出典:平成28年度 ITパスポート試験(IP) 春期分 問44
予備知識
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| プロジェクト | 期限とかが決まっていて、計画的に終わり(ゴール)がある仕事 |
| リスク | 「危険性」のこと。もしくは「不確実性」のこと |
| リスク対応 | 実際に、リスクに対処する作業 |
| リスク回避 | リスクが現実化しないようにする(ために頑張る)こと |
| リスク転嫁 | リスクを他の人に押し付ける(ために頑張る)こと |
| リスク軽減 | リスクの起こる可能性や被害を減らす(ために頑張る)こと |
| リスク受容 | リスクに対して特に何もしないこと |
| スコープ | 「範囲」をカッコ付けて言った表現 |
問題
| 問題文 |
|---|
| システム開発プロジェクトにおけるリスク対応には,回避,転嫁,軽減,受容などがある。転嫁の事例として,適切なものはどれか。 |
| ピヨ意訳:リスク対応には「リスクの回避」「リスクの転嫁」「リスクの軽減」「リスクの受容」などがあるよ。「あっ!これはリスクの転嫁だね!」な例はどれ? |
| 解答選択肢 | |
|---|---|
| ア | 財務的なリスクへの対応として保険を掛ける。 |
| ピヨ意訳:保険をかける | |
| イ | スコープを縮小する。 |
| ピヨ意訳:規模を小さくする | |
| ウ | より多くのテストを実施する。 |
| ピヨ意訳:たくさんテストをする | |
| エ | リスク発生時の対処に必要な予備費用を計上する。 |
| ピヨ意訳:対処に必要な予算を計上しておく | |

正解
| 正解 | |
|---|---|
| ア | 財務的なリスクへの対応として保険を掛ける。 |
| ピヨ意訳:保険をかける | |
ピヨピヨ解説
「システム開発プロジェクトにおけるリスク対応には,回避,転嫁,軽減,受容などがある。」と書いてあるので、先にリスクの回避、転嫁、軽減、受容について説明しておきましょう。
リスクの回避は、リスクが起きないようにすることです。
例えば「ヤバそうだから、やらない」とかですね。
「君子、危うきに近寄らず」です。
「石橋が壊れるかもしれないから、石橋を渡らない」がリスクの回避です。
リスクの転嫁は、リスクを他の人に押しつけることです。
例えば「ヤバそうだから、保険に入っておく」とかですね。
保険に入っておけば、そのリスクで被害を被るのは保険屋さんです。
できるかぎり、右から来たリスクを左に受け流すのがリスクの転嫁です。
「石橋が壊れるかもしれないから、石橋が壊れたらもらえる保険に入っておこう」がリスクの転嫁です。
リスクの軽減は、リスクの起きる可能性や被害を減らすことです。
例えば「ヤバそうだから、しっかり準備する」とかですね。
「備えあれば憂いなし」です。
「石橋が壊れるかもしれないから、石橋を叩いて安全性を確かめよう」がリスクの軽減です。
リスクの受容は、リスクを受け入れることです。
例えば「ヤバそうだけど、何もしない」とかですね。
リスクによる被害そのものよりもリスクに対処する方が面倒くさそうなときにやります。
「石橋が壊れるかもしれないけど、どうせ壊れても川に落ちて濡れるだけだから気にしない」がリスクの受容です。
あるいは、リスクに対する対応策が見つからないときにやります。
「石橋が壊れるかもしれないけど、どうしようもないから気にしない」がリスクの受容です。
それを踏まえて、それぞれの選択肢を見ていきましょう。
「ア:財務的なリスクへの対応として保険を掛ける。」はリスクの転嫁です。
プロジェクトが失敗したときの損害を保険会社に押し付けようとしていますからね。
リスクの転嫁です。
「イ:スコープを縮小する。」はリスクの軽減です。
規模を小さくすれば失敗する可能性や失敗したときの被害が減るでしょう。
リスクの軽減です。
「ウ:より多くのテストを実施する。」はリスクの軽減です。
たくさんテストをすれば、不具合が発生する可能性は減るでしょう。
言い換えると、プロジェクトが失敗するリスクが減るわけです。
リスクの軽減です。
「エ:リスク発生時の対処に必要な予備費用を計上する。」はリスクの受容です。
「リスクの軽減じゃないの?」と思う人もいるかもしれませんけどね。
「リスク発生時の対処に」と書いてあります。
備えるのは「リスクが発生したら、どうする?」です。
リスクそのものに対しては「起きたら仕方ないね」と割り切って何もしていません。
リスクの受容です。
ということで「ア:財務的なリスクへの対応として保険を掛ける。」が正解です。






