三題噺ショートショートvol.55_ポケット
落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。
企画もの、大の苦手なのである。
どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。
私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。
いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。
え?落語?三題噺?ヤスシさん?

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、別名、天の邪鬼志朗だろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?
なんのはなしですか。

わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?
ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。
さて。では、三題噺ショートショート「ポケット」まいりましょうか。

要は、かなりの食いしん坊で。
一番強烈な思い出は、幼稚園の時に、ポケットに入れたビスケットをガンガン叩いたという事件があった。
「不思議なポケット」という童謡に感化されてのことだった。
中学になると類い希な大食らいになり。
部活の帰りにビッグマックを3つオーダーしてグラブの上に乗せ、歩きながら一瞬で食い尽くした。
ただそれは確実に飛距離に反映され。場外ホームランが出るとチームは狂喜乱舞した。
要と久し振りに会ったのは、つい最近のことだ。
俺の顔を見るなり、こう、言い放った。
「次に出る、マクドナルドの新作を教えてくれ!」
まだCMも流れておらず、そこで教えてしまうとコンプライアンス違反になるので言えなかったが、タルタル油淋鶏チキンタツタが販売されるや、LINEに自撮り写真が送られてきた。
それが。ポケットにハンバーガーを突っ込もうとして笑っている姿で。
一瞬、何のことかと思ったが。
懐かしのブラックジョークに、ひとり、大笑いをした。

そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「コジくん、 連休最後の夜に、さっちゃんの寂しいあんよが、マッサー(注1)待ってるよ。」
マッサージをすると、家内は、上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。
今日の投稿を入れて、55作。俺にしちゃあ、三題噺もけっこう書くには書いたが。これ、どこまで続くの?
いつまで書くの?
初回から一年を超え、まだまだお題を発してくれるヤスシさんとの根競べだ。

