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第四十二回:単価を上げよう


今は2019年10月08日の夜です。クソ暑い日々が続いていましたが、最近、やっとこさ秋らしくなってきました。これくらいの気温が個人的には過ごしやすくて好きです。それでは今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある四十二回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

単価を上げよう

です。

今回のコラムは、将来的にフリーランスのITエンジニアになることを目指してプログラミングの勉強とかを頑張っている人たちに向けて書いていきます。
例えばTwitterとかで「#駆け出しエンジニア」のようなタグを付けてつぶやいている人たちが対象です。

なお(毎回そうですが)今回のコラムも、あくまで私個人の考えです。
読んでくれた人の中には「いやいや、その考え方は間違っているよ」と感じる人もいるでしょう。
間違っていると感じた人は華麗にスルーしてやってください。

それでは、大人の予防線を張ったところで、好き勝手に書いていきます。

……の前に、お忙しい人向けに先に結論を書いておくと、今回のコラムで一番言いたいことは

技術職は安売りすると死ぬ

です。

最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。


IT業界の単価は安くない


IT業界の単価の相場は他の業界と比較して(多分)安くありません。

例えば、私は2019年現在、自分の時間単価を「5,000円」に設定しています。
この単価設定の根拠は

それくらい欲しいから

です。
身も蓋もないことを書いてしまうと

なんとなく

決めました。

もちろん全くの無根拠では、ないですけどね。
1ヵ月に160時間(1日8時間×20日)働くと仮定すると、1年間で「5,000円×160時間×12ヵ月=960万円」になります。
免税事業者から外れないギリギリのラインを攻めてみました。

実際には時間単価で5,000円もいかなかったり、1ヵ月で160時間も働かなかったり、1年間で12ヵ月も働かなかったりしているので、年収自体はそれほどでもありません。
とはいえ、目標としている時間単価は「5,000円」です。

さて、私が設定している時間単価の「5,000円」ですが、コンビニのアルバイトの時給を(計算しやすいように)「1,000円」と仮定してみましょう。
なんと、私が設定している時間単価はコンビニのアルバイトの5倍です。

ぼったくりですね!

……とは、なりません。
例えば

システム改修作業費用:5,000【円/時】×8【時間】=40,000【円】

みたいな見積書を出しても「まぁ、安くはないけど、そんなもんだよね」みたいな反応が返ってきます。

どうしてでしょうか?


今の単価の相場は先輩方の努力のお陰


コンビニのアルバイトの時給を「1,000円」と仮定しました。
私が設定している時間単価は「5,000円」です。
実に5倍の料金設定です。

でも「この、ぼったくり野郎!」とか言われたりはしません。
どうしてでしょうね?

それは

先輩方のイメージ戦略のお陰

です。
先輩方がプログラミングに対して「なんか難しそうだし、大変そうだし、専門知識が必要だし、料金が高くなるのも仕方ないよね」というイメージを作ってくださったお陰でコンビニのアルバイトの5倍の単価設定ができるのです。

ぶっちゃけ、プログラミングの大変さがコンビニのアルバイトの5倍なんてことはありません。
プログラミングの価値がコンビニのアルバイトの5倍なんてこともないでしょう。

とはいえ、専門的な知識は必要です。
誰にでもできる仕事ではありません。
「技術料」が含まれる分、高くなるのです。
※実際にはコンビニのアルバイトだって「技術」が必要だと思いますけどね。

ただし、技術は目に見えません。
技術料の根拠を万人が納得する形で示すことは難しいでしょう。

ということで、技術料に相当する部分の価格の根拠は

なんとなく

です。

この「なんとなく」のイメージを先輩方が良い感じに作り上げてくださったお陰で、私たちがそれなりの単価を設定しても「ぼったくり」呼ばわりされないのです。
コンビニのアルバイトをするために必要な「技術」よりもプログラムを作るために必要な「技術」の方がスゴそうだから高い価格を設定できています。


単価を下げると自分の首を絞める


あなたがフリーランスのITエンジニアとして活動を始めたとしましょう。
最初は仕事がないかもしれません。
自分の技術にも経験にも、まだまだ自信を持てないかもしれません。

そうすると、単価を下げて安売りしたくなります。
「経験を積むため」「実績になるから」「仕事しないと電気代が払えなくなるから」などなど、自分への言い訳はいろいろできます。
ちょっと割に合わない仕事なんかも妥協して受けてしまいたくなるでしょう。

ですが「仕事が欲しいから」という理由で安売りすると、最終的に自分の首を絞めます。
何故なら、そのお客さまに「この人は自分の技術をその値段で提供する人」というイメージを持たれるからです。

値上げをすることに対して理解を得るのはメッチャ大変です。
「消費税が増税されたので10円値上げします」とかいう真っ当な理由がある値上げだって「えー(-A-)」という気分になるのが人情です。
「私がもっとお金を欲しいので値上げします」なんていう理由の値上げで理解を得るには相当な努力が必要になります。

良くも悪くも、実績ができると、それが基準になります。
一度できあがった基準を変えるのは大変です。
だから、最初に安く請けてしまうと後が大変なのです。

さらに、です。

あなたがプログラミングでお金を稼ごうとしているのであれば、あなたの資源は1日あたり24時間の時間です。
ペチペチやってプログラムを作るときに必要なのは1台のパソコンとあなたの時間ですよね。

ということは、あなたの1日の収入の上限は

1時間あたりの単価×24時間

です。
それだって、ブラック企業も真っ青になるくらいのブラックな働き方をして、です。

単価を下げると、自分が得られる収入のMAXも下がります。
当たり前の話ですけどね。

さらに、さらに、です。

安売りするのが、あなただけではなかったとします。
他の人たちも単価を下げ始めました。
価格競争に突入です。

そうすると、プログラミングの「技術料」に対するイメージが下がります。
同じ価格を提示しても「これくらいは、かかっちゃうよね」だったのが「えっ?こんなにかかるの?」になってしまうでしょう。

そうすると、業界全体で単価の相場が下がります。
そうなったら、その業界で頑張っているあなたも稼ぎにくくなりますよね。


単価を上げよう


ということで、単価を上げましょう。
単価を上げるための努力をしましょう。
それが幸せへの道です。

あなたが「お金を稼ぎたい人」でも「できるだけ働きたくない人」でも同じです。
単価を上げれば理想に近づけます。

それでは、どうすれば単価を上げられるのか?

(言うのは)簡単です。

提供できる価値を増やす

ことです。

やり方は、いろいろあるでしょう。

今以上に技術力を磨いても提供できる価値は増えます。
スーパープログラマを目指すのもアリでしょう。

他の要素と掛け合わせるのも王道ですね。
元サッカー日本代表のITエンジニアなんていったら肩書だけでも話題性十分です。

他にも、いろいろなやり方があるでしょう。
単価を上げる道は1つではありません。


この先プログラマの単価は下がるけどね


さて、ここまで「単価を上げようぜー!」という話をしてきました。

ただ、ですね。
実際のところ、この先、プログラマの単価は(多分)下がります。

理由は簡単です。
プログラミングの勉強をしている人が増えているからです。
大げさな言い方をすると、プログラミングの知識が「専門知識」から「一般常識」に格下げ(?)されるでしょう。

価格は需要と供給のバランスで決まります。
需要(プログラムを作ってほしい人)に対して供給(プログラムを作るよ!な人)が増えれば、値崩れするのは自然の流れですよね。

さらに、です。

技術の進歩によって、専門知識がなくてもプログラムが作れる世の中になっていく気がします。
HTMLの知識がなくてもブログという形でホームページもどきが作れるようになったのと同じです。

この先「プログラミングができる」ということ自体の希少価値は下がっていくはずです。

ということで「プログラミングができる」ということに対して過剰な期待をすると痛い目に遭うと思います。
お客さまから選んでいただけるようになるためには、プログラミングができるのは当然として、さらに何らかの価値を提供できる必要があるはずです。


パイの奪い合いをする必要はない


さて「プログラミングができることの価値は下がると思うよ」と書きました。
それではプログラミングの勉強をするのは無意味なのでしょうか。

もちろん、そんなことは、ありません。
プログラミングを通じてIT業界に片足を突っ込んでおくのは、とても有意義だと思います。

何故なら

IT業界は新しい市場を作り出すのが(他の業界よりも)簡単

だからです。
個人的に、IT業界の未来は明るいと思っています。

例えば、みなさんは今この瞬間もインターネットを使っていますよね。

もし私がインターネット以上に便利で快適でスーパーでハイパーな「ピヨピヨネット」を生み出したら、どうでしょう。
それがインターネットと同じように世界中で受け入れられたとします。

そうなると、まずピヨピヨネットを生み出した私が(上手いことやっていれば)ガッポガッポ儲かってウッハウハになりますよね。
さらに、ピヨピヨネットにまつわるあれやこれやで一儲けする人たちだって出てくるはずです。

これは夢物語ではありません。

例えば今のインターネットの世界では「SEO」と呼ばれている市場があります。
SEOは「Googleとかの検索結果の最初の方に表示されるように頑張ること」です。

このSEOを商売にしている会社さんがあります。
「おたくのホームページの検索結果の順位が上がるように頑張ってあげるから、お金をちょうだいよ」な会社さんがあるのです。
しかも結構たくさんあります。

このSEO市場は結構な規模ですが、数十年前には影も形もありませんでした。
Googleとかの「検索エンジン」と呼ばれるものが登場したからこそ生まれた市場です。

今後もIT業界では、いろいろな技術やサービスが生まれるはずです。
つまり、IT業界は市場を無限に作り出せる(可能性がある)のです。

これが他の業界、例えば食品業界だったら、どうでしょう。
食料品の需要というのは

全世界の人が一生に食べるご飯の量×全世界の人の数

がMAXです。
どんなに頑張っても、それ以上は増えません。
※実際には人が増えるので需要も増えますけどね。

IT業界では市場に限界がありません。
カッコ付けた言い方をすると

パイは無限に生み出せる

のです。

だからIT業界ではパイを奪い合う必要がありません。
自分用のパイを作り出せば良いだけです。

まぁ、極論で理想論ですけどね。
可能性だけの話でいえば、IT業界ではそれが可能です。

ということで、自分で市場を作り出して、そこで好きな単価を設定しちゃってもOKです。
プログラミングを勉強したり、IT業界に関わっておくことで、その可能性を増やせます。

今ある枠組みの中だけでやる必要はないのがIT業界の良いところですね。


まとめ


今回は

単価を上げよう

というテーマで好き勝手に語ってみました。

あれやこれやと書きましたが、やっぱり一番言いたかったのは

技術職は安売りすると死ぬ

です。

いわゆる「駆け出しエンジニア」だったり、フリーランスを始めたばっかりだと単価を上げることに抵抗があるかもしれません。
ですが、単価を下げて安売りすると将来の自分の首を絞めます。

もちろん、ご飯を食べるお金がなくて死んじゃったら本末転倒ですけどね。
「お金を稼ぎたい」とか「できるだけ働きたくない」という欲がある人は単価を上げることを意識してあげてください。

IT業界は単価を上げるための工夫の余地が多い業界です。
脳みそをいっぱい使って考えて、ガッツリ単価を上げて、楽してガッポリ稼いじゃいましょう。



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。

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