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#614_制作メモ──22歳の夜が生まれるまで

作品を育てていただいてありがとうございます。 制作記録を別記事といたしました。本作は「レーベル」の代表作としてお届けします。
この記事は、今年の1月10日に書いた記事です。

(約 3,200 字)


はじめに

年始の駅伝を見て、自分の歩いてきた道を静かに思い返していました。

気分では「この曲を、誰かに歌ってほしい」です。
今日は、制作の裏側をまとめていきます。
実際には、歌いにくいと思います(内容、旋律)

今回は、SUNOで「長尺バラードは作れるのか」にトライしました。
 私は、SUNOを楽器として「総合芸術」と捉えています。

「ああ、そろそろAIでは限界なのかな…」
そのような気持ちにもなりました。

1回目の生成がいちばん自然に「忘れられない夜を抱えたまま、未来を選ぶ22歳」の物語に寄り添ってくれたと思います。

🎹 制作編

🟠 作品の背景、解説、生成AIの制約、推敲と語尾、調性について。

作品の背景

2024年からの一連の作品の「ロック版」です。“琥珀糖”のように、外はカリッと、中は柔らかい、でも、ほのかに甘さの残る口当たりをめざしました。

歌詞は年末に約1万字ほど下書き、年始に要約と整理をして、整理しきれずに、またお蔵入りになるのではと怯えましたが、出すことができました。

ご参考: イラスト前作①前作②

楽曲解説

楽器編成は、いまトレンドの「アナログ回帰」で、ロックの音色を選択。
いまどきの「ストレートさ」と、22歳の揺らぎ、現代の若者の成熟と情熱を再現しようと思いました。

恋でもなく、所有でもなく、ただ「ちゃんと生きてる」誰かに心を動かされた瞬間。

「あの夜の手触り」だけが残ったこと。
会いたいと言えなかった理由。守りたかった未来。
私にもありましたし、みなさんにもあると思います。

すべては「これからどうするか」だと思います。

📣知人に、聴いてもらいました

長年アマチュアで音楽活動をしている知人に、感想をいただきました。歌詞の内容的に、男性に感想をいただくことに、少しだけ心苦しさや照れもありました。

ご感想は、優しさと痛み、弱さと前向きさが出ている。いい歌。制作の思考はディレクター寄り、とのことでした。6分近くも集中して聴いてくださいました。

あとでお礼のお手紙をしたいと思いましたが、“個人的な交流” は求めていないと思い、しませんでした。

相手に渡すための言葉ではなく、筆者自身の心の記録として言葉にして残そうと、この記事にしました。

その後にお目にかかった際、改めてお礼をお伝えしました。

人に作品を見ていただくのは、特別なことでした。
なんとも言えない安堵感と充実感です。
この場を借りて、深くお礼を申し上げます。

作詞と、歌詞の推敲

SUNOは、初回の生成が曲の純度が高く、歌詞と音像を「なるべく1回で精密に」組み上げる必要がありそうです。

一旦生成したものを、旋律や音色を聞きながら何度もループして、整えたい場所を探したくても、生成のたびに装飾が過剰になります。微調整できないのが悩ましいです。

SUNO、生成AIの制約

今回の生成では、1回目に出た曲が圧倒的に良かったです。
歌詞の「核」を素直に読んでくれると思いました。
ですが、何回か生成した後のものを公開しました。

公開したての頃は、途中で無音になる部分に違和感を感じました。あとで、放送事故(無音)ではなくて、ライブの呼吸と思うことにしました。その割には音響が野外ではないというジレンマがあります。

曲の前半は音が厚く、ボーカルも安定して、後半だけ急に静かになったことが、SUNOが扱える長さと密度の限界かとも思い、とても戸惑いました。
実際はどうなんでしょう。

音声ファイルの容量は8Mです。いままで(Ver 3.5)では、5MB未満が多く、4分以上の曲ができ、音色の厚みも出るようになりました。

ただ、その「限界」が悪い意味ではなくて、
むしろこの曲のテーマとよく似ている気がしました。

──忘れられない夜は、いつも突然静かになる。
──言葉が途切れたところに、本当の気持ちが残る。

そんなふうに、生成AIの癖や制約さえも、
この曲の物語に溶け込んでしまった。そう思うことにしました。

歌詞の推敲、語尾の調整

これ以上の歌詞調整は、歌詞の人物像、バンドの世界観、ボーカリストの年齢、歌い方、楽器構成や曲想に応じて変わると思い、このままにしました。
執着せずに、次の作品へ進みました🏃

一旦はこう思ったものの、毎日聴く度に作品を育てたくなって、ときどきnoteのTOPに固定していました。

ライブ版と通常盤とを分けるように、6分は少し長いので、5分未満に収めようとしていました。

ロ長調の話

そして、何より、2024年以来、ロ長調についに出会うことができました👑
作者が、最もエモいと感じている “調性”です。
明るさの中に影が差す独特の緊張感があります。
開放感と切なさ、温かみが同居するような印象です。

ご参考: Love so sweet(嵐, 2007年、ロ長調の曲)

1回目生成の純度

2回目以降の生成では、SUNOがこちらの意図を「学習しすぎて」「 解釈が広がり」別の方向へ曲を作り始めることがあります。

最初は素直に読んでくれる、2度目以降は、音を作り込んで厚く、盛り上げてしまう。「こういう曲が欲しいんだな」と勝手に 解釈を広げたり、アレンジを変えたり、冒険し始める感じです。

だからこそ、最初の生成がいちばん純度が高いということが、今回よく分かりました。サウンド作りそのものが人生で初めて。とても楽しかったです。

制作の苦労

メロディのキャッチーさ、耳を奪われるアドリブ、歌い手の繊細な息遣いは、いまのAIでは、まだまだ難しいと思います。

歌詞の文脈から、歌い出しから中間、中間からサビへの橋渡しをしますが、文脈に飛躍や曖昧さがあると、曲で拾ってくれないとか、サビで急に声を張り上げたり、実際に歌ってみると「こんな歌い方はしないな」と思う事がたくさんあります。

人間に近づけたいと言うよりは、人間が聴いて違和感がなければいいと思います。「カ行」「タ行」のアタック(言葉の1文字目)が、英語の発音に近いので、日本人が聴くと「言い捨てている」「投げやり、乱暴」「強調している」と聞こえるかもしれません。

創作には「合格ライン」がない

60点で合格の試験があるとして、59点は不合格です。
でも創作は違います。

59点の作品が、誰かの心を100点で救うことがあるからです。

この「22歳」は、
作者自身が「まだ直せる」と思ったとしても、
聴き手にとっては “今の形がベスト” とも思えました。

創作は、完成=合格ではなく、
完成=「今の自分が出せる最善」であり、
そして「次の作品に進める状態」でもあります。

「あと1点を取りに行く努力」は創作にも必要ですが、

合格ラインを自分で決めたら、
あとは聴いてくださった方に委ねるしかないのです。

受け取っていただけること、感想を持ってもらうこと、
それを丁寧に伝えてくださること、いつもありがたいです。

今回の作品で “自分の合格ライン” をちゃんと越えた。
だからリリースできた。そのようにも思います。

創作の“1点”は、努力ではなく “心の動き” で決まる

試験の1点は努力で取るものですが、創作の1点は、

  • ふとした感情

  • ある夜の記憶

  • 誰かの声

  • 自分の弱さ

  • 未来への選択

こうした “心の動き” で決まると思い馬す。

歌詞の中にある「あの夜の手触り」
これは努力では作れない “1点” だと思うんです。

「努力で積み上げる1点」はもちろん大事で、
創作の作品はそれに加えて、

“人生でしか得られない1点”
が入ってきます。

これが創作の強さだと思います。

つまり、あなたにしか、私にしかできない。
そういうことなんだと思います。


💓 物語編

「心が動く」について

感情が生まれたときに、心が開きます。
うれしい、ひどい、私たちの心が感じることは、安心や孤独を誰かにわかってもらいたい。

自分の「境界が揺れる」瞬間。それが言葉や態度、行動に出ていきます。
それを抑圧、自制している普段の自分をどう表現すると、お互いにとって、その場にふさわしくなるでしょうか。

歌詞を整えすぎると「等身大」が消える

22歳くらいのミュージシャンが書く歌のイメージ、言葉が少し荒けずり、感情が先に走る、まとまりきってない、でも“生きてる” 。

この 未完成さ、危うさ が魅力です。
歌詞には、生き方がそのまま出てくると思うからです。

整えすぎると、大人の視点、俯瞰、技術的すぎて、物語の完成度が前に出てしまって、 「等身大の22歳」から離れてしまい、これを仕上げるのが大変でした。作品の温度感って、むずかしい。とってもそう思いました。


直近の作品

この曲が生まれるのに繋がる作品たちです。



関連作品

作詞の元になった1万字のメモは、肉づけして小説にしています。


1話2話番外編・大翔ひろと3話 -I3話 -II3話 -III4話5話-I5話-II5話-III5話-IV5話-V6話7話番外編・爽子さわこ8話9話10話11話12話13話14話15話前半まとめ

※ 連載ですが、どのお話からも読めます。


あとがき

短くまとめられずに、お蔵入りにしていた記事を思い切って出しました。

この記事はもう少し字数を減らして、内容ももう少し軽やかにしようと思いましたが、寝かせてもうまくいきそうになかったので、思い切って出してしまいました。いつも、長い記事を本当にごめんなさい。

あなたの心の声を拾って、できないを、
できる」と話す人に、出会ってほしいと思います。

この歌が、あなたの勇気を行動に。

<了, 約 4,000 字>

▲同じ速度の曲を、アナログからデジタルに変える遊びです🙌

あなたの手の中の、小さな願いがそっと叶いますように🥃


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久藤 あかり | はじめまして! スキ、コメントが1番うれしいです。私の記事を元にあなたの記事を書いてもらうのも大歓迎!心が動く言葉はありましたか?ご感想お待ちしています😊