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第百十五回:私がやっている言語化の練習


今日は2025年9月9日です。『「分かった!」と思わせる説明の技術』の発売から10日くらい経ちました。お陰様で9月3日には増刷が決まり、累計1万部になりました。増刷分が書店に並ぶ前に在庫切れしそうな勢いですが、仕方ないですね(--;一時的に在庫切れしても、そう遠くないうちに補充されるはずです。広い心でご容赦いただければ幸いですm(__;)mそんな近況報告(という名の宣伝)をしたところで今回もゆるく行ってみましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある百十五回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

私がやっている言語化の練習

です。
今回もITと関係ないネタですが、どーんまい。
あと、さりげなく『「分かった!」と思わせる説明の技術』を宣伝する目的で書いているコラムなので、テーマを「説明」に寄せていたりしますが、どーんまい。

そんな本音が見え隠れしたところで本題に入ります。

私は「言語化が上手い」と評価されることが多かったりします。
そんな評価をいただく度に、私は内心「そりゃ、そーでしょ(--)」と思っています。

理由は、言語化している回数がメチャクチャ多いからです。
「これだけ言語化していて上手くならなかったら悲しいべさ」と思っているくらいには、日常的に言語化の経験を積んでいます。

今回のコラムでは、私が日常的にやっている言語化の練習……のつもりはないのですが結果として練習になっている言語化の経験をご紹介します。
これを日常的にやれば、あなたも絶対に言語化が上手くなります。
慣れるまでは、やるのが大変だけど。

ちなみに、お忙しい人に向けて先に結論を書いておくと、私が日常的にやっている言語化の練習は

自分の行動を直感で決めて、その理由を言語化する

です。
最後まで読んでくださる方は、この結論を知らないことにして読み進めてください。


今回の話の前提:直感は「無根拠」ではない


ぶっちゃけ科学的な根拠とかはない(と思う)のですが、私が信じていることがあります。
それは

直感は「無根拠」ではない

です。

例えば「何となく」思ったり決めたりすることがありますよね。
何となく、こいつが嫌い」とか「何となく、やった方が良い気がする」とか「何となく、嫌な予感がする」とかです。

その何となく思ったり決めたりしたことには理由があります。
根拠があります。
ただ、それを自覚できていないだけなのです。

例えば第一印象で何となく「こいつが嫌い」と思ったとしましょう。

そのとき、実際には理由があります。
「目つきが悪い」とか「貧乏ゆすりが気になる」とか「嫌いなやつに似ている」とか嫌いだと感じた理由が何かしらあるのです。

でも、嫌いだと感じた理由を自覚できていません。
だから「何となく」嫌いだと思うわけです。

私は、そのように考えています。

この考えに賛同できない方は、ここから先を読む必要ありません。
「今回のコラムは自分の好みに合わなかったな」と思って、他のことに時間を使ってください。
ここから先の話は

「何となく」は、実際には理由がある。その「理由」を自覚できていないだけ

というのを前提にして話しています。


やること:直感で決めて、その理由を言語化する


私は理屈っぽいので理論派だと思われがちです。
実際には違います。
メッチャ感覚派です。
ほぼすべての物事を「何となく」で決めています。

ただし、何となくで決めた後に「はて、自分は、どうして、そう決めたんだろう?」と考えるのが癖付いています。
そのように決めた理由を後付けで言語化しているのです。

ですから、私は自分の意思決定や行動の理由を論理立てて説明できます。
「どうして、そうしたの?」と聞かれたら「それはね~」と流暢に話せます。

そんな様子を見れば「佐々木さんは言語化が上手いなぁ」と感心したくもなるでしょう。
まぁ、実際に上手いのですけどね(^^ゞ

ただ、みなさんが思っている程、上手いわけではありません。
単純に2回目なだけなのです。

1回目は自分に対する言語化です。
自分がそのように決めた理由を自分に説明しています。
そのときには「う~ん、この理由は違うなぁ」とか「う~ん、この表現は違うかなぁ」とか考えながら試行錯誤しています。

他人に対して言語化する内容は、多くの場合、自分に対して言語化した内容の繰り返しです。
1回目の時点で、じっくり考えて「うん、多分こんな感じだわ」と結論を出しています。
それを繰り返しているだけなので、論理的な破綻の少ない説明を流暢にできるのです。

それに、他人に対する言語化は氷山の一角です。
必ずしも他人に説明するとは限りません。
私は他人に対して言語化する何倍も自分に対して言語化しています。

直感で決めて、そのように決めた理由を自分に対して言語化する

という行為を日常的にやっているのです。

これで言語化が上手くならなかったら、そっちの方がおかしくないですか?(^^;

そんな感じで、私は日常的に言語化の経験を積んでいます。


メリット:言語化した内容の良し悪しを自己採点できる


繰り返しになりますが、私は日常的に

直感で決めて、そのように決めた理由を自分に対して言語化する

という行為をやっています。

この行為には、言語化の練習として、とても優れている点があります。
それは

言語化した内容が適切か自己採点できる

ことです。

例えば、そうですね。

ピヨ太君の前にケーキとミカンがあります。


コラム115_1

ピヨ太君は「何となく」ミカンではなくケーキを食べました。


コラム115_2

ピヨ太君は「どうしてボクはミカンではなくケーキを食べたんだろう?」と考えます。


コラム115_3

ピヨ太君は「きっと甘い物が食べたかったんだ」とケーキを食べた理由を言語化しました。


コラム115_4

もしもピヨ太君が言語化した「甘い物が食べたかった」が間違っていた場合、ピヨ太君はモヤモヤするでしょう。
ハッキリと「こーゆー理由で違う!」とは言い切れないかもしれませんけどね。
感覚的に「なんか、しっくり来ないなぁ……」とは分かるはずです。


コラム115_5

多くの場合、言語化が上手くいったどうかは確認できません。
説明する相手が他人だからです。
本当に伝わったか(あるいは伝わらなかったか)確実に確認する方法は、ありません。

でも、このやり方なら確認できます。
説明される相手も自分だからです。

自分で自分に言語化して、その内容を自己採点してみてください。
日常的にやれば、きっと言語化が上手くなりますよ。


最初の一歩:「何となくやる気が出ない」ときに、その理由を言語化してみる


「日常的にやれば、きっと言語化が上手くなりますよ」とか言われても「実際に何をやれば良いんだろ?」と思う人もいるでしょう。
そんな人は

「何となくやる気が出ない」ときに、その理由を言語化してみる

のがオススメです。

何となくやる気が出ないときってあるじゃないですか。
やった方が良いのは分かっているのに、やれないとき。
そんなときに「どうしてやる気が出ないんだろう?」と考えてみるのです。

これは何気に結構、難しいです。

表面的な理由は意外にポコポコ見つかるのですよ。
「眠い」とか「お腹が空いた」とか「面倒くさい」とか。

ただ、それを少し深掘りすると「あれ?違うかも?」となったり「それが本質じゃないかも?」となったりしります。

例えば「眠い」から「やる気が出ない」と言語化したとしましょう。
その理由が合っているなら、仮眠を取れば、やる気が出るはずです。
果たして、仮眠を取ったら、やる気が出ますかね?

「お腹が空いた」から「やる気が出ない」と言語化したとしましょう。
その理由が合っているなら、何か食べれば、やる気が出るはずです。
果たして、何かを食べたら、やる気が出ますかね?

「面倒くさい」から「やる気が出ない」と言語化したとしましょう。
これは合っていそうです。
「面倒くさい」から、やる気が出ないのです。

それでは、どうして「面倒くさい」のでしょうか?
やる量が多いから?やる内容が難しいから?やっても褒めてもらえないから?

そうやって深掘りして考えてみてください。
きっと言語化が上手くなりますよ。

ちなみに、言語化の練習だけを考えたら、別に他のお題でも構いません。
あえて

「何となくやる気が出ない」ときに、その理由を言語化してみる

をオススメしているのは

やる気が出ない理由を自覚できたら(その理由を解消することで)やる気が出たりするから

です。
「言語化の練習になって、ぐでーっとした状態も解消できるなら、一石二鳥だよね」と考えた次第です。


まとめ


今回は

私がやっている言語化の練習

というテーマで好き勝手に語ってみました。

今回のコラムの結論は

自分の行動を直感で決めて、その理由を言語化する

です。

直感は「無根拠」ではない

というのを前提として

直感で決めて、そのように決めた理由を自分に対して言語化する

ことで、言語化の練習になります。
このやり方のメリットは

言語化した内容が適切か自己採点できる

ことです。
自分で自分に対して言語化しますからね。
言語化した内容がピンと来るかどうかで自己採点できます。

具体的に何をやれば良いか分からない人は

「何となくやる気が出ない」ときに、その理由を言語化してみる

をやってみてください。
言語化の練習になって、ついでに(その理由を解消することで)やる気が出る効果も期待できます。



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。

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