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風まかせ文芸部|ふわっとことばあそび【未送信】

今回からこのお題発表記事で参加作品の紹介を兼ねます!
ここで随時作品を紹介していきます!

前回の【3秒後】も、参加していただき、ありがとうございました!

今後とも引き続きよろしくお願いします!
さて、今週のお題です。
風まかせ文芸部・第40回お題企画

お題:「未送信」がテーマの
ショートショート、小説、詩、エッセイ――
ジャンルもスタイルも自由。
あなたの「風まかせな物語」を綴ってみませんか?

読んで、書いて、ゆるやかにつながる。
そんな小さな文芸部の企画にぜひご参加ください!



締切:2月9日(月)23:59

参加方法:
• あなたの作品に #風まかせ文芸部 のタグをつけて投稿
• 可能であれば、過去の風まかせ文芸部の作品(どなたの作品でも!)に
 コメントを一つ以上いただくと嬉しいです!

「気が向いたときに、ふっと書いてみる」
そんな気軽さで、風のように参加していただけたら嬉しいです。
気軽にどうぞ〜!

【トガシテツヤさん】

下書きフォルダに溜め込まれた、送られなかった三百四十二通の言葉。
それらは忘れ去られた過去であり、飲み込まれた感情であり、そして今も指先に残る躊躇の記録だ。

本作は、スマートフォンという極めて現代的な装置を通して、言葉を「送ること」への恐れと、送らなかった時間の重みを静かに描いていく物語。軽妙な比喩と都会の夜の空気感のなかで、未練や後悔といった感情が、過剰に dramatize されることなく、等身大の温度で差し出されます。

一通のメッセージが持つ勇気と不確かさ。
そして、言葉を現実に解き放つという、ささやかで切実な選択。

読み終えたあと、あなたの下書きフォルダにも、そっと目を向けたくなるかもしれません。

【鈴蘭さん】

送られなかった言葉を、ここまで静かに、誠実に見つめた作品は多くありません。

『ゴミ箱の中の岩』は、送信ボタンの手前で止まってしまう指先と、そのたびに内側へ転がり落ちていく感情を、淡々とした言葉で掬い上げる短編詩です。
未送信、削除、沈黙――「何も起きなかったこと」にされた行為の裏で、確かに鳴った心の音を、この作品は聞き逃しません。

シーシュポスの岩になぞらえられた言葉たちは、無駄で、不器用で、けれど確実に書き手を形づくっていくものとして描かれます。
ゴミ箱は終わりではなく、まだ使われていない未来。
読後、あなた自身の未送信メッセージにも、そっと呼吸があることに気づかされるでしょう。

静かで、やさしく、しかし確かな重さを残す一篇です。

【財布野紐ゆるみさん】

静かなメッセージ画面に残されたのは、言葉よりも多くの沈黙と、気遣いの痕跡でした。

この作品は、入院、死別、そしてその後も続いていく「やり取り」を、スマートフォンという身近な器を通して描いています。文章とスタンプ、既読と未読。送れるはずだった時間と、もう届かない現在。その間にあるためらいや後悔が、淡々とした語りのなかで少しずつ輪郭を帯びていきます。

母から届いていたのは、いつも娘を案じる言葉と、手を振る猫のスタンプ。読み返して初めて気づくそのやさしさが、遅れて胸に触れる瞬間が、痛いほど静かに描かれます。

届かないと分かっていても送り続けるメッセージは、弔いであり、対話であり、生きていくための呼吸のようなものなのかもしれません。
失われたやり取りの先に、かすかに残る温度をそっとすくい上げる一篇です。

【大島蓮司さん】

「親ガチャ」という言葉で片づけてきた人生を、ひとつひとつ静かにほどいていく物語です。

この作品は、厳格な父との確執、夢を追う若さの痛み、そして親になった現在の視点を行き来しながら、伝えられなかった想いの輪郭を描き出します。語り口は率直で、感情を過度に煽らないからこそ、読者の胸にじわじわと沁み込んできます。

未送信のメッセージというモチーフが示すのは、言葉にできなかった不器用な愛情と、すれ違いの時間。否定されたと思っていた過去が、別の光の下で読み替えられていく過程は、後悔と赦しが同時に訪れるような静けさを帯びています。

完璧な親でも、理解ある子でもなかった。
それでも誰かを想い、夢を願い続けた人たちの物語として、読む人自身の「伝えられなかった言葉」にも、そっと触れてくる一篇です。

【水玉さん】

メールの下書きフォルダに残されたのは、送る予定のない言葉たちと、確かに存在した感情の断片でした。

この作品は、メモのような独白と、ひとつの未送信メールを通して、誰にも届かなかったまま終わった関係性をやさしく描いています。言葉は少し照れくさく、少しポエムがかっていて、だからこそ本音に近い。消せない下書きの一行一行が、語り手の世界の輪郭を静かに浮かび上がらせます。

踏み込まなかった距離、知ろうとしなかった宛先。
それでも確かに、誰かが自分の世界に立っていた時間があった。

淡くて、ささやかで、後を引かない余韻。
心のフォルダにそっとしまわれた記憶を、読者自身の中にも見つけてしまう一篇です。

【みわからすさん】

画面の向こうにいる「あなた」を思いながら、言葉だけが先に育っていく。
送信されないまま積み重なる下書きには、迷いと期待、ほんの少しの臆病さが滲んでいます。

踏み出したい気持ちと、踏み出せない理由。その間で揺れる心の声を、やさしく、等身大の言葉で掬い取った一篇。
誰もが一度は胸の奥にしまったことのある“未送信の想い”が、静かに呼び起こされます。

【akashiba555さん】

朝の薄光の中、ふと失われた“繋がり”が、静かに世界の輪郭を揺らし始める。
手のひらにあるはずだったものが消えたとき、残されたのは沈黙ではなく、胸の奥でざわめく不安と自己意識だった。

この作品は、未送信の言葉と未接続の心を通して、現代における「存在」と「繋がり」の脆さを描き出す。
誰にも見せなかったはずの内面が、偶然と他者の視線によって外へ滲み出していく感覚――その居心地の悪さと切実さが、静かな筆致で胸に迫る。

送られなかった言葉たちが、何を守り、何を失わせるのか。
読み終えたあと、自分の“心のBOX”をそっと確かめたくなる一篇。

【⭐︎chobiちょび358⭐︎】

たった一行、たった数文字。
それだけで世界が変わるかもしれなかったのに、指は最後まで動かなかった。

この作品は、送れなかった言葉と向き合う時間そのものを切り取った、静かな五字の物語。
「好き」という単純で重たい言葉が、なぜか一番遠く感じられる瞬間の心情が、余白と行間に滲んでいます。

伝えられなかったことよりも、伝えようとした記憶が残り続ける——
読み手それぞれの“切ない思い出”を、そっと呼び起こす一篇です。

【ふふっさん】

送れない言葉は、いつしか下書きBOXの中で居場所を主張し始める。
勇気と逡巡が行き来する指先、胸の内に溜まり続ける本音。

この作品は、「伝えたい」という切実さが、思わぬ方向へ転がっていく瞬間を、軽妙なリズムと人間味あふれる語りで描き出します。
真剣さと可笑しさが隣り合い、読者は思わず笑いながらも、自分の下書きBOXを思い出してしまうはず。

言葉を送るという行為の怖さと解放感。
そして、“伝わってしまう”ことの不思議さが、余韻として残る一篇です。

【カイロウドウケツさん】

送れない一通のメールを前に立ち止まる少女のもとへ、あまりにも眩しく、そしてあまりにも俗っぽい存在が現れる。
この作品は、恋の逡巡という王道の題材を、予想外の角度から軽やかにひっくり返していく短編です。

神々しさと現実臭の落差、真剣な悩みと脱力する会話の応酬。
テンポの良い掛け合いの中で、「送る/送らない」という一瞬の判断が持つ滑稽さと切実さが浮かび上がります。

勇気は時に、崇高な啓示ではなく、勢いと混乱の中で生まれるもの。
読み終えたとき、あなたの未送信メールにも思わぬきっかけが訪れるかもしれません。

【笹木茜さん】

冷えた朝の洗面台に残された、たった一言の落書き。
それは別れの宣告であり、最後の会話でもあった。

不器用な男と、面倒くさくて真っ直ぐな女。
雨のコンビニから始まった関係は、噛み合わない沈黙と小さな衝突を重ねながら、気づかれないまま終わりへ向かっていく。

愛していたのか、ただ慣れていただけなのか。
答えを出せないまま残された側の時間が、
口紅の滲み、煙草の匂い、未送信のメッセージとして静かに描かれる。

強がりと後悔が入り混じる語り口の奥で、
「今さら」気づく感情が、じわじわと沁みてくる。
別れの物語でありながら、最後に残るのは、
消えかけた言葉への、ほんの小さな愛おしさです。


【片桐みかんさん】

送られた言葉よりも、
送られなかった言葉のほうが、心に長く残ることがある。

無難な一文の裏に隠された、本当は伝えたかった想い。
優しさゆえに踏み込めず、嘘で距離を保ってしまった夜。
未送信のまま画面に残る告白は、眠れない時間となって胸を満たしていく。

これは、勇気が足りなかったのではなく、
大切にしすぎたからこそ言えなかった言葉の物語。

静かで、切なくて、どこか現実的。
読み終えたあと、自分のスマホに残っている「未送信」を
思わず確かめたくなる一篇です。

【Ryuさん】

送れなかったメッセージは、
消えることも、届くこともなく、ただ心の奥に溜まっていく。

遊園地の一日、サークルの仲間、
恋と失恋を繰り返した末に残った、たった一つの想い。
時間をかけて綴られた言葉は、
相手に拒まれたのではなく、行き先そのものを失っていた。

返事が欲しかったわけじゃない。
理解してほしかったわけでもない。
ただ「受け取られる」ことを願っただけの言葉たちが、
異国の言語で、誰にも読まれないまま眠り続ける。

これは、想いが重すぎた恋ではなく、
伝える場所を失った言葉の物語。
静かで痛切な余韻が、長く胸に残る一篇です。

【のぞみちゃんさん】

暖房の効いた部屋と、外の刺すような寒さ。
その温度差のなかで描かれるのは、自由で気楽なはずの独り暮らしと、どこか薄く張りつく虚無感。

何気ない休日、冷凍ピラフ、昼寝の途中で届く結婚報告。
祝福の言葉を送ることすら億劫になる瞬間に、現代的な「幸福のかたち」が静かに浮かび上がる。

未送信のまま残されたスタンプと、冷えたスマホの画面。
誰とも深くつながらず、誰にも傷つけられない代わりに残る、穏やかで少し空虚な午後。

淡々とした筆致の中に、刺すような実感が潜む短編です。

【水無ハツカさん】

二十年という時間を越えて、そっと開かれる殻。
そこに残っているのは、送られなかった言葉と、消えなかった光。

古い携帯電話という静かな装置を通して、
作者は「あの頃の自分」と向き合い続けています。
罪も、愛も、後悔も――否定せず、飾らず、
ただ“そこにあったもの”として受け止めるまなざしが印象的です。

短歌という凝縮されたかたちだからこそ、
言葉にならなかった想いが、かえって鮮やかに立ち上がる。
これは誰かに明かすための記憶ではなく、
それでも確かに、読む者の胸に光を落とす一首です。

静かで、誠実で、やさしい余韻を残す参加作です。

【みみずくの耳さん】

未送信メールから始まり、下書きへ、そして「庭」へ。
言葉が居場所を変えながら、生き延びていく過程そのものを描いた随筆です。

電車の揺れや布団の温もり、切迫したトイレの時間。
誰にも見せないつもりで綴られた言葉たちは、やがて note という庭に辿り着き、増えたり減ったりしながら、今も息を潜めています。

匿名でありながら、確かに人がいる場所。
覗き見る他人の庭と、書き続ける自分の庭。
完成しなかった言葉たちは、自我を持ち、再会の瞬間を待ち続ける。

これは、誰かに宛てた手紙であり、
同時に自分自身に宛てた手紙。
未送信のまま彷徨う言葉の、不穏で愛おしい気配が、静かに胸を掴んでくる一篇です。

【藍出紡さん】

穏やかな呼びかけから始まる独白は、次第に「取り返しのつかない距離」へと踏み込んでいく。
語り手は、嘘をほどき、事実を重ね、好意と執着の境界を静かに踏み越えていく。

日常の些細な観察、柔軟剤の匂い、鍵の重み。
一つひとつは現実的で、あまりに具体的だからこそ、読者は逃げ場を失う。
これは激情ではなく、理屈を伴った狂気の記録だ。

そして最後に明かされる「勘違い」。
取り返しのつかない行為と、あまりにも無垢な真実との落差が、
冷たい余韻となって胸に残る。

読後、静寂の中で呼吸を確かめたくなる。
そんな恐怖と完成度を併せ持つ短編です。

【不思議の国のアリスさん】

白の中に混じった、名づけようのない青。
それは確かにそこにあったのに、声をかけようとした瞬間、静かに消えてしまう。

本作は、悲しみを「色」として捉えようとする試みであり、
掴めそうで掴めない感情を、何度も探し直す視線の記録です。
美しさとして整えられることを拒み、
変わり続け、散り、溶けていくものとして悲しみを描いています。

灰になっても、水になっても、
思い浮かべられる「あなた」の存在。
そして最後に残るのは、ひとつではない悲しみと、
未送信のまま胸に残る言葉。

静かで、祈りに近い余韻をもつ詩。
誰かに教えられて初めて気づく感情の色が、
そっと差し出される一篇です。


ちなみに・・・!
もっと自由に創作を楽しめる場所を作ってみたくて、
小さな部室のようなメンバーシップをはじめました。
ふらっと、立ち寄ってもらえたら嬉しいです!

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