♣︎44 人を呼ぶのではなく関係を育てる行事へ
地域とつながるイベントの作り方
~「人を呼ぶ」から「関係を育てる」へ~
一人の保育者が少し困ったように言った
「“地域交流”ってよく聞くんですけど…
正直は少し身構えてしまうんですよね」
周りの先生たちもうなずきます
「人が増えると対応も増えますよね」
「トラブルがあったらどうしよう」
「忙しくなるだけじゃないですか?」
保育プランナーはその気持ちを受け止めながら話し始めた
「先生たちがそう感じるのは不安はとても自然で当然です」
「地域交流そのものが大変なのではありません」
「設計がないまま人を呼ぼうとするから不安になるんです」
保育者たちは静かに耳を傾ける
プランナーはホワイトボードに二つの言葉を書く
人数
関係
「"何人来るか"よりも"どんな関係をつくるか"」
「だからたくさん集めることが目的ではありません」
「また来たいと思ってもらえること」
「それが一番大切なんです」
保護者も地域も「参加者」になる
「保護者は“見ている人”ではなく“参加している人”になれると満足度が上がるという話です」
保育者がうなずいた
「実はこの考え方は地域との関係づくりにもそのまま使えます」
プランナーは続けました
「参加するというのは競技に出ることではありません」
例えば
小さな役割がある
自分の居場所がある
「関われた」という実感がある
「この三つがそろうと人はまた来たくなる」
STEP①
誰と関係を育てたいですか?
「最初に決めるのは“誰でも来てください”ではありません」
「関係を育てたい相手を決めます」
例えば
卒園したご家庭
これから入園を考えているご家庭
地域の方
近くのお店や団体
「全部を呼ばなくていいんです」
「今回は誰とつながりたいのか」
それを一つ決めるだけで行事はぐっとシンプルになります
STEP②
なぜ来てもらうのか
続いてプランナーは問いかけた
「先生たちその人たちに来てもらう理由は何でしょう?」
少し考えたあと
「園を知ってもらいたい」
「子どもたちの姿を見てもらいたい」
そんな声が上がります
プランナーは笑顔で言う
「素敵ですね」
「でももう一歩だけ具体的にしてみましょう」
例えば
❌ 地域交流をするため
ではなく
⭕ 顔を見たらあいさつできる関係を増やすため
「目的が具体的になると行動も決めやすくなります」
STEP③
イベントは「その日」で終わらせない
「イベント会社は当日だけを見ていません」
「終わったあと何が残るかを考えています」
例えば
次回のイベント案内を渡す
園の日常が分かる掲示を用意する
小さな体験会につながる案内を置く
「"また来てもいいんだ"と思える空気をつくる」
「それだけで地域との関係は少しずつ育っていきます」
「少し払う」が参加を生むこともある
ここで保育者が驚いたように聞く
「先生お金をいただくこともあるんですか?」
プランナーはうなずく
「あります」
「でも利益を出すためではありません」
例えば
ワンコイン体験
100円のくじ
300円の飲み物
「少しだけ参加する仕組みがあるとその場にいる時間が長くなります」
「結果として人との会話も増えます」
「イベント業界ではとてもよく使われる考え方なんです」
地域交流は「設計」で変わる
最後にプランナーは夏祭りを例に挙げた
「例えば夏祭りなら…」
呼ぶ人は
卒園したご家庭と近隣の方
目的は
顔を見たらあいさつできる関係をつくること
参加のきっかけとして
ワンコインの体験ブースを用意する
帰るときには
次回の案内や園の日常が分かる資料を渡す
「これだけでも“一度きりのイベント”ではなくなります」
人を呼ぶことは迷惑ではない
プランナーは最後にこう話しました
「人を呼ぶこと自体が迷惑になるわけではありません」
「迷惑になるのは設計がないことです」
誰を呼ぶのか
なぜ来てもらうのか
どう関係を続けるのか
「この順番で考えればイベントは“負担”ではなく“地域とのつながり”になります」
行事は「その日だけのイベント」から
人と人とのつながりを育てる場へと変わっていきます
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