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名詞の不可算・可算(単数・複数)⑦-5:臓器(内臓)2[医学英語]&焼肉英語

副題:可算不可算の理想と現実(英文法の理想と現実)

名詞の不可算・可算(単数・複数)[UC(SP)]の深掘り版29

「可算不可算単複で混乱が生じる英語の名詞」の深掘り。この⑦シリーズでは、私の得意分野である科学英語の中でも特に存在感の大きい医学英語を整理。今回の「臓器(内臓)2」は、名詞の不可算・可算(単数・複数)問題の応用で前回よりも難易度はアップしますが、柔軟に考えれば問題はないと思います。

臓器(内臓)の深掘り第2弾の検証内容【前回とほぼ同じ】
❶臓器名は可算Cか不可算Uか?
:具体例を列挙して検証
 「内臓肉(モツ・ホルモン)」問題:有名な英文法項目「動物肉」問題との類似性
❷臓器名の不可算U・可算C(単数S・複数P)はどう決まる?
 医学的な知識と英文法の知識の両方が必要(当然と言えば当然)

英文法の範囲で考察すべきポイントは、
 1. 『英語名詞は「C:数える・U:数えない」のシンプルな2分類』が定番説明
  もっともらしい説明だが本当? CUなんて無いほうが実はシンプルなのでは?
 2. 英語はなぜこんなにU・C(S・P)の使い分けが面倒なのか?
  「ごく僅かな形の違い」で意味を使い分ける英語の特徴を正しく理解

※臓器名も理系用語の代表例。文系の学問である学校英語や学術英語ではどうしても扱いが小さくなりがちなのに加えて、扱う単語が前回よりも専門的に。前回と同様、「科学的な理解が深まることで文法的な扱いの理解も深まる」という視点が重要。

この記事に対するコメントは不要です。ご質問はUNIPAのQ&Aからお願いします。


今回も単語に慣れてもらうことを重視しつつ、英文法の面からもしっかりと深掘り

★内臓1【復習】:表現が2つ(よく使われる表現とレアな表現)
 internal organs(一般用語だが医学でも多用、普通この複数形で使われる)
 viscera(専門用語:これが複数形、単数形viscusはレア)
  口語では「腸・はらわた」の意味も
★内臓2:さらにレアな表現や口語表現(医学用語ではないものも含む)
 visceral organ(visceral:名詞viscus/visceraの形容詞化) 
 bowels, guts(腸の複数形:単数形はbowel, gut)
  bowelもgutも複数形で内臓(≒はらわた)の意味
 innards(口語、複数形のみ:いわゆる常時複数形)
 entrails(口語、複数形のみ:いわゆる常時複数形)

★個別の臓器1【復習】:医者ではない一般人も知っている臓器を中心に
 心臓:heart
 肺/肺臓:lung
 胃:stomach(一般用語), gaster(専門用語だがレア、形容詞gastric)
 腎臓:kidney
 大腸:large intestine
 小腸:small intestine
 肝臓:liver
 虫垂:appendix (vermiform appendix)
 肛門:anus
★個別の臓器2:やや専門的な医学用語(一般人で知っている人もいるかも)
 甲状腺: thyroid gland
 気管:trachea(専門用語), windpipe(口語)
 食道:esophagus[米]/oesophagus[英](専門用語), gullet(口語、レア)
 結腸:colon
 直腸:rectum
 十二指腸:duodenum
 盲腸:cecum(専門用語), blind gut(口語)
 胆嚢:gallbladder
 膵臓:pancreas
 脾臓:spleen
 副腎:adrenal gland
 横隔膜:diaphragm
 膀胱:(urinary) bladder
 子宮:uterus
 精巣/睾丸:testis, testicle


復習問題:「臓器」の意味では、可算名詞と不可算名詞のどちらが原則?
 言い換えると、臓器は数えられるか否か?(日本語で考えても大丈夫)

問題1
 ① スポーツ用語「ガッツがある」・「ガッツプレー」のガッツとは?
 ② 日本語の「腸・腑(ハラワタ)」はどんなイメージで、どんな慣用表現がある?

問題2:動物名詞を不可算にすると意味が変わるか変わらないか? 変わるとすればどう変わる?(法則性はある?)

問題3:臓器(内臓)名詞を不可算にすると意味が変わるか変わらないか? 変わるとすればどう変わる?(法則性はある?)

問題4
 ① 日本語「レバー」と英語"liver"の意味の違いを考察
  (ヒント:英語では可算と不可算のどっち? 両方?)
 ② 「人の肝臓は重さが約1.5kgで幅が約15センチある。」を英訳
  (ヒント:「任意の1個」の意味を英語で表すには?)
 ③ 「私は牛レバーよりも鶏レバーが好きだ。」を英訳
  (ヒント:「牛」をどう訳すかも問題になるのが英語)

問題5:以下の焼肉用語の部位と語源は? 英語では可算と不可算のどっち?
 ① ハツ
 ② タン
 ③ ガツ(知名度は低め)
 ④ 他にもないか各自で検討

問題6:英語で「内臓」を意味する名詞は可算名詞複数形が原則のようですが、単数形や不可算名詞はない? その場合、意味が変わるか変わらないか?

※焼肉用語「モツ・ホルモン(内臓を加工した肉)」の英訳は、上記以外にもoffal、numbles、(鳥限定の場合が多い)gibletsなど様々(「内臓」は日本語でも医学用語とは別に臓物、ハラワタ(腑・腸)等と表現が多様)


 前回の臓器名(内臓)記事では「不可算可算の理想と現実」問題の簡単なケースだけをご紹介しましたが、今回の記事ではレベルを上げて和英共通に見られる「内臓」表現の多様性と、学校英語でも有名な「動物肉」問題の応用のような「内臓肉」問題を取り扱ってみました(学校英語ではあまり正面切って扱われることが少ない話題かもしれませんが)。日本語では問題にならないのに英語では大問題になる「文法的に可算名詞なのか不可算名詞なのか?」の理解を深めるお役に立てれば幸いです。

 いわゆる学校英語や学術英語で整理しきれていない部分を考えてもらうための教材、英語の「名詞の不可算・可算(単数・複数)の理想と現実」問題が少しでも伝われば幸いです。

 授業ではちゃんと解説しますが、一般公開はここまで。あちこちにヒントを散りばめてあるので、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。


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