カンヌで暮らすような旅をした1日のルーティンを振り返ってみる【フランス旅】
2025年5月上旬から1ヶ月間、アメリカ人の夫といっしょにフランスを旅してきました。
27年前、わずか1ヶ月でしたが、私がはじめて海外で暮らしたのがカンヌです。そこにもう一度戻って、また暮らしてみたいと思い、この旅で滞在することにしました。
この記事では、朝は海を眺めながら学校へ通い、昼はアパートメントでのんびり食事、午後は旧市街を散歩して夕暮れを眺めるという、カンヌでの「1日のルーティン」をご紹介します。
これまでの記事はこちら▼
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南仏カンヌでの1日のルーティン
フランスの1ヶ月旅のうち、カンヌには1週間滞在し、現地の語学学校に通った。朝9時〜12時までの午前クラスを選択していたので、朝は簡単に果物やヨーグルトを食べて、学校に出かける。

アパートメントから学校までの距離は、普通に歩けば10分くらい。でも、カンヌで暮らせるのが嬉しくて、いつも早めにアパートメントを出て、海辺をゆっくり歩きながら通学していた。


学校はすぐそこなのだけど、まだ始業時間まで10分あるから、砂浜に降りてみよう。


そろそろ9時なので、学校に到着。


学校は、メキシコ人の団体の学生さんが去ったばかりとのことで、生徒が少なめですごく静かだった。

自分の子どもくらいの年代の生徒たちと一緒に、フランス語の授業を受ける。音読、リーディング、スピーキング、文法、リスニングなど、一通りやった。フランスの食べ物やワインについてのリーディングもあって、楽しかった。

語学学校での話は、こちらに書きました。↓
12時に学校が終わったら、またのんびりと海辺を歩いて家(アパートメント)に帰る。正午の海の色は、朝とは全然違う。朝の海は青いけど、昼の海は青緑。


カンヌのアパートメント
ところで、カンヌのアパートメントは、Booking.comで予約した。Booking.comだと、条件に合った物件(洗濯機あり、キッチンありなど)が見つけやすく、特に暮らすような長期滞在の宿探しには重宝する。

語学学校から歩いて10分くらいの場所にある、1ベッドルームのアパートメント。1泊2万円くらいだった。

カンヌ旧市街の雰囲気がいい場所にあり、通学にも散策にも最高の立地だった。
フランスのスーパーで買い物
学校が終わってアパートメントで昼食を食べたら、スーパーに買い出しに。

円高もあって外食は高くつくので、ほぼ毎日アパートメントで食べていた。でも、フランスはパンもチーズもワインも美味しいので、十分贅沢な食事ができる。

フランスでの家飲みについては、以下の記事にも書きました。
ところで、前にカンヌに滞在していた26年前は、日曜日はどこも閉まっていてビーチくらいしか行く場所がなく、街全体がシーンとしていた記憶がある。でも、今回は日曜日にもスーパーが開いていた。
小さい街では、スーパーは日曜日は休みや午前だけ営業といった場所もあったけど、カンヌを含む観光地では、日曜日営業のスーパーが増えたようだ。旅行客にとってはありがたい。


ここ数年、抹茶が欧米で大人気らしく、よくYoutubeのモーニングルーティン系動画で"意識高い系インフルエンサー"が、朝から抹茶ラテを飲んでるのを目にする。だから日本では抹茶が品薄らしい。
英雑誌The Economistでも、抹茶がZ世代に人気だという記事が載ってて、私たち夫婦が講師をしている英語教材SPEEDIER READINGのラジオでも取り上げた。
カンヌ映画祭会場周辺を散策
ある日は、学校が終わった後、カンヌ映画祭周辺に散歩に行った。
カンヌ駅からカンヌ国際映画祭のある周辺を真ん中として、ざっくりとその東側(のビーチ沿い)がセレブエリア、西側が庶民エリア。具体的には、こんな感じ。

カンヌと言えば映画祭。もちろん興味がないわけではなかったけど、期間中は混雑するし宿泊費も高騰するので、映画祭最終日に到着した。

私たちが到着した映画祭最終日は、カンヌ全域で映画祭妨害が目的とみられる大規模停電があった。
映画祭終了後、有名なレッドカーペットの階段のところに来てみた。レッドカーペットは、映画祭の開催中でなくても常時置いてあったと記憶しているけど、今は祭りの直後でカーペットのクリーニング中なのかも。

階段上のポスターが剥がされ、レッドカーペットがない状態だと、何だかみすぼらしいこの小さな階段に世界のスターたちが集結してたとは、ちょっと想像できない。

カンヌは、フランスの皇帝ナポレオンが流刑になったエルバ島(現在のイタリア)から脱出し、1815年に上陸した地。カンヌの中心地にある「ノートルダム・ド・ボン・ヴォヤージュ教会」に、上陸記念の碑がある。

このカンヌからアルプスを縦断してパリに向かって軍を進めた道が、今でも「ナポレオン街道」という観光ルートになっている。
でも、ナポレオンはパリに戻って再び皇帝に返り咲いたものの、またすぐにイギリスに敗れ(百日天下)、今度は二度と脱出できないアフリカ沖の孤島セントヘレナ島に流された。
こういうことも、アラフィフにして世界史の勉強をやり直していなかったら、きっと全く興味なかったと思う。

ノートルダム・ド・ボン・ヴォヤージュ教会周辺は、カンヌの中心地で高級ブティックなども多くある場所だけど、教会周りがホームレスのたまり場になっていた。教会の中にも物乞いがいて、実はこの写真を取ってる裏で、夫がお金をせびられている。でも、物乞いには毅然と「ノン」と言えば普通はすぐ諦めてくれるので、危ないわけではない。


カンヌの高級ブティック街をチラ見
そして、カンヌ駅から東側の特に海沿いは、高級ホテルやブティックが立ち並ぶセレブの人のエリア。

残念ながらセレブエリアには全く用事がないので、街をぐるっと廻る周遊バスから見たのみ。

DIORの装飾がかわいかった。


DIORにはいなかったけど、他のブランド店には入口にいかついドアマンがいた。
カンヌの旧市街ル・シュケを散策
「カンヌ」と聞くと、「カンヌ映画祭」あるいは「高級リゾート」のようなイメージを持つ人がほとんどだと思う。でもカンヌはもともと小さな漁村で、その昔ながらの雰囲気が残っている庶民的な地域もある。今回滞在したアパートメントがあるのも、その地区。
カンヌ映画祭会場周辺のエリアだけを見て、「カンヌってたいして見るところないなー」って思っている日本人観光客の方が結構いるようだけど、私が思うカンヌの一番素敵なエリアは、この旧市街「ル・シュケ」だ。

私は、学校が終わってからまっすぐ家に帰らず、毎日のようにこの旧市街をウロウロして道草くっていた。


フランスではどこのパン屋さんも美味しいかというと、決してそうではない。そして、美味しいパン屋さんであっても、バゲットは美味しいけどクロワッサンはイマイチとか、その逆もある。自分好みのパン屋さんを見つけるのが大変でもあり、毎回違ったパン屋さんのバゲットを試してみるのが楽しみでもあった。
カンヌでは、当たりのパン屋さんを見つけるのに苦労した。googleマップのレビューを見ても、接客態度についてなどが中心の旅行者によるレビューが多く、味についてはあまり参考にならない。
そこで語学学校の先生に聞いたところ、フランスで美味しいパン屋さんを見つけるには、"Artisanal"という表示を目印にするといいと聞いた。artisanalとは、職人が丁寧に作っている(つまり工場で大量生産されたパンではない)という意味だ。

ほんとに、どこを切り取っても絵になる。毎日、学校が終わってからここを歩くのが楽しすぎた。


柵に本物のバラを一本ずつ刺している素敵なレストラン。柵の棒に水がたまるようになっているようで、毎日の営業開始のときに棒に一本ずつ水を入れて、バラを刺していた。


カンヌ映画祭会場周辺や海辺には観光客がたくさんいるけど、旧市街の丘を上ってくると、観光客がぐっと少なくなる。



旧市街の丘の一番上には、時計塔と教会がある。


丘の上からは、カンヌの港と街が一望できる。


アパートメントから歩いて5分でこの景色が見られるので、毎日ここに来ていた。

カンヌで一番景色のいい博物館
丘の上には博物館(Musée de la Castre)があり、入場料が必要なものの、さらに素晴らしい景色が見られる。




夕方の旧市街を散策
午後は日差しが強いので、日によってはアパートメントで洗濯をしたり、仕事をしたりして過ごし、夕方に涼しくなってから出かける日もあった。5月末のフランスは夜9時くらいまで明るいので、午後が長いのが嬉しい。






アパートメントで夕食を済ませてから、よく散歩に出かけていた。歩いて5分の丘で、この美しい夕暮れの空を眺められる幸せ。

まとめ
「暮らすような旅」って、言うのは簡単だけど、私にとってはものすごく難しい。欲張りなので、せっかくならあの街にも行きたい、この街にも行ってみたいという思いが勝ってしまい、一つの街に何日間もとどまっていられない性分だからだ。
でも今回、語学学校に1週間通学したことで、半強制的に「暮らすような旅」になった。
朝の通学路や、いつものスーパー、毎日眺めた旧市街の丘からの景色。そうした「繰り返す日常」が、旅をただの観光から特別な体験へと変えてくれたのだと思う。そうやって街に少しずつ馴染んでいく感覚の積み重ねこそが、私が心のどこかで求めていた「旅のかたち」だったのだと気づいた。
毎日忙しなくガイドブックに載っている定番の観光名所をめぐり、次々と移動する旅のスタイルは、もうそろそろ卒業する年齢なのかもしれない。今後も、世界のどこかで、また暮らすような旅をしてみたいたいなと思った。
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