みんなのnote投稿コンクール「春になると思い出すこと」の結果発表です!
この春、わたしたちは、noteの投稿企画「みんなのnote投稿コンクール」を開催しました。
2025年4月1日から4月30日のあいだに、185件もの作品を投稿いただきました。こんなにたくさんの応募をいただけたこと、とてもうれしく思っています。夢中になりながら、全ての作品を拝見しました。
応募作品の中から、特にすぐれた8作品を入賞とし、副賞のAmazonギフト券1万円分を進呈します。選ばれた方へは、後日、グッドバフから連絡を差し上げます。
そして、審査チームからの選評コメントをこのnoteで紹介します。また、惜しくも選外となりましたが、良かった26作品を、佳作とし、あわせて紹介しています。
どれも、春が過ぎようとしている今でも、胸をうつ作品ばかりです。ぜひ1本ずつ、じっくり読んでみてください。
入賞(8作品)
「クビかも」と告げられた“3/15”を笑って迎えられるようになるまで(なこてん|複業ライター)
選評
・世間の希望に満ちたあたたかな春の雰囲気の中、社会人一年目の女性がたったひとり、絶望の淵に立っている様子がありありと伝わってきました。若くして、多くの大きな決断をし、少しずつ世界が明るく転じていくエッセイで、最後の「明けない夜はない」のメッセージに、とても救われました。
・心身ともに限界だった状態から人生を立て直し、辛かった経験をポジティブな解釈にまとめている構成がお見事です。なこてんさんが1本の記事に救われたように、なこてんさんの記事を見て救われる人が大勢いることでしょう。「今が辛くても、明るい未来が待っているかも」と希望を感じさせる記事でした。
野菜にぶん殴られて、泣いた日の話(大塚ぐみ)
選評
・まず、題を見てどういうことだろうと思い、内容を読んで納得しました。野菜と出会い、野菜に育てられる過程が実に丁寧に描かれ、まさに読んでいてぶん殴られるような衝撃のエッセイでした。蕗が宿す剥き出しの生命の美しさに、こういう春の伝え方もあるのかと驚きました。
・野菜を見て「わたしはあらゆる野菜に殴られ続けた。どの野菜ものびのびと自分らしく、力強くてわがままで、美しかった。」と文章にできる、大塚ぐみさんの感受性と表現力が圧巻でした。スルーしがちな出来事も、捉え方を工夫すれば人の心を動かす記事にできることを示してくれている記事です。
春になったら思い出すビールの味(ミーミー)
選評
・希望に満ち溢れていた3月と、喪失感に襲われ自暴自棄になった4月。春の光と影が強烈な対比で描かれ、それでも少しずつ、光が差し込んでくる表現に心を奪われました。ビールについても、依存を断たなければならない苦しみの象徴、反対に目標を達成し仲間と分かち合う喜びの象徴、ふたつの側面が見られる表現力が素晴らしかったです。
・「春」は自分がイメージする理想と現実のギャップに悩む人が多い季節です。自暴自棄になっていた生活から、先生との再会をきっかけに好転していった様子が丁寧に描かれています。20年経った今でもお守りのように先生との思い出を大事にしている様子が伝わり、温かい気持ちになる記事でした。
”夕化粧”が教えてくれた魔法(三條 凛花|作家)
選評
・野花の名前をひとつひとつ楽しみながら追っていく様子が、誰しもが子どもころに抱いたような好奇心を思い出させ、読んでいて童心にかえるようなエッセイでした。道端に咲く花ひとつひとつに名前があり、同じように道ゆく全ての人にも名前がある。読み終わって、すこしだけ優しくなれた気がしました。
・植物図鑑を作ると決めた日から毎日歩く道の見え方が変わった様子が、植物図鑑を通してありありと伝わってきました。「名前を知ったら、特別になる。これはずっとずっと前の春、夕化粧に教えてもらった、魔法。」と記載があるように、三條さんの記事を見て、花に特別な感情を抱いた方もいることでしょう。
春風は、孤独と成長をはこんできた|GLAY を20年ぶりに聴いた春、幼いわたしの“すがた”が見えた(CHIHIRO|踊って語って暮らす人@栃木)
選評
・ただの曲紹介や歌詞の深読みにとどまらない構成で、歌詞に出てくる「春風」と、それにまつわる記憶を丁寧に重ね描いていくのが素晴らしかったです。成長という言葉が記事全体の象徴のように存在し、最後にポッと心が明るくなるような一枚の写真と「成長しました」の一言に釘付けになりました。
・GLAYの歌詞とご自身の成長(すがた)を重ね合わせ、これまでの葛藤や悩みでさえもプラスに捉えている姿勢が印象的でした。孤独の象徴と考えていた「THINK ABOUT MY DAUGHTER 」が、15〜20年の時を経て、特別な春の曲に変化する様子が丁寧に描かれている記事です。
モバゲータウンの中にいた、青い春と青い僕。(たきのけんま)
選評
・まず、この文章を書いたその勇気に、私は最大の敬意を表したいです。思春期の、いま振り返ると恥ずかしくてたまらないような、誰にも言えないような経験を、実に生々しく綴っていて、でもきっと、多くの人に似た記憶がある。私にも当然ある。読んでいるうちに、自分の過去がまざまざと蘇ってくる感覚に病みつきになりました。
・その場にいるような臨場感を持って記事を読み進められるのは、“文字デート”をした日の様子が細かく描写されているから。中学生時代の初々しい感じも文章から伝わってきました。モバゲータウン世代の方はもちろんのこと、世代ではない方も共感できる記事に仕上がっており、表現力の高さがうかがえます。
「あなたとは一緒に働きたくない」と言われた季節が、今年もやってきた(まる子)
選評
・太字はたった1箇所、面接の場面での「僕も、大学を中退しているんだよ」という社長のセリフだけ。しかしこの一言ですべてがひっくり返るような構成に、あっぱれと思いました。「あなたとは一緒に働きたくない」というタイトルも、逆に「どんな人と働くか」という文章全体の問いになっているようで、いま自分の周りにいる人へ感謝したくなるエッセイでした。
・人との出会いによって、プラスにもマイナスにも人生が大きく変化することが真っ直ぐ伝わる記事でした。社長との出会いがまる子さんにとってのターニングポイントになったことを「もうすぐ入社して15年目になる。」という記載からも伝わってきます。読んだあとにホッと安心するような記事です。
社会人一年目、木こりと暮らす(三毛田)
選評
・嘘から書き始めるというのが上手いし、ズルい。圧倒的に自由な書き方で危ういバランスなのに、なんでこんなに美しく、表現として成立するのだろうかと、不思議な気持ちになりました。最初に嘘をつくことで、それ以降が本当の話なのだと信頼することができました。最後までずっとちゃんとしていないエッセイで、だからこそ最後まで目が離せませんでした。
・三毛田さんや周りの方々の少しズレた感覚が合わさったからこそ生まれた「木こり君」。オチを知った上でもう一度読み直したくなるくらい、見どころの多い記事でした。記事の随所に飽きさせない工夫が散りばめられており、自分の身の回りで起きた出来事を発信したい方にとって、書き方の参考にもなりそうです。
佳作(26作品)
春が好き(tecopaca)
「え、結婚式まであと24時間なのに、ブーケもグローブもコルセットも届いてないんですか!??」(仲奈々)
あの子は今ごろ(こじらせアラサーOLリィ)
母と乳(猿荻レオン)
春のミラン電卓事件簿(やきいも)
すぐに冠水する街、家具を窓から宙ずりにする引越し業者、そして、優しくてたのもしい、中国の友人たち(ながたせいこ)
19年前の春、声をかけてくれたあなたにありがとうを、今伝えたくて(朝倉翠 | 心地よさの探求)
転校して初めて知った、春のにおい(中村 彩理)
春が来た(おゆ)
わたしの名前は紫吹はる(紫吹はる)
春になると思い出すこと(やまゆき)
あの春、不安でいっぱいだったあなたへ【コミックエッセイ】(町田ねねこ)
桜が散る頃に思い出すーー坂本龍一『Aqua』が、高校時代の私にピアノを通して教えてくれた表現の原点(三浦えり)
21㎡ユニットバスの1Kで、「何者」かを目指していた日々。(はる)
不純な動機がくれた宝物。16歳の春とランニングシューズ(武石ちひろ)
「結婚式って何のため?」と問い直したわたしが、毎年春に願うこと(まなみ | 純粋意欲ラボ)
「プラダを着た悪魔」にはなれなかったけど...憧れと現実のはざまで働くこと(たけしたみほ)
春を、忘れたふりして思い出す(看護師しょうこ)
ちゃんとしたお母さんにならなくても、カーネーションは店先に並ぶ(春野なほ)
あの春、確かに父はいた(かなまる)
墓参りの季節(鎌田よしふみ|青森の温泉ソムリエ♨)
数字の向こう側を見せてくれた、あの春のこと(青空ちくわ)
12年前の春、わたしは自分の結婚指輪を彫っていた。そしていまもちゃんと身につけている話(坂口佳世|ぐっち)
私の生業について(玉絵ゆきの)
おわりに
ここに掲載されていない中にも、すばらしい作品はたくさんありました。noteを向上させたいと考えたとき、過去におこなわれたコンテストの参加作品や、受賞作品を読むことはとても有用です。
ぜひ、以下のページから、良い記事をさがしてみてください。
たくさんの素晴らしいnoteに出会うことができ、意義深い取り組みになりました。いつかまた、開催できますように。ご参加いただいたみなさま、あらためて、ありがとうございました。
