今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います その2
みなさん、こんにちは!
株式会社カチカのオフサイト&コールドバックアップ業務担当の村島です!
毎日毎日いろんな事件が発生していますね。
今日は久方ぶりに、いろんな事件の概要を見ていきたいと思います。
と、その前に、恒例(にしたいと思っている)の無関係な話シリーズです。
皆様は、金属の棒が1本あれば、地球上のあらゆるデータを記録できることをご存じでしょうか。やはり数字化はすることになりますが。この地球上に、どれぐらいの文字があるのでしょうか。正直想像つきませんが、まあ10万としましょうか。
この10万に数字を一対一対応させ、数列を作ります。ただし、どの文字を取っても6桁になるように、必要ならば頭にゼロをつけましょう。
こうして数列になった地球上のあらゆるデータは、頭に「0.」とつけてやると少数になりますね。
ここで金属の棒を一本取り出し、両端をa及びb、中間点をnとします。
こうなりますと、あとはan:nbが作成した数列になるように傷を刻んでやるだけです。
なんか狐につままれたような話にはなると思いますが、実際に短い文章ならこの方法で記録することができます。
もちろん実際にやろうと思ったら途轍もなく長い棒と途轍もなく微細な傷をつけられる道具が必要ですので、現実的ではありません。
というようなところで、今日も入っていきましょうか。
最新の傾向
クラウドベースのバックアップ
クラウドへのバックアップは、容量を自由に設定できること、コスト効率、災害復旧の用意さから、引き続き主流となっております。
AIを活用した自動化
AIがバックアップと復旧プロセスを自動化し、効率を高め、人的ミスを削減する傾向が強まっております。
不変ストレージ(Immutable Storage)
ランサムウェアなどのサイバー攻撃からデータを保護するために、バックアップデータを変更不可能にする不変ストレージの採用が進んでいます。
ハイブリッドバックアップモデル
オンプレミスとクラウドの両方のバックアップソリューションを組み合わせるハイブリッドモデルが、柔軟性と冗長性を提供するとして注目されています。
サイバーセキュリティとの統合
バックアップソリューションは、マルウェア検出や脆弱性スキャンなどのサイバーセキュリティ機能とより緊密に統合され、データ保護の強化を図っています。
というようなところが最近の動向なのですが、このnoteで何度も述べているのですが、

このレベルとか、

とかは、何とかなると思うんですよ。
でもね、↓こうなったらどうなります?

この赤線の中が全部使えなくなったらどうするの、というのが弊社の業務なわけです。
東日本大震災では、被災地から離れるために転居しようという人がたくさんいましたが、住民登録してあるデータがまるごと津波にさらわれてしまったため、引っ越しすることすらままならなくなってしまうんですよね。
クラウドベースのバックアップ
一般的には、バックアップというとクラウドがついて回るもののようです。
ここでバックアップの3-2-1ルールについて考えていましょう。
まず、オリジナルから二つのコピー(バックアップ)を作成します。できれば違う媒体で。
で、そのコピーの一つを、最低でも新幹線の距離においていただきたいというのが弊社のご提案です。
実は弊社は某官庁からの遠隔地バックアップ(リモートバックアップとも)に入札したことがあります。だいたい100kmの距離に置きたいという希望があったようで、弊社はあまりにも遠すぎたようでお仕事をいただくまでには至らなかったのですが…。
遠隔地バックアップ(オフサイトバックアップやリモートバックアップとも)は、記録媒体や記録装置に通電はしないまま、埃が被らない、気温の上下があまりない、そういうところに置いておくのが一番確かかなと考えています。
AIを活用した自動化
え~っと…。
こんなこと書いていいのかなと思うんですが、私っていまいちAIを信じることができない男なんですよ。
ですから「AIにバックアップを任せよう」という流れが出て来ることになっても、私はひとり反対すると思います。

これ、Geminiさんに「このキャラクターの絵を描いて」とキャラクター名まで指定して描いてもらったものなんですが…まさか人間じゃないものが出てくるとは思わないかった。
AIってこんなもんですよ。私は昨今の世界情勢はAIに乗せられすぎだと感じます。ごく簡単な、しかも失敗しても被害が少ない業務などは任せることができると思いますが、難しい作業になったらAIはお手上げなのが現状だと思うんです。
ですので私は常々言うのです「最後は人の手」と。
不変ストレージ(Immutable Storage)
これは、大変強固なバックアップ媒体だと言えると思います。さらにそこに暗号化をかけておけば中身の情報を窃取することはまず不可能だと言えるでしょう。
ただ、上にも述べましたように、メディアが使い捨てになってしまうのが痛いところです。テープメディアっていうのは…現在完全に時代遅れ的なことになってますが、オンプレミスのデータを、まずクラウドにバックアップしていただく。これは間違いのないことだと思うんですね。
そしてあとの一つどうしようという話になると思うんです。オンプレミスのデータでは扱えないものは、ぜひオフサイトバックアップも兼ねて、弊社にお任せいただきたいと思います。オフィスが丸ごと使えなくなっても、かなりの割合まで仮復旧が容易です。ぜひよろしくお願いいたします。
ハイブリッドバックアップモデル
ハイブリッドバックアップというのは、要は2つ以上のメディアにバックアップを行うことなのですが、別の会社が提供しているクラウドサービスを2種類利用しているというだけでは、不十分だと私は考えています。
何より、この方法ではバックアップの3-2-1ルールで推奨されているところの「2種以上の媒体」が実現できませんよね。
複数のクラウド会社と契約するのもありといえばありなのかも知れませんが、管理がややこしなると思います。
というわけで、弊社のオフラインバックアップ(遠隔地バックアップとも)をご利用いただきたいと思うのです。
弊社のやっていることは、非常に原始的です。災害やマルウェアなどでシステムが丸ごと使えなくなったというような事態に、バックアップから起動できるようにバックアップをお届けするという話になります。
しかし、考えてみて下さい。上にも示しましたこの↓図ですが

ルーターもやられてますのでネットが使えません。電源も使えないことも、もし災害だったとしたらかなりの確率で発生するでしょう。データが保存してあるNASなどが破損している場合もあります。
そうなったときに最新のバックアップをお届けし、ご利用いただくというのが弊社のサービスです。
かつて、日本人の多くが「インフラは何があっても大丈夫」という、考えてみれば根拠のない自信を持っていました。
ところが、私が勤労学生やってたころに起こったのが阪神淡路大震災です。これは、日本人にとって初の「インフラが使えない」事件だったんじゃないでしょうか。
以前にも述べましたように、その時の私は新人教育係だったのですが、電話回線に空きがなくなる(「輻輳」といいます)状態だったので、まだ教育が終わっていない子たちにも「これだけ言えばいいから電話に出て」とお願いし、出てもらい、私自身も電話に出ました。
今すぐつなげ、お前がつなげ、俺が一声かけたら100人からのにんげんがおまえところをつかうのをやめるんだぞ!
そう怒鳴ったおじさんもいました。私はこう言いました。
非常時の電話回線使用の優先順位は、国が定めていることなので私ひとりではどうすることもできません。また、現在手動交換機というものは使われておらず、全て自動交換機なので私が触れるものでもございません。ご不満でしたら、誠に残念ではございますがどうぞご解約下さい。
そう言いました。それにしても…ねえ?数百万人の顧客を抱える会社が運営するサービスを100人やめると言ってダメージになると思ってるんでしょうかね、このおじさん。
前にも言いましたけど、私がAUからUQモバイルに乗り換えるとき、混雑時につながりにくくなることは説明がありました。ああ、時代は変わったもんだな、と思いましたが。
サイバーセキュリティとの統合
バックアップソリューションは、マルウェア検出や脆弱性スキャンなどのサイバーセキュリティ機能とより緊密に統合され、データ保護の強化を図っています。
まあわかりやすく言いますが、マルウェア検出や脆弱性スキャンの発見という、セキュリティソフトやハードとも密接に関わっているということが言えると思います。
だいたいのところ、ランサムウェアというのはいまセキュリティ業界では一番ホットな話題だと言えるかも知れませんが、マルウェアに乗っかって入ってくる場合が多いですからね。
皆様、見るからにちょっと怪しいリンクをわざと踏んだりすることってありますか?実は私は結構それをやってるんですね。あくまでも個人用のコンピュータで、ですよ。そうしたらセキュリティソフトが警告を出してくれるという、まことに便利な設計になっています。
ただ、これは普段PCを触り慣れてない方にはとてもではないですがお勧めはできません。
上手いことごまかすんですよ。ワンクリック、もしくはワンタップ詐欺っていうのは。
まあ、サーバーレベル、クライアントレベルの2段階であるとか、そういう段階ごとでこのサイバーセキュリティを用いているといいですね。
最近のセキュリティ事故
さて、というようなところを踏まえて、最近起こった事例をいくつか見てみましょう。
データ損失が実際に起こった例
World Backup Dayに関連して、個人のバックアップに関するデータ損失の事例がいくつか報告されています。
RAIDの故障で暗号化されたBitcoinウォレットへのアクセスを失い、多額の資産を失った。
USBメモリに保存しておいた書籍の原稿を紛失した。
引っ越しトラックの火災でコンピュータと物理的なパックアップの両方を失った。
落雷による電力サージでコンピュータと接続されていたバックアップドライブのデータを失った。
Official Receiver's Office(香港)2024年12月、磁気バックアップテープ7巻が輸送中に紛失した。テープは暗号化されていたため、データ漏洩のリスクは低いとされているが、約7万6千人分の個人データが含まれていました。
Commonvault 2025年2月にAzure環境への不正アクセスがあったが、顧客のバックアップデータへの不正アクセスは確認されなかった。ただし、Commvault Web Serverソフトウェアの脆弱性が悪用されたとのこと。
なんかどれもシャレにならなさそうな案件ですが、おわかりいただけますか。上4つは個人の案件なんです。
ちなみにですが、World Backup Dayと言うのは3/31のことで、マルウェアやハードウェアの故障、人為的ミスなどからデータ保護の必要性を喚起するための記念日?なんだそうです。
個人のランサムウェア被害
私は、今後ランサムウェアの被害というのは個人の方に流れていくんではないかと思っています。愉快犯的なウィルス、実利を求めたブラウザハイジャッカーなどいろいろありましたが、やっぱり技術が進むとそういう犯人の手口というのも巧妙化してくるんですね。そして求めていく実利がえげつなく金額になってくる。
個人のスマートフォンが被害に遭う可能性も考えなければいけません。実はこれってもう既にいくらか被害報告が出ています。スマートフォンにでかでかと表示される警告、鳴り響く警告音、どんなに電源ボタンを押しても落ちないスマートフォン…。
これ、敢えて言いきってしまいますと、全く元の環境に戻すのは無理です。蓄積したデータやインストールされてあるアプリぐらいは何とかなるでしょうが、細かい修正は自分でやるしかないと思います。
う~ん、私の個人的スマートフォンは、メールもありますしSMSもありますし、他にもいろんなアプリがあるじゃないですか。私、最初は1度着信音が鳴るたびに律儀に見ていたんですけど、メールもSMSもその他プッシュ通知のあるアプリとかIDがだんだん広い範囲の人々に知られていく…つまりメッセージ類が増えていくんですよね。
もうこうなったらスマホを使ってるのかスマホに使われているのかわからんなと反応するのをやめました。
まあ、幸いにして上に掲げましたようなスマートフォンの被害はマルウェアではなかったようですが、事実スマートフォンを標的にしたランサムウェア被害というのは実際に起こってますし、コンピュータを狙ってくるのは巨大なシステムを狙ってくるのも特徴であると思います。
今後攻撃実行者たちが獲物にできる巨大なシステムはどんどん対策がなされていくと思います。
が、その分小さな単位ですと、比較的簡単にランサムウェアを仕込むことも可能なのではないかと思うのです。そして上がりを懐に入れる。
そういう方向に進むんではないかなあという、私の予測です。
というわけなのですが、他にもうちょっと書きたいことがあるんですが、区切りが悪いので今日はここまでと致します。
明日にでも続き(?)を書きますね。
ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
目次
クラウドストレージと遠隔地バックアップの相互補完性
クラウドストレージのデータ消失に関する責任の所在
ディザスタリカバリ手順をあらかじめ決めておくべき理由
弊社でお取り扱いしておりますデータ・OSにつきまして
クラウドストレージのメリット・デメリット
Windowsからの乗り換え先になるか? Linux MintとChrome OS Flex
バックアップの方法 オフライン・オンラインバックアップとは?
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その1
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その2
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その3
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その4
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その5
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その6
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その7
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その8
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! その9
IPAの言うセキュリティ対策の基本を見ていきましょう! ラスト
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その2
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その3
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その1
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その3
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その4
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その5
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その6
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その7
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その8
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その9
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その10
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その11
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 1
─事件を解決せよ─ CASE2:Webサイトのデータが消えた Part 2
今日はバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その12
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 1
─事件を解決せよ─ CASE3:火事でオフィスが焼失 Part 2
ランサムウェア・インシデント発生時の組織向けガイダンスを見ていきましょう!その13(最終回)
オフサイトバックアップに関する最近の話題をつらつら語りたいと思います
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その1
バックアップがきちんとしていれば起きていなかった情報事故 その2
中小企業のための簡単・安価なデータバックアップ戦略 その10
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その1
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その2
大企業における物理的媒体による遠隔地バックアップの重要性 その3
