見出し画像

フランスで“迷惑な人”に囲まれて、数秒の効率より大切なことを学んだ

2025年5月上旬から1ヶ月間、アメリカ人の夫といっしょにフランスを旅してきました。

フランスを旅していると、ふとした瞬間に「日本とこんなに違うんだな」と感じることがありました。日本人の私にとっては当たり前のスピード感や気配りが、そこにはありませんでした。でも、その違いを通じて私は自分自身の「心のクセ」に気づかされることになりました。今回は、その気づきについて書いてみました。

これまでの記事はこちら▼
フランスのストラスブールで無料英語ウォーキングツアーに参加してみた
フランスで見たコンクラーベと新教皇誕生&おすすめ映画紹介
海外旅行中の家飲みも楽しい@ストラスブール(フランス旅行記)
フランス🇫🇷かわいすぎる村とアルザスワイン街道周遊記(オベルネ、リクヴィール、イーギスハイム、コルマール)
フランス人の高速道路の運転マナーが意外だった
ワイン沼にハマりそうな夫婦のフランス旅(ブルゴーニュ地方・ボーヌ編)
10年ぶりにフランスに行ったら、フランス人の英語力がエラいことになってた
フランスのホストファミリーの家までの坂道を、26年ぶりに登って気づいたこと
フランス🇫🇷「最も美しい村」ペルージュと、知られざるアルプスの麓の町シャンベリー
「娘」になれなかったフランスのホームステイで、私は大人になった
“一度見たら忘れられない村”─フランスの美しい村・ゴルドを歩く
中世のまま時が止まった街エーグ=モルト(フランス旅)
世界遺産🇫🇷カルカッソンヌへ|中世の城にアメリカ人夫が惹かれる理由
ブドウ畑に囲まれた風車小屋で過ごす、フランス・サン=テミリオンの旅
ボルドー初心者のサクッと半日街歩き&購入品【2025フランス旅】


手荷物検査に時間がかかるフランス

今回のフランスの国内便と帰りのヨーロッパ乗継便とで気付いたことは、フランス人(あるいはヨーロッパ人)は、手荷物検査の時に、とにかくトロいということ。

手荷物検査の所には、「PCやタブレットはカバンから出すこと」「液体はジップロックに入れたものをカバンから出すこと」って注意書きがあちこちにある。でも、それを見てないのか何なのか、自分の番になってから、係員に「バッグにPCや液体物は入ってませんか?」と聞かれて、「え、出すの?」みたいな顔で慌てて取り出している人がたくさんいる。お年寄りも、若い人も。

私からしたら、「いや、あちこち注意書きあるじゃん?それに、自分の前のお客さんを見てなかったの?」という感じである。

人によっては、荷物を乗せるレールの前でカバンをひっくり返して慌ただしく液体物を探し、「ビニール袋を持ってない!」と言って係員の人にジップロックをもらったりしている。

私は、自分の順番が来る前にあらかじめPCとタブレット、ジップロックに入れた液体物をリュックから取り出し、自分の番が来たらすぐにトレイに載せられる状態にしておいた。すると、フランスの国内線と帰国のドイツ乗り換えの時、2回とも褒められた(笑)。フランクフルトでは、「You know the rules of the game!(やり方を心得てるね)」と感心された。

でも、日本人の私にとっては、それが普通のこと。日本では、乗客が係員や他の乗客に迷惑がかからないようにと前もって準備をして、検査もテキパキと進んでいくような気がする。

突然行く手を阻まれるフランス

今回の旅を通じて、私がちょっと「イラッ」としてしまったのは、道の真ん中で突然立ち止まる人、駅の改札を塞ぐ人、満員のバスで通路を開けてくれない人に何度も出会ったこと。

たとえば、電車の改札ゲートの直前で立ち止まって、カバンの中からゴソゴソと切符を探す人を見た。お年寄りや体の不自由な人ではなく、30歳くらいの普通の女性。私はその人によって塞がれた改札を通れず、隣の改札に移動した。

「日本だったら、改札に入る前に必ず手元に切符を準備するし、切符が見つからなければ、一旦邪魔にならないところに移動して探すのに・・・」と思ってしまった。

もちろん、フランス人全員がそうという話ではないし、私がたまたま遭遇した「迷惑な人」は近隣の国からの移民や観光客だった可能性もある。日本人だって、そういう人もいないわけではない。

でも、突然行く手を阻まれることが何度も続くたびに、「日本人だったら・・・」と考えてしまった。

レストランの食事に時間がかかるフランス

そして、時間がかかるのはレストランやカフェでも。

私たち夫婦はアメリカ人と日本人なので、「早いサービス」に慣れている。日本はもちろんアメリカでも、着席したらすぐにメニューを持ってきてくれ、オーダーを取りに来てくれ、料理が運ばれてくる。

でも、フランスでは、全くこれがスムーズに運ばない。

まず、メニューが来るのに時間がかかることが多い。注文もなかなか取りに来てくれないし、お会計を頼んでもなかなか伝票を持ってきてくれない。

アメリカでは、食事を食べ終わるタイミングで、すかさず「デザートはいかがですか?それともお会計にしますか?」と聞かれる。「会計」と答えるとすぐに伝票を持ってくるので、支払いを済ませたらさっさと出なければというプレッシャーがある気がする。

日本はさらに効率的で、最後の料理と一緒に伝票が来る。一方フランスでは、こちらが伝票をお願いするまで持ってくることはない。逆に言えば、いつまでもその席に座っていていい雰囲気。

とは言え、あまりにレストランの注文や会計に時間がかかるので、「忘れられてるのかな?」と心配になったことも、一度や二度ではない。

でも、そのうち、気づいた。

「これが、フランスの時間感覚なんだ」と。


少々荷物検査を早く通過したところで、
少々お会計が早く終わったところで、
少々改札を早く通れたところで、

一体何の得があるのか。

もっと、ゆったり人生を楽しめばいいじゃないか、と。


わたしたち日本人は、

「荷物検査でモタモタしたら、係員さんや他のお客さんに迷惑がかかる」
「レストランで長居したら、嫌な顔をされるかも」
「道を塞いだら、他の人に迷惑がかかる」

と、とにかく人の顔色をうかがい、人の迷惑にならないようにということが行動指針になっている気がする。もちろん、それによるいい面もある。全てがスムーズだし、効率的だ。

でも、その代償として、私たちは他人に迷惑をかけるということを極度に恐れ、日本は生きにくい世の中になっているのかもしれない。


人に迷惑をかけることを気にしない人は、おそらく、人に迷惑をかけられることも気にしない可能性が高い。もちろん、誰も悪気があって道を塞いだり荷物検査でモタモタするわけではないのだし、自分の眼の前でそれが起こっても、「まあいっか」と気にも留めないのだろう。そして、道が塞がれたら「パルドン(Pardon)」と一声かけて、道を空けてもらえばいい。ただ、それだけのことなのだ。

私は、人に迷惑をかけることを気にする人間だからこそ、人に迷惑をかけられることにも敏感なのだと気づいた。そうして、思った。「私、心が狭いなぁ」と。

数分、数秒の時間が短縮できたところで、人生の何が変わるだろう。それよりも、もっと人に迷惑をかけることを許せる自分、人に迷惑をかけられることに寛大な自分になれた方が、人生はずっと楽になるはず。

人は誰だって、生まれた瞬間から、人にたくさん助けてもらって、人にたくさん迷惑をかけて生きている。それを自分に許し、数秒の効率より自分と違う時間感覚を受け入れ、他人にも自分にも寛大である方が、きっと人生を豊かにしてくれる。そう気づけた旅だった。


続きはこちら

*無料の英語学習メルマガ書いてます*

効果が出る英語学習法や、私が英語マスターを目指して日々実践していることを無料メルマガでシェアしています!

・何からどう勉強すればいいかわからない
・頑張っているつもりだけど、英語力が上がらない
・勉強しなきゃと思ってるのに、いつも三日坊主

こんなお悩みがある方は、よかったらぜひご登録ください。

https://dokugakuenglish.com/muryo/


いいなと思ったら応援しよう!

エバンス 愛|語学で広がる日常&旅を楽しむ英語コンサルタント よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!

この記事が参加している募集