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第三十二回:私が説明するときに心がけていること【その2】


今日は気分が乗っているのでコラムでも書いてみます。今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある三十二回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

私が説明するときに心がけていること【その2】

です。
ITとは関係ない気もしますが、どーんまい。

「鉄は熱いうちに打て」と言いますからね。
前回のコラムで【その1】とか付けてシリーズ化を予定していたので、さっさと【その2】を書くことにしました。
今回も入社2、3年目とかで初めて後輩指導をすることになった「教える立場の初心者」に向けて書いていきます。

ちなみに、お忙しい人向けに先に結論を書いておくと

繰り返す

です。

最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。


繰り返す


言われたことを1回で覚えられる人は多くありません。
せいぜい「覚えた気になる」程度でしょう。
寝て起きたら忘れていたりします。

だから私は

同じ内容の説明を繰り返す

ように心がけています。
「これでもかー!これでもかー!」と何度も刷り込んでやるのです。

突然ですが、ここで、ちょっと脳みそさんの立場になって考えてみてください。

脳みそさんは、あなたから「これを覚えておいてよ」と言われます。
頑張って覚えました。

ですが、その覚えたことを使う機会は訪れません。

さらに、ちょっと油断すると「あと、これも覚えておいてよ」と言われます。
覚えておくことが、どんどん増えていくのです。

脳みそさんからすると、やってられないですよね。

脳みそさんの容量にも限界があります。
使いもしないことを覚えておいてやるほどの余裕はありません。

だから、忘れます。
脳みそさんが「これは大事じゃなさそうだな」と判断した内容は時空のかなたに消し去ります。

つまり、物事を覚えるためには、脳みそさんに「これは大事そうだな」と思ってもらう必要があるわけです。

だから私は同じ説明を繰り返します。
「あっ、これは、さっきも覚えておけって言ってたことだ。大事なことなのかな?」と脳みそさんに思ってもらうために繰り返すのです。


角度を変えて繰り返す


さて、先ほど私は

同じ内容の説明を繰り返す

と書きました。

これを実践するにあたっては注意が必要です。
場合によっては、聞いている方が「さっきも言ったじゃん」と思って聞き流しやがるからです。こんちくしょう。

そこで工夫をします。

説明の角度を変えて繰り返す

のです。

例えば、そうですね。
「ピヨ太君はケーキが好き」ということを説明したいとしましょう。

1.ピヨ太君はケーキが好き
2.ピヨ太君はケーキが好きです
3.ピヨ太君はケーキが好きだよ


という説明と

1.ピヨ太君はケーキが好き
2.ピヨ太君は、おこずかいを全部つぎ込むくらいケーキが好き
3.ピヨ太君は、徒歩圏内のケーキ屋さんの場所とケーキの値段を全部覚えているくらいケーキが好き


という説明では後者の方が「あっ、ピヨ太君はケーキが好きそうだな」と印象に残るのではないでしょうか。

説明の内容は、どれもこれも「ピヨ太君はケーキが好き」です。
すべての説明が「ピヨ太君はケーキが好き」ということを伝えています。

ですが、細かい情報を加えたり、切り取る角度を変えたりすることで印象が変わります。

できるだけ「あっ、同じことを言ってるな」と思われないように同じことを言うのです。
そのために私は

説明の角度を変えて繰り返す

ように意識しています。


無意味に繰り返さない


さて、先ほど私は

1.同じ内容の説明を繰り返す
2.説明の角度を変えて繰り返す


と書きました。

これを実践するにあたって、もう1つ心がけています。
それは

無意味に同じ説明を繰り返さない

ことです。

「なんだよ。繰り返すのか繰り返さないのかハッキリしろよ!」と思うでしょうが、まぁ、話を聞いてください。
落ち着いて!石を投げないで!

繰り返すか繰り返さないかでいえば、繰り返します。
脳みそさんは1回で覚えてくれることが少ないので。

ただし、ただ単に同じことを何回も言えば良いわけではありません。
むやみやたらに繰り返すだけでは、ただのしつこい人です。

ぶっちゃけ、同じ内容の説明を繰り返すこと自体は簡単です。
同じ内容の話をすれば良いだけなので。
難しいのは、それを相手の理解につなげることです。

前回のコラムでも書きましたが、説明の目的は

相手に分からせること

です。
最終的な目的を忘れないでくださいね。

同じ説明を繰り返すことは目的ではありません。
手段です。


実践例


さて、ここまでに

1.繰り返す
2.説明の角度を変えて繰り返す
3.無意味に同じ説明を繰り返さない


の3つを意識していると書きました。

いまいちピンと来ない人もいると思うので実際の例を交えて説明します。

わわわIT用語辞典』の用語説明ページです。

用語説明ページでは、私が「最低限、これは知っておいた方が良いかな」と思う内容を

(1) この用語のポイント
(2) 簡単に書くよ
(3) 詳しく書くよ
(4) 一言でまとめるよ


の4か所で書いています。
さらに「詳しく書くよ」の中で同じ内容を繰り返し説明していることも多々あります。

これが

1.繰り返す

です。

また、実際の説明ページを見てもらうと分かる…かもしれませんし分からないかもしれませんが

(1) この用語のポイント
 →全体像を複数の短文でまとめる。

(2) 簡単に書くよ
 →要点のみを1、2行で一気に説明する。

(3) 詳しく書くよ
 →例を挙げてガッツリ説明する。

(4) 一言でまとめるよ
 →無理やりにでも一言で言い表す。


という意識で説明を書いています。
※「同じような言い回しが複数の箇所で出てくるじゃん!」と感じる用語説明もあるでしょうが、それはナイスな言い換えが思いつかなかったからです。

これが

2.説明の角度を変えて繰り返す

です。

さらに、それぞれの説明は

(1) この用語のポイント
 →「かいつまんで要点だけ教えろや!」な人に向けた説明。おまけ気分で書いている。

(2) 簡単に書くよ
 →最初に全体像を見せることでイメージしやすくする。この時点では具体的なことを理解できなくても良い。

(3) 詳しく書くよ
 →説明したいことをガッツリ説明する。
  ※できるだけ

   i. コンピュータは完全にド素人な人に向けた例え
     ケーキとかを使って説明

   ii. 少しだけ実際のコンピュータに近い例え
     擬人化したパソコンさんを使って説明

   の2種類の例えを載せるようにしています。

(4) 一言でまとめるよ
 →ダメ押しのまとめ。


という狙いで書いています。

「(3) 詳しく書くよ」だけあればページとしては成立するのですけどね。
心理学でいう初頭効果(最初に見たものが強く印象に残る)と親近効果(最後に見たものが強く印象に残る)の両方取りを狙って「(2) 簡単に書くよ」と「(4) 一言でまとめるよ」を付けてあります。

これが

3.無意味に同じ説明を繰り返さない

です。
実際に狙いが成功しているかは別の話ですけどね。
結構いろいろ考えて書いているのです(--)☆


まとめ


今回は

私が説明するときに心がけていること【その2】

というテーマで好き勝手に語ってみました。

1回の説明できちんと内容を覚えられる人は多くありません。
人間は忘れる生き物です。

そこで私は

繰り返す

ことを意識しています。

脳みそに「これは大事だよ」と刷り込むために同じ内容の説明を繰り返します

ただし「さっきと同じことを言ってるな~」と思われると聞き流されてしまいます。
そこで説明の角度を変えて繰り返すのです。
そうすると、同じ内容でも真面目に聞いてくれる可能性が上がります。

また、説明の目的は

相手に分からせること

です。
相手の理解につながらないのであれば、何回繰り返してもムダです。
無意味に同じ説明を繰り返さない、繰り返すのであれば狙いを持ってやるように意識しています。


蛇足なおまけ


こういうコラムを書くと誤解する人が出てきそうなので1点、補足しておきます。

私は後輩指導に関しては基本的に

同じ質問を何回もしてくるな

というスタンスです。

1回で覚えられないのは普通です。
それは今回のコラムで書いた通りです。

ただし、忘れた場合の備えや記憶を定着させるための仕組み作りは自分でやれると思うのです。

「メモを取る」などが一般的ですよね。
個人的には「相手から許可をもらった上で録音しちゃっても良いんじゃないかなー」とか思っていたりもします。

そういう努力をした上でダメだった人には何回でも優しく教えます。
そんな日もありますよね。
人間だもの。

そういう努力の仕方が分からない人に努力の仕方を教えるのもやぶさかではありません。
分からないことは分からない、当たり前の話です。

また、授業料的なものを支払ってくれた上で私に何かを教わっている人は別です。
そういう人は、こっちが教える立場であっても、お客さまですからね。
そこら辺のあれやこれやも授業料に含まれています。
よしなに取り計らいましょう。

そうではない場合、私を外部記憶装置と勘違いしているような人とは距離を置くようにしています。
私は、その人のお母さんではないので。


宣伝:コラム「私が説明するときに心がけていること」シリーズ


私が説明するときに心がけていること【その1】
私が説明するときに心がけていること【その2】(このページ)
私が説明するときに心がけていること【その3】
私が説明するときに心がけていること【その4】
私が説明するときに心がけていること【その5】
私が説明するときに心がけていること【その6】



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。

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