頼るのが下手な僕が、少しずつ練習している話【カンヌへの道-10】
沖縄で俳優として活動しています。
いっちーこと伊藤駿一です。
普段は大学の医学部に通いつつ、演技の稽古に励む傍ら、「カンヌ国際映画祭主演男優賞」を目標にし、「演劇は世界を平和にする」という信念のもと、自らの表現と人生を豊かにしてくれそうなことは何でも試すようにしています。このnoteでは、そんな日々の試行錯誤のプロセスで見つけた学びや気づきを、できるだけ正直な言葉で綴っていきます。
このシリーズは、沖縄で俳優をやっている僕が、「カンヌ国際映画祭主演男優賞」という遠い星を目指して、伸び悩みや実験や小さな気づきを、かっこつけずに書いていく記録です。
「カンヌへの道」マガジン → https://note.com/icchi_ito/m/md625d6052627
頼るのが下手な僕が、少しずつ練習している話
「助けて」と言ってみよう、と書いた続き
先日、「助けて、って言ってみようかな」という記事を書きました。
公演の準備を、気づけば全部一人で抱え込んでいた僕が、「自分でできることは自分でやる」の線を、ちょっと引き直してみよう、と決めた話です。
あれは、まだ「決意」でした。言ってみよう、と思っただけ。
今日は、その続きです。あれから少しずつ、本当に「助けて」を言ってみている、という話を書きます。
少しずつ、頼ってみている
まず、子どもたちとの関わり方です。
今やっている活動では、小中学生と関わる場面が多くあります。これが、なかなか難しい。押さえつけるんじゃなくて、のびのびやってもらいながら、でもいい方向に持っていきたい。北風じゃなくて、太陽でいたいんです。
でも、僕にはまだ、その引き出しが足りません。
そこで、同じチームに、日頃から子どもと関わっているプロの方がいるので、その人に聞いてみました。どう接したらいいですか、と。あとは、細かい連絡関係も、お願いしてみたりしています。
少しずつですが、進んでいます。
公演の集客についても、そろそろ「広めるの、手伝ってほしい」と、まわりに言ってみようと思っています。
頼ると、相手の得意が見えてくる
頼ってみて、気づいたことがあります。
人にお願いすると、その人の得意なことが、見えてくるんです。
前に、けっこう切羽詰まったときに、連絡をお願いしたことがありました。あのときは、本当に助かりました。自分一人だったら、回らなかったと思います。
そして実は今回も、また同じような状況になりかけています。気づけば、自分で抱えている。
でも今回は、違う手を打とうと思いました。まだ公演まで、2週間弱あります。切羽詰まってから慌てて頼むんじゃなくて、まだ余裕のある今のうちに、お願いしてみる。そう考えて、これから連絡しようとしているところです。
人に頼れると、自分は自分の得意なところに集中できます。チーム全体としても、強くなっていく。頭では、ちゃんと分かっているんです。
「頭ではわかるけど実践がね」と、つい思ってしまう
でも、これがなかなか難しい。
なぜ難しいんだろう、と考えてみました。
たぶん僕の中には、「こういう条件が揃ったら、人に頼っていい」という、自分なりの基準が、いくつかあるんです。そして、その条件が全部揃わないと、申し訳ない気持ちになってしまう。
相手にも、それなりの労力をかけてもらうわけですから。中途半端なお願いの仕方で、迷惑をかけたくない。そう思ってしまうんです。
これが、僕が「頼る」を実践しきれない、正体なんだと思います。
ただ、最近もう一つ、思うことがあって。
同じことでも、見方や角度を変えてみると、「あ、これはお願いできるな」と思えたりするんです。逆に、「みんながやっているこれ、実は僕の方が得意だからできるな」と気づくこともある。
そうやって、お互いの得意を持ち寄れば、チームは、どんどん強くなれる。
それを、やりたいんです。やりたいんだけど、まだうまくできていない。正直、もどかしいです。
自分の限界を、早く知るということ
少し、話は変わります。
今日、大学の講義で、こんな話を聞きました。
ある患者さんに対して、早い段階で「これは自分のところだけでは難しい」と見極めて、大きな病院を紹介した。だから、間に合った、という話です。
医療のプロでも、いや、プロだからこそ、自分の手に負えないラインを早く見極めて、頼れる場所に繋ぐ。それが、最善の結果を生むことがある。
これを聞いて、僕は、自分のことを思いました。
「自分でできることは自分でやりたい」と頑張りすぎて、見極めが遅れたら、間に合わなくなることもある。早く頼るのは、逃げじゃないんだ、と。
己を知ることと、頼り先を持つこと
ここまで考えて、僕の中で、二つの大事なことが見えてきました。
一つは、自分の得意と不得意を、ちゃんと知ること。
僕でいうと、AIを使うことは、得意な方だと思っています。その一方で、場全体を仕切ったり、回したりするのは、まだまだ不得意です。少しずつできるようにはなってきましたが、改善点は、まだ山積みです。
もう一つは、その不得意なところを頼れる人や場所が、自分にどれだけあるか、ということ。
この両方が揃って、はじめて、遠くまで行けるんだと思います。「彼を知り己を知れば百戦危うからず」なんて言葉もありますが、その「己」というのは、もしかしたら、自分の不得意のことも含まれているのかもしれません。
これを読んでくれたあなたへ
僕は、カンヌ国際映画祭で主演男優賞を獲りたいと思っています。演劇で、世界を平和にしたい。気が遠くなるくらい、遠い場所です。
そんなところまで、一人で行けるわけが、ありません。だから僕は今、頼る練習をしています。下手なりに、少しずつ。
これはきっと、僕だけの話じゃないと思います。
あなたにも、「本当は誰かに頼れることなのに、条件が揃わないから」と、一人で抱えていることは、ないでしょうか。
もしあるなら。完璧な条件が揃うのを待たなくても、いいのかもしれません。少し角度を変えて、「これ、お願いしてもいい?」と、小さく言ってみる。それだけで、相手の得意が見えて、自分も少し軽くなる気がしています。
僕も、まだ練習中です。よかったら、一緒に練習しましょう。
読んでくださり、ありがとうございました。
最後まで読んでくれたあなたへ
カンヌへの道も、演劇で世界を平和にする仕組み作りも、気が遠くなるほど先の話です。これからも今日のような分厚い壁に、数え切れないほどぶつかるはずです。
だからこそ、あなたが最後に押してくれる「スキ」の一つひとつが、「この熱のまま、もっと遠くへ行け」と僕の背中を押す最大の原動力になります。
もしよければフォローして、この長い旅の「一番の目撃者」になってくれませんか。いつか必ず辿り着くその景色を、一緒に見たいです。
活動の続きはLINEでも
稽古の様子、記事を書いたきっかけ、書けなかった話——
そういう断片をLINEで届けています。
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【挑戦その1】「地域を応援する演劇」シリーズ、上演中
沖縄の食堂や自治会を舞台に、笑って、泣けて、ちょっと優しくなれる。そんな群像ハートフルコメディを連続で上演しています。地域の居場所やコミュニティを応援する取り組みでもあります。
直近の公演:『にぬふぁぶし』6月6日(土)上演
迷った時、上を見れば、いつもそこに光がある。
—— 金曜日の食堂で、子どもたちが見つけた居場所 ——
那覇の子どもの居場所「にぬふぁぶし」を舞台にした、01 ENTERTAINMENT、チーム恵比寿の俳優たちによる群像ハートフルコメディ。
ある金曜日の17:00〜19:30、居場所のない人たちが、沖縄のおばあの厳しくて温かい食卓で「帰る方角」を見つけていく物語です。
日時:2026年6月6日(土) 13:00開演 / 16:00開演(2ステージ)
※当初6月7日(日)で告知しておりましたが、6月6日(土)に変更となりました。以前の日程でご予定くださっていた方、あらためてご確認いただけたら嬉しいです。会場:壺屋演劇場かさね(沖縄県那覇市壺屋)
上演時間:約70分
料金:大人2,000円 / 学生1,000円 / 小学生以下無料
主催:01 ENTERTAINMENT / チーム恵比寿
脚本:伊藤駿一・金井優
演出:西平寿久
▼ チケットのお申し込み・お問い合わせは下記のいずれかから
・Googleフォーム:https://forms.gle/52R7Zjs6CWisFGk86
・公式LINE:https://lin.ee/jbUrdeB
次回公演:『自治会パンデミック!』
「地域を応援する演劇」シリーズの次の公演です。1100世帯を抱える自治会で、実際に動くのはたった数人。崩れかけた自治会に、1人の若者が現れる——SNSやビジネスの力で改革が進む裏で、長年支えてきた人たちの「居場所」が消えていく。「数字か、つながりか」。対立する価値観の中で揺れる地域の、笑って泣ける群像劇です。
日時:2026年7月4日(土) 14:00開演 / 18:00開演、7月5日(日) 13:00開演 / 17:00開演(全4ステージ)
会場:壺屋演劇場かさね(沖縄県那覇市壺屋2-23-26)
料金:一般2,000円 / 学割1,000円 / 小学生以下無料(当日券は一般・学割ともに +500円)
脚本:かないゆう
演出:西平寿久
主催:01 ENTERTAINMENT
メイン出演:チーム大黒天 / Special Thanks:チーム恵比寿、01 ENTERTAINMENT(土曜クラス)
▼ チケット予約・お問い合わせは公式LINEから
https://lin.ee/jbUrdeB
【挑戦その2】「出張一人芝居」はじめます!
沖縄本島内であれば、どこへでも行きます。
観客が何名でも構いません。「たった1人」からでも、見たいと手を挙げてくださる方がいれば、あなたのためだけに、指定された場所へ伺って全身全霊で演じます。
「いっちーの一人芝居を見てみたい」「うちの場所でちょっと演じてみてよ」と思ってくださる奇特で温かい方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください!
▼出張一人芝居の詳細や、企画に込めた想いはこちらから
▼出張一人芝居のご依頼・ご相談は公式LINEから(上のLINEリンクと同じです)
https://lin.ee/jbUrdeB
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▼「カンヌへの道」連載記事一覧
・考えない、考えない、と考えている【カンヌへの道-01】
・気づいたら、演じる楽しさを忘れていた【カンヌへの道-02】
・美学・生き様・佇まい。ずっと探していた、魅力の正体【カンヌへの道-03】
・「えんとつ町のプペル 約束の時計台」を見て、自問が始まった【カンヌへの道-04】
・演じる僕の原点は、幼稚園の鬼ごっこだった【カンヌへの道-05】
・迷ったら、まず一言。それだけで道は広がる【カンヌへの道-06】
・いきなりpodcastデビューして、15年分の確信に触れた【カンヌへの道-07】
・「頑張る」をやめて、「かさねる」にした1週間【カンヌへの道-08】
・「助けて」って、言ってみようかな【カンヌへの道-09】
・頼るのが下手な僕が、少しずつ練習している話【カンヌへの道-10】(本記事)
・任された。やりたい。でも、やり切れるか。【カンヌへの道-11】
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・同じ景色を、隣で一緒に見たいだけだった【カンヌへの道-13】
