名詞の不可算・可算(単数・複数)⑧-7:学問名2("-ics"深掘り1)[科学英語]
副題:可算不可算の理想と現実(英文法の理想と現実)
名詞の不可算・可算(単数・複数)[UC(SP)]の深掘り
「可算不可算・単複で混乱が生じる英語の名詞」の深掘り。「⑧科学英語」シリーズの「学問名2」では、学問(科目)名のまとめ&整理を継続。学問名は少しとっつき難い特殊な専門用語だと思われがちですが、理系でも文系でも一度は触れたことがある英単語も多いはず。英単語の成り立ちを考える教材として、その面白さがお伝えできれば幸いです。
★学問名の深掘り第2弾:-ics問題(頻出する学問名語尾の一つ)
❶ 様々な学問名を分類・整理:"-ics"語尾学問(科目)名(?)を追加
❷ 新しい単語はどうやって作られる?:英単語の造語法を学問名で検証
単語を作る部品の最小単位:和英比較
英語はアルファベット(原則、単独では意味を持たない文字)
日本語は漢字(単独で意味を持つ文字)
学問名の一部(多く?)は幕末以降に日本で独自に発展した和製漢語
❸ -ics語尾を持つ単語について深掘り
一般用語と専門用語(業界用語):不可算・可算(常時複数形)+単複呼応
複数形のみで使われるという説明で十分?:be動詞の単複問題
形容詞の可能性を考慮する必要がある場合も
※接尾辞"-ics"はギリシャ語"ikos=技術・学問"由来
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★学問(科目)2
①語尾"-ology"【前記事⑧-6「学問名1」の復習】
接尾辞"-logy"はギリシャ語"logia=学問"から
人類学:anthropology
考古学:archaeology
占星術:astrology(「占星学」とする辞書も)
生物学:biology
生態学:ecology
疫学: epidemiology
語源学:etymology
地質学:geology
病理学:pathology
生理学:physiology
心理学:psychology
動物学:zoology
②語尾"-ics"-1【前記事⑧-6「学問名1」の復習:主にメジャーな学問】
接尾辞"-ics"はギリシャ語"ikos=技術・学問"から
経済学: economics
倫理学: ethics("moral philosophy"とも)
遺伝学: genetics
言語学: linguistics [問題演習]
数学: mathematics [問題演習]
形而上学:metaphysics
物理学: physics
政治学: politics
統計学: statistics
②語尾"-ics"-2【この記事で追加:ややマイナーな学問】
音響学: acoustics
航空学: aeronautics
美学: aesthetics/esthetics
栄養学: dietetics
(動)力学: dynamics [問題演習]
電子工学: electronics
動力学: kinetics [問題演習]
力学: mechanics [問題演習]
光学: optics
薬学: pharmaceutics
音声学: phonetics
静力学: statics
構造地質学:tectonics("plate tectonics"=「プレートテクトニクス」が有名)
熱力学: thermodynamics("thermo-"+"dynamics")
③語尾"-onomy"【前記事⑧-6「学問名1」の復習】
接尾辞"-nomy"はギリシャ語"nomos=秩序・法則・学問"から
天文学:astronomy
経済学:economy
分類学:taxonomy
④語尾"-y"【前記事⑧-6「学問名1」の復習】
解剖学:anatomy
植物学:botany
化学: chemistry
歯学: dentistry
地理学:geography
幾何学:geometry
薬学: pharmacy
哲学: philosophy
◉ 学問名に関する英語史的考察:この点については、堀田隆一先生の以下のhellog~英語史ブログ記事もご参照ください。
◉ 和製漢語については以下のWikipedia記事をご参照ください。
★"-ics"語尾型の学問名に慣れてもらうための問題演習
復習問題1:"metaphysics=形而上学"と"physics=物理学"は、英語のスペルを見ると関連(対比)が明らかですが、どんな関連があるのか由来(語源)を調べて記述
※私がよく参考にさせていただいているオンライン語源辞典etymonlineでは、この対比によって接頭辞"meta-"の意味が変化したというエピソードも
復習問題2:"economics"と"economy"の意味の類似と相違、さらにはこの2単語の使い分けについて考察
問題1:「言語学」を意味する単語として"linguistry"や"logonomy"も一時は使われたようですが、今では"linguistics"だけが生き残っている理由を考察
※特に正解はないでしょうが、他の単語でも似たようなことがあったはずなので、個人的には興味深い現象(英語の常套句"Throw things at the wall and see what sticks"が当てはまる例かも)
問題2:"mathematics"と"mathematic"の比較(品詞問題)
現代では"mathematics=数学[名詞]"、"mathematic=数学的な[形容詞]"という使い分けが確立。以前は"mathematics"が存在せず"mathematic"が「数学[名詞]」と「数学的[形容詞]」の両方を兼ねていたようです(オンライン語源辞典etymonlineやhellog~英語史ブログから推測)。さて、英語で形容詞から名詞ができる際のバリエーションは全部でどれくらいあるでしょう?(頭が痛くなるほどあるとは思いますが、日本語との比較で考察)
問題3:以下の単語を使う複合名詞を列挙(分からなかったら検索)
dynamics, kinetics, mechanics
問題4:"mechanics"と"mechanic"比較(品詞と多義性の複合問題)
a. それぞれ、単複変化する可算名詞、常時複数形、形容詞の場合の意味は?
b. それぞれ、上記の品詞のなかで使われないものがあれば指摘
問題5:語尾が"-ics"の単語は、学問の意味なら単数扱い(be動詞がis/was)、意味が学問以外なら複数扱い(be動詞がare/were)になるという有名な使い分け(法則?)が存在します。
a. 上の②語尾"-ics"リストでこの使い分けを検証
b. 上の②語尾"-ics"リストの語群をさらに以下の2つに分類
b1. 語尾が"-ic"の形容詞があるもの、ないもの
b2. 語尾が"-ic"の名詞があるもの、ないもの
c. 学問以外の意味がある場合はその意味を記述
d. 可能なら、学問以外の意味がある場合とない場合の規則性について考察
学問名記事の2つ目。今回の"-ics"語尾学問名は間違いなく「不可算可算の理想と現実」問題として重要な教材です。今回改めて焦点を当ててみたいもう一つの重要な視点が「英単語の多義性問題」。学校英語でも断片的に扱われることがあるので知識としてはお持ちの方もいらっしゃると思いますが、実は語源や形容詞との違いも含めると難しい問題。
授業では時間の関係でどこまで解説できるか分かりませんが、あちこちにヒントを散りばめてあるので、非受講生の方は辞書を引いたり自分で調べたりして考察してみてください。
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