#6 関係性をダイナミックに動かす!スーペリア・リスニング
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この記事は、連載「世界人の流儀」の一編として、株式会社セブンシーズ代表取締役・揚石洋子氏との対話をもとに構成しています。
How Superior Listening Transforms Relationships
「アクティブ・リスニング(積極的傾聴)」という言葉は、ビジネスの現場でもよく耳にするようになりました。
話し手の言葉に注意深く耳を傾け、
理解しようとする姿勢は、
信頼関係を築くうえで欠かせないスキルです。
しかし、グローバルな環境で協働が求められる今、
それだけでは十分ではない場面が増えています。
そこで、ぜひ知っておきたいのが、
「スーペリア・リスニング(Superior Listening)」です。
「聞いている」から「関わっている」へと視点を広げるとき、スーペリア・リスニングの本質が見えてきます。
スーペリア・リスニングとは、
「聞く」ことにとどまらず、
好奇心と関わりをもって対話に参加する、動的で双方向的な「聴く力」です。
情報を受け取るだけの受動的な姿勢ではなく、
相づちを打つ
相手の感情に共鳴する
問いかける
といった行為を通じて、
会話の中に自分自身が参画している気持ちを伝えます。
たとえば、こんな一言です。
That sounds tough.
「それは大変でしたね」
I might have done the same.
「私も同じことをしたかもしれません」
I hear you.
「あなたの言葉を、受け止めています」
こうした一言は、内容以上に 「共感(Sympathy)」を伝えます。あなたの話を、あなたの存在ごと受け取っていますというメッセージが、相手に安心感と信頼を届けるのです。
スーペリア・リスニングは、テクニックとして身につけるものというよりも、相手の存在を尊重し、今この瞬間に心を向けようとするあり方(Being)そのものだと言えるでしょう。
スーペリア・リスニングを支えているのは、
共感(Sympathy)
集中(Focus)
反応(Respond)
という3つの要素です。
相手の感情に触れようとし、その人に意識を向け、関係性の中で応答していく、この積み重ねが、対話の質を変えていきます。
そして、この3つがそろったとき、
対話は単なる情報交換を超え、
その場にいる人たちの世界を、少しずつ広げていきます。
人は「聞いてもらえた」と感じたとき、自然と語り始めます。
「ちゃんと聞いてもらえた」
「自分のことを大切に扱ってもらえた」
そう感じた相手は、
表面的な説明を超えて、
本音や背景、迷いまで語り始めます。
それは、信頼と共感に満ちた関係性の始まりです。
スーペリア・リスニングは、
グローバルな環境において、特に大きな力を発揮します。
言語や文化が異なる場面では、
言葉そのものよりも、
その背後にある感情や意図が、より重要になるからです。
沈黙の意味。
言葉を選ぶ間のためらい。
あえて言わなかったこと。
そうした微細なサインに気づけるかどうかが、
相互理解と協働の質を左右します。
スーペリア・リスニングとは、
解釈を急がず、
相手の言葉が紡がれる場に、好奇心をもって居続けることです。
その姿勢が伝わったとき、
相手は少しずつ心を開き、
対話は深まり、
協働は次のフェーズへと動き出していきます。
聴くということは、受け身でいることではありません。
関係の中に踏み込み、相手の世界に働きかけていくこと。
だからこそ、スーペリア・リスニングは、
静かでありながら、ダイナミックなのです。

▼ 次回の記事
深く聴くことができる人は、相手の言葉だけでなく、その背景や可能性にも目を向けています。
その姿勢を支えているのが、「もっと知りたい」という純粋な関心です。
次回は、グローバル・コミュニケーターに欠かせない「好奇心」について考えます。
▶ 次回の記事:#7 「好奇心」はグローバルコミュニケーターのパスポート!
▼ 「世界人の流儀」シリーズ
#1 グローバル・コミュニケーションの原点
#2 First 90 Days で何を語る?あなたのリーダーシップはここから始まる
#3 「わかってもらえるはず」というエゴを捨てられるか?
#4 不完全な自分を見せられるリーダー
#5 多様な価値観のあいだに橋を架ける
#6 関係性をダイナミックに動かす!スーペリア・リスニング
#7 「好奇心」はグローバルコミュニケーターのパスポート!
#8 「できない」を9「まだ」におきかえる:成長のスイッチ#
#9 プロアクティブは「ライフスキル」だ!
#10 あなたの強みは、国境を超える!
#11 グローバル・コミュニケーションは「心の握手」から始まる
#12 ポジティブ・インパクトの三原則|株式会社セブンシーズ
#13 世界基準で考える「謙虚さ」:グローバル時代の"Humility"を再定義する
▼ だれもが真のグローバルコミュニケーターに:6 Global Skills
