♣︎42 「また来たい」が残る夏祭り
~夏祭りを「設計」で変えてみよう~
一人の保育者が少し笑いながら言った
「実際に夏祭りでやろうと思うとやっぱり難しそうです」
保育プランナーはうなずき
「そうですよね」
「一緒に一つの行事を最初から設計してみましょう」
「題材は多くの園で行われている夏祭り」
よくある夏祭りを見てみましょう
プランナーはホワイトボードに「Before」と書きました
「先生たちの園でも
こんな夏祭りになっていませんか?」
よくある夏祭り
園だけで完結する
全員無料
職員全員が役割を持つ
出店は全部手作り
毎年ほぼ同じ内容
「もちろん
悪いことではありません」
「でも準備の段階でこんなことが起きやすくなります」
準備で起こること
「何をやるか」で会議が長くなる
「去年と違うことも入れたい」
「あれもやろう」
「これも残そう」
気づけば…結局どうなる
当日はどうでしょう
「職員はどうなっていますか?」
あちこち走り回る
時計ばかり見ている
写真を撮る余裕がない
トラブルが起きないか気を張っている
「そして終わる頃には…」
「楽しかったより疲れた」
何人もの保育者が大きくうなずいた
次にプランナーは「After」と書きました
「順番に決めるだけです」
STEP① 成功条件を決める
「まず決めるのは何をやるかではありません」
「何を成功とするかです」
例えば今回なら…
『子どもも保護者もまた来たいと思って帰れること』
「これだけで十分ですよね」
STEP② 主役を決める
「次は主役」
今回の主役は
年中・年長児
「全園児を主役にしようとすると見せ場が増えて準備も増えます」
「だから今回は主役を絞ります」
STEP③ 見せ場を一つ決める
「見せ場を一つ作る」
今回は
年中・年長児の盆踊り
しかも
保護者も一緒に参加できる時間にする
「写真一枚見ただけで来年度の子どもたちに『楽しそうな園だね』と伝わる」
「その場面があれば十分です」
STEP④ やらないことを決める
ここでプランナーは笑いました
「一番大事なのはここ」
今回やらないこと
全クラスの出し物
全職員が担当を持つ
装飾を全部手作りする
「やらないことを書いた瞬間
準備はぐっと軽くなります」
地域とのつながりも設計してみましょう
「夏祭りはその日だけで終わるイベントではありません
地域との関係づくりにもなります」
誰を呼ぶ?
「園児とその家族だけ」ではなく
例えば
卒園したご家庭
地域の老人ホームの皆さん
近隣で交流のある方
「関係を育てたい人」を決めます
なぜ呼ぶ?
目的も一つです
園を知ってもらう
顔の見える関係を増やす
次につなげる
「イベントは終わったあとが大切です」
例えば
次回イベントのお知らせ
園の日常が分かる掲示
子どもたちの写真展示
「当日だけで終わらせない設計」
ここまで決まると会議が変わる
保育者が質問しました
「それだけで本当に変わりますか?」
保育プランナーは笑顔で答えます
「今までは『何を増やすか』を話していました」
「でも今日からは『成功条件に合っているか』で判断する」
だから
会議が短くなる
迷う時間が減る
準備が軽くなる
当日に笑顔が増える
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