第百三十二回:【わわわ説明術】応用編その11:理解が大事
今日は2026年4月21日です。中々ハイペースにコラムを更新しております。例年4月の20日前後にITパスポート試験の過去問が公開されるのですね。それに合わせて「令和7年度 ITパスポート試験(IP)」の過去問解説を書き終えたのですが……令和8年度分の過去問が公開されないっ(ノ∀`)ということで、微妙に手持ち無沙汰なのです。それがハイペースにコラムを更新している理由です。そんな与太話をしたところで、今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!
はじめに
栄えある百三十二回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!
【わわわ説明術】応用編その11:理解が大事
です。
今回もITと関係ないネタですが、どーんまい。
去年『「分かった!」と思わせる説明の技術 知識ゼロの相手にも伝わるようになる本』という本を出版させていただいたのですね。
その本の「はじめに」で、うんちゃらかんちゃら。
その1で書いた内容の繰り返しになるので、やめておきます。
気になる方は「【わわわ説明術】応用編その1:1文字削るな」を、ご覧ください。
コラムの体裁を取っていますが、今回は(も)私の「説明の技術」のご紹介です。
今回ご紹介するノウハウは
説明対象を深く理解する(ように頑張る)
です。
「そんなのノウハウじゃない!」とか「そんなの分かってるよ!」とか「そんなの根性論じゃねーか!」とか思う人もいるでしょうけどね。
意外に意識していない人が多いはずです。
あなたの説明が相手に伝わらないとき、あなたは「どう説明すれば伝わるかな?」とか考えませんか?
このとき、少しでも「もしかして自分の理解が足りていないのかも?」と考えますか?考えないのでは、ないでしょうか。
説明が上手くいかないときに「あー、自分の理解不足だわー」と思う人は今回のコラムを読んでも役に立ちません。
そんな人にとっては当たり前のことが書いてあります。
「あー、自分の理解不足だわー」と思わない人は、気が向いたら、読んでやってください。
少しはヒントになる内容が書いてあるはずです。
本に書いたこと
『「分かった!」と思わせる説明の技術』の「第4章のはじめに」で以下のようなことを書きました。
前提として、分かりやすく説明するための下地は「その物事に対する理解」です。
もしも、あなたが、説明する物事に対して「実は、よく分かっていないんだよね」な状態だとしたら、まずは、その物事について一生懸命勉強してください。それだけで、あなたの説明は分かりやすくなります。
※『「分かった!」と思わせる説明の技術』P82より引用
本のコンセプトがブレるので、サラっと流しましたけどね。
私は、分かりやすい説明の肝は「その物事に対する理解」だと思っています。
これが一番大事(--)b
今回のコラムでは、この「その物事に対する理解」を深掘りしてみます。
本に書いていないこと
説明するとき、頭の中にある「情報」を「加工」して相手に渡します。
これを料理に例えると「情報」は「材料」です。
「加工」は「調理」に相当します。

ここで、ちょっと考えてみてください。
材料がいっぱいある状態で料理するときと、材料が少ししかない状況で料理するとき、どちらが美味しい料理を作れそうな気がしますか?
材料が多ければ、調理の選択肢が増えますよね。
材料が多い方が美味しい料理になる可能性は高いでしょう。
もちろん絶対とは言えません。
選択肢が多過ぎるがゆえに、いろいろ考え過ぎて迷走する可能性はあります。
とはいえ、普通に考えたら、選択肢が多い方が美味しい料理を作れる可能性は高いですよね。
「スーパーの食材使い放題」と「冷蔵庫の余り物のみ使える」で料理対決をしたら、前者の方が有利なはずです。
説明も同じです。
「情報」が多い方が、言い方を変えると「その物事に対する理解」が深い方が、分かりやすい説明になる可能性が上がります。
当たり前の話をしますね。
あなたが説明できることは、あなたが知っていることだけです。
あなたが知らないことは説明できません。
あなたが説明できることは、あなたが知っている情報の100%まで
なわけです。
ということは、ですよ。
あなたの理解が深ければ深いほど、説明できることが増えます。
理解が「3」の人の100%は「3」ですが、理解が「8」の人の100%は「8」ですからね。
理解が深いほど、伝えられる情報量は多くなります。
もちろん伝える情報が多ければ良いという話でもありません。
脳みその空きが「5」しかない相手に「8」の情報を叩き込もうとしたら、相手はパンクしちゃいます。
ポイントは
理解が深いほど「加工」の選択肢が増える
ことです。
繰り返しになりますが、説明は「情報」を「加工」して相手に渡します。
「材料」を「調理」して料理を作るのと同じです。
『「分かった!」と思わせる説明の技術』も含めて、説明術の本の多くは「加工」に焦点を当てています。
料理で言えば調理法の話ばかりしているわけです。
でも、実際には「情報」も大事です。
材料がショボかったら美味しい料理を作れないのと同じです。
あなたが分かりやすい説明をしたいのであれば「どう説明するか?」と同じくらい「何を説明するか?」の質を意識してあげてください。
それを前提として「何を説明するか?」の質を担保するのは「その物事に対する理解」の深さです。
もしも、あなたが分かりやすく説明できないのだとしたら、説明が下手なのではなく、その物事に対する理解が足りていないのかもしれませんよ?
まとめ
今回は
【わわわ説明術】応用編その11:理解が大事
というテーマで好き勝手に語ってみました。
今回のコラムで、ご紹介したノウハウは
説明対象を深く理解する(ように頑張る)
です。
「ノウハウ」と言うよりは心構えですけどね。
分かりやすい説明を目指す上で、一、二を争うくらい大事だと私は思っています。
説明は「情報」を「加工」して相手に渡します。
「材料」を「調理」して料理を作るのと同じです。
説明術の本の多くは「加工(調理)」に焦点を当てています。
ですが、同じくらい「情報(材料)」の質も大事です。
あなたが説明しようとしている「情報(材料)」の質は、どうですか?
ちょっと考えてみてください。
蛇足かもしれないおまけ
経験1~2年くらいの若手が「初心者向け」の解説に手を出しているのを目にするときがあります。
きっと「初心者向けだったら自分くらいの知識(理解度)でも解説できるはずだ」と思うのでしょう。
甘いっ!(-A-)
考えが甘過ぎるっ!(-A-)
「自分くらいの知識(理解度)でも解説できる」は合っているとしましょう。
ですが、それは「あなたの解説に価値がある」を意味するわけでは、ありません。
「あなたの解説が読まれる」を意味するわけでは、ありません。
「あなたの解説が素晴らしいと持てはやされて、あなたの承認欲求が満たされる」を意味するわけでは、ありません。
何故か?
「ベテランは、もっと知識(理解度)が深いから」です。
確かに、あなた程度の知識でも初心者向けの解説は書けるでしょう。
ですが、あなたより深い知識を持っているベテランが書けば、もっと良い解説記事になります。
だから、あなた程度の知識(理解度)で勝負すると負けます。
それでは、どうすれば良いか?
考えるのです。
今、話した内容は「知識(理解度)で勝負すると負ける」です。
より正確に言うと「知識(理解度)のみで勝負すると負ける」です。
だから「知識(理解度)」以外の勝負どころを探してみてください。
例えば、分かりやすい説明をするには「知識(理解度)」と同じくらい「説明する相手の理解」が重要です。
あなた(若手)とベテランでは、どちらが「初心者」に近いでしょうか?
そうですね。
あなた(若手)です。
ベテランは知識があるがゆえに「何が分からないかが分からない」になっている可能性があります。
あなたは、まだ初心者時代の記憶が残っているはずです。
「説明する相手の理解」は、あなたの方がベテランより深いかもしれません。
あるいは、よく言われることですが「体験」です。
あなたの「体験」は、あなただけのものです。
いくらベテランだって、完全に同じ体験は、していません。
「体験」を盛り込むことで「知識(理解度)」のみで勝負する土俵から降りられます。
あるいは、腹をくくって「知識(理解度)」を深めにかかるのもアリですね。
きっちり「知識(理解度)」を深めたうえで、あえて初心者向けの解説をするのであれば勝負になると思います。
結局、何が言いたいかというとですね。
「初心者向けだったら自分くらいの知識(理解度)でも解説できるはずだ」は事実としてはそうかもしれないけど多分あなたの満足できる結果にはならないよ
です。
分かりやすい説明をする上で「知識(理解度)」は重要なのですよ。
それを前提として、ベテランが持っている「知識(理解度)」は、あなたより多いです。
だから「知識(理解度)」のみを拠り所にして勝負すると普通に負けます。
備忘録を残すついでなら好きに書けば良いと思いますけどね。
もし、あなたが「たくさんの人に自分の解説を読んでもらって、チヤホヤされてーなー」と思うのであれば「+α」の何かを探してみてください。
【わわわ説明術】応用編シリーズ
応用編その1:1文字削るな
応用編その2:認知負荷を上げる
応用編その3:視覚効果を考える
応用編その4:誤解の許容範囲を設計する
応用編その5:正対しない
応用編その6:相手を憑依させる
応用編その7:説得の技術
応用編その8:その文字、いる?
応用編その9:「1文字削る」の実践例
応用編その10:優先順位を付ける
応用編その11:理解が大事【このページ】
応用編その12:サンクコストを無視する
応用編その13:誰にとっての良い説明?
応用編その14:肩書で殴る
応用編その15:「体験」をデザインする
応用編その16:語らないで語る
応用編その17:説明は毒の沼
応用編その18:「正確な説明」は諦めるVer.2.0
応用編その19:たとえ話について語るよ(1)
応用編その20:たとえ話について語るよ(2)
応用編その21:たとえ話について語るよ(3)
応用編その22:繰り返すVer.1.1
応用編その23:質問に答える
応用編その24:アイを叫べ
応用編その25:補足の入れ方がメッセージになる
応用編その26:前提を決める
応用編その27:予備知識は「薄める」
応用編その28:点を丸に変える
思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。






