瀬戸内海に浮かぶアートの島をめぐる旅
2025年は瀬戸内国際芸術祭の年。春会期に続き
今回は、会期の瀬戸内国際芸術祭への二日間の旅。
旅が終われば旅を振り返る。前回同様、神戸三宮
からフェリーに乗り込んで高松へと向かう。島を
めぐるのに、予定外のこともあったけれど、流れ
に身をまかせれば、また別の風景も見えてくる。

神戸と高松をつなぐジャンボフェリーに揺られ

早朝に高松に到着する旅の始まり
①神戸三宮フェリーターミナルから高松東港へ

旅は8月のお盆の頃で、港につく頃には空も白む
②高松市総合体育館

折りたたみ自転車を広げて、輝き始める空の下
③高松国際ホテル

形や素材や、それらがもつ手触りを感じながら
④旧高松逓信病院

建物がもつ記憶に沿うように
⑤STORY

街に散らばる物語の間をぬって走る

出航の時間に間に合うように高松港に到着し

高速船は宮ノ浦港を目指し
⑥高松港から宮ノ浦港へ

いつか旅した直島へとやってきた

自転車を高松港に残し、直島をめぐる旅を始める
⑦宮浦ギャラリー六区

アートの気配に満ちた島で、形が帯びる意味と時間
⑧直島銭湯「I ♥湯」/ 大竹伸朗

コラージュされた様々なもの紡ぐ島の物語
⑨海の駅なおしま

小道を抜けて港へ戻る。海につながるような建物の水平線
⑩赤かぼちゃ

直島の記憶の一部となる赤い丸みのある形や、直島町の
⑪直島パヴィリオン

28番目の島というコンセプトを持つアート
⑫地中美術館

直島の形を体で感じ、いつかの旅の記憶にふれながら
⑬李禹煥美術館

アートに目線を沿わせるように、視点を広げていく
⑭シーサイドギャラリー

ひんやりとしたコンクリートの打ち放しの感触
⑮ベネッセハウス

ガラスに屈折する光、映り込む風景に
⑯ニキ・ド・サンファルの彫刻群

鮮やかで、心浮き立つアートとの再会に足取りも軽くなる
⑰南瓜

そして直島といえばの黄色と黒に、旅の風景が入り混じる
⑱直島新美術館 1

今回の旅は、大阪での展覧会にひかれ、やってきた
重ねられた島の歴史と、そこに加えられた物語
⑲直島新美術館 2

新たな美術館は、懐かしさを覚えるアートも並ぶ
⑳ANDO MUSEUM

大きな建物もあれば、小さな建物も。場所をつむぐ素材や
㉑家プロジェクト 角屋 / 宮島達男

アートがつなげる島の時間、人々の記憶にふれる
㉒The Naoshima Plan「水」

この島では光も、水もアートの気配をたたえ
㉓またべえ

器となる建物も、その空気を拡張させる
㉔直島港ターミナル

待てども来ない船に気づき、旅のルートを書き換えれば
㉕直島ホール

新たな風景が見えてくる。自然に寄り添う建物もあれば
㉖家プロジェクト はいしゃ / 大竹伸朗

様々な記憶が取り込まれた建物もある

運休日のフェリーは予定外も、旅はそこからまた展開する
㉗宮ノ浦港から高松港へ

宮ノ浦港へと戻り、高松港へと行先を変え

一日目に残る時間は、高松の街をめぐることに
㉘あなぶきアリーナ香川

港を構成する建物は変化の最中。開業したばかりの建物や
㉙高松シンボルタワー

高松のシンボルとなって久しいタワーをたどる
㉚香川県庁舎東館 1

そして高松の街で、存在感をひときわ放ち続ける建物へ
㉛香川県庁舎東館 2

そこでは建築家と芸術家の強い思いが入り混じり
㉜香川県庁舎東館 3

建物にはアートの気配が満ちている
㉝百十四ビル

外壁に緑青銅板をまとう建物に、時間の経過を感じながら
㉞We base 高松

街に流れる物語。そこに加わるシップス・キャット。街で
㉟高松港
物語に出会い、その日の最後に見上げた夜空の光

予定外の旅も、また新たな風景を見せてくれる
①高松中央商店街

二日目の朝。静けさが、空間や形を
②高松市美術館

朝の光を象徴的なものに見せる

だんだんと起き出す街の音を感じながら
③高松港から家浦港へ

二日目の旅もまた海を渡る。水面にゆらめく朝の光の中を

高速船は島と島の間をぬけて

昨日、渡ることができなかった豊島へとたどり着く
④MUJI BASE TESHIMA

豊島もいつか訪れた島。懐かしくて、大切な記憶に
⑤針工場 / 大竹伸朗

また新たな旅の風景を重ねていく。自転車を借りて
⑥国境を越えて・祈り /リン・シュンロン

島のアートをめぐる旅。作品に漂う感情と
⑦海を夢見る人々の場所 /
ヘザー・B・スワン+ノンダ・カサリディス

アートが作り出す記憶にふれる
⑧片山愛樹園

旅を続けるほどに、風景は重なり響き合い
⑨線の記憶 / 塩田千春

つながっては積層して、空間として立ち上がる
⑩海へ続く坂道へ

島の形を体で感じ、自転車は海へと進む
⑪豊島美術館

風景の中に、沿うように建つ豊島美術館を横目に
⑫心臓音のアーカイブ /
クリスチャン・ボルタンスキー

坂を下り、港を越えて、海へと出る。懐かしい音の記憶
⑬唐櫃港

静かな港の風景は、変わらず時間を刻み続けている
⑭島キッチン
唐櫃公堂

港の風景を後にし、島をめぐる。かつての旅の影をたどり
⑮再び言葉に満ちた部屋 / ジェナ・リー

閉じ込められた灰により、時間に形が与えられる作品へ
⑯空の粒子 / 青木野枝

閉ざされる形あれば、円を描く鉄の作品は風景をつなぐ
⑰海のレストラン

いつかの道を進み、レストランから見る風景が懐かしい
⑱針工場 / 大竹伸朗

豊島をぐるりとめぐり、海と島の物語をつむぐ作品へ

風に触れてアートを感じる島の旅
⑲家浦港から本村港へ

港に設置されたもやいは旅の風景をつなぐ存在で
⑳直島銭湯「I ♥湯」/ 大竹伸朗

直島へと渡り、昨日は開店前の直島銭湯にも立ち寄って

昨日と同じようにまた高松港へのフェリーに乗り込む
㉑宮ノ浦港から高松港へ

様々な表情を見せる海の風景にひかれている
㉒SONGS / ホンマタカシ

波はゆらぎ、光はただよう。風景に視点を重ねては
㉓Liminal Air -core- / 大巻伸嗣

心の中で時間と場所をつなぎとめる

高松港の風景をなごり惜しむように時間を過ごし
㉔高松東港から神戸港へ

帰りのフェリーに滑り込み、遠く霞んでいく島を眺める
㉕小豆島 坂手港

立ち寄った港のある島は、前回の旅の舞台となった場所

小豆島の坂手港で、シップス・キャットに見送られて
㉖神戸三宮フェリーターミナル

また夜の神戸へと戻ってきた
あっという間の二日間は、海と空とアートをたどる
旅となった。様々な視点で展開される作品は、旅の
視点を変え、広がる風景はアートに取り込まれる。
2025年は瀬戸内国際芸術祭の年であり、また万博
が開催された年でもある。円でつながる風景を、
2025年の記憶として心に刻み、また円に沿う旅へ。
