三題噺ショートショート_満月
落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。
企画もの、大の苦手なのである。
どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。
私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。
いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。
え?落語?三題噺?ヤスシさん?

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、別名、天の邪鬼志朗だろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?
なんのはなしですか。

わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?
ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。
さて。では、三題噺ショートショート「満月」まいりましょうか。

今はもう言わないのかもしれないが、昭和の頃はよく、こう言っていた。
センター線が強ければ良いチームになる。
平が堅実なキャッチャー。和が不動のエース、俺が瞬足堅守のセンター。
三人はとにかく仲が良く。チームも県大会ではベストエイトくらいまでいく、まずまずのデキだった。
最後の予選、準決勝前日の夜は、満月だった。
三人で学校のグラウンドに密かに集まり、マウンドの上で必勝を誓った。
だが。
後に全国優勝を遂げる強豪にコールド負けし、俺達の短い夏は終わった。
その次の満月の夜、マウンドに集まり将来について夜更けまで語った。
結論は、M-1グランプリを獲ろうという途轍もない野望だった。
日曜日にサザエさんが始まると、なんだか憂鬱になるようなサラリーマン生活をしている。
ある夜、居酒屋で飲んでいると、突然、メールが来た。
「獲ったぜ!」
慌ててネットニュースを探ると、速報が出ていた。
大泣きしているふたり。
彼らのコンビ名は、“センター線”だった。

そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑って言った。
「コジくん、noteの記事作りにパワー費やさないで、マッサー(注1)に注いでね!」
マッサージすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。
今日の投稿を入れて、35作。俺にしちゃあ、三題噺もけっこう書いたは書いたが。これ、どこまで続くの?
いつまで書くの?
ヤスシさんとの、根競べだな。


