応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
今日は2026年6月23日です。6月21日に「個人でやれる、参入障壁の作り方」というコラムを書いたばかりです。コラムの更新ペースが上がっています。「文章を書きたい」期に入っているようです。まぁ、そのうち飽きて、更新頻度が下がると思いますけどね。ドンマイです。やりたいときに、やりたいことを、やりたいように、やった方が楽しいじゃないですか。「三日坊主、10個やれば1ヵ月(3日で飽きて止めたとしても、それが10個あったら、1ヵ月間、何かしらやっていたことになるよね)」の精神で生きています。そんなライフハックをご紹介したところで、今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!
はじめに
栄えある百四十五回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!
【わわわ説明術】応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
です。
今回もITと関係ないネタですが、どーんまい。
わわわ説明術コラムは『「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本』の販促コラムという位置付けです……が、ネタ切れしました。
「本の内容と絡めよう」というこだわりを捨てて、テーマが「説明」なら何でも良いことにして連載を続けます。
とはいえ、一応、販促コラムです。
たまに本の宣伝を挟むかもしれませんが、ご容赦ください。

あと、今回のコラムで言いたいことは
たとえ話は「不正確な説明」だと理解せよ
です。
最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。
たとえ話は「不正確な説明」だよ
あくまで個人的な意見ですが、たとえ話は過大評価されていると感じます。
例えば、本の中に
「正確な説明」は諦める
という節があります。
P74から始まる内容です。
ここに書かれている内容に対して懐疑的な人もいるはずです。
「そうは言うけど、正確に説明するのは大事だと思うんだよね」と考える人たちです。
でも、そんな人でも、たとえ話は積極的に使おうとしていたりします。
あれ?
正確に説明したいんじゃなかったの?
たとえ話は
「分かりやすいけど不正確な説明」の代表格
ですよ?
もちろん「だから、たとえ話なんて使うな」ということでは、ありません。
たとえ話も使いどころによっては有用です。
例えば「何となくでもいいから全体像をイメージしてほしい」みたいな場面では(上手く機能すれば)絶大な効果を発揮します。
ただ、ですね。
個人的には
たとえ話の「不正確」というデメリットが過小評価されていて、その結果、たとえ話の有用性が過大評価されている
ような気がしています。
私も、たとえ話は好きです。
わわわIT用語辞典でもメッチャ使いまくっています。
とはいえ、それは「専門知識を非専門家に説明する」という前提があるからです。
「正確に説明しても伝わらないだろうから、不正確だけど全体像をイメージできるような説明にするね」と思っているから、たとえ話を多用しているのです。
実際、本には以下のように書きました。
あなたの説明を理解する上で必要な前提知識を相手が全部持っているのであれば、たとえ話は必要ありません。普通に説明すれば事足ります。
説明を理解できるだけの前提知識が相手にないから、次善策として、相手が知っている何かにたとえて説明するのです。
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P179より引用
たとえ話は、あくまで次善策です。
本音で言えば
たとえ話なんて使わない(使う必要がない)に越したことはない
と思っています。
そのままズバッ!と説明して、それが、そのまま相手にガシッ!と届くのであれば、それが一番です。
まぁ、私もメッチャ使うので、偉そうには言えないのですけどね。
たとえ話は「分かりやすいけど不正確」な説明である
というのは、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
あと、誤解されたら嫌なので念を押しておきますが、私は「たとえ話を使うのは良くない」と言っているのでは、ありません。
「たとえ話は万能ではない」と言っています。
使いどころを見極めればメッチャ有用です。
ただし、使いどころを選ぶ必要がある(メリットしかないテクニックではない。デメリットもある)という主張です。
たとえ話は「説明したいこと」との接続も重要
たとえ話は「相手が知っていること」で説明しますよね。
つまり
「たとえ話」と「聞き手の知っていること」が接続される
ことで理解しやすくなります。

ここまでは「そんなの言われなくても分かっているよ」でしょう。
ここからが本番です。
たとえ話には、絶対に忘れちゃダメなのに意外と忘れられがちな要素があります。
それは
「たとえ話」と「説明したいこと」の接続
です。

「つまり、本質を捉えて例えられているかってこと?」と思ったあなた、違います。
……いや、それも正しいのですけどね。
ここで言いたいのは
聞き手の中で
「たとえ話」と「説明したいこと」が接続されるか?です。
例えば「DNSは電話帳みたいなものだよ」と例えたとしましょう。
この時点で「たとえ話」と「聞き手の知っていること」が接続されます。

ここで、ちょっと考えてみてください。
仮に、あなたがDNSについて綺麗サッパリ全然知らなかったとします。
「DNSは電話帳みたいなものだよ」と、たとえ話で説明されました。
あなたはDNSが何か、どれくらい分かりました?
「DNS≒電話帳」というイメージは作れたでしょう。
でも、それだけだったりしません?
DNSが何か、少しでも分かりましたか?
DNSが何をするものか分かりましたか?
どこら辺が電話帳っぽいか分かりますか?
きっと分からないはずです。
理由は「説明したいこと」に関する情報がゼロなので聞き手の中で「たとえ話」と「説明したいこと」が接続できないからです。

「DNS≒電話帳」という例えは、DNSが何かを知っている人からすれば「なるほど。本質を捉えた良い例えだ」となるかもしれません。
実際、いろんな場面で使われている例えみたいですね。
だから、例えとして良くないわけでは、ありません。
ですが、たとえ話だけで説明が終わると「説明したいこと」は伝わりません。
聞き手の中には(説明したいことの本質ではなく)「たとえ話」しか残らないからです。
だから、たとえ話だけで説明するのは止めましょう。
「IPアドレスは住所みたいなもの」くらいの例えであれば、概念としては結構単純なので不都合は生じにくいですけどね。
ややこしいことを例える場合は「たとえ話」と「説明したいこと」を接続しないと「使えない知識」になります。
「聞き手の知っていることに例えられているか?」と同じくらい
聞き手の中で「たとえ話」と「説明したいこと」が接続されるか?
を意識してあげてください。
ちなみに、わわわIT用語辞典には「たとえ話だけ」の説明は(多分)ありません。
たとえ話を多用してはいますが、必ず「(だいぶ簡略化してはいるけど)本来の意味」も説明しています。
その説明内で「たとえ話」と「説明したいこと」を聞き手が接続できるようにするためです。
まとめ
今回は
【わわわ説明術】応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
というテーマで好き勝手に語ってみました。
今回のコラムの結論は
たとえ話は「不正確な説明」だと理解せよ
です。
たとえ話は
分かりやすいけど不正確な説明
です。
メリットは、あります。
ただし、万能では、ありません。
だから、使いどころを選ぶ必要があります。
また、たとえ話においては
聞き手の中で「たとえ話」と「説明したいこと」が接続されるか?
も重要です。
たとえ話だけで説明が終わると「使えない知識」になることも多いです。
「聞き手の知っていること」←→「たとえ話」←→「説明したいこと」
の接続を意識してあげてください。

これを意識できるようになると、たとえ話を使った説明のレベルが一段上がりますよ……多分。
【わわわ説明術】応用編シリーズ
応用編その1:1文字削るな
応用編その2:認知負荷を上げる
応用編その3:視覚効果を考える
応用編その4:誤解の許容範囲を設計する
応用編その5:正対しない
応用編その6:相手を憑依させる
応用編その7:説得の技術
応用編その8:その文字、いる?
応用編その9:「1文字削る」の実践例
応用編その10:優先順位を付ける
応用編その11:理解が大事
応用編その12:サンクコストを無視する
応用編その13:誰にとっての良い説明?
応用編その14:肩書で殴る
応用編その15:「体験」をデザインする
応用編その16:語らないで語る
応用編その17:説明は毒の沼
応用編その18:「正確な説明」は諦めるVer.2.0
応用編その19:たとえ話について語るよ(1)
応用編その20:たとえ話について語るよ(2)【このページ】
応用編その21:たとえ話について語るよ(3)
応用編その22:繰り返すVer.1.1
応用編その23:質問に答える
応用編その24:アイを叫べ
応用編その25:補足の入れ方がメッセージになる
応用編その26:前提を決める
応用編その27:予備知識は「薄める」
応用編その28:点を丸に変える
応用編その29:難易度は情報量である
思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。






