第百二十九回:【わわわ説明術】応用編その9:「1文字削る」の実践例
今日は2026年4月7日です。新年度が始まりましたね。夢と希望に満ちあふれている方、応援しています!夢と希望に満ちあふれていない方、ドンマイです(--)ノ私も、そっち寄りです。そんな身も蓋もないことを言ったところで、今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!
はじめに
栄えある百二十九回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!
【わわわ説明術】応用編その9:「1文字削る」の実践例
です。
今回もITと関係ないネタですが、どーんまい。
去年『「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本』という本を出版させていただいたのですね。
その本の「はじめに」で、うんちゃらかんちゃら。
その1で書いた内容の繰り返しになるので、やめておきます。
気になる方は「【わわわ説明術】応用編その1:1文字削るな」を、ご覧ください。
コラムの体裁を取っていますが、今回は(も)私の「説明の技術」のご紹介です。
今回ご紹介するノウハウは
1.「そして」を削る
2.修飾語の「〇〇の」を削る
3.繰り返しを削る
です。
今回は箸休めの回だったりします。
気軽に読んで、気軽にやってみてください。
本に書いたこと
『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中で「1文字削る」というノウハウを紹介しています。
ちなみに、P185から始まる節に書いてある内容です。
本の中で「1文字削る」の実践例として「ことができる」撲滅運動というのを紹介させていただきました。
内容は以下の通りです。
「ことができる」撲滅運動は、説明から「ことができる」という表現を削る活動です。
たとえば「ケーキを食べることができる(13文字)」という言い回しを「ケーキを食べられる(9文字)」に置き換えます。これで4文字削ることができました。
「4文字削ることができました(13文字)」を「4文字削れました(8文字)」に置き換えます。これで5文字削れました。
多くの場合「ことができる」は、なくても文章が成立します。別の言い回しに置き換えられます。
別の言い回しに置き換えた方が文字数は少なくなるでしょう。相手は楽できます。
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P187-P188より引用
今回のコラムでは「ことができる」撲滅運動以外に私がやっている「1文字削る」を3つご紹介します。
本に書いていないこと
私がやっている「1文字削る」の実践、1つ目は
「そして」を削る
です。
どこで読んだか聞いたか忘れましたが、順接の接続詞「そして」は、多くの場合、なくても文章が成立します。
例えば以下のような文章があったとしましょう。
ピヨ子さんはケーキを食べました。
そして、ジュースを飲みました。
そして、お昼寝をしました。
これは
ピヨ子さんはケーキを食べました。
ジュースを飲みました。
お昼寝をしました。
と書いても伝わります。
「なくても伝わるのだから、なくても良いよね」と考えて、私は原則として「そして」という接続詞を使いません。
その証拠に『「分かった!」と思わせる説明の技術』には「そして」が1回も登場しません……多分。
どーだったかなー。
多分、使ってないと思うんだよなー。
もし「おい、ここで『そして』を使っているぞ!」というのがあれば、コッソリ教えていただけると嬉しいです。
多分、使ってないけど。
ちなみに、このノウハウの本質は
接続詞の要・不要をチェックする
です。
気が向いたら、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
次に行きましょう。
私がやっている「1文字削る」の実践、2つ目は
修飾語の「〇〇の」を削る
です。
これは実際の例を見ていただいた方が分かりやすいですかね。
例えば『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中に以下の文があります。
聞いてもらえたとしても、内容を相手が理解できなかったら説明は失敗です。
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P21より引用
この文は推敲前の段階では以下のように書かれていました。
聞いてもらえたとしても、説明の内容を相手が理解できなかったら説明は失敗です。
「そもそもが『説明』の話をしているのだから、補足しなくても『内容』が『説明の内容』を指しているのは分かるよね」と考えて「説明の」を削りました。
あるいは『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中に以下の文があります。
読むのを中断したあなたが二度と本を開いてくれなかったら、それ以降に書かれている説明は、あなたに伝わるでしょうか?
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P46より引用
この文は推敲前の段階では以下のように書かれていました。
読むのを中断したあなたが二度と本を開いてくれなかったら、それ以降に書かれている私の説明は、あなたに伝わるでしょうか?
「本(『「分かった!」と思わせる説明の技術』)の話をしているのだから、補足しなくても『説明』が『私がしている説明』を指しているのは分かるよね」と考えて「私の」を削りました。
ここまでを読んで「そんな細かいこと、やれないよー」と思う人もいるでしょう。
ですが、実際には、あなたも日常的にやっているはずです。
例えば「晩御飯は何が食べたい?」と聞いたとします。
これは、本来であれば「今日の晩御飯は何が食べたい?」と聞くべきでしょう。
いつかを指定しないと、いつの晩御飯の話か分かりません。
でも「言わなくても分かるでしょ」と考えて「今日の」を省いていますよね。
それを自覚的にやっているだけです。
ちなみに、このノウハウの本質は
修飾語の要・不要をチェックする
です。
気が向いたら、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
次に行きましょう。
私がやっている「1文字削る」の実践、3つ目は
繰り返しを削る
です。
これも実際の例を見ていただいた方が分かりやすいですかね。
先ほど、以下のように書きました。
例えば『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中に以下の文があります。
(省略)
この文は推敲前の段階では以下のように書かれていました。
(省略)
「そもそもが『説明』の話をしているのだから、補足しなくても『内容』が『説明の内容』を指しているのは分かるよね」と考えて「説明の」を削りました。
あるいは『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中に以下の文があります。
(省略)
この文は推敲前の段階では以下のように書かれていました。
(省略)
「本(『「分かった!」と思わせる説明の技術』)の話をしているのだから、補足しなくても『説明』が『私がしている説明』を指しているのは分かるよね」と考えて「私の」を削りました。
ちょっとクドいですよね。
『「分かった!」と思わせる説明の技術』をはじめ、同じ表現が何度も出てきます。
これを例えば以下のように書き直してみたら、いかがでしょう。
ちょっと読みやすくなっていませんか?
例えば『「分かった!」と思わせる説明の技術』の中に以下の文があります。
(省略)
この文は推敲前の段階では以下のように書かれていました。
(省略)
「そもそもが『説明』の話をしているのだから、補足しなくても『内容』が『説明の内容』を指しているのは分かるよね」と考えて「説明の」を削りました。
あるいは、以下の文があります。
(省略)
この文は元々、以下のように書かれていました。
(省略)
「補足しなくても分かるよね」と考えて「私の」を削りました。
繰り返すことで記憶の定着を狙うのであれば、前者の書き方でも良いと思います。
ですが、読みやすいのは、繰り返しを省いた後者のはずです。
あるいは、本の中に以下の記述があります。
人は聞きません。
人は覚えません。
人は覚えても忘れます。
それが自然です。
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P110より引用
これは以下のように書いた方が読みやすい気がします。
人は聞きません。
覚えません。
覚えても忘れます。
それが自然です。
1行目で主語が「人は」であることが伝わりますからね。
2行目以降の「人は」は、なくても問題ない気がします。
ついでに、後者の方がテンポが良い気がしませんか?
……やっちまったっ!<( ̄◇ ̄;)>
いやー、これ、このコラムを書くために本を読み直していて気付いたのですよね。
「ここ、削れた……」って。
本に書いてあるのは前者の「人は」が何回も出てくるパターンです。
直すほどでもないけど、気になるなぁ(--;ゞ
ここまでを読んで「そんな細かいこと、やれないよー」と思う人もいるでしょう。
ですが、実際には、あなたも日常的にやっているはずです。
例えば以下の文章を読んでみてください。
ピヨ子さんはケーキを食べました。
次に、ピヨ子さんはジュースを飲みました。
次に、ピヨ子さんは、お昼寝をしました。
「ピヨ子、ピヨ子、しつけー!」となりますよね。
以下のように書き直したくなるのでは、ないでしょうか。
ピヨ子さんはケーキを食べました。
次に、ジュースを飲みました。
次に、お昼寝をしました。
これを自覚的にやっているだけです。
ちなみに、このノウハウの本質は
文脈を考慮して、要・不要をチェックする
です。
気が向いたら、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
まとめ
今回は
【わわわ説明術】応用編その9:「1文字削る」の実践例
というテーマで好き勝手に語ってみました。
今回のコラムで、ご紹介したノウハウは
1.「そして」を削る
2.修飾語の「〇〇の」を削る
3.繰り返しを削る
です。
本で紹介した「1文字削る」というノウハウの実践例を紹介してみました。
ちなみに、それぞれのノウハウの本質は
1.「そして」を削る→接続詞の要・不要をチェックする
2.修飾語の「〇〇の」を削る→修飾語の要・不要をチェックする
3.繰り返しを削る→文脈を考慮して、要・不要をチェックする
です。
気が向いたら、頭の片隅にでも置いておいてあげてください。
【わわわ説明術】応用編シリーズ
応用編その1:1文字削るな
応用編その2:認知負荷を上げる
応用編その3:視覚効果を考える
応用編その4:誤解の許容範囲を設計する
応用編その5:正対しない
応用編その6:相手を憑依させる
応用編その7:説得の技術
応用編その8:その文字、いる?
応用編その9:「1文字削る」の実践例【このページ】
応用編その10:優先順位を付ける
応用編その11:理解が大事
応用編その12:サンクコストを無視する
応用編その13:誰にとっての良い説明?
応用編その14:肩書で殴る
応用編その15:「体験」をデザインする
応用編その16:語らないで語る
応用編その17:説明は毒の沼
応用編その18:「正確な説明」は諦めるVer.2.0
応用編その19:たとえ話について語るよ(1)
応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
応用編その21:たとえ話について語るよ(3)
応用編その22:繰り返すVer.1.1
応用編その23:質問に答える
応用編その24:アイを叫べ
応用編その25:補足の入れ方がメッセージになる
応用編その26:前提を決める
応用編その27:予備知識は「薄める」
応用編その28:点を丸に変える
思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。






