三題噺ショートショート_魔球
落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。
企画もの、大の苦手なのである。
どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。
私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。
いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。
え?落語?三題噺?ヤスシさん?

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、別名、天の邪鬼志朗だろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?
なんのはなしですか。

わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?
ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。
さて。では、三題噺ショートショート「魔球」まいりましょうか。

新は、田舎の高校ではあったが、野球部の正捕手だった。
早々に最後の夏は終わり。家でゴロゴロしているところへ電話が鳴った。
宮司をしている伯父からで。
神社の夏祭りを手伝ってくれと言われた。
その手伝いというのが一風変わっていて。変化球コンテストの審査員だという。
当日、多数のチャレンジャーが並んだ。
だいたいが経験者だったが、一人異彩を放っていたのが、碧だ。
碧は赤い縁の眼鏡をかけていて。教室以外で見かけるのは図書館と決まっていた。
新はてっきり文学少女だと思い込んでいたが…。
碧のフォームは、まるで現役のエースのごとく。実に美しく、そのうえ軌道はエグいほどのお化けフォークボールで。全力でキャッチングを試みたが3球とも捕り切れなかった。
翌日の夏期講習のこと。
新は気まずくて目を逸らしたが、碧はまっすぐ新の席に向かって来て、優勝賞品のカップヌードルをコンと、置いて言った。
「新、頑張りなよ!」
新はその後、碧に教えを請うようになった。

そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑って言った。
「コジくん、朝の効果は失せたから、夜の部のマッサー(注1)やってね!」
……。
マッサージすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。
今日の投稿を入れて、38作。俺にしちゃあ、三題噺もけっこう書いたは書いたが。これ、どこまで続くの?
いつまで書くの?
ヤスシさんとの、根競べだな。
■追記■
1/4からこの企画👇️に参加しております。三日坊主を卒業する!で、四日坊主。なかなか洒落ています。1/10まで開催。逆算、1/7開始でも完走できます。今日、ギリギリ。今からでも誰か、参加しません?
私は今日で、四日坊主、無事卒業です。笑

