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育児の落とし穴 〜仕事という逃げ道〜

自己紹介
私は、働く人の健康をサポートする「産業医」をしています。普段は、産業医活動の「落とし穴」や日々の実践・考えを、noteやX(Twitter)で発信しています。

育休・育児シリーズを始めます
2025年に第一子を授かり、合計4ヵ月ほど育休を取得しました。この経験を通して得た学びを、『落とし穴シリーズ』として発信していきます。特に、これから育休を取ろうと考えている男性に参考になればと考えています。諸先輩方からすれば鼻で笑われるような内容もあろうかと思いますが、こんな人間もいるんだと温かい気持ちでご笑覧いただければ幸いです。

仕事という逃げ道

「育休を取得してよかったこと」の記事でも書いた通り、「仕事の方が育児より圧倒的に楽(らく)」というのは、まさにその通りです。

育児と比べると、仕事は「自分でコントロールできる」「理不尽なことがない」「区切りがある(休める)」「一人になれる時間がある」などなど、仕事の方が圧倒的に楽だなと痛感させられます。

仕事(職場)が育児(家庭)よりも楽で魅力的かについては、江草先生が次の記事で紹介していた『タイムバインド』という本を参照してみます。

タイムバインドの紹介をチャッピーにお願いしてみました。まさに仕事が逃げ道になることの必然性が言語化されています。

『タイムバインド』が言う「職場が家庭に勝ち続ける」は、個人の怠慢というより仕組みの勝負に家庭が負けているという話です。

[職場は報酬が早い]
成果が数字や評価で見え、上司や同僚から承認が返ってくる。だから「頑張った感」「役に立ってる感」が得やすい。

[家庭は成果が見えにくい]
家事・育児・介護は終わりがなく、達成しても評価されにくい。しかも段取りや調整(メンタルロード)が積み上がりやすい。

[職場は居心地が良く設計されがち]
役割が明確で、仲間意識やサポート(福利厚生・チーム文化など)が用意されることもある。

[家庭は疲労がぶつかりやすい]
時間が足りない状態で回すので、役割分担の不満や衝突が起きやすく、結果として「家にいるほど消耗する」。

この結果、人は(罪悪感を抱えつつも)職場に長く居たほうが楽になり、家庭はさらに手薄になってもっと大変になる。つまり、職場が家庭に勝ち続けるループが生まれる。

仕事は「逃げ道」になる

構造的に必然的に仕事は簡単に「逃げ道」になります。仕事があるからという言い訳によって育児をしないで済むわけで、夜中に起きなくていい、沐浴をしなくていい、離乳食をあげなくていい・・・そういう状態が簡単に成立してしまうんです。

仕事と育児の役割分担が強まる

仕事に逃げはじめると、さらに育児に関わらなくなります。育児の当事者性が薄まります。育児脳じゃなくなり、動きが遅くなり、叱られ、泣き喚かれ、暴れられ、父親見知りされ、さらに育児がやりたくなくなります。そして、パートナーから育児を任されなくなり、育児を取り上げられ、、育児からさらに遠ざかり・・・そして、さらに仕事に逃げるという循環に陥ります。

役割分担を正当化してしまう

その結果として、夫婦の片方が仕事で、片方は育児という役割分担が強まります。ついでに言えば、男性の方が報酬効率が良いことが多いので、男性が稼いで、女性が家庭を守るという構図にもなりがちです。ある意味で合理的ですしね。しかし、それが結果として役割分担になってしまうことを正当化してしまうんですよね。「だってしょうがないよね」「そっちの方が家庭のお財布的にいいもんね」という感じに。

でも実際には、育児担当の方が不満が溜まっていくんですよね。仕事の方が圧倒的に楽なのに、偉そうにしたり、当たり前だと思っていたりするからというのもあるんでしょうね(自戒を込めて)。

仕事に逃げないために

まずは認識する

人間は弱い生き物なので、無意識に、無自覚に楽な方、楽な道、楽な選択を選びがちです。なので、まずは認識しましょう。育児をしないで仕事をするという選択は「逃げ」であるかもしれないと。

もちろん、家庭の中で話し合いの結果や、様々な事情(経済的、キャリア的、地理的など)もあるので、必ずしも仕事が「逃げ」ではないこともいくらでもあると思います。が、あえて言えば、どこか必ず「逃げ」の要素が含まれているように思います。だって、育児より仕事の方が楽なんだから。

この構造こそが育児の落とし穴なんです。それを認識しましょう。

大変でも関わる

育児は大変です。辛いです。『タイムバインド』の表現を借りれば、報酬もなければ、成果も見えないし、居心地もよくないし、疲れるわけですからね。さらに、育児をしないほど、育児は遠ざかり大変さが増します。

なので、意図的に積極的に関われる範囲で関わることしかないのかなと思います。パートナーに叱られたり、ドヤされたり、嫌味言われたりもするかもしれません。赤ちゃんに泣き喚かれ、暴れられ、父親見知りされたりするかもしれません。

それでも食らいつきましょう。

平日は難しければ土日に頑張りましょう。

ゴルフに行きたくても我慢しましょう(自戒を込めて)。

育児を楽しもう

育児は大変ですが、楽しさもたくさんありますよね。
仕事の方が楽かもしれないけれど、育児を楽しむことで
【仕事>>>育児】をせめて【仕事>育児】にしましょう。
可能なら、【育児>仕事】にしましょう。

どこかで記事としてまとめようと思いますが、ざっと挙げると
・写真を撮る
・思い出をつくる
・遊びにいく
・複数人でやる
・育児を話す機会をつくる
・おもちゃをつくる
・育児の勉強をする
・他の赤ちゃんと絡む
といったところかなと思います。

おわりに

「仕事に逃げない」ということは、仕事人間だった自分にとって本当に難しいことだった気がします。そもそも仕事がこんなに楽だと認識したのも、数か月経ってからでした。「あれ?なんか仕事に逃げてない?」「夜泣き対応は自分は明日仕事なんだからやらなくていいって言い訳してない?」とふと思ったんですよね。私は弱い人間なので逃げまくっていたわけです。

育休が終わった今も、大きくは変えられていません。しかし、「仕事は逃げ道になる」ことを認識したことと、関わりを意図的に増やしたことで少しは変えられている部分もあるのかな、と思っています。

仕組みとか構造って本当に怖いんですよね。まさに育児の落とし穴そのものです。

まずは、本記事がこれから育休や育児に向き合う男性の参考になれば幸いです。そして、同じように育児に頑張っている皆さん、今日も本当にお疲れさまです。

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仕事の方が楽・・
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仕事の方が楽・・・・

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  14. 育児の落とし穴〜育児は理屈じゃない〜←Coming soon

番外編1:なぜ育児休暇を取得したか
番外編2:育児休暇を取得してよかったこと
番外編3:男性の育児休暇について所感

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ここまで読んでくださってありがとうございます!!

おもしろいと思ってくれた方は、ぜひスキや拡散いただけるととても励みになります。

男性の育児が当たり前に!男性が休める社会に一緒にしていきましょう!
よろしくお願いします。

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ちょっと癖のある投稿多めですが笑

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また、夫婦でラジオも始めました。
育児トークは少な目ですが、よかったら聴いてください!


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