第五十三回:プログラマも「仕入れ」が大事
今日は2020年8月3日です。そろそろ本格的にクソ暑くなってきましたね。夏バテと熱中症とアイスの食べ過ぎによる腹痛には気を付けたいものです。それでは今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!
はじめに
栄えある五十三回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!
プログラマも「仕入れ」が大事
です。
今回のコラムは、いわゆる「フリーランスのプログラマ」を目指している人に向けて書いていきます。
他業種の方や会社勤めの方には役に立たない内容かもしれませんが、ご容赦ください。
たまにはIT系に寄せたコラムを書きたかったのです。
ちなみに、今回のコラムで言いたいことは、
仕入れる情報を吟味しようね!
です。
もう少し具体的に書くと
勉強したり調べたりするときは
1.その情報の「用途」
2.その情報の「質」
3.その情報を得るためにかかる「コスト」
を意識しようね!
です。
最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。
プログラマの「仕入れ」って何?
フリーランスのプログラマというのは、かなり身軽な商売です。
お仕事のやり方や内容にもよりますが、共通して必要な道具はパソコンだけです。
何かを在庫で持つ必要は、ありません。
場合によってはパソコンもお客さまから貸し出されたりしますからね。
極端な話、身体ひとつあればできる商売です。
そんな身軽で気楽(?)な商売ですが、絶対に仕入れないといけないものが1つあります。
それは
情報(知識)
です。
システム開発の仕事というのは、元から持っている知識だけではやっていけません。
新しく何かを勉強したり、必要に応じて何かを調べる作業が絶対に発生します。
そう考えると、フリーランスのプログラマというのは、
「情報」を仕入れて、システムに加工して、売る商売
と捉えることができます。
結構、強引な解釈ですけどね。
ということは、ですよ。
何を勉強するか(調べるか)って、メッチャ重要だと思いませんか?
仕入れる情報を吟味しよう
前の節で、フリーランスのプログラマを
「情報」を仕入れて、システムに加工して、売る商売
と解釈しました。
いきなり結論が登場しますが、今回のコラムで言いたいことは
仕入れる情報を吟味しようね!
です。
もう少し具体的に書くと
勉強したり調べたりするときは
1.その情報の「用途」
2.その情報の「質」
3.その情報を得るためにかかる「コスト」
を意識しようね!
です。
これはプロの料理人による食材の仕入れを考えると分かりやすいと思います。
例えば、そうですね。
プロの料理人がお魚を仕入れるとします。
このとき「その魚を何の料理に使うか?」は、おそらく意識しますよね。
私は料理のことに詳しくありませんが、どのような料理にするかによって、最適な大きさや脂の乗り具合などが変わってくるはずです。
同じ魚でも「カルパッチョには向いているけど、刺身には向いていない」みたいなことがあるでしょう。
また、当然「その魚の質は、どのような感じか?」を意識しますよね。
魚の種類はもちろん、鮮度や獲れた場所なども気にしたりするはずです。
そして、もちろん「その魚は、いくらか?」も意識するはずです。
基本的には安ければ嬉しいでしょうけどね。
それが腐りかけだったり、料理に合わないものだったら意味がありません。
お値段単独で考えるのではなく用途や質との兼ね合いで判断する必要があります。
プロの料理人が食材を仕入れる際には、少なくとも
1.用途
2.質
3.コスト
の3つは必ず意識しているはずです。
フリーランスのプログラマがやる「情報の仕入れ」も同じです。
何かを勉強したり調べたりするときは
1.用途
2.質
3.コスト
を意識しましょう。
例えば「現在、開発中のシステムに組み込むピヨピヨ部品の使い方が知りたい」であれば
用途:現在の仕事で使う
質:正確な内容が必要
コスト:ある程度かかっても仕方ない
です。
この場合は、可能であれば、ピヨピヨ部品を作っているところが出している公式のマニュアルを読むべきです。
たとえ、マニュアルが英語で書いてあって、読むのが大変でも、です。
一方「流行りの技術だから概要だけでも押さえておきたい」であれば
用途:将来的に使うかもしれない
質:概要が分かれば十分
コスト:あまり、かけたくない
です。
この場合は、インターネットとかで、さっと調べて分かる程度の情報で十分でしょう。
あまり時間をかけ過ぎて、現在の仕事がおろそかになる方が困ります。
前者の例を食材の仕入れに例えると「今夜の予約で使う食材の仕入れ」でしょうか。
できるだけ品質の良いものを仕入れたいですよね。
もちろん予算に限りはあるでしょうが「安かろう、悪かろう」は避ける必要があります。
後者の例は「流行りの食材を使った試作料理のための仕入れ」です。
お客さまに出すものではありませんから、最高級品である必要はありません。
その代わり、費用は可能な限り抑えるべきです。
ここまでを振り返って、いかがでしょう。
プロの料理人が食材を仕入れる際に、その食材の
1.用途
2.質
3.コスト
を意識することは当たり前ですよね。
プロのプログラマが情報を仕入れる際に、その情報の
1.用途
2.質
3.コスト
を意識することも当たり前だと思いませんか?
仕事が仕入れ
さて、前の節で「情報の仕入れ」を「食材の仕入れ」に例えました。
実は「情報の仕入れ」には「食材の仕入れ」と大きく異なる点があります。
それは
1.お仕事をやること自体が仕入れになる
2.1回使い切りではない
点です。
料理の場合は、食材を仕入れて、それを加工します。
「仕入れ」という工程が独立しています。
また、仕入れた食材は使い切りです。
使ったら、なくなります。
システム開発の場合は、事前に勉強するだけではなく、作りながら調べたりもします。
加工の工程でも「仕入れ」が発生するわけです。
さらに、そこで得た情報(知識)は他のお仕事でも使えます。
上手につなげば、前のお仕事自体が次のお仕事の仕入れになるのです。
この意識の持ち方次第で、お仕事の選び方が変わってきます。
例えば、そうですね。
以下の2つのお仕事があったとしましょう。
1.ピヨピヨ言語を使ったシステム開発の仕事:100万円/月
2.Javaを使ったシステム開発の仕事:50万円/月
単純にお金だけを考えれば、迷わず「1」の仕事を選ぶでしょう。
1ヶ月で50万円もらえるより100万円もらえる方が嬉しいです。
ただし、です。
ピヨピヨ言語を使った開発のお仕事は、ほとんど、ありません。
Javaを使った開発のお仕事は結構あります。
つまり、1のお仕事で得た知識は大部分が使い捨てです。
一方、2のお仕事で得た知識は、次回以降のお仕事でも使いまわせます。
そう考えると、結構、迷いませんか?
目先の100万円を取りに行く選択もあるでしょう。
50万円だけどJavaの知識を得ることを優先し、次にJavaのお仕事をやるときの学習コストを下げておくのもアリです。
あなただったら、どちらを選びますか?
どのような考えで何を仕入れるかは自由
前の節で
1.ピヨピヨ言語を使ったシステム開発の仕事:100万円/月
2.Javaを使ったシステム開発の仕事:50万円/月
のどちらを選びますか?と質問しました。
この質問の答えには正解がありません。
あなたが「こっちだ!」と思った方を選べば、それでOKです。
フリーランスの強みは
選択の自由があること
です。
会社勤めの人よりも、他者の意向に左右されないで「これを、やる!」「これを、やらない!」を決められます。
どのような狙いで何を選ぶかは、あなたの自由です。
今回のコラムのテーマになぞらえると
どのような情報を仕入れるかは、あなたの自由
なのです。
目の前のことに目を向けて「この技術が流行っているから、これを勉強してガッポリ稼ぐぞ!」というのもアリでしょう。
長期的に考えて「今はショボいけど、これから伸びそうだから(将来的にガッポリ稼ぐために)今のうちに勉強しておくか」みたいな考えもアリです。
人によっては「とにかく面白そうなのを片っ端から勉強して、どうやってお金につなげるかは後から考えるぜ!」みたいな考え方をするかもしれません。
どのような考えで、どのような情報を仕入れるかは、あなたの自由です。
ただし、行き当たりばったりで仕入れるのはオススメしません。
軸がブレると、再利用できる情報が減って、効率が悪くなるからです。
自分なりの根拠と戦略を持って「どのような情報を仕入れるか?」と「どのような情報を仕入れないか?」を決めてください。
私の例
以上で今回のコラムで書きたいことは全部書いたのですが、最後におまけとして、私が自営でやり始めた当時に何を考えてどのような情報を仕入れたかを書いておきますね。
ここまでに書いてきた内容の実践例です。
私が「よーし!自営でやるぞー!」と決めたときに、最初に勉強したのは
簿記
です。
理由は
1.お金関係の管理を自分でやるから
2.経営者の方と話す機会が増えるだろうから
3.死ぬまで使えそうだから
です。
1は分かりやすいですよね。
確定申告を自分でやりますし、自営でやる上で自分のお財布事情を把握していないのはマズいと判断しました。
2は簿記を勉強しようと思ったメインの理由です。
自営でやることになると、社長さんをはじめとした経営者の方と話す機会が増えるはずだと考えました。
そんなときに最低限のお金の話もできないのはマズいかな?と思ったのです。
さすがに「貸借対照表」「損益計算書」「試算表」くらいは知っておかないとマズいよな……と何となく思ったので、日商簿記3級の勉強をやりました。
ちなみに、原価計算は工場とかのお仕事をいただかない限りは不要と判断したので、2級は(途中までしか)勉強していません。
3は、今回のコラムで取り上げた内容とは少しズレますが、使い捨てではない知識を増やしたかったからです。
会計の知識は、制度の変更はあれど、考え方自体は死ぬまで使えそうですよね。
プログラミング言語などの知識と比べて陳腐化する割合が少ないので、直接の収入には関与しなくても費用対効果が高いと判断しました。
まとめると
用途:「自分のお金を管理する」「経営者の人の話を理解する助けにする」
質:日商簿記3級の試験に合格できる程度
コスト:日商簿記3級の試験に合格するまで時間に糸目はつけない(お金はテキストと問題集代程度に抑える)
のような考えで「簿記の知識」を仕入れることにしました。
また、実際のお仕事に関しては
1.基本的にはWebのお仕事しかやらない
2.やったことがある技術のお仕事は金額を意識する
3.やったことがない(けど興味がある)技術のお仕事は金額を意識しない
の方針で選んでいました。
Webのお仕事に絞ったのは、満員電車に乗りたくなかったからです。
いずれ完全在宅でやるつもりだったのですが、Web以外のお仕事だと、どうしてもお客さま先での作業が発生しそうだったのですよね。
完全在宅でやれる可能性が一番高いのはWebの分野だと判断しました。
これが方針1の理由です。
方針2と3は「当たり前じゃん」と感じる人も多いでしょうけどね。
やったことがある技術の仕事は「いくら、もらえるのかな?」を、特に「時間単価」を意識しました。
フリーランスのプログラマとしてシステム開発のお仕事をやるのは、突き詰めると「時間売り」です。
どんなに多くても1日あたり24時間分しか売れないので「時間単価を上げる」以外の方法で収入を増やしていくと「一定ラインより収入が伸びない」か「無理をして心か身体を壊す」のどちらかになりそうだと判断しました。
一方、やったことがない(けど興味がある)技術のお仕事は、あまり金額を意識しませんでした。
「情報の仕入れ」を優先し、多少割安でもやらせていただいていました。
差額は将来への投資との解釈です。
できることをやった方が楽なのですけどね。
新しい情報(知識)を仕入れておかないと、近い将来、行き詰ると考えました。
細かい部分の説明はかなり端折りましたが、私が自営を始めた当初は、そんな感じでやっていました。
今は、感覚的に慣れたのもあって、そこまで厳密に考えてはいませんけどね。
それでも、お仕事で勉強したり調べたりするときは、その情報の
1.用途
2.質
3.コスト
を意識しています。
ちなみに「何となく面白そうだから」との理由で勉強するときもありますが、それは、私の中では「仕事」に分類されていません。
「趣味」に分類されています。
まとめ
今回は
プログラマも「仕入れ」が大事
というテーマで好き勝手に語ってみました。
今回のコラムで言いたいことは
仕入れる情報を吟味しようね!
です。
もう少し具体的に書くと
勉強したり調べたりするときは
1.その情報の「用途」
2.その情報の「質」
3.その情報を得るためにかかる「コスト」
を意識しようね!
です。
フリーランスのプログラマというのは、
「情報」を仕入れて、システムに加工して、売る商売
と捉えることができます。
プロの料理人が食材を仕入れる際に、その食材の
1.用途
2.質
3.コスト
を意識することは当たり前ですよね。
プロのプログラマが情報を仕入れる際に、その情報の
1.用途
2.質
3.コスト
を意識することも当たり前です。
……と言うほど当たり前ではありませんが、意識しておくと質のよい情報を効率よく収集できるようになります。
よく「食べたもので体は作られる」と言いますよね。
同じように
取り込んだ情報で、あなたというプログラマは作られる
のです。
どのような情報を取り込んで何ができるプログラマになるかは、あなた自身でしっかり吟味してください。
思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。






