する時間。自分のことをする時間。そして、お互いのことを考える時間。
この余白があるからこそ、お迎えの後の息子との時間は、以前よりずっと濃くなった。
疲弊しきった状態で向き合う育児ではなく、
余裕を持って「おかえり」と言える育児。
幼稚園は、ただの預け先ではなく、本当に心強いパートナーです。
ダナンで幼稚園を探している方へ。
外資系のインターナショナルスクールだけが選択肢ではありません。
現地の中間富裕層をターゲットにした日系運営の園には、
驚くほど丁寧で、驚くほど温かい場所がありました。
月3万円前後。7時〜17時。食事・おやつ込み。
カメラ常時設置、アプリで確認可能。英語・日本語でのコミュニケーション対応。
体験入園は実費のみ(約1,000円)。
まず見学に行ってみてください、というのが実際に通わせた親としての一番のおすすめです。
ダナンかいせい幼稚園 住所:K143/14 Nguyen Chi Thanh, Hai Chau, Danang Email:mamnonkaisei@gmail.com www.kaisei.edu.vn ※Facebookからお問い合わせすると、日本語で案内いただけます。
最後に。
今、私たちはこの幼稚園を離れています。
引っ越しという事情があって、泣く泣くの転園でした。
でも、あの3日間の体験入園がなければ、
私はきっと今でも「自分でやらなきゃ」と一人で抱え込んでいたと思います。
幼稚園に預けるって、手放すことじゃなかった。
新しいチームメイトを見つけることだった。
あの小さな園で出会った、先生たち、警備員のおじさん、園長先生、事務のスタッフ。
みんなが息子を名前で呼んでくれた、あの場所。
ありがとうございました。
小さな手に、今日もたくさん教えられながら。
迷いながら、それでも前に進んでいく。
― 小さな手が教えてくれる、大きな世界。
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お読みいただきありがとうございます。
「何者かにならなくていい。全部の自分のままでいい。」
そう信じながら、等身大のまま書いています。
諦める前に、もう一回だけ試してほしい。
そのための実験を、私自身が続けています。
どこかの誰かのエールになれたら、嬉しいです。
スキやコメント、とても励みになります。
フォローして、続きも一緒に見届けてもらえたら嬉しいです。
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【この記事を書いた人】まなラボ
音楽フェスのステージを降りた瞬間に、フランス人の夫と出会いました。
自転車旅行の途中で家族になって、今はダナンで、3人で暮らしています。
国際結婚も、多文化の子育ても、うまくいく日ばかりじゃない。
産後には、家族がバラバラになりかけた時期もありました。
それでも、ぶつかって、話して、笑って。
何もない日常の中にある、小さな幸せを、ひとつずつ数えながら生きています。
完璧な妻でも、母でもないけれど。
この家族でよかったと、毎日思えるように。
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