出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験(SG) 午前 問36
予備知識
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ID | 「おまえ、誰?」を識別するための情報 |
| ログ | コンピュータの世界における、やったことや起こったことの記録 |
問題
| 問題文 |
|---|
| 特権ID(システムの設定,データの操作,それらの権限の設定が可能なID)の不正使用を発見するコントロールとして最も有効なものはどれか。 |
| ピヨ意訳:特権ID(マスターキーっぽいID)の不正使用を見つけるための対策として有効なのは、どれ? |
| 解答選択肢 | |
|---|---|
| ア | 特権IDの貸出し及び返却の管理簿と,特権IDのログを照合する。 |
| ピヨ意訳:特権IDの貸出履歴と使用履歴を見比べる | |
| イ | 特権IDの使用を許可された者も,通常の操作では一般利用者IDを使用する。 |
| ピヨ意訳:特権IDを持っている人でも普通の操作をするときは普通の人が使うIDを使う | |
| ウ | 特権IDの使用を必要とする者は,使用の都度,特権IDの貸出しを受ける。 |
| ピヨ意訳:特権IDを使いたい人は、使う間だけ特権IDを借りる | |
| エ | 特権IDの設定内容や使用範囲を,用途に応じて細分化する。 |
| ピヨ意訳:特権IDの「特権」部分を、何に使うかによって細かく分ける | |

正解
| 正解 | |
|---|---|
| ア | 特権IDの貸出し及び返却の管理簿と,特権IDのログを照合する。 |
| ピヨ意訳:特権IDの貸出履歴と使用履歴を見比べる | |
ピヨピヨ解説
この問題のポイントは、不正使用を「発見する」です。
先にネタばらしをしておくと、選択肢に書いてあることは全部正しいです。
間違っていることは書いてありません。
ですから「書いてある内容が正しいか?」から判断しようとすると解けないはずです。
正しいことが書いてある中から、さらに「不正使用を発見する」ことを目的とした対処を選ぶ必要があります。
ちなみに「特権ID」と言われてもピンと来ない人は「マスターキー」をイメージしてください。
普通の人にはできない特別なことができるIDが特権IDです。
普通の鍵では開けられない錠も開けられるマスターキーと管理上の注意点が似ています。
以上を踏まえて、それぞれの選択肢を見ていきましょう。
「ア:特権IDの貸出し及び返却の管理簿と,特権IDのログを照合する。」は、不正使用の「発見」に効果が……あります。
いきなり正解ですね。
マスターキーの貸出履歴と実際に使われたログ(記録)を突き合わせれば、不正使用の「発見」につながります。
貸出履歴がないのに使った記録があれば「あっ!勝手に持っていったな!」と分かるからです。
「イ:特権IDの使用を許可された者も,通常の操作では一般利用者IDを使用する。」は、不正使用の「発見」には効果がありません。
これは誤操作や不正操作を「防止」するための措置です。
常にマスターキーを使っていると、うっかりミスやイタズラ心が芽生えて、良くない使い方をしてしまう可能性が上がります。
「どうしても必要なとき以外は使うな!」とすることでリスクを下げる狙いです。
「ウ:特権IDの使用を必要とする者は,使用の都度,特権IDの貸出しを受ける。」も、不正使用の「発見」には効果がありません。
これは不正操作を「防止」するための措置です。
常にマスターキーが手元にあると、イタズラ心が芽生えて、良くない使い方をしてしまう可能性が上がります。
「必要なとき以外は持つなよ!」とすることでリスクを下げる狙いです。
「エ:特権IDの設定内容や使用範囲を,用途に応じて細分化する。」も、不正使用の「発見」には効果がありません。
これも誤操作や不正操作を「防止」するための措置です。
例えば
1.ピヨピヨビルの全部屋と玄関の錠を開けられるマスターキー
2.ピヨピヨビルのすべての錠を開けられるマスターキー
の2つを用意して、1はビルの管理人に預け、2はオーナーのピヨ太君が持っておきます。
そうすれば、ビルの管理人が余計なところに勝手に入ってくる心配が減ります。
ピヨピヨビルにはピヨ太君の秘密部屋なんかもありますからね。
すべての錠を開けられるマスターキーを管理人に預けて秘密部屋に入られたら困ります。
いくらマスターキーでも全ての錠を開けられる必要は ありません。
必要な錠が開けられれば、それで足ります。
「必要なことしかできないようにする」ことでリスクを下げる狙いです。
ということで、不正使用の「発見」に効果があるのは「ア」です。
「ア:特権IDの貸出し及び返却の管理簿と,特権IDのログを照合する。」が正解です。






