エニーキャストアドレス
IPアドレスだよ
そのIPアドレスに送ると、紐付いた複数の機器のうち、一番近くの機器に届くよ
IPv6で導入された仕組みだよ
簡単に書くよ
エニーキャストアドレス(英:anycast address)とは
「一番、近場のやつに届けてやるよ!」なIPアドレス
(インターネットをするときにコンピュータに割り当てられる住所)。
もう少し具体的に書くと
IPv6
(通信に関するお約束事「IP」のうち、今後のインターネットで使われることになるであろうバージョン)で導入された仕組みで、そのIPアドレス宛に送ると、そのIPアドレスと紐付いた複数の機器のうち、一番近くにある機器に届くようになっているIPアドレスのこと
です。
詳しく書くよ
順番に見ていきましょう。
まずは予備知識として「IPアドレス」について説明します。
「そんなの説明されなくても知ってるよ!」な人は適当に読み飛ばしてください。
IPアドレスは「ネットワーク上の住所」です。
インターネットっぽい通信において、送信先を特定するときとかに使う情報です。
「198.51.100.2」のような形式になっています。
IPアドレスには「IPv4」と呼ばれる形式と「IPv6」と呼ばれる形式があります。
IPv4は今まで普通に使っていたIPアドレスです。
192.168.1.1
みたいな形式になっています。
IPv6はこれから普及していくであろうIPアドレスです。
IPv4形式のIPアドレスが足りなくなったので作られました。
8fe0::8f61:ac8:30cd:a16e
みたいな形式になっています。
まずは
IPアドレスにはIPv4形式とIPv6形式がある
というのを覚えておいてください。
以上を踏まえて、本題に入ります。
ズバリ!
1.1つのIPアドレスに複数の機器が紐付いている
2.そのIPアドレス宛に送ると、複数の機器のどれか1つに届く
3.届く先は一番近いところにある機器
なIPアドレス
が「エニーキャストアドレス」です。
エニーキャストアドレスはIPv6で導入されました。
IPv4には ありません。
ご注意ください。
例えば、そうですね。
ここにコンピュータが5台あったとします。
この5台のコンピュータと紐付けられたエニーキャストアドレスがあります。
この状態で、ピヨ太君がエニーキャストアドレス宛にデータを送りました。
ピヨ太君の一番近くにいるのはコンピュータAでした。
ピヨ太君が送ったデータはコンピュータAに届きます。
B~Eには届きません。
次に、ピヨ子さんがエニーキャストアドレス宛にデータを送りました。
ピヨ子さんの一番近くにいるのはコンピュータEでした。
ピヨ子さんが送ったデータはコンピュータEに届きます。
A~Dには届きません。
ピヨ太君がデータを送った先とピヨ子さんがデータを送った先は同じです。
どちらも同じIPアドレス(エニーキャストアドレス)宛に送りました。
ですが、データが届いた先は違います。
ピヨ太君が送ったデータはピヨ太君の一番近場の機器に届きました。
ピヨ子さんが送ったデータはピヨ子さんの一番近場の機器に届きました。
このような
送った人によって送り先が変わる、登録されている機器のうち送った人の一番近くにある機器に届けてくれるIPアドレス
がエニーキャストアドレスです。
エニーキャストアドレスは、いわば受付窓口です。
本社にいて、お客さまからの依頼の電話を待っています。
お客様から依頼を受けると、全国にある支店のどれかに依頼を伝えます。
受付窓口が伝える先を選ぶポイントは、お客さまの住んでいるところです。
お客さまが神奈川在住であれば神奈川支店に依頼を伝えます。
埼玉在住であれば埼玉支店に依頼を伝えます。
このようにしておけば、お客様の近くにいる人が対応できます。
対応までにかかる時間が短くて済むでしょう。
また、複数人で仕事を分担できます。
仮に神奈川支店のピヨ太君が腹痛でトイレにこもりっぱなしになったとしましょう。
でも大丈夫です。
使い物にならないピヨ太君は、いないことにします。
拾い食いをしたピヨ太君は自己管理が甘いのです!
クビです!
そうすれば2番目に近い隣県の支店、例えば山梨支店の人が代わりに指名されます。
つまり、リスク分散ができるわけです。
この話における受付窓口がエニーキャストアドレスです。
それぞれの支店はエニーキャストアドレスと紐付いている機器の位置付けです。
なお、何をもって「近くにある」と判断するかは、私もよく分かっていません。
根拠のない推測ですが
1.飛び越える障害の数が少ない
2.返事が返ってくるまでが速い
のどちらかでしょうか。
1の「障害」はルータとかの中継機器です。
たどり着くまでにルータを3つ経由する機器より、1つしか経由しない機器の方が近そうな気がしますよね?
2は単純に移動距離です。
何となくですが、返事が返ってくるまでの時間が速い方が近いような気がしますよね?
このどちらかが判断基準だと思います。
……が調べていないので実際のところは分かりません。
具体的なことは他のところで勉強してください。
一言でまとめるよ
まぁ「エニーキャストアドレス」って単語が出てきたら「登録されている中で一番近くのやつに届けてやるぜ!なIPアドレス
(インターネットをするときにコンピュータに割り当てられる住所)なんだな~」と お考えください。
おまけ
■訳してみるよ
「any(エニー)」の意味は「いくつかの(疑問・否定)」とか「何か」とか「少しも(否定)」とか「どれでも(否定)」とか「誰でも(否定)」とか「任意の」とかです。
「cast(キャスト)」の意味は「投げる」とか「投げ捨てる」とか「役を割り当てる」とかです。
「address(アドレス)」の意味は「住所」とかです。
何となく くっつけると
任意のところに投げるための住所
となります。






