#5 多様な価値観のあいだに橋を架ける
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この記事は、連載「世界人の流儀」の一編として、株式会社セブンシーズ Solutions & HR Manager ティム・フレッチャー氏との対話をもとに構成しています。
多文化が交差する組織において、私たちはしばしば Mixed Value Systems(混在する価値観)の中で働いています。
それは、異なる文化や背景がただ併存している状態ではありません。国内の慣習とグローバルな期待、
率直さが求められる場面と慎重さが重んじられる場面。
そうした複数の価値観が、同時に期待値として存在し得る状況を指します。
この環境では、「どの価値観に合わせればよいのか」が常に明確とは限りません。場面ごとに求められる振る舞いが変わり、私たちは判断を委ねられ続けます。
その結果、戸惑いや躊躇が生まれ、ときには感情的な疲弊につながることもあります。自信や心理的安全性が、少しずつ削られていく感覚を覚えたことがある人も多いでしょう。
Mixed Value Systems とは、価値観の違いそのものよりも、その揺れの中で、どのような姿勢で人と向き合い続けるかが問われる状態なのです。
このような状況において重要なのは、文化ごとに自分を切り替え続けることではありません。
求められるのは、どの場面においても、
誠実な姿勢を一つひとつ重ねていくことです。
「率直さ」
「敬意」そして、
「関わろうとする勇気」
それらは文化によって表現の仕方は異なっても、世界人の流儀として共通する価値観です。
語調や主張の強さは、場面やテーマに応じて柔軟に調整することができます。
しかし、根底にある「相手と向き合おうとする意志」は変わりません。その誠実さの連続が、文化を越えて「この人は信頼できる」という感覚を育てていきます。
混在する価値観の中で、私たち、グローバル・コミュニケーターの役割とは、違いをなくすことでも、どちらかに寄せることでもありません。価値観と価値観のあいだに、橋を架けることです。
その橋があるからこそ、人は自分らしさを失わずに意見を交わすことができます。
協働は単なるコーディネーションや調整ではありません。価値観のあいだに橋を架けようとする関わりの中で、共創へと進化していくのです。

Solutions & HR Manager, Seven Seas
▼ 次回の記事
価値観の違いを越えて協働するためには、相手を理解しようとする意志だけでは十分ではありません。
相手の言葉の奥にある感情や意図に耳を傾け、対話の中に自ら関わっていく力が求められます。
次回は、関係性を深め、信頼を育む「スーペリア・リスニング」について考えます。
▶ 次回の記事:#6 関係性をダイナミックに動かす!スーペリア・リスニング
▼ 「世界人の流儀」シリーズ
#1 グローバル・コミュニケーションの原点
#2 First 90 Days で何を語る?あなたのリーダーシップはここから始まる
#3 「わかってもらえるはず」というエゴを捨てられるか?
#4 不完全な自分を見せられるリーダー
#5 多様な価値観のあいだに橋を架ける
#6 関係性をダイナミックに動かす!スーペリア・リスニング
#7 「好奇心」はグローバルコミュニケーターのパスポート!
#8 「できない」を9「まだ」におきかえる:成長のスイッチ#
#9 プロアクティブは「ライフスキル」だ!
#10 あなたの強みは、国境を超える!
#11 グローバル・コミュニケーションは「心の握手」から始まる
#12 ポジティブ・インパクトの三原則|株式会社セブンシーズ
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