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【とんま村の物語】お金の歴史や仕組み、そしてこれからを考えるシリーズ

【シリーズ】
どうぶつの村で考えるシン・ベーシックインカムのすゝめ


1. はじめに

このシリーズは、私たちが普段何気なく使っているお金を、歴史をたどりながら見つめ直し、現代のお金がどのような仕組みで成り立っているのか、そしてこれからどのような仕組みにしていけるのか考えるものです。

このシリーズには、二つの入口があります。

ひとつは、”脱力系”のどうぶつたちの物語です。

物語から読むと、
借金、税、国債、中央銀行、金融危機といった現実のお金の歴史やキーワード、通貨発行やブロックチェーンなどの技術、地域通貨型ベーシックインカムなどこれからの仕組みで重要な考え方が、
村の出来事として象徴的につながっていて、体感でお金や経済の仕組みが理解できます。

もうひとつは、”少し硬め”の解説論考です。

解説論考から読むと、
物語で出てくる出来事を、現実の金融史、財政、通貨制度、地域通貨の設計などに照らし合わせながら、より直接的にたどることができます。

このシリーズで描いているのは、
競争・成長・追加借入を「生きるための義務」にしてきた現代のお金の仕組みを、安心して暮らし、働き、挑戦できるお金の仕組みへ組み替えていく視点です。

日本に置き直すなら、以下の形がよいのではないかと考えています。

  • 将来的には、全国共通の円だけではなく、円+9つの地域通貨という形が望ましいのではないか。

  • そして、地域通貨は、毎月すべての人へ届くベーシックインカム(将来的には毎月10万円相当)という形で実現できないか。

私はそう考えています。

さらにその先では、
国家間の偏りまで見つめ、世界中の誰もが生きる土台を持てるお金の仕組みを描いていきます。

🍃全体では、物語本編20話、解説・論考33記事、物語サマリー3話、あわせて56の記事から構成されています。
🍃解説・論考のうち13記事は、noteマネー公式にも取り上げていただきました。

物語のあらすじサマリーは、こちらのリンクにまとめています。

👉あらすじ:「とんま村の物語~お金の仕組みを笑いながらほどき、人のための通貨を考える寓話」

👉前半まとめ後半まとめ①後半まとめ②


2. シリーズ全体は三つのブロックで進む

物語本編と解説・論考は、この三つの流れに沿って進みます。

①お金の歴史(物語:第1〜9話)
②現代のお金(物語:第10〜13話)
③これからのお金の仕組み(物語:第14〜20話)


3. このシリーズで押さえる二つのお金

このシリーズを読むうえで、まずおさえてほしいのは、二つのお金の役割の違いです。

① 「現代のお金」:法定通貨
貸し借り、返済、利子、税、国債、中央銀行、金融危機へ広がっていく今のお金(円やドルなど)です。

② 「新しいお金」:地域通貨型ベーシックインカム
いまのお金の仕組みに上乗せする形で、地域が発行して、毎月すべての人へ届くお金です。

物語では、①を チャ〜リン、②を ぷるり〜ん としいう脱力系の名前で描いています。

冒頭にも言いましたが、これを日本に置き直すなら、将来的に、円+9つの地域通貨を以下のような形で検討するのが望ましいのではないか。
私はそう考えています。

解説・論考では、その形がなぜ好ましいと考えるのか、制度としてどう考えられるのかを細かく掘り下げています。

金融部門を除く民間実体経済にかかる返済圧力を、個人へ毎月届く地域通貨の入口から段階的に解除・緩和することで、自律的で持続的な地域経済を組みあげていけないか。

そして、個々人が安心して暮らせる土台を作れないか。

このシリーズでは、その可能性を考えています。


4. 現代のお金を考えるための二つの借金

もう一つ現代のお金の仕組みを考えるうえで整理しておきたいものがあります。
借金です。
借金には二つの種類があります。

個人や企業が借りて、利子をつけて返す借金
国がいま必要な支出を行うために発行する国債です。

物語では、
①を 借りたチャ〜リン(借チャ~リン)
②を あとで村が返します約束 として描いています。

この二つの借金を分けて見ることで、個人や企業にかかる返済圧力と、国債を通じた公共支出の意味を、混同せずに考えられるようになります。

このシリーズでは、この二つの借金を、物語の中の出来事に置き換えて描いています。


5. このシリーズが最後に描く社会像

このシリーズが最後に描くのは、個人へ毎月届く地域通貨ベーシックインカム(ぷるり〜ん)だけではありません。

目指しているのは、日本の中の誰かだけが安心して暮らせる社会ではなく、世界中のすべての人が、違いを抱えたまま、生きる土台を持てる社会です。

そのためには、個人の暮らしだけを見ていても足りません。

個人が追い立てられる競争の奥には、同じように、地域どうし、国どうし、さらに国家間で、市場・資源・通貨を取り合う圧力があります。

だから、このシリーズでは、個人の暮らしを支え、地域の中でお金を回し、国の中の偏りをならし、国家間の偏りまでならしていくお金の仕組みを考えます。

個人、地域、国、国家間をつなぎ直すことで、競争や成長を「生き残るための義務」から解放していく。
それが、このシリーズの最後に描きたい社会像です。

それは、誰かが勝ち続けなければ安心できない社会ではなく、世界中の誰もが、心置きなく暮らし、働き、挑戦できる社会です。


6. 読み方の案内

このシリーズは、読む人の興味や関心に応じて、色々な読み方が可能です。
物語だけ読んでも、解説だけ読んでも、途中から気になるところだけ読んでも構いません。


7. おわりに

このシリーズを読んだあとに、少しでも、

「お金って、そういう仕組みだったのか」
「いまの苦しさは、自分だけの努力不足ではなかったのかもしれない」
「お金の仕組みは、変えられるものなのかもしれない」

そう感じてもらえたらうれしいです。

お金は、遠い専門家だけのものではありません。
毎日の買い物や仕事、家計、税金、将来への不安から、地域の元気、国の借金、世界の偏りまで、私たちの暮らしのあちこちに関わっています。

だからこそ、お金の仕組みを知ることは、社会を見る目を増やすことでもあります。
見えなかったつながりが見えると、「仕方ない」と思っていたことにも、別の見方が生まれます。
そして、別の見方が生まれると、暮らし方、働き方、地域のつくり方、社会の支え方にも、新しい選択肢が見えてきます。

このシリーズが、お金の仕組みをもっと人の暮らしに近いところから考え、これからのお金を、もっと安心して、もっと自由に、心置きなく生きるための仕組みとして考えるきっかけになればうれしいです。


8. 物語サマリーと全話一覧表

全話を一つずつ読む前に、物語の流れをさっとつかみたい方は、まずこちらのまとめ記事から読むこともできます。

物語サマリー

第1話〜第10話:前半まとめ 
第11話〜第15話:後半まとめ①
第16話〜第20話:後半まとめ②

物語本編・解説・論考へのリンクは、下の一覧にまとめています。

Ⅰ.お金の歴史

🍃第1話
【物々交換】ほしいものと渡せるものがかみ合わない不便さから始まる話。
🌻解説
【貨幣以前から初期貨幣】物々交換から共通の交換手段が必要になるまで。

🍃第2話
【預かり証】肉を預け、代わりにチャ〜リンという約束のしるしを受け取る話。
🌻解説
【中世から近世の預かり証】実物を預け、証書が代わりに動きはじめる段階。

🍃第3話
【利子つき返済】10個しかないチャ〜リンを11個にして返す約束が競争を生む話。
🌻解説
【預かり証から通貨への転換】証書が、実物の引換券を超えて流通する段階。

🍃第4話
【信用創造】足りないまま増えるチャ〜リンが、借りる者と貸す者の序列をつくる話。
🌻解説
【近世から近代銀行への入口】金細工師・預金・貸出・信用創造の原型。
🌻番外編
【近代銀行の成立前史】実物貨幣から、信用で動く銀行貨幣への移行。

🍃第5話
【負債の言い換え】借金が、希望・挑戦・ギフトのように語られていく話。
🌻解説
【近代以降の信用社会】借金が、成長・投資・信用という言葉で語り直される段階。

🍃第6話
【中央銀行】チャ〜リンの流れを見守る者が、村の中心に置かれていく話。
🌻解説
【中央銀行の成立と役割】通貨発行、金融安定、最後の貸し手。

🍃第7話
【税金】集めたチャ〜リンが、橋や村の公共の仕事へつながっていく話。
🌻解説
【近代国家と税】徴税、公共財、通貨価値を支える出口。

🍃第8話
【国債】いま足りないチャ〜リンを、未来の返済約束で先に使う話。
🌻第8話解説
【国債と政府財政】将来の税収や信用をもとに、現在の支出を行う仕組み。

🍃第9話
【管理通貨】流れが止まりそうな村に、追加のチャ〜リンを入れて支える話。
🌻第9話解説
【金本位制後の管理通貨】金に縛られず、危機時にお金を増やせる時代。
🌻第9話番外編
【1929年恐慌と信用収縮】お金の量だけでなく、信用と支払いの流れが止まる危機。

Ⅱ.現代のお金

🍃第10話
【危機の先送り】清算を避けるたびに、約束と数字が積み上がっていく話。
🌻第10話解説①
【20世紀以降の危機対応】恐慌、戦争、金融危機のたびに負債とマネーが膨らむ流れ。
🌻第10話解説②
【日本の失われた30年】バブル崩壊、ゼロ金利、量的緩和、日銀国債保有。
🌻第10話解説③
【基軸通貨ドルの世界史】ポンドからドル、石油、国際金融、世界の負債構造。

🍃第11話
【通貨価値の目減り】100兆チャ〜リンの数字の裏で、暮らしが軽くならない話。
🌻第11話解説
【現代日本の財政と通貨価値】自国通貨建て債務、円の購買力低下、インフレ税。

🍃第12話
【返済圧力】がんばっても苦しい理由が、個人ではなく仕組みの側にあると気づく話。
🌻第12話解説
【銀行貸出と利息の会計】元本は生まれるが、利息分は別に稼がなければならない構造。
🌻第12話番外編
【金融市場と実体経済の非対称性】利益は金融側に積み上がり、損失は生活側へ戻る構造。

🍃第13話
【発行益と利息】足りない一枚の裏側に、誰かのポッケに入った利益がある話。
🌻第13話解説①
【通貨発行権の制度論】誰が通貨を発行し、利益と責任を誰が持つのか。
🌻第13話解説②
【発行益・利息・金融資産】お金を生む仕組みが格差を広げる経路。
🌻第13話解説③
【公共通貨の入口】税でも国債でもない、公共目的のためのマネー発行。

🌻第12〜13話解説総括
【負債通貨システムの総括】競争・成長・追加借入が義務になる構造。

Ⅲ.これからのお金の仕組み

🌻公共通貨論考
【制度設計としての公共通貨】財政民主主義、財政法、中央銀行独立性との接続。

🍃第14話
【公共管理】村のものを村のものとして扱うために、記録と監査を置く話。
🌻第14話解説
【公共通貨の統治と技術】記録、監査、公開性、権限管理。

🍃第15話
【生活を支えるお金】返すためのお金とは別に、暮らしを止めないお金が現れる話。
🌻第15話解説
【地域通貨型ベーシックインカム】生活を支えるお金を、個人へ毎月届ける設計。

🍃第16話
【お金の役割分担】安心のためのお金と、挑戦のためのお金を分ける話。
🌻第16話解説
【地域内循環と円接続】地域通貨を使いながら、必要な支払いは円につなぐ仕組み。

🍃第17話
【選択の余白】生活の土台があることで、働く・休む・断る・挑戦する意味が変わる話。
🌻第17話解説
【実装可能性の検証】ステーブルコイン、本人確認、決済、記録、制度条件。

🌻番外編解説
【30年導入シナリオ】月10万円相当の地域通貨型ベーシックインカムを段階導入する構想。
🌻番外編論考
【30年シミュレーション】給付、再利用、換金、清算、価値維持を数式で検証する。

🍃第18話
【地域差】同じ仕組みでも、村が違えばお金の回り方と景色が変わる話。
🌻第18話解説
【国内の地域間調整】地域ごとの稼ぐ力、流出入、偏りをならす仕組み。

🍃第19話
【外との偏り】一つの村の安心だけでは、村どうし・国どうしの偏りが残る話。
🌻第19話解説
【国家間・通貨圏間の調整】資源、外貨、輸出市場、基軸通貨の偏り。

🌻第18・19話番外編
【既存研究との差分】BI、地域通貨、CBDC、時限性通貨、国際清算構想との違い。

🍃第20話
【幸せの再定義】勝ち続けることではなく、心置きなく存在できることへ戻る話。
🌻最終回解説
【文明論としての着地】競争を、生きるための義務から解放する


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