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第百五十回:【わわわ説明術】応用編その24:アイを叫べ


今日は2026年7月22日です。わわわ説明術コラムの第1回を公開したのが2月15日なので、何気に5ヶ月くらい続いています。……そんなに続いていたの!?Σ( ̄◇ ̄;)と自分でもビックリしていたりするのですが、まぁ続くに越したことはない。この調子で、だーらだーらと続けていきます。それでは、今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある百五十回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

【わわわ説明術】応用編その24:アイを叫べ

です。
今回もITと関係ないネタですが、どーんまい。

わわわ説明術コラムは『「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本』の販促コラムという位置付けです……が、ネタ切れしました。
「本の内容と絡めよう」というこだわりを捨てて、テーマが「説明」なら何でも良いことにして連載を続けています。

とはいえ、一応、販促コラムです。
たまに本の宣伝を挟むかもしれませんが、ご容赦ください。


コラム151_1

ちなみに、今回のコラムで言いたいことは

「意見」の主語は必ず「私(I)」だと理解しよう

です。
最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。


「アイ」とは何ぞや


今回のコラムのタイトルは「アイを叫べ」です。
この「アイ」は「愛」でも「哀」でも、ちょっと捻った「AI」でもありません。

英語で「私」を意味する「I」

です。

つまり、今回のタイトルは「『私』を叫べ」と言っています。

とはいえ「ガンガン自己主張しようぜ!」とか「自分語りバンザイ!」のような話では、ありません。
誤解しないでくださいね。


「意見」の主語は絶対に「私」だよ


伝え方のテクニックのひとつに

「事実」と「意見」は分けて言え

というのがあります。

どうして分けた方が良いのかは、ここでは触れません。
多分いろんなところで解説されているので、気になる方は、そっちで学んでください。


コラム151_2

今回、私が言いたいのは

「意見」の主語は絶対に「私」である

です。
もう少し補足すると

「意見」は絶対に「『〇〇』と私は思っている」という構造である

です。

例えば「普通は、こうするだろ」とか「資格なんて取っても意味がない」とか「ケーキが嫌いな人なんていない」とか言ったり聞いたりすることがありますよね。
あれらは全部「意見」です。
実際には

「普通は、こうするだろ」→「『普通は、こうするだろ』と私は思っている」
「資格なんて取っても意味がない」→「『資格なんて取っても意味がない』と私は思っている」
「ケーキが嫌いな人なんていない」→「『ケーキが嫌いな人なんていない』と私は思っている」


です。
必ず「と私は思っている」が省略されています。

ちなみに「他人が意見を言った場合は主語が『私』じゃないのでは?」と思うかもしれませんが「他人が意見を言った」は「事実」です。
例えばピヨ太君が「ピヨ子さんは可愛いと思うんだよね」と意見を言った場合、あるのは「ピヨ太君が『ピヨ子さんは可愛いと思うんだよね』と意見を言った」という事実ですよ。

この構造を把握しておくと、不必要な摩擦を減らせます。

例えば、あなたが「普通、遅刻したら一言謝るよね」と思ったとしましょう。
遅刻してきたのに謝らない同僚に対して不満を覚えました。

実は、この「普通、遅刻したら一言謝る」は「意見」です。
「事実」では、ありません。
ですから、あなたが思った

普通、遅刻したら一言謝るよね

は、実際には

「普通、遅刻したら一言謝るよね」と私は思っているのよね

です。

それを自覚すると、イライラ度が減ります。
遅刻してきたのに謝らない同僚を見ても

「普通、遅刻したら一言謝るよね」と私は思っているのよね。でも、きっと、あの無神経でアホでマヌケな同僚は、そんなこと思い付きもしないくらい気配りができないやつなのだわ。じゃあ、仕方ないわね。ムカつくけど仕方ないわ。あいつは無神経で「普通、遅刻したら一言謝るよね」と思っていないのだから謝るわけないわ

みたいに思えるからです。

これは説明でも同じです。
「こんなの常識だろ」「これくらい言わなくても分かるよね」「普通、分からなかったら調べるでしょ」などなどなど。
全部「意見」です。
実際には

「こんなの常識だろ」→「『こんなの常識だろ』と私は思っている」
「これくらい言わなくても分かるよね」→「『これくらい言わなくても分かるよね』と私は思っている」
「普通、分からなかったら調べるでしょ」→「『普通、分からなかったら調べるでしょ』と私は思っている」


ですよ。


事実ですか?意見ですか?


私は119番通報したことがないのでドラマで見た限りの情報なのですが、119番通報すると「火事ですか?救急ですか?」と最初に聞かれるらしいですね。
あれをパクって……もとい、参考にして、私は自分に対して

事実ですか?意見ですか?

と問いかけることを意識しています。

その問いかけに対して(自分から)「意見です!」と返ってきたら、主語は必ず「私」です。
「と私は思っている」が定型句として登場します。

実際には言葉に出して言わない場合も多いですけどね。
少なくとも、心の中では「と私は思っている」と付けています。

これができるようになると、自分の思考・発言を一歩引いた客観的な視点でチェックできるようになりますよ。
個人的に、オススメです。
気が向いたら、やってみてください。

「事実ですか?意見ですか?」と自分に問いかける

のです。


分からんときは全部「意見」にしちゃいなよ


前の節で「事実ですか?意見ですか?」と自分に問いかける技を紹介しました。
実は、この技には大きな欠点があります。
それは

「事実」か「意見」か判断できる能力が必要

な点です。

「そもそも『事実』か『意見』か区別できていたら、もっと上手く説明できているよ!」な人もいるでしょう。
そんな人は、区別するのを一旦諦めて

全部「意見」ということにして「と私は思っている」を必ず付ける

のがオススメです。

これはリスク管理の話です。

1.「事実」を「意見」として提示
2.「意見」を「事実」として提示


では、どちらがトラブりそうですか?

一般的には「2.「意見」を「事実」として提示」の方がトラブりやすいはずです。
「敵を倒したと思います!」なのに「敵を倒しました!」と報告して実は倒せていなかったら大ピンチですよね。
「敵を倒したと思います!」だと「倒したのか倒してないのかハッキリしろ!」と怒られる可能性は、あります。
でも「敵を倒しました!」と報告して実は倒せていなかったときよりはマシです。

もちろん、いつまで経っても「と私は思っている」だけで押し切るのは問題があります。
いずれは「事実」と「意見」を区別できるようになってもらいたいです。

とはいえ、できないうちから高望みしても仕方ありません。
「意見」を「事実」として伝える方が、よっぽどマズいですからね。

「事実」か「意見」か迷ったら「意見」側に倒した方が安全

ですよ。


まとめ


今回は

【わわわ説明術】応用編その24:アイを叫べ

というテーマで好き勝手に語ってみました。

今回のコラムの結論は

「意見」の主語は必ず「私(I)」だと理解しよう

です。

「意見」は絶対に「『〇〇』と私は思っている」という構造

です。
それを意識すると、イライラするシチュエーションが少し減ります。

また「事実」と「意見」を区別するために

「事実ですか?意見ですか?」と自分に問いかける

ことをオススメします。

ただし「事実」と「意見」を区別するのが苦手な人もいるでしょう。
そんな人は一旦

全部「意見」ということにして「と私は思っている」を必ず付ける

のもアリです。

「事実」か「意見」か迷ったら「意見」側に倒した方が安全

だからです。

ちなみに今回のコラムに対して「これ説明の話じゃなくね?」と思う人もいるでしょう。
ドンマイっ(--)ノ
説明でも使える考え方なので、アリということにしてください。

あと今回のコラムの本文中に『「分かった!」と思わせる説明の技術』の宣伝がないのは「うっかり」では、ありません。
忍び込ませる隙がなかっただけです。なんてこったい。


蛇足ではないおまけ


今回のコラムでご紹介した

「意見」の主語は必ず「私(I)」だと理解しよう

ですが、これは聞き手側でも活用できる考え方です。

例えば、SNSで不毛な議論(というか喧嘩)をしている人たちっているじゃないですか。
あれって大部分は意見の押し付け合いだと思うのですね。
それを前提として「意見」の押し付け合いという構造が見えなくなっているから、白熱したバトルに発展しやすくなっているんじゃないかなー?と思っています。

例えば、そうですね。

Aさん:苺ショートケーキは苺から食べるべきだ!
Bさん:苺ショートケーキの苺は最後に食べるものだろ、普通。

Aさん:苺が最後?分かってねーなー。自分が食べる前に誰かに盗られるかもしれねーだろ。だから最初に食べる。こんなの常識だよ。
Bさん:俺の周りには他人の食べ物を許可なく食べるやつなんていねーんだよ。おまえのかーちゃん、でーべーそー。

Aさん:んだと?こらぁ!
Bさん:やんのか!あぁん?


みたいなやり取りがあったとしましょう。

このやり取りは「ケーキの苺は最初に食べるべき」「ケーキの苺は最後に食べるべき」という「べき論」の戦いになっています。
言い方を変えると「どちらが正しいか?」の戦いですね。

ですが、実際には

Aさん:苺ショートケーキは苺から食べるべきだ!」と私は思っている。
Bさん:苺ショートケーキの苺は最後に食べるものだろ、普通。」と私は思っている。

Aさん:苺が最後?分かってねーなー。自分が食べる前に誰かに盗られるかもしれねーだろ。だから最初に食べる。こんなの常識だよ。」と私は思っている。
Bさん:俺の周りには他人の食べ物を許可なく食べるやつなんていねーんだよ。おまえのかーちゃん、でーべーそー。」と私は思っている。

Aさん:んだと?こらぁ!」と私は思っている。
Bさん:やんのか!あぁん?」と私は思っている。


です。
レベル感としては「ピヨ太君とピヨ子さんでは、どっちが好き?」と同じです。

本質的に「ピヨ太君とピヨ子さんでは、どっちが好き?(苺は最初派?最後派?)」な話を「ピヨ太君好きが正しい。ピヨ子さん好きは間違い(最初に食べるのが正しい)」「ピヨ子さん好きが正しい。ピヨ太君好きは間違い(最後に食べるのが正しい)」のような形に書き換えたら、そりゃー感情的な摩擦が大きくなりやすいでしょうよ。
単なる主義主張の違いを「事実」認定させるために、お互いが頑張っているのですから。

ということで、話し手側としても聞き手側としても

「意見」は絶対に「『〇〇』と私は思っている」という構造

になっていて

「意見」の主語は絶対に「私」である

というのを意識すると、不毛な議論(というか喧嘩)が減るんじゃないかなーと私は思っています


【わわわ説明術】応用編シリーズ


応用編その1:1文字削るな
応用編その2:認知負荷を上げる
応用編その3:視覚効果を考える
応用編その4:誤解の許容範囲を設計する
応用編その5:正対しない
応用編その6:相手を憑依させる
応用編その7:説得の技術
応用編その8:その文字、いる?
応用編その9:「1文字削る」の実践例
応用編その10:優先順位を付ける
応用編その11:理解が大事
応用編その12:サンクコストを無視する
応用編その13:誰にとっての良い説明?
応用編その14:肩書で殴る
応用編その15:「体験」をデザインする
応用編その16:語らないで語る
応用編その17:説明は毒の沼
応用編その18:「正確な説明」は諦めるVer.2.0
応用編その19:たとえ話について語るよ(1)
応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
応用編その21:たとえ話について語るよ(3)
応用編その22:繰り返すVer.1.1
応用編その23:質問に答える
応用編その24:アイを叫べ【このページ】
応用編その25:補足の入れ方がメッセージになる
応用編その26:前提を決める
応用編その27:予備知識は「薄める」
応用編その28:点を丸に変える



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。

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