データ復旧業務 ゲームCD系編&次世代オーディオ編
皆様、こんにちは!
株式会社カチカのオフサイト&コールドバックアップ業務担当の村島です!
今日もデータ復旧業務について語っていきたいと思います。
前回は音楽CDについてまとめました。まあ、いろんな材質はあれど、音楽CDは研磨で傷を消して再度聴けるようにすることはそんなに難しくはないというお話をしたと思います。ただし、SACDを除いて。
というわけなんですが、今日はゲームのCDについてまとめたいと思います。実はゲームのCDって、これはCDですと堂々と謳っていることが少ないんですよね。
まあその辺の話が今日の話題だと思って下さい。
というわけで本題に入る前に、やっぱり関係ない話をさせて下さい。
12x12の正方形を、以下のように切り分けてみて下さい。

そしてこう並び替えてみて下さい。

赤い小さな正方形が消えました。
面積なんて本当にどうにでもなるんですねえ。
まあ、ちょっとしたトリックがあるんですけどね。
では、本題に入っていきましょう。
CDを使っているゲームたち
初代Play Station
このディスクは、これは割とはっきりしていましてCDです。このディスクの記録面は黒いことはゲーム好きの皆様ならご存じのことと思いますが、あの黒いプラスチックは光学という面から見たら透明のプラスチックと同じなんだそうです。黒くしたのは、海賊版対策だとか。
また話が脱線しますが、私は学生時代に新薬の臨床治験で小金を稼いでいた時期がありまして。採血とか採尿とかの時間以外は基本的には何をしていてもよかったので、暇つぶしグッズもたくさん置いてありました。
そんな中にプレイステーションもあり、よくやったのが桃太郎電鉄です。お互いに良く知らない同士でもプレイしてれば仲良くなれるいいゲームですよね、あれ。
そしてリアルの鉄道業界をちょっと風刺してもいる。またやりたいなあ、なんて思います。ゲーム機持ってないけど。
Play Station 2
このゲーム機には、CD-ROM相当のものとDVD-ROM相当のものが混在しています。まあ、既にお話ししておりますとおり、CDもDVDも研磨で傷を消すのはそんなに難しくありません。ただ、もちろん程度問題ではありますよ。
見分け方は、記録面が青色ならCD-ROMです。DVD-ROMは銀色、DVD-ROMの中でも2層である場合には薄い金色に見えます。
よく見ると、記録面にプレイステーションの共通ロゴマークがうっすらと6つ見えます。
2層っていう言葉について解説しておいた方がいいのかなあなんて思わなくもないんですが、DVD以降の技術ですのでDVDの話をするときかBDの話をするときにしましょうか。
ちなみに私、このゲーム機で遊んだことがございません。
Play Station それ以降のシリーズ
プレイステーションシリーズは3以降基本的にブルーレイを元にしたディスクになっていますので、はっきりと傷がついてしまったら研磨で元に戻すことは非常に難しくなっています。
ただ、これはプレイステーションの名誉のために申し上げておきますが、少なくともプレイステーション3は下位互換性を持たせて開発されたものですので、2までのゲームで遊ぶこともできます。
4とか5とかになると正直あまり自信がありません。
wii
このゲーム機は、はっきり言ってよくわかりません。DVDとBDの中間的なディスクを使っています。
現状判明しているのは「大乱闘スマッシュブラザーズ」「戦国無双3」「戦国無双3 猛将伝」「ミブリー&テブリー」「メトロイド アザーエム」はブルーレイ扱いしかできないということです。
それ以降もいろいろなゲームが出ていると思いますので、本来であればひとつひとつ確認するべきなのでしょうが、予算とかいろんな問題がありまして。
XBOX
このゲーム機に関しましては、基本的にディスクはDVD扱いできると見做していいと思います。従いまして研磨で再生できる可能性はあるかと思われます。
ゲームディスクについてお気をつけいただきたいこと
ゲーム機向けディスクというのは、使われている技術がCDやDVDと同じとは言っても、読み取り精度に関しては音楽用、データ用、映像用などのディスクとは違い、よりシビアな傾向があります。つまり音楽用等々のディスクよりも傷や汚れに弱いということなんです。
そして、ゲーム用ディスクのご依頼をいただくと、往々にして音楽用等々のディスクよりもダメージがはるかに深刻だったりします。
やっぱりおもちゃの延長線上で扱われてしまっているのかなと思うんですが、傷や汚れがかなりひどい場合が多いんです。
読み取り精度がシビアなところに持って来て、扱いが雑なせいか盤面の状態が悪いことが多い。正直に申し上げますと、再生の可能性は音楽用等々のディスクと比べるとかなり低いんです。
そして、ゲーム機に関しては弊社内に検証機を用意しておりません。ですので盤面の状態に関しては目視確認のみとなることをあらかじめご了承下さい。
検証機を今後用意するべきかどうかということにつきましてですが、あまり可能性は高くないとお考え下さい。
PCと違いゲーム機は他の機械と基本的に互換性がなく、例えばプレイステーション2が用意できたからといって初代プレイステーションを処分するわけにもいきません。
というわけで、ゲーム機の実機を全て揃えるというのは簡単ではないのです。どうかご了承下さい。
ゲーム機について短く終わりましたのでSACDのことなどを
というわけで、ゲーム機用ディスクについての記述が思いのほか早く終わりましたので、SACDのことについてここで書いてしまおうと思います。
以前にも書きましたとおり日本で最初に普及したデジタル音楽媒体というのはCDだと思うのですが、その音楽デジタル化の技術はPCMと呼ばれます。
音が波であることは皆様ご存じだと思うのですが、PCMはその波をこういう風に数値化しています。

こうやって、一定時間ごとに音の波の高さを測ってあげるわけですね。それをずらーっと並べれば音になるだろうと。
そして、CDでは1秒間に44100回波の高さを測っており、その高さを0~65535の65536段階で評価しています。このことを、サンプリング周波数が44100Hzで量子化ビットが16ビットと表現します。
ところがこれ、音楽をよく聴く方にとってはスペック的に物足りないものだったりします。LP時代からCD時代に移りゆく際、CDの音が妙にシャリシャリした音に聞こえるという方もいらっしゃいましたが、これがその理由のひとつです。
ところで、勘のいい方はお察しかも知れません。サンプリング周波数が44100Hzなら22050Hzの音まで出るんじゃないの?と。
仕様上は確かにそのとおりなんですが、私も細かいことは知らないんですが20000Hzまでで良しとしたみたいです。CDが発売された当時というのは音楽ファンは特に好きなミュージシャンのCDだけは買い、その他はCDレンタルショップというので借りるのが一般的なスタイルでした。CDを借りてどうするかというとテープにダビングして聴くというのが当たり前で、カセットテープの性能的に20000Hzぐらいが限界だったからかも知れません。
というわけなんですが、CDが世に出た直後ぐらいからはもう「次世代オーディオ光ディスク」の開発が始まっていたわけですね。
その中心になったのがDVD-AUDIOとスーパーオーディオCD略してSACDだったわけです。
DVD-AUDIOの原理はごく簡単です。サンプリング周波数と量子化ビットを上げてしまおうと。

ところがですね。ここがややこしいところではあるんですが、映像用のDVDって元々サンプリング周波数がCDより高く、48000Hzなんですよ。つまり、CDより4000Hz高い音まで出ているんです。「この4000Hzが大きく違うんだよ」と言う人もいれば「4000Hzぐらいで何が変わるものか」と言う人もいます。
いずれにせよ、この4000Hzの差をもって「高音質」を謳ってDVD-AUDIOが売られている例もあります。要は普通の映像用DVDの映像を記録する部分には適当などうでもいい映像を入れておいて、音を入れる部分には売りたい音を入れてあると。
ですので、オーディオでは最低の基準がCDの44100Hz・16ビットまたはDVDの48000Hz・16ビットで、それを超えるスペックを何か含んだものを特に「ハイレゾ」と呼ぶことが多いです。
そういうわけなので、安いDVD-AUDIOには、普通のDVDプレーヤーで再生できるものも結構ありますよ。
さて、CDの話をしているにも関わらずDVD-AUDIOのお話を先にしてしまいましたが、これはCDのハイレゾバージョンであるSACDの仕様がまるで異質だからです。
上で出しましたイメージ図ですが、音を波で表しています。ところが、ここが不正確なんです。本来、音の波って上下に揺れるものではないんですよ。

https://simulation-no-tobira.hatenablog.jp/entry/speaker-sim-1
このグラフの下半分のとおり、わかりやすく言うと音源の振動に圧されて空気の粒が密になるところが順々に伝播していくというのが本来の音のあり方になります。
だから、量子化ビットは1ビットで0か1しかないけれども、それをものすごい速さで行うことによってこの疎密をそのまま写し取ってしまおうというのがSACDの考え方で、SACDでは2.8224MHzでサンプリングを行っています。
そしてそのデータを収めるために4.7GBという大容量ディスクを使ってもいます。そのため、原理上0Hzから100Hzまでは出せるとされています。
DVD-AUDIOとSACD、どっちが買い?
というわけなんですが、もし表題のような問いを立てるとしたら圧倒的にSACDです。DVD-AUDIOは規格競争に敗れたと言っていいと思います。
ただ、それを以てSACDをお勧めというわけにはいかないと思います。SACDのような音の記録方式をDSDと言うのですが、SACDのDSDはそのサンプリング周波数からDSD2.8と表現されたり、普通のオーディオCDのサンプリング周波数の64倍であることからDSD64と表記されます。
そして、ダウンロード購入できる音楽としてDSD5.6であったりDSD11.2であったり、あるいはまたDSD128であったりDSD256であったりするファイルがもう世の中には出ているんですね。
光ディスク全般に言えることですが、DVD-AUDIOやSACD、あるいは記録体を4層5層と使って容量を増やしたブルーレイ、こういった高密度で記憶容量の大きいディスクは、安価であることを利用して使い捨て的な立ち位置で使用される以外は縮小していくんだろうなと私は考えています。
音楽ファイルに関しても、普通の44100HzのCDから音を吸い出して384000Hz・24ビットに変換したり、あるいはもっと言うならDSD256に変換したりする技術は確立されていまして、それを使えば普通のCDを元にしてハイレゾを楽しむことも可能です。PCが必要なことは確かですが。
というわけで、弊社でこれまでの実績で言いますと、SACDをお預けいただき「これはガリガリ削ることのできないタイプのディスクなんです」とご説明を差し上げてクリーニングだけ行ってお戻ししたということが1回ありました。
DVD-AUDIOはこれまで1回もなかったんじゃないかなあ?基本的には普通の動画用DVDと同じものですので研磨で元に戻る可能性はこちらの方が『まだしも』高いものではあるのですが。
小括
というわけで、今回はゲーム機用ディスクやハイレゾ音楽ディスクという、これまでの技術の発展型であるとは言えるけれども実際に作業を行うにはやや厳しいディスクを取り上げました。
私の予想ではありますが、ゲームも音楽もこれからはネットによる配信で発売という方向に傾いていくんではないかと思います。
書籍がもうそうなってますよね。電子書籍の方が普通になっています。実は私は書籍というのは紙で持っておきたい派なんですが、さすがにもう本棚を置くスペースがなくなりつつあるんですよね…。
音楽ファイルもそうですし電子書籍もそうなんですが、これまでの物理的なものに記録しての販売と違い、聴く権利や読む権利が販売されるということになっていると思います。
これはとりもなおさず「貸し借り」ができないということでもあります。以前にVHS黎明期の無法状態についてお話しいたしましたが、その無法地帯を避ける方向にずっといくとなるとこういうことになるのかなあ、なんて思っています。
最後にもう一度繰り返しますが、CD・DVD系のゲームディスクは一応研磨による傷除去作業が可能ではありますが、それは音楽CD・映像DVDより厳しいものになりますし、不可能である場合も多いです。
また、DVD-AUDIOやSACDなど、一見すると「できるんじゃないの?」と考えてしまいたくなるようなディスクであっても、実はかなり厳しい、あるいははっきりと無理なディスクもあります。
くれぐれも大切にお取り扱いいただきますよう、お願い申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その10
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その11
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 1
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 2
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その12
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 1
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その13(最終回)
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います その2
オフサイトバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その1
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その2
中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その10
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その1
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その2
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その3
